トキワツユクサ(常磐露草)とは?特徴・似た植物との違い・毒性・駆除方法

トキワツユクサとは?特徴・似た植物との違い・毒性・駆除方法を解説

トキワツユクサ

トキワツユクサは、白い小花と光沢のある緑色の葉が特徴的なツユクサ科の多年草です。日陰でもよく育ち、林の縁や水路沿い、庭の隅などで地面を覆うように広がります。

かわいらしい花を咲かせる一方、切れた茎の節から簡単に発根するため、自然環境や庭では繁殖力の強い外来植物として問題になることがあります。

この記事では、トキワツユクサの特徴や名前の由来、ツユクサやミドリハカタカラクサとの違い、毒性、庭で増えた場合の駆除方法について詳しく解説します。

トキワツユクサとは

トキワツユクサは、南アメリカ原産のツユクサ科ムラサキツユクサ属に分類される常緑性の多年草です。

日本には観賞用として持ち込まれ、その後、各地で野生化しました。ノハカタカラクサやミドリハカタカラクサと呼ばれることもあります。

基本情報は次のとおりです。

  • 和名:トキワツユクサ

  • 漢字表記:常磐露草

  • 別名:ノハカタカラクサ

  • 学名:Tradescantia fluminensis

  • 科名:ツユクサ科

  • 属名:ムラサキツユクサ属

  • 原産地:南アメリカ

  • 分類:常緑性多年草

  • 草丈:約10~30cm

  • 開花時期:5~8月ごろ

  • 花色:白色

  • 主な繁殖方法:茎による栄養繁殖、種子

  • 主な生育場所:林縁、水路沿い、庭、空き地など

名称や品種の扱いには資料による違いがあり、トキワツユクサとミドリハカタカラクサが同じ植物の別名として扱われることもあります。

トキワツユクサの名前の由来

「トキワ」は漢字で「常磐」と書き、常に葉が緑色であることを表します。温暖な地域では一年を通して葉が残るため、この名前がつけられました。

「ツユクサ」は、葉や花の形がツユクサに似ていることに由来します。

ただし、一般的な青い花のツユクサは一年草ですが、トキワツユクサは多年草です。花色や繁殖方法も異なります。

トキワツユクサの特徴

茎の特徴

茎は柔らかく多肉質で、地面をはうように横へ伸びます。

  • 茎は地表を長くはう

  • 茎の節から根を出す

  • 茎の先端はやや立ち上がる

  • 茎の内部に多くの水分を含む

  • 茎が切れても節を含む断片から再生する

  • 茎が赤紫色を帯びる個体がある

地面に触れた節から次々に根を出すため、短期間で広い範囲を覆うことがあります。

葉の特徴

葉は卵形から長卵形で、先端がとがります。茎に互い違いにつき、表面には光沢があります。

  • 葉の長さは約2~6cm

  • 葉はやや厚く、柔らかい

  • 葉の縁にギザギザがない

  • 葉先は細くとがる

  • 葉の表面に光沢がある

  • 葉の基部は茎を包む葉鞘になる

  • 葉鞘の縁に白い毛が並ぶ

  • 葉裏が赤紫色を帯びることがある

葉鞘の縁に並ぶ白い毛は、トキワツユクサを識別する手掛かりの一つです。

花の特徴

春の終わりから夏にかけて、茎の先に白い花を咲かせます。

  • 花の直径は約1~1.5cm

  • 白い花弁が3枚ある

  • 雄しべは6本ある

  • 雄しべの花糸に白い毛が生える

  • 葯は黄色く目立つ

  • 花は茎の先端につく

  • 一つの花が咲いている時間は比較的短い

白い3枚の花弁と、中央に集まる白い毛、黄色い葯の組み合わせが特徴です。

根の特徴

節から細い根を多数出します。深い直根を伸ばす植物ではありませんが、茎の各所で発根するため、群落全体を一度に取り除くのは簡単ではありません。

土の表面に残った短い茎でも、節があれば再び根を出す可能性があります。

トキワツユクサの開花時期

主な開花時期は5~8月ごろです。温暖な地域では、気温や日照条件によって開花期間が長くなる場合があります。

白い花は林の下などの日陰でよく目立ちますが、開花していない時期はツユクサ類やほかの地表植物と間違われることがあります。

トキワツユクサが生える場所

トキワツユクサは、湿り気のある半日陰から日陰を好みます。一般的な植物が育ちにくい暗い場所でも群落をつくれる点が特徴です。

主な生育場所は次のとおりです。

  • 林の縁

  • 林内

  • 竹林

  • 水路沿い

  • 河川周辺

  • 湿った崖

  • 石垣

  • 公園

  • 空き地

  • 庭木の下

  • 建物の北側

  • 側溝の周辺

湿った土で特によく育ちますが、根づいた株はある程度の乾燥にも耐えることがあります。

トキワツユクサの生育サイクル

トキワツユクサは多年草で、温暖な地域では葉を残したまま冬を越します。

一般的な生育サイクルは次のとおりです。

  • 春:越冬した茎から新芽を伸ばす

  • 春から初夏:茎を伸ばして地表を覆う

  • 初夏から夏:白い花を咲かせる

  • 夏から秋:節から発根し、群落を広げる

  • 晩秋:成長が緩やかになる

  • 冬:温暖地では葉を残して越冬する

寒さの厳しい場所では地上部が傷むことがありますが、霜を避けられる場所では茎や根が残り、翌春に再生します。

トキワツユクサが増える理由

トキワツユクサが急速に広がる最大の理由は、茎の断片から再生できることです。

  • 地面をはう茎の節から根を出す

  • 小さな茎の断片から再生する

  • 刈り取りで切断された茎が周囲へ散らばる

  • 日陰でも生育できる

  • 密生して地表を覆う

  • 葉や茎に水分を蓄えられる

  • 温暖な場所では一年中生育できる

  • 個体によっては種子もつくる

草刈り機で細かく切ると、飛び散った茎が別の場所で根づく可能性があります。

トキワツユクサが生態系へ与える影響

トキワツユクサは、地表を厚いマット状に覆うことがあります。大きな群落になると、在来植物の発芽や成長に必要な光と空間を奪う可能性があります。

考えられる影響は次のとおりです。

  • 林床へ光が届きにくくなる

  • 在来植物の芽生えを覆う

  • 小型の草花が生育できる場所を狭める

  • 単一の植物が優占する群落をつくる

  • 刈り草や残土によって別の場所へ広がる

  • 希少植物の生育地へ侵入する

日本では外来生物法上の「特定外来生物」には指定されていませんが、繁殖力の強い外来植物です。自然環境へ捨てたり、別の場所へ移植したりしないようにしましょう。

トキワツユクサとツユクサの違い

一般的なツユクサは日本に古くから見られる一年草です。トキワツユクサとは、花色や生活サイクルが異なります。

トキワツユクサ

  • 南アメリカ原産の多年草

  • 花は白色

  • 花弁はほぼ同じ大きさの3枚

  • 地面をはう茎の節から発根する

  • 温暖地では冬も葉が残る

  • 日陰や湿った林内でも群生する

  • 葉は厚く、表面に光沢がある

ツユクサ

  • 日本に古くから見られる一年草

  • 花は青色

  • 2枚の大きな青い花弁が目立つ

  • 種子をつくって一年の生活を終える

  • 冬には基本的に地上部が枯れる

  • 道端や畑など明るい場所に多い

  • 葉はトキワツユクサより薄い

白い3枚の花弁をつけ、地面を覆うように多年生の茎が広がっていれば、トキワツユクサの可能性があります。

トキワツユクサとミドリハカタカラクサの違い

トキワツユクサとミドリハカタカラクサは非常によく似ており、同じ植物の別名として扱われることもあります。

狭い意味で区別する場合は、次の特徴が手掛かりになります。

狭義のトキワツユクサ

  • ノハカタカラクサとも呼ばれる

  • 茎や葉裏が赤紫色を帯びる

  • 比較的小型

  • 種子をつくることがある

  • 花の中央の毛が比較的少ない

ミドリハカタカラクサ

  • 茎や葉裏が緑色

  • 株全体が明るい緑色に見える

  • 一般的に結実しにくい

  • 茎の断片によって盛んに増える

  • 日本で広く野生化している

生育環境によって葉や茎の色が変化するため、色だけで確実に判断するのは困難です。除去する場合は、どちらも茎の断片を残さないように扱います。

トキワツユクサとオオトキワツユクサの違い

オオトキワツユクサは、名前のとおりトキワツユクサより大型になる系統です。

トキワツユクサ

  • 葉の長さは約2~6cm

  • 花は比較的小さい

  • 茎や葉裏が赤紫色を帯びる場合がある

  • 花の中央にある白い毛が比較的少ない

オオトキワツユクサ

  • 葉の長さが7~12cmほどになる

  • 花が大きい

  • 茎や葉裏は緑色

  • 花の中央に白い毛が多い

  • 株全体が大型で旺盛に広がる

園芸品種の斑が消えたものなど、由来や名称が複雑な個体もあります。葉の大きさだけでなく、花や茎の特徴も確認しましょう。

トキワツユクサとムラサキツユクサの違い

ムラサキツユクサも外国原産の多年草ですが、株姿が大きく異なります。

トキワツユクサ

  • 地面をはう

  • 草丈は10~30cmほど

  • 白い花を咲かせる

  • 葉は卵形で光沢がある

  • 日陰でマット状に広がる

ムラサキツユクサ

  • 茎が直立する

  • 草丈は30~80cmほど

  • 紫色や青紫色の花を咲かせる

  • 葉は細長い

  • 株元から茎がまとまって立ち上がる

紫色の花を咲かせ、茎がまっすぐ立つ場合はムラサキツユクサの可能性があります。

トキワツユクサに毒性はある?

トキワツユクサは、触れただけで重い中毒を起こす猛毒植物ではありません。ただし、茎や葉から出る汁によって、体質によっては皮膚に赤みやかゆみ、炎症が起こる可能性があります。

除去作業では、次の対策を行いましょう。

  • 手袋を着用する

  • 長袖と長ズボンを着用する

  • 汁が目や口に入らないようにする

  • 作業後は手や腕を洗う

  • 肌に異常が出たら作業を中止する

  • 症状が続く場合は医療機関へ相談する

犬や猫では、接触によって皮膚炎を起こす可能性も指摘されています。ペットが繰り返し踏みつける場所や、体をこすりつける場所では除去を検討してください。

トキワツユクサは食べられる?

一般的な食用植物ではありません。青い花を咲かせるツユクサに食用例があるからといって、トキワツユクサも同じように食べられると判断してはいけません。

食用を避けたい理由は次のとおりです。

  • 食用植物として一般的に流通していない

  • 樹液が皮膚を刺激する可能性がある

  • 近縁種との識別が難しい

  • 除草剤が散布されている場合がある

  • 野生動物の排せつ物などで汚染されている可能性がある

  • ペットが口にすると皮膚や消化器に異常が出る可能性がある

人やペットが誤って食べ、口の刺激、嘔吐、下痢、皮膚症状などが現れた場合は、医療機関や動物病院へ相談してください。

トキワツユクサを駆除する方法

トキワツユクサの駆除では、茎を細かく切らず、根を出している節まで回収することが重要です。

手で茎をたどって抜く

小規模な群落では、手作業による除去が基本です。

  • 土が湿っている日に作業する

  • 群落の外側から茎をたどる

  • 節から出た根を少しずつ抜く

  • 茎をちぎらないように持ち上げる

  • 落ちた葉や茎の断片も拾う

  • 作業後に地表を再点検する

熊手で強くかき回すと茎が細かく切れるため、最初は手や小型の除草フォークを使うとよいでしょう。

地表の落ち葉も確認する

厚く積もった落ち葉や腐葉土の下に茎が隠れていることがあります。

  • 落ち葉を少量ずつ取り除く

  • 土に接している節を探す

  • 根のついた茎を回収する

  • 在来植物の根を傷つけないよう作業する

  • 作業後に落ち葉を戻すか、地表を適切に保護する

表面の葉だけを取り除いても、落ち葉の下に茎が残っていれば再生します。

草刈り機で細かくしない

草刈り機や刈払機で群落を細かくすると、切れた茎が周辺へ飛び散る可能性があります。

  • 小面積では手作業を優先する

  • 刈り取りが必要な場合は飛散防止対策を行う

  • 刈った植物をその場に残さない

  • 機械や靴に付着した茎を落とす

  • 作業場所から別の場所へ断片を運ばない

草刈り後は、茎の断片を熊手などで丁寧に回収します。

繰り返し除去する

一度の作業ですべての茎を回収するのは困難です。

  • 作業後は2~4週間ごとに確認する

  • 小さな再生芽を見つけたらすぐに抜く

  • 春から秋まで点検を続ける

  • 周辺に残った群落も管理する

  • 翌年も同じ場所を確認する

新しく出た芽が小さいうちに除去を続けることで、株に蓄えられた養分を減らせます。

遮光する

園芸植物がない場所では、光を通さない資材で覆う方法があります。

  • 地上部を回収してから地表を覆う

  • 資材の継ぎ目を十分に重ねる

  • 端から茎が出ないよう固定する

  • 数か月以上継続して遮光する

  • 資材を外した後も再生を確認する

短期間覆っただけでは、残った茎から再生することがあります。斜面や自然林では、周囲の植物や土壌への影響も考えて使用してください。

除草剤を使用する

広い範囲に群生している場合は、除草剤を検討することがあります。

  • 使用場所に登録された製品を選ぶ

  • 多年生雑草への適用を確認する

  • 製品ラベルの用量と使用方法を守る

  • 周囲の在来植物に薬液をかけない

  • 強風時や降雨前の散布を避ける

  • 河川や水路付近では安易に使用しない

  • 公共用地では管理者の許可を得る

林床ではトキワツユクサと在来植物が混在している場合があります。薬剤の一斉散布よりも、対象だけを処理する方法が適しています。

除去したトキワツユクサの処分方法

抜き取った茎を湿った地面に放置すると、再び根づく可能性があります。

  • 回収した茎を丈夫な袋に入れる

  • 地面や堆肥の上に直接置かない

  • 茎を十分に乾燥させる

  • 自家製堆肥へ生のまま入れない

  • 土と一緒に別の場所へ運ばない

  • 自治体の分別方法に従って処分する

運搬中に茎を落とさないよう、袋の口を閉じて扱います。

トキワツユクサを増やさないための予防方法

トキワツユクサは、種子だけでなく茎の断片によって人為的に運ばれます。

  • 庭で見つけたら小さいうちに抜く

  • 切った茎を屋外へ捨てない

  • 園芸残土を山林や河川へ捨てない

  • 靴や園芸道具に付着した茎を落とす

  • 購入苗の鉢土を確認する

  • 隣接地から伸びてくる茎を定期的に取り除く

  • 水路へ刈り草を流さない

  • 観賞用の株を野外へ逃がさない

自然公園や希少植物の生育地では、自己判断で大規模な除去をせず、土地の管理者へ連絡してください。

トキワツユクサを栽培する場合の注意点

トキワツユクサや斑入りの園芸品種は、つり鉢や室内の観葉植物として栽培されることがあります。

栽培する場合は、屋外へ広がらないよう厳重に管理します。

  • 地植えを避ける

  • 鉢や室内で管理する

  • 鉢底から出た茎をすぐに切る

  • 切った茎を庭へ落とさない

  • 花後の種子形成を確認する

  • 植え替えた土を野外へ捨てない

  • 不要になった株を適切に処分する

  • ペットや小さな子どもの手が届かない場所に置く

一度野外へ定着すると除去に時間がかかるため、観賞後の処分まで含めた管理が必要です。

トキワツユクサに関するよくある質問

トキワツユクサは外来種ですか?

南アメリカ原産の外来植物です。日本には観賞用として持ち込まれ、その後、関東以西を中心に野生化しました。

トキワツユクサは特定外来生物ですか?

外来生物法で規制される特定外来生物ではありません。ただし、生態系への影響が懸念される外来植物であるため、自然環境へ捨てたり移植したりしないようにしましょう。

トキワツユクサは多年草ですか?

多年草です。温暖な地域では常緑で冬を越し、寒さで地上部が傷んでも、残った茎や根から再生することがあります。

白い花を咲かせるツユクサはすべてトキワツユクサですか?

白花のツユクサ類には、ミドリハカタカラクサやオオトキワツユクサなど、よく似たものがあります。葉裏や茎の色、葉の大きさ、結実の有無などを確認します。

トキワツユクサは食べられますか?

一般的な食用植物ではありません。青花のツユクサに食用例があっても、トキワツユクサを同じように食べられるとは判断せず、自己判断での飲食は避けてください。

触るとかぶれますか?

体質によっては、茎や葉の汁によって赤み、かゆみ、皮膚炎が起こる可能性があります。駆除や剪定では手袋を着用してください。

犬や猫に有害ですか?

接触や摂取によって皮膚炎や消化器症状が起こる可能性があります。ペットが頻繁に触れたり、食べたりする場所では除去し、症状が出た場合は動物病院へ相談してください。

抜いた茎をその場に置いてもよいですか?

湿った地面では切れた茎から発根する可能性があります。抜いた茎は袋などへ回収し、地面に放置しないでください。

草刈りだけで駆除できますか?

草刈りだけでは、切断された茎が周囲へ散らばることがあります。茎と根を回収し、その後に出る新芽を繰り返し除去することが重要です。

まとめ

トキワツユクサは、南アメリカ原産のツユクサ科ムラサキツユクサ属に分類される多年草です。白い3枚の花弁と光沢のある葉を持ち、日陰の湿った場所を覆うように広がります。

覚えておきたいポイントは次のとおりです。

  • 南アメリカ原産の外来植物

  • 温暖地では常緑で冬を越す

  • 白い花弁を3枚つける

  • 茎が地面をはい、節から発根する

  • 切れた茎の断片から再生する

  • 密生すると在来植物の生育を妨げる可能性がある

  • 青い花のツユクサとは別の植物

  • 特定外来生物には指定されていない

  • 樹液で皮膚が刺激される場合がある

  • 駆除では茎の断片まで回収する

庭で見つけた場合は、群落が小さいうちに、地面をはう茎と節から出た根を丁寧に取り除きましょう。抜いた茎を放置せず、その後も新芽が出ていないか継続して確認することが大切です。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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