カンナ(檀特)の育て方|夏から秋に大きな花と美しい葉を楽しむ多年草
カンナの育て方|夏から秋に大きな花と美しい葉を楽しむ多年草
カンナは、大きな葉と鮮やかな花を楽しめる多年草です。赤色、橙色、黄色、桃色、白色、複色などの花を咲かせ、夏から秋の花壇を華やかに彩ります。
花だけでなく、緑色、銅葉、赤紫色、斑入りなど、観賞価値の高い葉も魅力です。草丈が高くなる品種は花壇の背景や目隠しに向き、矮性品種は鉢植えや花壇の縁取りに利用できます。
暑さと日差しに強く、日当たりと水分のある場所でよく育ちます。寒さには弱く、冬になると地上部が枯れて地下茎が休眠します。暖地では地中で越冬できる場合がありますが、寒冷地では地下茎を掘り上げて保管すると安全です。
この記事では、カンナの特徴、種類、植え付け、水やり、肥料、花がら摘み、切り戻し、植え替え、株分け、冬越し、花が咲かない原因、病害虫まで詳しく解説します。
カンナの基本情報
和名:カンナ
別名:ダンドク(檀特)
学名:Canna spp.
科名:カンナ科
属名:カンナ属
分類:多年草、宿根草
原産地:熱帯アメリカを中心とする熱帯・亜熱帯地域
草丈:30cm〜200cm程度。品種により異なる
株幅:30cm〜100cm程度
開花期:6月〜11月頃
花色:赤色、橙色、黄色、桃色、白色、複色
葉色:緑色、黄緑色、銅色、赤紫色、斑入り
植え付け時期:4月〜6月頃
植え替え時期:4月〜5月頃
株分け時期:4月〜5月頃
地下茎の掘り上げ時期:地上部が枯れた後
成長速度:早い
耐寒性:弱い〜やや弱い
耐暑性:強い
栽培難易度:初心者向き。日当たり、水切れ、肥料、冬越しがポイント
カンナとは?
カンナは、カンナ科カンナ属に分類される多年草です。
熱帯から亜熱帯地域を原産とし、地下に太い根茎を持ちます。春に根茎から芽を伸ばし、気温の上昇とともに大きく成長します。
葉は幅広く、バナナの葉に似た形をしています。花は茎の先端につき、次々に開花します。
園芸品種には、花を楽しむタイプだけでなく、銅葉や斑入り葉を観賞するカラーリーフタイプもあります。
冬になると地上部が枯れますが、地下茎が生きていれば翌春に再び芽を伸ばします。
カンナの特徴
夏から秋まで花を咲かせる
カンナは、気温が高くなる初夏から秋まで花を咲かせます。
花茎の下から上へ順に開花し、咲き終わった花を取り除くと、次の花が咲きやすくなります。
暖地では、寒くなる直前まで開花を続ける場合があります。
鮮やかな花色を楽しめる
赤色、橙色、黄色など、強い日差しに映える花色が多くあります。
桃色、白色、複色、斑点模様の花を咲かせる品種もあります。
大きな葉の上へ鮮やかな花が咲き、南国らしい景観を作ります。
葉の観賞価値が高い
カンナは、花だけでなく葉も美しい植物です。
緑葉のほか、銅葉、赤紫色、黄色や白色の斑が入る葉があります。
花のない時期にも、カラーリーフとして庭へ存在感を与えます。
暑さに強い
カンナは高温を好み、真夏もよく成長します。
強い日差しの下で葉を広げ、花を次々に咲かせます。
夏の花壇で勢いよく育つため、暑さに強い植物を探している場合に向いています。
水分を好む
カンナは、乾燥しすぎる環境より、適度に湿り気のある土を好みます。
生育期に水切れすると、葉が丸まったり、葉先が枯れたり、花数が減ったりします。
鉢植えでは、夏の水切れに注意が必要です。
肥料を好む
成長が早く、葉と花を多くつけるため、肥料を比較的多く必要とします。
植え付け時の元肥に加え、生育期にも追肥を行うと、葉が大きく育ち、花つきがよくなります。
寒さに弱い
熱帯性の植物で、霜や凍結を苦手とします。
暖地では株元を防寒すれば地中で越冬できる場合があります。
寒冷地では、地上部が枯れた後に地下茎を掘り上げ、凍らない場所で保存しましょう。
カンナの主な種類・品種
花カンナ
花を大きく改良した園芸品種群です。
赤色、橙色、黄色、桃色などの華やかな花を咲かせます。
草丈の高い品種から矮性品種まであり、花壇や鉢植えに利用されます。
ダンドク
ダンドクは、カンナの仲間として日本でも見られる種類です。
細身の赤色や橙色の花を咲かせ、野生的な姿があります。
園芸品種より花は小さいものの、丈夫でよく育ちます。
矮性カンナ
草丈が30cm〜80cm程度にまとまる小型品種です。
鉢植え、寄せ植え、花壇の手前に向いています。
高性品種より倒れにくく、狭い庭でも育てやすくなります。
高性カンナ
草丈が1m〜2m程度になる大型品種です。
花壇の背景、壁際、目隠し、広い庭のアクセントに向いています。
大きな葉と花が強い存在感を示します。
銅葉カンナ
赤紫色や濃い銅色の葉を持つ品種です。
花が咲いていない時期にもカラーリーフとして楽しめます。
緑葉植物や黄色い花とのコントラストが美しくなります。
斑入りカンナ
葉に黄色、白色、黄緑色、赤色などの縞模様が入る品種です。
花よりも葉の観賞を重視する品種もあります。
日当たりのよい場所で育てると、葉色が鮮明になりやすくなります。
カンナの育て方
日当たり
カンナは、日当たりのよい場所を好みます。
一日6時間以上日が当たる場所が理想です。
日照不足になると茎が細く伸び、葉色が悪くなり、花数も減ります。
夏の強い直射日光にも比較的よく耐えます。
風通し
風通しのよい場所で育てます。
葉が大きいため、風の強い場所では葉が裂けたり、茎が倒れたりする場合があります。
風が強く当たり続ける場所では、支柱を立てるか、建物や塀で風を和らげましょう。
株同士を密植しすぎないことも大切です。
用土
カンナは、腐植質に富み、保水性と排水性のバランスがよい土を好みます。
庭植えでは、腐葉土や完熟堆肥を十分に混ぜます。
乾燥しやすい砂質土では、腐葉土や堆肥を多めに加えましょう。
粘土質で水が長期間たまる場所では、軽石や腐葉土を混ぜて排水性を改善します。
鉢植えでは、草花用培養土を利用できます。
土壌の酸度
弱酸性から中性付近の土でよく育ちます。
極端な酸性土やアルカリ性土は避けましょう。
庭植えでは、必要に応じて植え付け前に苦土石灰を少量混ぜます。
カンナの植え付け
植え付け時期
植え付けは、4月〜6月頃が適しています。
遅霜の心配がなくなり、地温が上がってから植え付けましょう。
寒い土へ早く植えると、地下茎が腐る場合があります。
暖地では4月頃、寒冷地では5月以降が安全です。
地下茎の選び方
硬く締まり、芽が確認できる地下茎を選びます。
次のような地下茎は避けましょう。
全体がやわらかい
黒く変色している
カビが広がっている
異臭がする
極端に乾燥してしわが多い
芽が複数ついている地下茎は、株分けにも利用できます。
地下茎の植え付け方向
芽が上を向くように、地下茎を横向きに寝かせて植えます。
上下が分かりにくい場合も、横向きに植えると芽が自然に上へ伸びます。
根茎を立てて深く埋めないようにしましょう。
植え付けの深さ
地下茎の上へ5cm〜10cm程度の土がかかる深さへ植えます。
深く植えすぎると発芽が遅れ、土が湿っている場合は腐りやすくなります。
浅すぎると、根茎が乾燥したり倒れやすくなったりします。
庭植えの方法
日当たりがよく、肥沃で水切れしにくい場所を選びます。
植え穴を広く掘り、腐葉土、完熟堆肥、緩効性肥料を混ぜましょう。
地下茎を横向きに置き、5cm〜10cm程度の土をかけます。
植え付け後はたっぷりと水を与えます。
複数植える場合は、矮性品種で30cm〜40cm、高性品種で50cm〜80cm程度の間隔を確保しましょう。
鉢植えの方法
カンナは大きく育つため、株に合った大きめの鉢を選びます。
矮性品種でも8号以上、高性品種では10号以上の深さと幅がある鉢が向いています。
鉢底穴を鉢底ネットで覆い、鉢底石と培養土を入れます。
地下茎を横向きに置き、5cm程度の土をかけましょう。
植え付け後はたっぷりと水を与えます。
水やり
基本の水やり
カンナは、生育期に多くの水分を必要とします。
鉢植えでは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで与えましょう。
庭植えでは、植え付け後に根付くまで水を与えます。
根付いた後も、真夏に乾燥が続く場合は株元へ十分に水を与えましょう。
発芽前の水やり
地下茎を植えた直後は、土を湿らせます。
芽が出る前に水を与えすぎると、地下茎が腐る場合があります。
土の表面が乾いたことを確認してから水を与えましょう。
春の水やり
春は芽が伸び始める時期です。
鉢植えでは、土の表面が乾いてから水を与えます。
気温が低い日は土が乾きにくいため、毎日与える必要はありません。
梅雨時期の水やり
梅雨は自然の雨で土が湿ります。
庭植えでは、基本的に水やりは必要ありません。
鉢植えも、土が湿っている場合は水を与えません。
排水性が悪い鉢では、根腐れに注意しましょう。
夏の水やり
夏は生育が最も盛んになり、多くの水を必要とします。
鉢植えでは、朝に土の状態を確認し、乾いていればたっぷりと水を与えます。
猛暑日や小さめの鉢では、夕方にも土の乾燥状態を確認しましょう。
庭植えでは、土が乾燥して葉が垂れる前に水を与えます。
秋の水やり
秋も気温が高い間は生育と開花が続きます。
土の表面が乾いたら水を与えましょう。
気温が下がり、葉が黄色くなり始めたら、水やりの回数を減らします。
冬の水やり
地上部が枯れた後は、地下茎が休眠します。
庭植えでは、基本的に水やりは必要ありません。
鉢植えのまま越冬させる場合も、土を乾燥気味に保ちます。
地下茎を掘り上げて保存する場合は、水やりを行いません。
肥料
カンナは肥料を好む植物です。
植え付け時に、完熟堆肥や緩効性肥料を元肥として混ぜましょう。
生育期には、1か月に1回程度、緩効性肥料を追肥します。
液体肥料を使用する場合は、薄めたものを7日〜14日に1回程度与えられます。
葉色が薄くなり、生育が弱い場合は肥料不足が考えられます。
窒素肥料を与えすぎると葉ばかりが大きくなり、花つきが悪くなる場合があります。
真夏でも株が元気であれば施肥できますが、乾燥や根傷みがある株には肥料を与えません。
秋に葉が黄色くなり始めたら、施肥を止めましょう。
カンナの花
カンナは、茎の先端に花穂を作り、下から上へ順に花を咲かせます。
一つひとつの花は数日でしおれますが、新しい花が次々に開きます。
花びらに見える部分の多くは、雄しべが花びら状に変化したものです。
品種によって大輪、小輪、斑点模様、覆輪など、さまざまな花姿があります。
花がら摘み
花がしおれたら、花の付け根から摘み取ります。
一つの花茎に複数のつぼみがあるため、花茎全体をすぐに切らないようにしましょう。
上部の花まで咲き終わったら、花茎を下へたどり、葉のある位置や株元近くで切ります。
花がらを残すと種を作り、株の養分が使われます。
種を採取しない場合は、早めに取り除きましょう。
カンナの切り戻し
生育中の切り戻し
カンナは、一般的な草花のように株全体を強く切り戻す必要はありません。
咲き終わった花茎、折れた茎、病気の葉、黄色くなった葉を付け根から取り除きます。
緑色の健康な葉は、地下茎へ養分を蓄えるために残しましょう。
花茎の切り方
花がすべて終わった茎は、株元近くで切り取ります。
茎の途中から新しい花芽が出る品種もあるため、下部へ芽がないか確認しましょう。
花が終わった茎を取り除くと、新しい芽へ光と風が届きやすくなります。
秋から冬の切り戻し
霜や寒さで葉と茎が枯れたら、地際から5cm〜10cm程度残して切ります。
葉が緑色の間は、地下茎へ養分を蓄えています。
完全に枯れる前にすべて切り取らないようにしましょう。
カンナの植え替え
植え替えが必要な理由
鉢植えでは、地下茎が増えて鉢の中が混み合います。
水切れが早い、芽が細い、花数が減った場合は、根詰まりや地下茎の混み合いが考えられます。
古い土は粒が崩れ、排水性や保肥力も低下します。
植え替え時期
植え替えは、4月〜5月頃が適しています。
地下茎が休眠から動き始める前か、新芽が短い時期に行いましょう。
真夏や開花中の植え替えは、株へ大きな負担をかけます。
植え替え方法
鉢から株を抜き、地下茎についた古い土を落とします。
腐った部分、枯れた根、傷んだ地下茎を取り除きましょう。
増えた地下茎を株分けし、新しい用土へ植え付けます。
鉢を大きくしたくない場合は、地下茎の数を減らして同じ鉢へ戻します。
植え替えの頻度
鉢植えは、1年〜2年に1回を目安に植え替えます。
成長が早く、地下茎がよく増えるため、小さな鉢では毎年植え替える場合があります。
庭植えは、3年〜4年に1回程度を目安に掘り上げて株分けできます。
カンナの株分け
株分けの時期
株分けは、4月〜5月頃に行います。
新芽が大きく伸びる前が適しています。
地下茎を掘り上げて保存していた場合は、春の植え付け前に分けましょう。
株分けの方法
地下茎についた土を落とし、芽の位置を確認します。
一つの株に1つ〜3つ程度の芽が残るように、清潔なナイフで切り分けましょう。
芽のない部分だけを植えても発芽しません。
腐った部分や黒く変色した部分は、健康な部分まで切り取ります。
切り口の処理
切り分けた地下茎は、切り口を数時間から1日程度乾燥させます。
切り口が乾いてから植え付けると、腐敗を防ぎやすくなります。
必要に応じて、切り口へ草木灰などを薄くつける方法もあります。
株分け後の植え付け
芽を上へ向け、地下茎を横向きに置きます。
5cm〜10cm程度の土をかけ、植え付け後はたっぷりと水を与えましょう。
発芽までは過湿に注意します。
カンナの増やし方
株分け
カンナを増やす一般的な方法です。
地下茎を芽のある部分で切り分けて植え付けます。
親株と同じ花色や葉色を維持できます。
種まき
種を作る種類は、種まきでも増やせます。
カンナの種は硬い殻で覆われています。
種皮の一部をやすりで軽く削るか、ぬるま湯へ浸してからまくと、吸水しやすくなります。
春に種まき用土へまき、暖かい場所で管理しましょう。
園芸品種から採取した種は、親株と異なる花色や葉色になる場合があります。
カンナが咲かない原因
日照不足
日当たりが悪いと、葉は育っても花芽がつきにくくなります。
一日6時間以上日が当たる場所へ移動しましょう。
肥料不足
カンナは成長が早く、多くの養分を必要とします。
葉が小さい、葉色が薄い、茎が細い場合は、肥料不足が考えられます。
生育期に緩効性肥料や液体肥料を適量与えましょう。
窒素肥料が多すぎる
窒素肥料を与えすぎると、葉ばかりが大きくなります。
株は元気なのに花が咲かない場合は、肥料の成分と量を見直しましょう。
水切れ
生育期に水切れを繰り返すと、花芽の成長が止まる場合があります。
特に夏の鉢植えは、土の乾燥状態をこまめに確認しましょう。
地下茎が小さい
小さく分けた地下茎や若い株は、花を咲かせるまで時間がかかる場合があります。
葉を十分に育て、地下茎が充実するのを待ちましょう。
植え付け時期が遅い
植え付けが遅れると、生育期間が短くなり、開花前に気温が下がる場合があります。
遅霜の心配がなくなった後、できるだけ早めに植え付けましょう。
鉢が小さい
根や地下茎が混み合うと、花数が減ります。
春に植え替え、株分けを行いましょう。
気温が低い
カンナは高温を好みます。
春の気温が低い地域では生育開始が遅れ、開花時期も遅くなります。
カンナの葉が黄色くなる原因
秋の自然な休眠
気温が下がる秋から冬に葉が黄色くなることは、自然な変化です。
地下茎へ養分を蓄えた後、地上部が枯れて休眠します。
完全に枯れたら、地際近くで切り取りましょう。
水切れ
夏に土が乾燥すると、葉先や下葉から黄色くなる場合があります。
土が乾いている場合は、たっぷりと水を与えましょう。
水の与えすぎ
排水性の悪い土で水を与えすぎると、根が傷み、葉が黄色くなります。
土が湿り続けている場合は、水やりを控えましょう。
肥料不足
生育期に葉全体の色が薄くなる場合は、肥料不足が考えられます。
緩効性肥料や液体肥料を適量与えましょう。
根詰まり
鉢の中で地下茎と根が混み合うと、水分や養分を十分に吸収できません。
春に植え替えや株分けを行いましょう。
病気
葉に斑点や不自然な筋が現れ、黄色くなる場合は、病気の可能性があります。
被害葉を取り除き、株の状態を確認しましょう。
カンナの葉先が枯れる原因
水切れ
カンナの葉先が枯れる主な原因です。
鉢植えや真夏の庭植えでは、土が乾きすぎないようにしましょう。
強風
大きな葉が風にあおられると、葉先や葉の縁が傷みます。
風の強い場所では、支柱や風よけを利用しましょう。
肥料焼け
濃い液体肥料や多量の化成肥料によって根が傷むと、葉先が枯れます。
肥料を控え、鉢植えでは水を十分に流して余分な肥料分を排出しましょう。
根詰まり
根詰まりすると水分を十分に吸収できず、葉先が枯れやすくなります。
春にひと回り大きな鉢へ植え替えるか、株分けを行いましょう。
葉の老化
下部の古い葉だけが枯れる場合は、自然な葉の更新である可能性があります。
完全に黄色くなった葉を付け根から取り除きましょう。
カンナが倒れる原因
草丈が高い
高性品種は、草丈が1m〜2m程度になります。
花や葉の重みで倒れる場合があります。
風の強い場所では、支柱を立てましょう。
日照不足
日光が不足すると、茎が細長く伸びます。
日当たりのよい場所で育てると、太く丈夫な茎になりやすくなります。
肥料が多すぎる
窒素肥料を与えすぎると、茎が軟弱に伸びます。
肥料の量を見直しましょう。
強風や大雨
大きな葉が風を受けやすく、台風や大雨で倒れる場合があります。
強風が予想される場合は、支柱で束ねるか、鉢植えを風の弱い場所へ移動しましょう。
株元が浅い
地下茎が土の表面へ露出していると、株が安定しません。
土を補い、必要に応じて支柱を立てましょう。
カンナの鉢植え管理
カンナは鉢植えでも育てられます。
矮性品種を選ぶと、ベランダや限られた場所でも管理しやすくなります。
鉢の選び方
カンナは地下茎を広げるため、大きく安定した鉢を選びます。
矮性品種でも8号以上、高性品種では10号以上を目安にしましょう。
深さと幅があり、鉢底穴の大きな鉢が適しています。
置き場所
春から秋は、日当たりのよい屋外へ置きます。
壁際やベランダでは、照り返しによる土の乾燥に注意しましょう。
高性品種は風で倒れやすいため、支柱を利用します。
冬は、地域に応じて軒下や凍結しない場所へ移動しましょう。
鉢植えの水やり
生育期は土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
真夏は1日1回以上必要になる場合があります。
受け皿へ長期間水をためると、根腐れの原因になります。
冬の休眠中は、水やりを大幅に減らしましょう。
鉢植えの肥料
植え付け時に緩効性肥料を混ぜます。
生育期は、1か月に1回程度追肥しましょう。
葉色や花つきを確認しながら、液体肥料も利用できます。
鉢植えの植え替え
地下茎がよく増えるため、1年〜2年に1回植え替えます。
春に鉢から取り出し、地下茎を分け、新しい土へ植え直しましょう。
カンナの庭植え
庭植えでは、日当たりがよく、肥沃で適度に湿り気のある場所を選びます。
花壇の背景や中央へ植えると、大きな葉と花を生かせます。
高性品種は、通路や低い植物を覆わない場所へ植えましょう。
成長すると株幅が広がるため、十分な間隔を確保します。
暖地では植えっぱなしで越冬できる場合がありますが、地下茎が増えすぎたら春に掘り上げて株分けしましょう。
カンナの寄せ植え
矮性カンナは、大型の寄せ植えに利用できます。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
コリウス
ペンタス
ニチニチソウ
トレニア
マリーゴールド
アンゲロニア
ペチュニア
ヒポエステス
観賞用トウガラシ
グラス類
日当たりと暑さを好み、水分を必要とする植物を組み合わせましょう。
カンナを鉢の中央や後方へ配置し、低い草花を手前へ植えると立体感が生まれます。
カンナの夏越し
カンナは暑さに強く、夏越しは比較的簡単です。
真夏は生育が最も活発になり、水切れと肥料切れに注意します。
鉢植えは朝に土の状態を確認し、乾いていればたっぷりと水を与えましょう。
強い乾燥が続くと、葉が丸まり、葉先が枯れます。
咲き終わった花と黄色い葉を取り除き、風通しを保ちましょう。
台風や強風が予想される場合は、支柱を立てるか、鉢植えを安全な場所へ移動します。
カンナの冬越し
暖地での冬越し
霜が少なく、土が深く凍らない地域では、地下茎を植えたまま越冬できる場合があります。
地上部が完全に枯れたら、地際から5cm〜10cm程度残して切りましょう。
株元へ腐葉土、落ち葉、わら、バークチップなどを厚めに敷き、寒さから守ります。
土が湿りすぎる場所では、冬の根茎腐敗に注意しましょう。
寒冷地での冬越し
土が凍る地域では、地下茎を掘り上げて保存します。
霜で地上部が枯れた後、晴天が続く日に掘り上げましょう。
スコップを株元から少し離れた場所へ入れ、地下茎を傷つけないように掘ります。
掘り上げた地下茎の保存
掘り上げた地下茎は、土を軽く落とします。
腐った部分や傷んだ部分を取り除き、風通しのよい日陰で乾かしましょう。
完全に乾燥させすぎるとしなびるため、軽く湿らせたピートモス、バーミキュライト、おがくずなどへ埋めて保存します。
凍結しない、5℃〜10℃程度の暗く涼しい場所が適しています。
保存中も腐敗や乾燥がないか定期的に確認しましょう。
鉢植えの冬越し
鉢植えは、地上部が枯れた後に切り戻します。
暖地では、雨と霜を避けられる軒下へ移動し、鉢土を乾燥気味に保ちましょう。
寒冷地では、鉢ごと凍結しない室内や物置へ移すか、地下茎を掘り上げます。
カンナに発生しやすい病気
モザイク病
葉に濃淡のあるモザイク模様、黄色い筋、不自然な変形などが現れる病気です。
ウイルスが原因で、アブラムシや刃物を通じて広がる場合があります。
治療は難しいため、症状の強い株は周囲から隔離し、必要に応じて処分しましょう。
使用したハサミやナイフは消毒します。
斑点病
葉へ褐色や黒褐色の斑点が現れます。
長雨、葉がぬれた状態、風通しの悪さなどによって発生しやすくなります。
被害葉を取り除き、水やりは株元へ行いましょう。
灰色かび病
花や葉へ褐色の斑点が現れ、灰色のカビが発生する場合があります。
花がらの放置、長雨、低温多湿などが原因になります。
傷んだ花や葉を早めに取り除きましょう。
根茎腐敗
水はけの悪い土や、低温時の過湿によって地下茎が腐ります。
芽が出ない、株が急にしおれる、地下茎がやわらかくなるなどの症状が現れます。
腐った部分を健康な部分まで切り取り、水はけのよい土へ植え直しましょう。
カンナにつきやすい害虫
アブラムシ
アブラムシは、新芽、つぼみ、花茎へ集まり、汁を吸います。
数が増えると、新芽が変形し、ウイルス病を媒介する場合があります。
少数のうちに取り除きましょう。
ハダニ
ハダニは、葉裏へ発生して汁を吸います。
被害を受けた葉は、白くかすれたようになります。
高温で乾燥した時期に増えやすいため、夏は葉裏を確認しましょう。
ヨトウムシ類
ヨトウムシ類の幼虫が、葉や新芽を食害することがあります。
昼間は株元や土の中へ隠れ、夜に活動します。
葉が大きく食べられている場合は、株元を確認しましょう。
ナメクジ
ナメクジは、若い芽や柔らかな葉を食害します。
春の芽出し時期や雨の多い季節に注意が必要です。
鉢の下、落ち葉、湿った株元を確認しましょう。
イモムシ類
チョウやガの幼虫が、葉を食べる場合があります。
葉に大きな穴やふんが見られる場合は、葉裏や茎を確認しましょう。
農薬を使用する場合は、カンナまたは花き類への登録、対象病害虫、希釈倍率、使用時期、使用回数を確認します。
カンナを育てるときの注意点
日当たりのよい場所へ植える
日照不足では、茎が細くなり、花数が減ります。
大きな葉と花を楽しむため、できるだけ日当たりのよい場所を選びましょう。
夏の水切れを防ぐ
カンナは生育期に多くの水を必要とします。
特に鉢植えでは、真夏に急速に土が乾きます。
朝に土の状態を確認しましょう。
肥料切れに注意する
成長が早く、葉と花を多くつけます。
生育期には定期的に追肥を行いましょう。
窒素肥料の与えすぎにも注意が必要です。
地下茎を深く植えすぎない
深植えすると発芽が遅れ、湿った土では腐る場合があります。
地下茎の上へ5cm〜10cm程度の土をかける深さが目安です。
葉が緑色の間は切らない
秋の葉は、地下茎へ養分を蓄えています。
完全に黄色くなり、枯れてから切り取りましょう。
強風に注意する
大きな葉が風を受け、茎が倒れたり葉が裂けたりします。
高性品種には支柱を立て、台風前には鉢植えを移動しましょう。
寒冷地では地下茎を掘り上げる
強い霜や凍結で地下茎が傷みます。
土が凍る地域では、地上部が枯れた後に掘り上げ、凍らない場所で保存しましょう。
ウイルス病が疑われる株を増やさない
葉へ不自然なモザイク模様や変形がある株は、株分けに使わないようにします。
刃物を通じて感染が広がる場合があるため、道具を消毒しましょう。
カンナの育て方に関するよくある質問
カンナは毎年咲きますか?
多年草のため、地下茎が冬越しできれば毎年花を咲かせます。
暖地では植えっぱなし、寒冷地では地下茎を掘り上げて保存しましょう。
カンナは植えっぱなしでも育ちますか?
土が凍らない暖地では、植えっぱなしでも育てられます。
株が混み合った場合は、春に掘り上げて株分けしましょう。
カンナは鉢植えでも育てられますか?
鉢植えでも育てられます。
矮性品種を選び、大きめの鉢を使い、夏の水切れと根詰まりに注意しましょう。
カンナの花が咲かないのはなぜですか?
日照不足、肥料不足、窒素過多、水切れ、地下茎が小さい、鉢が小さいなどが考えられます。
日当たり、水やり、肥料、鉢の大きさを確認しましょう。
カンナの花が終わったらどうしますか?
しおれた花を摘み、花茎全体が咲き終わったら株元近くで切り取ります。
健康な緑色の葉は残しましょう。
カンナの葉が黄色くなるのはなぜですか?
秋の休眠、水切れ、過湿、肥料不足、根詰まり、病気などが考えられます。
黄色くなった時期と土の湿り方を確認しましょう。
カンナの葉先が枯れるのはなぜですか?
水切れ、強風、肥料焼け、根詰まり、古い葉の更新などが考えられます。
夏の鉢植えは、特に水切れに注意しましょう。
カンナの株分けはいつ行いますか?
4月〜5月頃が適しています。
地下茎を、芽が1つ以上残るように切り分けましょう。
冬に地上部が枯れましたが大丈夫ですか?
冬に地上部が枯れることは自然な変化です。
地下茎が凍結や腐敗を起こしていなければ、春に再び芽を伸ばします。
カンナの地下茎はどのように保存しますか?
掘り上げた地下茎を軽く乾かし、湿らせたピートモスやバーミキュライトへ埋めます。
凍結しない涼しく暗い場所で保存しましょう。
まとめ
カンナは、大きな葉と鮮やかな花を夏から秋まで楽しめる多年草です。
赤色、橙色、黄色、桃色などの花色があり、緑葉、銅葉、赤紫色、斑入り葉など、葉の観賞価値も高い植物です。
日当たりと暑さを好み、真夏も勢いよく成長します。
生育期には多くの水分と肥料を必要とするため、特に鉢植えでは水切れと肥料切れに注意しましょう。
地下茎は、遅霜の心配がなくなった4月〜6月頃に植え付けます。
芽を上へ向けて横向きに置き、地下茎の上へ5cm〜10cm程度の土をかけましょう。
花がしおれたら一輪ずつ摘み、花茎全体が咲き終わった後に株元近くから切ります。
緑色の葉は、地下茎へ養分を蓄えるために残しましょう。
秋から冬に地上部が完全に枯れたら、地際近くで切り取ります。
暖地では株元を防寒して地中で越冬できます。寒冷地では地下茎を掘り上げ、凍らない場所で保存しましょう。
日当たり、水切れ、肥料、冬越しを適切に管理すれば、毎年大きな葉と南国らしい華やかな花を楽しめます。