ラッセルルピナスとは?昇り藤と呼ばれる色鮮やかな花の育て方・夏越しを解説
ラッセルルピナスの育て方|初夏に咲く色鮮やかな花穂と種まき・夏越しを解説
ラッセルルピナスは、蝶のような小花を長い花穂に密集させて咲かせる植物です。花穂が空へ向かって立ち上がる姿から、「昇り藤」の名前でも親しまれています。
赤、ピンク、黄色、白、青、紫、複色など、花色が豊富です。草丈が高くなる品種は花壇の後方へ植えると立体感が生まれ、矮性品種は鉢植えや寄せ植えでも楽しめます。
本来は多年草ですが、冷涼な気候を好み、日本の高温多湿な夏を苦手とします。暖地や平地では夏に枯れやすく、一年草または二年草として育てられることが一般的です。
根をまっすぐ深く伸ばす直根性で、植え替えや移植を嫌います。種まきでは、育苗ポットや育てる場所へ直接まき、根を傷つけないように管理することが大切です。
この記事では、ラッセルルピナスの特徴、種類、種まき、植え付け、水やり、肥料、花がら摘み、支柱、花後の管理、夏越し、冬越し、増やし方、病害虫、枯れる原因まで詳しく解説します。
ラッセルルピナスの基本情報
和名:ラッセルルピナス
別名:昇り藤(ノボリフジ)、葉団扇豆(ハウチワマメ)
英名:Russell lupin、Russell hybrid lupin
学名:Lupinus polyphyllus hybrids
科名:マメ科
属名:ルピナス属
分類:多年草
園芸上の扱い:一年草、二年草、多年草
原産地:園芸品種
草丈:40〜120cmほど
開花期:4月〜6月頃
花色:赤、ピンク、黄色、白、青、紫、オレンジ、複色など
花穂の長さ:30〜60cmほど
種まき時期:9月〜10月頃、寒冷地では4月〜6月頃
植え付け時期:10月〜11月頃、3月〜4月頃
肥料時期:10月〜11月頃、3月〜5月頃
成長速度:普通〜やや早い
耐寒性:強い
耐暑性:弱い
栽培難易度:初心者〜中級者向き
ラッセルルピナスとは?
ラッセルルピナスは、ルピナス属の植物を交配して作られた園芸品種群です。
イギリスで育種されたラッセル系のルピナスを指し、大きく長い花穂と豊富な花色を特徴とします。単色だけでなく、花の上部と下部で色が異なる複色品種もあります。
長い花穂には、マメ科らしい蝶形の小花が密集します。下部の花から上部へ向かって順番に開花し、花穂全体が色づくと存在感のある姿になります。
葉は手のひらを広げたような形です。細長い小葉が放射状に並び、花が咲いていない時期も特徴的な葉姿を楽しめます。
多年草に分類されますが、夏が涼しい地域と暑い地域では育ち方が異なります。北海道や高冷地では宿根することがあります。関東以西の平地では高温多湿で枯れやすく、秋まきの一年草として扱われることが一般的です。
ラッセルルピナスの名前の由来
ラッセルルピナスの「ラッセル」は、品種改良に携わったイギリスの育種家に由来します。
「ルピナス」は、ラテン語でオオカミを意味する言葉に由来するとされています。
荒れた土地でも育ち、土の養分を奪う植物と考えられていたことが、オオカミを連想させたという説があります。
日本では、藤の花を逆さにしたような花穂が上向きに伸びることから、「昇り藤」と呼ばれます。
葉が団扇を広げたような形に見えるため、「葉団扇豆」と呼ばれることもあります。
ラッセルルピナスの特徴
長く豪華な花穂を付ける
ラッセルルピナスは、長さ30〜60cmほどの大きな花穂を付けます。
高性品種では草丈が100cmを超えることがあり、花壇の中でもよく目立ちます。
一つの花穂に多くの小花が密集し、下から上へ順番に開花します。花穂全体が咲きそろうと、藤の花を逆さにしたような華やかな姿になります。
花色が豊富
ラッセルルピナスには、次のような花色があります。
赤
ピンク
黄色
白
青
紫
オレンジ
複色
花弁の中央と外側で色が異なる品種や、白と青、黄色と赤など、二色が組み合わさった品種もあります。
複数の花色をまとめて植えると、初夏の花壇が鮮やかになります。
葉が手のひらのように広がる
葉は、細長い小葉が放射状に並ぶ掌状複葉です。
葉の中心から小葉が広がり、手のひらや団扇のように見えます。
花のない時期にも形の整った葉を楽しめます。雨や朝露が葉の中央へ集まり、水滴が丸く見えることもあります。
冷涼な気候を好む
ラッセルルピナスは耐寒性が強く、冬の低温によく耐えます。
寒さに当たることで花芽の形成が進むため、暖地で秋に種をまく場合も、基本的には屋外で冬越しさせます。
暖房の効いた室内へ入れると、日照不足や高温によって徒長することがあります。
高温多湿に弱い
ラッセルルピナスは、日本の梅雨と夏を苦手とします。
気温と湿度が高くなると根が弱り、葉が黄色くなる、株元が腐る、突然枯れるなどの症状が現れます。
暖地では、花後に枯れる一年草として扱うと育てやすくなります。
夏越しを目指す場合は、風通しのよい涼しい場所と優れた排水性が必要です。
直根性で移植を嫌う
ラッセルルピナスは、太い根をまっすぐ下へ伸ばす直根性の植物です。
根が傷つくと生育が止まったり、枯れたりすることがあります。
種は育苗ポットや花壇へ直接まきます。苗を植える場合も、根鉢を崩さず植え付けることが大切です。
マメ科特有の根粒菌と共生する
ラッセルルピナスの根には、マメ科植物に見られる根粒が形成されることがあります。
根粒菌と共生し、空気中の窒素を利用できる性質があります。
窒素肥料を多く与えると、葉ばかりが成長して花つきが悪くなるため、肥料の成分と量に注意が必要です。
ラッセルルピナスと一般的なルピナスの違い
ルピナスは属全体の名称
ルピナスは、マメ科ルピナス属に分類される植物の総称です。
世界各地に多くの原種があり、一年草、多年草、低木状に育つ種類があります。
ラッセルルピナスは、ルピナスの中でも大きな花穂を楽しむ園芸品種群です。
花穂が大きく豪華
ラッセルルピナスは、一般的な一年草タイプのルピナスよりも、花穂が長く豪華です。
高性品種では、草丈が100cm前後まで成長します。
矮性のラッセル系品種もあり、鉢植えや小さな花壇へ利用できます。
本来は多年草
ラッセルルピナスは多年草ですが、暑い地域では夏越しが難しくなります。
一年草タイプのルピナスには、キバナルピナスや傘咲きルピナスなどがあります。
栽培地域によって、宿根草として育てるか、一年草として育てるかを判断しましょう。
ラッセルルピナスの主な種類・品種
ラッセル混合
ラッセル混合は、赤、ピンク、黄色、白、青、紫など、複数の花色が混ざった種子です。
高性品種では草丈が100cmほどになり、長く豪華な花穂を付けます。
複数株を育てると、さまざまな花色が咲く華やかな花壇を作れます。
ラッセル・ミナレット
ミナレットは、ラッセル系の矮性品種です。
一般的な高性種より草丈が低く、鉢植えや花壇の前方でも育てやすい特徴があります。
株はコンパクトでも花穂が長く、豊富な花色を楽しめます。
ギャラリーシリーズ
ギャラリーシリーズは、比較的コンパクトに育つラッセル系ルピナスです。
赤、ピンク、青、白、黄色などの花色があります。
鉢植えや寄せ植えにも利用しやすく、高性種より倒れにくいことが特徴です。
ザ・チャタレイン
ザ・チャタレインは、ピンク色と白色が組み合わさった花を咲かせます。
二色の花が長い花穂を作り、柔らかく華やかな印象になります。
花壇の中央や後方へ植えると存在感があります。
ザ・ガバナー
ザ・ガバナーは、青紫色と白色の複色花を咲かせる品種です。
鮮やかな青紫色と白色のコントラストが美しく、初夏の花壇を爽やかに彩ります。
マイキャッスル
マイキャッスルは、濃い赤色の花を咲かせる品種です。
白や黄色のルピナスと組み合わせると、花色が引き立ちます。
シャンデリア
シャンデリアは、明るい黄色の花穂を付ける品種です。
花壇を明るく見せ、青色や紫色の花と組み合わせると鮮やかなコントラストを楽しめます。
ラッセルルピナスの選び方
株元がしっかりした苗を選ぶ
株元がぐらつかず、茎が太い苗を選びます。
茎が細長く伸びている苗は、日照不足や高温によって徒長している可能性があります。
葉が横へ広がり、株全体がコンパクトにまとまった苗がおすすめです。
葉色がよい苗を選ぶ
葉が濃い緑色で、変色や斑点の少ない苗を選びます。
下葉が大量に黄色くなっている苗は、根詰まり、過湿、肥料不足、病気などを起こしている可能性があります。
つぼみの付いた苗を選ぶ
花を長く楽しむ場合は、満開の株より、花穂の下部が咲き始めた株を選びます。
先端に多くのつぼみが残っている株であれば、開花の変化を長く楽しめます。
花穂が曲がっている株や、つぼみが茶色く枯れている株は避けます。
根詰まりしていない苗を選ぶ
ポットの底から太い根が大量に出ている株は、根詰まりしている可能性があります。
直根性のため、長期間小さなポットで育った苗は、植え付け後の生育が悪くなることがあります。
できるだけ若く、根詰まりしていない苗を選びましょう。
病害虫を確認する
葉の表と裏、葉柄、花穂、株元を確認します。
アブラムシ、ナメクジの食害、白い粉、褐色の斑点などがない苗を選びます。
ラッセルルピナスの育て方
日当たり
ラッセルルピナスは、日当たりのよい場所を好みます。
一日に半日以上日光が当たる場所で育てると、花穂が太くなり、花数も増えます。
日照不足になると、茎や花穂が細長く伸び、倒れやすくなります。つぼみが少なくなり、花色も薄くなることがあります。
暖地では、春以降に気温が上がるため、午前中に日が当たり、午後は明るい日陰になる場所も適しています。
置き場所
秋から春は、屋外の日当たりと風通しのよい場所で育てます。
冬の寒さには強いため、暖房の効いた室内へ入れる必要はありません。
梅雨入り後は、長雨を避けられる明るい軒下へ移します。夏越しを目指す場合は、直射日光を避けた涼しい半日陰で管理します。
風通し
ラッセルルピナスは高温多湿を苦手とするため、風通しが重要です。
株同士の間隔を空け、葉が重なりすぎないようにします。
鉢植えを壁際へ密着させたり、鉢同士を詰めて並べたりすると、蒸れや病気が発生しやすくなります。
温度
生育に適した温度は、5〜20℃程度です。
秋から春の涼しい時期によく成長し、初夏に花を咲かせます。
25℃を超える高温が続くと株が弱り、30℃前後になると生育を維持することが難しくなります。
寒さには強く、霜に当たって葉が一時的に傷んでも、株元が生きていれば回復することがあります。
ラッセルルピナスの用土
ラッセルルピナスは、水はけと通気性のよい土を好みます。
市販の草花用培養土を使用できます。水持ちがよすぎる場合は、軽石小粒やパーライトを加えます。
土を配合する場合は、次の割合が目安です。
赤玉土小粒6
腐葉土3
軽石小粒またはパーライト1
弱酸性から中性の土が適しています。
強い酸性土では生育が悪くなることがあります。地植えでは、植え付けの2週間ほど前に苦土石灰を少量混ぜ、土壌酸度を整えます。
マメ科植物のため、窒素分の多い肥沃な土では葉ばかりが茂る場合があります。完熟堆肥と肥料を大量に混ぜないようにしましょう。
ラッセルルピナスの種まき
種まき時期
暖地と中間地では、9月〜10月頃に種をまきます。
秋に発芽させ、冬の低温に当てると、翌春から初夏に開花します。
寒冷地では、4月〜6月頃に種をまきます。地域によっては、翌年に花を咲かせることがあります。
高温期にまくと発芽や苗の生育が不安定になるため、涼しい時期を選びます。
種が発芽しにくい理由
ラッセルルピナスの種は硬い種皮に覆われています。
種皮が水を通しにくいため、そのまままくと発芽まで時間がかかったり、発芽がそろわなかったりします。
種まき前に吸水処理を行うと、発芽しやすくなります。
種の吸水処理
種を一晩ほど水へ浸します。
水を吸って膨らんだ種を取り出し、種まきに使用します。
膨らまない種は、種皮の一部を紙やすりで軽く傷つけてから、再び水へ浸す方法があります。
種の内部まで深く削らないように注意しましょう。
育苗ポットへの種まき
ラッセルルピナスは移植を嫌うため、育苗箱ではなく一株ずつポットへまきます。
9cmほどの育苗ポットに種まき用土を入れ、2〜3粒の種を約1cmの深さへまきます。
土をかぶせ、静かに水を与えます。
発芽までは土を乾燥させず、明るい日陰で管理します。
直まき
育てる花壇へ直接種をまく方法もあります。
土をよく耕し、水はけを整えます。
株間を30〜40cmほど確保し、一か所へ2〜3粒ずつまきます。
発芽後は元気な苗を一本残し、ほかの苗を間引きます。
間引き
本葉が2〜3枚ほどになったら、生育のよい苗を一本残します。
不要な苗を引き抜くと、残す苗の根を傷めることがあります。
地際をハサミで切ると、根への負担を抑えられます。
ラッセルルピナスの植え付け
植え付け時期
苗の植え付けは、10月〜11月頃または3月〜4月頃が適しています。
秋植えでは、強い寒さが来る前に根を張らせます。
春植えでは、気温が高くなる前に早めに植え付けます。
根鉢を崩さない
ラッセルルピナスは直根性で、根を傷つけると枯れることがあります。
ポットから苗を静かに抜き、根鉢を崩さず植え付けます。
底で根が回っていても、強くほぐしたり切ったりしないようにします。
地植えの植え付け方法
日当たりと水はけのよい場所を選びます。
植え穴は根鉢より一回り大きく掘ります。
苗をポットから抜き、根鉢の上部と地面の高さが同じになるように植えます。
株元を深く埋めると蒸れや根腐れの原因になるため、深植えを避けます。
植え付け後は水を十分に与えます。
株間
高性品種は、株間を30〜40cmほど確保します。
矮性品種は、20〜30cmほどが目安です。
株間が狭すぎると、成長後に葉が重なり、蒸れや病気が発生しやすくなります。
鉢植えの植え付け方法
直根を伸ばせる深さのある鉢を使用します。
矮性品種は6〜7号鉢に一株、高性品種は8号以上の深鉢に一株が目安です。
鉢底へネットと鉢底石を入れ、培養土を加えます。
根鉢を崩さず植え、株元の高さを合わせます。植え付け後は鉢底から水が流れるまで与えます。
ラッセルルピナスの水やり
水やりの基本
鉢植えでは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れるまでたっぷり与えます。
ラッセルルピナスは過湿を嫌いますが、成長期や開花期の極端な水切れにも注意が必要です。
毎日少量ずつ与えず、土が乾いてから十分な量を与えます。
水を与える場所
葉や花穂へ水をかけず、株元の土へ与えます。
花へ水がかかると傷みやすくなり、株の中心に水がたまると蒸れや病気の原因になります。
細長い注ぎ口のジョウロを使うと、株元へ水を与えやすくなります。
秋の水やり
秋は苗が根を伸ばす時期です。
土の表面が乾いたら水を与え、根付くまで極端に乾燥させないようにします。
気温が低くなるにつれて土が乾きにくくなるため、水やりの間隔を調整します。
冬の水やり
冬は生育が緩やかになり、土も乾きにくくなります。
土の表面が乾いてから、暖かい日の午前中に水を与えます。
夕方や夜の水やりは、土の凍結や根傷みにつながるため避けます。
春の水やり
春は茎葉と花穂が急速に成長し、水分を多く使います。
鉢植えでは土が乾きやすくなるため、毎日状態を確認します。
つぼみが育つ時期に水切れを起こすと、花穂が短くなったり、つぼみが枯れたりすることがあります。
花後の水やり
花後も葉が元気な間は、土の表面が乾いたら水を与えます。
暖地で一年草として扱う場合は、株が自然に枯れるまで管理します。
夏越しを目指す場合は、水やりを控えめにし、根腐れを防ぎます。
地植えの水やり
地植えでは、植え付け直後から根付くまで水を与えます。
根付いた後は、基本的に降雨だけで育てられます。
春に雨が少なく、葉がしおれるほど土が乾燥している場合は、朝に水を与えます。
ラッセルルピナスの肥料
元肥
植え付け時に、窒素分の少ない緩効性肥料を少量土へ混ぜます。
肥料が根鉢へ直接触れないように、肥料の上へ土をかぶせてから植え付けます。
肥料入り培養土を使用する場合は、追加の元肥を控えます。
秋の肥料
秋に植え付けた苗が根付いた後、葉色や生育を確認しながら緩効性肥料を少量与えます。
冬の低温期には肥料を与えすぎないようにします。
春の肥料
春に新しい葉と花茎が伸び始めたら、緩効性肥料を与えます。
開花前には、リン酸を含む草花用の液体肥料を2週間に1回程度与える方法もあります。
窒素肥料を控える
ラッセルルピナスへ窒素肥料を多く与えると、葉ばかりが成長します。
茎が柔らかくなり、倒れやすくなることもあります。
花を増やしたい場合は、窒素分が少なく、リン酸とカリを含む肥料を選びます。
花後の肥料
寒冷地で多年草として育てる場合は、花後に緩効性肥料を少量与えます。
夏越しに備えて株を充実させる目的があります。
暖地で一年草として扱う場合は、花後の肥料は必要ありません。
ラッセルルピナスの支柱
高性品種には支柱を立てる
高性のラッセルルピナスは、花穂を含めると草丈が100cmを超えることがあります。
花穂は重く、風や強い雨で茎が曲がったり折れたりします。
花茎が伸び始めた段階で、早めに支柱を立てましょう。
支柱の立て方
株元から少し離れた位置へ支柱を差します。
直根を傷つけないように、株の中心へ差し込まないことが大切です。
花茎と支柱を園芸用のひもで緩く結びます。
茎が太くなる余裕を残し、強く締め付けないようにします。
複数株を支える方法
花壇に複数株を植えている場合は、周囲に支柱を立て、ひもを巡らせる方法があります。
一株ずつ支柱へ結ぶよりも、自然な姿を保ちやすくなります。
ラッセルルピナスの花
開花時期
主な開花時期は、4月〜6月頃です。
暖地では春から咲き始め、寒冷地では初夏に開花します。
気温、種まき時期、品種によって開花時期は異なります。
下から上へ咲き進む
ラッセルルピナスの花は、花穂の下部から上部へ順番に咲きます。
下部の花が枯れ始めても、先端にはつぼみが残っていることがあります。
花穂全体の状態を確認し、先端まで咲き終わってから切り取ります。
花を長く楽しむ方法
花を長く楽しむには、次の管理が大切です。
日当たりのよい場所で育てる
開花中の水切れを防ぐ
花や葉へ水をかけない
強い風や大雨を避ける
倒れやすい株へ支柱を立てる
咲き終わった花穂を切る
窒素肥料を与えすぎない
株元の風通しを保つ
鉢植えは、開花中に明るい軒下へ移すと、花穂が雨で傷むことを防げます。
ラッセルルピナスの花がら摘み
咲き終わった花穂を切る
花穂の先端まで咲き終わったら、花茎の付け根から切り取ります。
種を採らない場合は、さやができる前に切ることが大切です。
種を作るために多くの養分が使われるため、花がらを残すと株が弱ります。
二番花が咲くことがある
花後すぐに花穂を切ると、脇から新しい花茎が伸び、二番花を咲かせることがあります。
二番花は、最初の花穂よりも小さくなることが一般的です。
株が弱っている場合や気温が高くなっている場合は、無理に二番花を咲かせず、花茎を早めに切ります。
種を採る場合
種を採りたい花穂だけを残します。
花後に細長いさやができ、成熟すると茶色く乾燥します。
さやが完全に弾ける前に採取し、風通しのよい日陰で乾燥させます。
採取した種は乾燥した涼しい場所で保存し、適期にまきます。
ラッセルルピナスの花が咲かない原因
日照不足
日当たりが悪いと、葉は育っても花穂が伸びないことがあります。
茎が細長く伸びている場合は、日照不足が考えられます。
一日に半日以上日光が当たる場所へ移します。
冬の低温が不足した
ラッセルルピナスの開花には、一定期間の低温が必要になる場合があります。
苗を暖房の効いた室内で冬越しさせると、花芽が十分に形成されないことがあります。
冬も基本的には屋外で寒さに当てます。
種まきが遅い
暖地で秋まきが遅れると、冬までに株が十分に育ちません。
翌春に花穂が伸びない、開花が遅れる、花が小さくなることがあります。
暖地では、残暑が落ち着いた9月から10月上旬頃に種をまきます。
苗が小さい
株が十分な大きさに育っていない場合は、花を咲かせないことがあります。
寒冷地で春まきした株は、翌年に開花する場合があります。
葉数を増やし、株を充実させてから冬越しさせます。
窒素肥料の与えすぎ
窒素肥料を多く与えると、葉が大きく育つ一方、花穂が少なくなります。
株は茂っているのに花が咲かない場合は、肥料の量と成分を見直します。
根が傷んだ
植え替えや移植で直根を傷つけると、生育が止まることがあります。
根鉢を崩さず、植え替え回数を少なくすることが大切です。
根腐れ
水の与えすぎや水はけの悪い土によって根腐れすると、花穂を伸ばす力がなくなります。
土が湿っているのに葉がしおれる場合は、根腐れの可能性があります。
高温
開花前に気温が急上昇すると、花穂が十分に伸びないことがあります。
暖地では秋に早めに種をまき、暑くなる前に開花させることが重要です。
ラッセルルピナスの植え替え
植え替えを嫌う
ラッセルルピナスは直根性のため、植え替えを好みません。
基本的には、最初から育てる場所を決めて植えます。
鉢植えでも、毎年の植え替えを前提とするより、深く大きな鉢へ植え付けることが大切です。
植え替えが必要な場合
次のような場合は、植え替えを検討します。
購入した苗の鉢が極端に小さい
鉢底から根が大量に出ている
水やり後すぐに土が乾く
鉢が倒れやすい
排水性の悪い土へ植えられている
植え替え方法
植え替えは、涼しい秋または早春に行います。
あらかじめ新しい鉢へ用土を入れ、植え穴を準備します。
古い鉢から株を静かに抜き、根鉢を崩さず新しい鉢へ移します。
以前と同じ深さで植え、周囲へ土を入れます。
植え替え後は水を与え、数日間は強い日差しと風を避けます。
ラッセルルピナスの増やし方
種まきで増やす
ラッセルルピナスは、種まきで増やす方法が一般的です。
秋または春に種をまきます。
硬い種皮へ吸水処理を行い、一株ずつ育苗ポットへまくと管理しやすくなります。
採取した種から育てる場合
採取した種から育てると、親株と異なる花色が咲く場合があります。
ラッセル系は交配品種のため、花色や草丈が均一にならないことがあります。
さまざまな花色を楽しみたい場合には適しています。
株分け
長年育った宿根株は、株分けできる場合があります。
直根を傷めやすいため、株分けの成功率は高くありません。
株分けよりも種まきで更新する方法が一般的です。
挿し芽
若い芽を使って挿し芽できる場合があります。
家庭栽培では発根管理が難しく、種まきのほうが容易です。
特定の花色を残したい場合は、挿し芽に挑戦する方法があります。
ラッセルルピナスの夏越し
暖地では夏越しが難しい
ラッセルルピナスは、本来多年草です。
日本の暖地や平地では、高温多湿によって夏に枯れることが多く、一年草として扱われます。
花後に株が弱り、気温の上昇とともに葉が黄色くなる場合は、自然な生育の終わりである可能性があります。
花後に花茎を切る
種を採らない場合は、咲き終わった花穂を早めに切ります。
種を作らせないことで株の消耗を抑え、夏越しの可能性を高めます。
黄色くなった葉や傷んだ葉も取り除きます。
夏の置き場所
鉢植えは、風通しのよい明るい日陰へ移します。
直射日光、西日、コンクリートの照り返しを避けます。
雨の当たらない軒下で管理し、鉢内の温度上昇を防ぎます。
夏の水やり
土の表面が乾いてから、朝の涼しい時間帯に水を与えます。
高温期は根の働きが弱くなるため、水の与えすぎに注意します。
夕方になっても土が湿っている状態が続くと、根腐れしやすくなります。
夏の肥料
真夏は肥料を与えません。
高温で弱った根へ肥料を与えると、肥料焼けを起こすことがあります。
秋に新しい葉が伸び始めた場合は、薄い肥料から再開します。
地植えの夏越し
地植えでは、午後に日陰になる風通しのよい場所が適しています。
株元へ軽石や腐葉土を敷き、土の温度上昇と乾燥を抑えます。
水はけが悪い場所では、梅雨から夏に根腐れしやすくなります。
ラッセルルピナスの冬越し
寒さには強い
ラッセルルピナスは耐寒性が強く、冬は屋外で管理できます。
低温に当たることが、翌春の開花につながります。
暖房の効いた室内へ長期間入れないようにします。
冬の置き場所
日当たりと風通しのよい屋外で育てます。
鉢植えは、雨や雪が長期間たまらない軒下へ置くと根腐れを防ぎやすくなります。
寒冷地では、根元へ腐葉土やバークチップを敷き、土の凍結と乾燥を抑えます。
霜への対策
苗が小さい時期に強い霜へ当たると、葉先が傷むことがあります。
寒波が予想される場合は、不織布をかける、軒下へ移すなどの対策を行います。
軽い霜で葉が傷んでも、株元が生きていれば春に回復することがあります。
冬の水やり
鉢植えでは、土の表面が乾いてから、暖かい日の午前中に水を与えます。
夕方や夜の水やりは、土が凍結する原因になります。
地植えは、極端な乾燥が続く場合を除き、基本的に降雨だけで育てられます。
冬の肥料
低温期には肥料を控えます。
春に新しい葉が伸び始めてから、緩効性肥料を与えます。
ラッセルルピナスの病気
うどんこ病
うどんこ病は、葉や茎に白い粉をまぶしたような症状が現れる病気です。
風通しが悪く、昼夜の温度差が大きい時期に発生しやすくなります。
症状のある葉を早めに取り除き、株間を広く確保します。
灰色かび病
灰色かび病は、花、葉、茎に灰色のかびが発生する病気です。
長雨、低温多湿、枯れた花の放置などが原因になります。
咲き終わった花と傷んだ葉を取り除き、花や葉へ水をかけないようにします。
根腐れ
根腐れは、水の与えすぎ、水はけの悪い土、長雨などによって発生します。
葉が黄色くなり、土が湿っているのに株がしおれます。
根腐れが進んだ株は回復が難しいため、排水性のよい土と適切な水やりで予防します。
立枯病
立枯病を発症すると、株元が変色し、株全体が急にしおれます。
高温多湿、過湿、清潔でない用土などが原因になります。
発病した株は取り除き、同じ土で続けて栽培しないようにします。
炭疽病
炭疽病では、葉や茎に褐色または黒褐色の斑点が現れます。
多湿な環境で広がりやすく、症状が進むと茎が枯れることがあります。
発病した部分を取り除き、株の風通しを改善します。
ラッセルルピナスの害虫
アブラムシ
アブラムシは、新芽、花穂、つぼみに発生します。
植物の汁を吸い、花穂の変形や生育不良を引き起こします。
排泄物によって葉がベタつき、すす病が発生する場合もあります。
ナメクジ
ナメクジは、夜間に新芽や葉を食害します。
秋の幼苗や春の柔らかい新芽は、特に被害を受けやすくなります。
鉢の下、落ち葉、石の陰などを確認し、隠れ場所を減らします。
ヨトウムシ
ヨトウムシは、夜間に葉や花を食害します。
昼間は土の中や株元へ隠れます。
葉に大きな穴が開いた場合は、夜間に株を確認します。
ハダニ
ハダニは、高温で乾燥した環境に発生します。
葉の裏から汁を吸い、葉の表面が白っぽくかすれます。
夏越し中の鉢植えでは、葉の裏を定期的に確認しましょう。
ラッセルルピナスが枯れる原因
高温多湿
ラッセルルピナスが枯れる主な原因は、夏の高温多湿です。
暖地では花後に株が弱り、梅雨から夏に枯れることがあります。
一年草として扱う場合は異常ではありません。
夏越しを目指す場合は、風通しのよい涼しい半日陰で管理します。
水の与えすぎ
土が乾かないうちに水を与え続けると、根腐れを起こします。
土が湿っているのに葉がしおれている場合は、根が傷んでいる可能性があります。
土の表面が乾いてから水を与えましょう。
水切れ
春の成長期と開花期に水切れを起こすと、葉や花穂がしおれます。
鉢植えは土が乾きやすいため、毎日状態を確認します。
乾燥させすぎた後に急に大量の水を与える管理を繰り返すと、根へ負担がかかります。
移植による根傷み
直根を傷つけると、急にしおれて枯れることがあります。
植え付けや植え替えでは、根鉢を崩さないようにします。
大きく育った株の移植は避けましょう。
日照不足
日照不足になると、茎が細長く伸び、株が弱ります。
花穂が倒れやすくなり、花数も減ります。
秋から春は、日当たりのよい場所で育てます。
肥料の与えすぎ
肥料を多く与えると根が傷み、葉先が枯れることがあります。
窒素肥料が多い場合は葉ばかりが茂り、茎が柔らかくなります。
元肥と追肥は少量にとどめます。
根詰まり
小さな鉢で長期間育てると、直根が十分に伸びられません。
水切れを繰り返し、生育が止まることがあります。
若い苗のうちに、深さのある鉢や花壇へ植え付けます。
強風と大雨
長い花穂は風を受けやすく、茎が折れることがあります。
花茎が伸び始めたら支柱を立て、台風や強風が予想される場合は鉢を安全な場所へ移します。
病害虫
根腐れ、立枯病、うどんこ病、アブラムシ、ナメクジなどの被害が広がると株が弱ります。
葉、花穂、株元を定期的に確認し、早い段階で対処します。
購入したラッセルルピナスを長持ちさせる方法
早めに植え付ける
購入した苗を小さなポットのまま長期間育てると、直根が詰まります。
根詰まりする前に、深さのある鉢または花壇へ植え付けます。
植え付け時は根鉢を崩さないようにしましょう。
屋外の日当たりへ置く
ラッセルルピナスは、基本的に屋外で育てます。
室内へ長期間置くと、日照不足と高温によって茎が間延びします。
購入直後は数日かけて屋外の日光へ慣らします。
水を与えすぎない
葉がしおれていなくても、毎日決まった時間に水を与える必要はありません。
土の表面が乾いてから、鉢底から流れるまで水を与えます。
鉢カバーや受け皿へたまった水は捨てます。
花穂を雨から守る
開花中に強い雨へ当たると、花穂が傷んだり倒れたりします。
鉢植えは、日当たりと風通しのよい軒下へ移します。
支柱を立てる
高性品種は、購入時には短くても急速に花茎を伸ばします。
倒れてから支柱を立てるのではなく、花茎が伸び始めた段階で支えます。
花がらを切る
花穂の先端まで咲き終わったら、花茎の付け根から切ります。
種を作らせないことで株の消耗を抑え、二番花が咲く可能性も高まります。
ラッセルルピナスを庭や鉢植えで楽しむ方法
花壇の後方へ植える
高性のラッセルルピナスは、花壇の後方へ植えると立体感が生まれます。
長い花穂が背景となり、手前の低い草花を引き立てます。
建物やフェンスを背景にすると、鮮やかな花色がよく目立ちます。
同じ花色をまとめて植える
同じ色のラッセルルピナスを複数株まとめると、統一感のある花壇になります。
青や紫は爽やかで落ち着いた雰囲気を作り、赤やピンクは華やかな印象になります。
白や黄色を加えると、花壇全体が明るく見えます。
複数の花色を混植する
ラッセル混合の種をまくと、異なる花色を一度に楽しめます。
草丈と開花時期がそろうため、色鮮やかな群植になります。
種から育てる場合は、生育の遅い苗も残すと、花色の偏りを抑えられます。
鉢植えで育てる
矮性品種は、深さのある鉢や大型コンテナで育てられます。
一鉢に一株を植えると、根を十分に伸ばせます。
開花時期に玄関やテラスへ移動でき、梅雨や強風の際も管理しやすくなります。
寄せ植えに利用する
矮性のラッセルルピナスは、春の寄せ植えの中心として利用できます。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
ネメシア
アリッサム
ビオラ
ロベリア
バーベナ
オステオスペルマム
シロタエギク
ヒューケラ
アイビー
ルピナスの根を傷つけないように、ほかの植物との植え替えを繰り返さないことが大切です。
切り花として楽しむ
花穂の下部が開き、上部につぼみが残っている段階で切ります。
朝の涼しい時間帯に切り、水に浸かる部分の葉を取り除きます。
背の高い花瓶へ飾ると、長い花穂を生かせます。
ラッセルルピナスの花言葉
ルピナス全体の花言葉には、「想像力」「いつも幸せ」「貪欲」「あなたは私の安らぎ」などがあります。
花が上へ向かって力強く伸びる姿や、荒れた土地でも育つ性質などから、さまざまな花言葉が付けられています。
花色によって異なる花言葉が紹介される場合もあります。
鮮やかな花色と豪華な花穂を持つため、春から初夏の花壇や贈り物にも利用されています。
まとめ
ラッセルルピナスは、赤、ピンク、黄色、白、青、紫などの小花を長い花穂に密集させて咲かせる植物です。
藤の花を逆さにしたような姿から、昇り藤とも呼ばれます。高性品種は草丈100cm前後に育ち、矮性品種は鉢植えや寄せ植えでも楽しめます。
日当たりと水はけのよい場所を好み、秋から春の涼しい時期によく成長します。耐寒性は強い一方、高温多湿に弱く、暖地では一年草として扱われることが一般的です。
種は硬い種皮に覆われているため、種まき前に水へ浸すと発芽しやすくなります。直根性で移植を嫌うため、一株ずつ育苗ポットへまくか、花壇へ直接まきます。
苗を植えるときは根鉢を崩さず、深さのある鉢や花壇へ植え付けます。肥料は控えめにし、窒素分を与えすぎないことが花つきをよくするポイントです。
高性品種は長い花穂が風や雨で倒れやすいため、早めに支柱を立てます。咲き終わった花穂を切ると、株の消耗を抑え、二番花が咲くこともあります。
涼しい地域では夏越しして多年草として育てられます。暖地では無理に宿根させず、秋に種をまいて翌春の花を楽しむ栽培方法が適しています。