マトリカリア(夏白菊)の育て方|種まき・切り花・夏越しまで詳しく解説
マトリカリアの育て方|可憐な小花を長く楽しむ種まき・植え付け・切り花・夏越しを徹底解説
マトリカリアは、小さな白い花と黄色い花芯が可憐な印象を与えるキク科の一年草または多年草です。カモミールによく似た花姿をしており、ナチュラルガーデンやイングリッシュガーデン、切り花、ブーケなど幅広い用途で親しまれています。
細かく切れ込んだ明るい緑色の葉と、軽やかに揺れる小花は、ほかの草花とも調和しやすく、寄せ植えや花壇の脇役としても人気があります。丈夫で育てやすく、種からでも比較的簡単に育てられるため、初心者にもおすすめの植物です。
日本では春から初夏にかけて花を楽しむことが多く、高温多湿には弱いため、梅雨から夏にかけて管理方法が重要になります。
この記事では、マトリカリアの特徴や種類、育て方、水やり、肥料、種まき、植え付け、摘心、切り花、ドライフラワー、病害虫まで詳しく解説します。
マトリカリアの基本情報
・和名:ナツシロギク(夏白菊)
・流通名:マトリカリア
・英名:Feverfew
・学名:Tanacetum parthenium(旧 Chrysanthemum parthenium)
・科名:キク科
・属名:ヨモギギク属(タナセタム属)
・分類:多年草(園芸では一年草として扱われることも多い)
・原産地:南東ヨーロッパ、西アジア
・草丈:30〜80cmほど
・開花期:5月〜7月頃
・花色:白、クリーム色(花芯は黄色)
・植え付け時期:10月〜11月頃、3月頃
・種まき時期:9月〜10月頃、3〜4月頃(寒冷地)
・耐寒性:強い
・耐暑性:やや弱い
・栽培難易度:初心者向き
マトリカリアとは?
マトリカリアは、ヨーロッパを原産とするキク科の植物です。
小さなマーガレットのような花を枝分かれした茎の先にたくさん咲かせます。繊細で自然な雰囲気が魅力で、イングリッシュガーデンやナチュラルガーデンでは定番の草花です。
切り花としても人気が高く、バラやデルフィニウム、宿根草などと組み合わせたアレンジメントにもよく利用されています。
なお、「マトリカリア」という名前で流通していますが、現在の植物分類ではタナセタム属に分類されています。
マトリカリアの特徴
小花が株いっぱいに咲く
一輪一輪は2〜3cmほどの小さな花ですが、枝分かれした茎にたくさん咲くため、株全体が白い花で覆われるような美しい姿になります。
風に揺れる姿も魅力的で、庭に軽やかな印象を与えます。
ナチュラルガーデンによく合う
自然な草姿と優しい花色は、宿根草やグラス類との相性がよく、イングリッシュガーデンや自然風の庭づくりに適しています。
花壇の隙間を埋める植物としても人気があります。
切り花として長持ちする
花もちがよく、切り花にすると1週間以上楽しめることもあります。
他の花と組み合わせやすく、ブーケやフラワーアレンジメントでは定番の花材です。
香りがある葉
葉には独特のハーブのような香りがあります。
品種によって香りの強さは異なりますが、葉を触ると爽やかな香りを感じることができます。
こぼれ種でも増えやすい
環境が合えば自然に種が落ち、翌年も発芽することがあります。
毎年花を楽しめることもマトリカリアの魅力です。
マトリカリアの主な種類・品種
シングル咲き
もっとも一般的なタイプです。
黄色い花芯と白い花弁のコントラストが美しく、ナチュラルな雰囲気を楽しめます。
ダブルホワイト
八重咲きの人気品種です。
花芯が目立たず、ポンポンのようなかわいらしい花を咲かせます。
切り花としても人気があります。
ゴールデンモス
黄色みを帯びた葉を楽しめるカラーリーフタイプです。
花だけでなく葉色も観賞できます。
マトリカリアの苗の選び方
茎が太く締まった苗を選ぶ
徒長して細長く伸びた苗は倒れやすいため避けましょう。
茎がしっかりしている株ほど丈夫に育ちます。
葉色が鮮やかな苗を選ぶ
葉が濃い緑色でツヤのある株は生育が良好です。
黄変や傷みがないかも確認しましょう。
つぼみが多い苗を選ぶ
開花した花だけでなく、つぼみが多い株は長く観賞できます。
病害虫の有無を確認する
アブラムシやうどんこ病などが見られない苗を選びます。
マトリカリアの育て方
日当たり・置き場所
日当たりと風通しのよい場所で育てます。
日照不足になると茎が細く伸び、倒れやすくなるだけでなく、花数も少なくなります。
梅雨時期は株が蒸れやすいため、風通しのよい環境を保つことが重要です。
用土
水はけがよく適度に保水性のある土を好みます。
市販の草花用培養土で十分育てられます。
庭植えでは腐葉土や堆肥を混ぜ込み、排水性を改善しておくと根張りがよくなります。
水やり
鉢植えでは土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。
過湿を嫌うため、常に湿った状態にしないよう注意しましょう。
開花中の水切れは花もちを悪くするため、乾燥しすぎにも気を付けます。
地植えの水やり
根付いた後は降雨だけでも育ちます。
長期間乾燥が続く場合のみ水を与えましょう。
肥料
植え付け時に緩効性肥料を施します。
生育期は月1回程度の置き肥、または2〜3週間に1回程度の液体肥料を与えると、花付きがよくなります。
肥料を与えすぎると葉ばかり茂り、花数が減ることがあるため注意しましょう。
マトリカリアの種まき
種まき時期
暖地では9〜10月、寒冷地では3〜4月頃が適期です。
秋まきでは翌春にたくさんの花を楽しめます。
種まき方法
種は非常に細かいため、覆土はごく薄くするか、ほとんど行いません。
発芽まで乾燥させないよう管理します。
発芽後
本葉が3〜4枚になったら間引き、十分育ったら定植します。
マトリカリアの植え付け
苗の植え付けは秋または春に行います。
根鉢を軽くほぐして植え付けることで、新しい根が伸びやすくなります。
植え付け後は十分に水を与え、数日間は乾燥に注意しましょう。
マトリカリアの株間
25〜30cm程度空けます。
枝がよく広がるため、余裕を持って植えることで風通しがよくなり、病気も予防できます。
マトリカリアの鉢植え
6号鉢に1株が目安です。
プランターでは25cm程度の間隔を空けると、こんもりと美しい株に育ちます。
マトリカリアの摘心
草丈が15〜20cmほどになったら枝先を軽く摘心します。
脇芽が増えて枝数が多くなり、花数も大幅に増えます。
摘心を行わない場合は、茎が一本だけ伸びて株姿が乱れやすくなります。
マトリカリアの花がら摘み
咲き終わった花は花茎ごと切り取ります。
花がらを放置すると種作りに養分が使われ、新しい花が減るだけでなく、灰色かび病などの病気も発生しやすくなります。
こまめな管理が長く花を楽しむポイントです。
マトリカリアの切り戻し
開花が一段落したら株全体を3分の1程度切り戻します。
風通しが改善され、環境が合えば再び花を咲かせることもあります。
傷んだ枝や混み合った部分も整理すると、株の健康維持につながります。
マトリカリアの切り花
マトリカリアは切り花として非常に人気があります。
花が7〜8分咲きになった頃に切ると、花もちがよくなります。
水揚げもよく、他の花との相性もよいため、ブーケやフラワーアレンジメントの脇役として重宝されます。
マトリカリアのドライフラワー
開花直後の花を切り取り、風通しのよい日陰で逆さに吊るして乾燥させます。
小花がまとまって咲くため、リースやスワッグにも利用できます。
マトリカリアの花が咲かない原因
日照不足
日光が不足すると花芽が付きにくくなります。
肥料の与えすぎ
葉ばかり茂って花数が減ります。
株が混み合っている
風通しが悪くなると生育が悪くなります。
水の与えすぎ
根が傷み、花付きも悪くなります。
マトリカリアの増やし方
種まき
もっとも一般的な増やし方です。
採種した種を秋にまくことで翌年も楽しめます。
株分け
多年草として育てている株は、秋または早春に株分けできます。
マトリカリアの夏越し
高温多湿に弱いため、暖地での夏越しは難しい植物です。
多年草ですが、日本では一年草として扱われることも多くあります。
冷涼地では半日陰で風通しを確保すると夏越しできる場合があります。
マトリカリアの病気
うどんこ病
風通しが悪い場所で発生しやすくなります。
灰色かび病
花がらを放置すると発生しやすくなります。
根腐れ
過湿によって発生します。
マトリカリアの害虫
アブラムシ
新芽や花芽に発生します。
ハダニ
乾燥した環境で発生することがあります。
ヨトウムシ
葉や花を食害します。
マトリカリアが枯れる原因
水の与えすぎ
根腐れを起こします。
高温多湿
梅雨から夏にかけて株が弱りやすくなります。
日照不足
茎が徒長し、花付きが悪くなります。
蒸れ
株元が混み合うと病害が発生しやすくなります。
マトリカリアを庭や鉢植えで楽しむ方法
花壇
ナチュラルガーデンやイングリッシュガーデンに最適です。
宿根草の間に植えることで、軽やかな印象を演出できます。
寄せ植え
デルフィニウム、ニゲラ、オルレア、カスミソウ、ラークスパー(チドリソウ)などと組み合わせると、やさしい雰囲気の寄せ植えになります。
切り花
ブーケやアレンジメントでは脇役として花束全体を引き立てます。
ドライフラワー
乾燥後も形が崩れにくく、リースやスワッグの素材としても人気があります。
マトリカリアの花言葉
マトリカリアの代表的な花言葉には、「集う喜び」「忍耐」「深い愛情」「楽しむ心」などがあります。
たくさんの小花が寄り添うように咲く姿や、可憐で優しい雰囲気に由来するとされています。
まとめ
マトリカリアは、小さな白い花を株いっぱいに咲かせる、ナチュラルガーデンを代表する草花です。
丈夫で育てやすく、切り花やドライフラワーとしても長く楽しめます。
日当たりと風通しのよい場所で育て、摘心や花がら摘みを行うことで、より多くの花を楽しめます。
宿根草や一年草とも組み合わせやすく、花壇や寄せ植えに自然な美しさを演出できるおすすめの植物です。