花粉症の原因となる代表的な植物|スギ・ヒノキからイネ科・秋の雑草まで解説

花粉症の原因となる代表的な植物|スギ・ヒノキからイネ科・秋の雑草まで解説

花粉症スギ

花粉症の原因となる植物は、スギやヒノキだけではありません。春にはハンノキやシラカンバ、初夏にはイネ科の草、夏の終わりから秋にはブタクサやヨモギなどの花粉も飛散します。

原因植物の種類や飛散時期は地域によって異なり、身近な河川敷や空き地、庭に生える植物が関わることもあります。一方で、目立つ花が咲いているからといって、その植物が症状の原因とは限りません。

この記事では、日本で花粉症の原因となる代表的な植物と、見分けるポイント、季節ごとの傾向、園芸作業での注意点を紹介します。

植物の花粉で花粉症が起こる仕組み

花粉に含まれる成分に免疫が反応する

花粉症は、花粉に含まれる成分に対して免疫が過剰に反応するアレルギー疾患です。くしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみなどの症状が現れます。

同じ花粉を浴びても、すべての人が発症するわけではありません。また、スギに反応する人が、すべての植物の花粉に反応するわけでもありません。

原因を調べる際は、症状が出る時期や場所、検査結果などを医師が総合して判断します。近くに生えている植物や、検査の陽性結果だけで原因を決めつけないことが大切です。

代表的な原因植物には風媒花が多い

風によって花粉を運ぶ植物を「風媒花」と呼びます。空気中へ多くの花粉を放出するものがあり、鼻や目に入りやすくなります。

一方、昆虫に花粉を運んでもらう植物は「虫媒花」と呼ばれます。一般に風媒花ほど大量の花粉を空中へ広く飛ばす仕組みではありません。

ただし、虫媒花なら誰にとってもアレルギーの心配がない、という意味ではありません。植物への接触や花粉の取り扱いが多い作業では、個別の注意が必要です。

春に注意したい代表的な樹木

スギ|日本の花粉症を代表する原因植物

スギは、日本で花粉症の主要な原因となっている常緑針葉樹です。枝先についた雄花から大量の花粉が放出され、風によって広い範囲へ運ばれます。

  • 科名:ヒノキ科

  • 漢字名:杉

  • 主な飛散時期:冬の終わり〜春。多くの地域では2〜4月ごろが中心

  • 見られる場所:山林、人工林、社寺林など

  • 植物の特徴:細く尖った葉をつけ、幹がまっすぐ伸びる

近くにスギが見当たらない市街地でも、離れた場所から飛来する花粉の影響を受けます。飛散時期は地域差が大きく、その年の気象条件でも変わります。

ヒノキ|スギの時期に続いて飛散しやすい

ヒノキも、花粉症の代表的な原因となる常緑針葉樹です。多くの地域では、スギに続いて花粉が多くなります。

  • 科名:ヒノキ科

  • 漢字名:檜、桧

  • 主な飛散時期:主に3〜5月ごろ

  • 見られる場所:山林、人工林、社寺林など

  • 植物の特徴:鱗状の小さな葉が重なり、枝葉が平たく広がる

スギとヒノキの花粉には、アレルゲンとして似た性質を持つ成分があります。両方に反応する人もいますが、必ず同じ反応を示すわけではありません。

ハンノキ|スギより早い時期から注意が必要な地域もある

ハンノキは、湿った土地に生える落葉高木です。葉が広がる前に、細長い雄花序を垂らします。

  • 科名:カバノキ科

  • 漢字名:榛の木

  • 主な飛散時期:冬〜春。地域によっては1月ごろから

  • 見られる場所:湿地、河川沿い、湿った林など

  • 植物の特徴:早い時期に、ひも状の雄花序が見られる

「まだスギの本格的な飛散前だから花粉ではない」とは限りません。ハンノキ属の花粉が関わる場合もあります。

オオバヤシャブシ|植栽地の周辺で原因となることがある

オオバヤシャブシはハンノキと同じ仲間で、斜面の緑化などに利用されてきた落葉樹です。

  • 科名:カバノキ科

  • 漢字名:大葉夜叉五倍子

  • 主な飛散時期:主に3〜4月ごろ

  • 見られる場所:造成地の斜面、道路沿い、山地など

  • 植物の特徴:葉の縁に鋸歯があり、前年の小さな球果状の果穂が残ることがある

地域によっては、まとまった植栽の周辺で花粉への接触が多くなります。全国で一様に重要というより、周囲の植生に左右される原因植物です。

シラカンバ|北海道などで重要な原因植物

シラカンバは、白い樹皮で知られる落葉高木です。「シラカバ」の名前でも親しまれています。

  • 科名:カバノキ科

  • 漢字名:白樺

  • 主な飛散時期:主に4〜6月ごろ

  • 見られる場所:北海道、本州の冷涼な地域、公園や庭園など

  • 植物の特徴:白い幹と、垂れ下がる雄花序が目立つ

北海道などでは、春の花粉症の重要な原因となります。スギが少ない地域でも、花粉症が起こらないわけではありません。

コナラ・クヌギなども原因になる

コナラやクヌギなどのブナ科の樹木も、春に雄花序を垂らして花粉を放出します。

  • 主な飛散時期:春

  • 見られる場所:雑木林、公園、里山など

  • 植物の特徴:どんぐりをつける落葉樹で、春にはひも状の雄花序が見られる

ケヤキなども原因植物として知られています。春の症状をすべてスギやヒノキによるものと考えず、地域の植生も手がかりにします。

初夏から秋に注意したいイネ科の植物

カモガヤ|初夏の草地で注意したい多年草

カモガヤは、牧草として導入され、河川敷や道路沿いなどにも広がった多年草です。オーチャードグラスとも呼ばれます。

  • 科名:イネ科

  • 漢字名:鴨茅

  • 主な飛散時期:主に春の終わり〜夏

  • 見られる場所:河川敷、草地、道端、牧草地など

  • 植物の特徴:枝分かれした花序に、小穂がかたまってつく

開花した群落の近くや、草刈り作業では花粉に接する機会が増えます。春の樹木花粉が落ち着いたあとも、草地で症状が出る場合には、イネ科花粉が関わる可能性があります。

オオアワガエリ|寒冷地の牧草地などに見られる

オオアワガエリは、チモシーとも呼ばれる多年草です。牧草として利用され、北海道などの冷涼な地域でよく見られます。

  • 科名:イネ科

  • 漢字名:大粟返り

  • 主な飛散時期:主に初夏〜夏

  • 見られる場所:牧草地、道路沿い、草地など

  • 植物の特徴:細長い円柱状の、密な花穂をつける

カモガヤと同様、イネ科花粉症の代表的な原因植物です。花粉が飛ぶ時期は、その地域での開花時期によって変わります。

イネ科の花粉は長い期間見られる

イネ科には多くの種類があり、開花時期も異なります。そのため、イネ科全体としては、春から秋まで長い期間にわたって花粉が観測される地域があります。

「イネ科花粉症」は、水田のイネだけによる花粉症という意味ではありません。身近な草地に生える植物にも目を向けることが大切です。

夏の終わりから秋に注意したい雑草

ブタクサ|目立たない花から花粉を飛ばす一年草

ブタクサは、空き地や道路沿いなどに生えるキク科の一年草です。

  • 科名:キク科

  • 漢字名:豚草

  • 主な飛散時期:主に8〜10月ごろ

  • 見られる場所:空き地、河川敷、道路沿いなど

  • 植物の特徴:葉に細かな切れ込みがあり、茎の上部に目立たない雄花をつける

黄色い花を大きく咲かせる植物ではなく、開花していても気づきにくいことがあります。

除草では、花粉が飛び始めてからではなく、開花前に取り除くことがポイントです。

オオブタクサ|大きな葉を持つ大型の一年草

オオブタクサはブタクサの仲間ですが、葉や株の大きさが異なります。

  • 科名:キク科

  • 漢字名:大豚草

  • 別名:クワモドキ

  • 主な飛散時期:主に夏の終わり〜秋

  • 見られる場所:河川敷、荒れ地、空き地など

  • 植物の特徴:大きな葉に3〜5つほどの深い裂け目があり、草丈が数mに達することがある

大型化すると除去に手間がかかります。庭や管理地では、小さな苗のうちに見つけて対処すると作業を減らせます。

ヨモギ|地下茎で広がる身近な多年草

ヨモギは、道端や土手などに広く見られる多年草です。食材として知られていますが、花粉は秋の花粉症の原因になります。

  • 科名:キク科

  • 漢字名:蓬

  • 主な飛散時期:主に8〜10月ごろ

  • 見られる場所:土手、道端、空き地、庭の周辺など

  • 植物の特徴:葉に切れ込みがあり、葉裏が白っぽく見える。夏以降に小さな花を多数つける

地下茎から再生するため、一度刈っただけでなく、伸び直した株の開花にも注意します。

カナムグラ|フェンスなどに絡むつる性の一年草

カナムグラは、ほかの植物やフェンスに絡みついて伸びるつる植物です。

  • 科名:アサ科

  • 漢字名:鉄葎

  • 主な飛散時期:主に8〜10月ごろ

  • 見られる場所:河川敷、空き地、道端、フェンス周辺など

  • 植物の特徴:手のひら状に裂けた葉が対生し、茎や葉柄に下向きのとげがある

雄株の花から花粉が飛散します。除草では、開花前の対応に加え、とげによる擦り傷を防ぐための手袋や長袖も役立ちます。

セイタカアワダチソウは花粉症の原因?

秋の花粉症の主要な原因植物とは考えられていない

秋に黄色い花を一斉に咲かせるセイタカアワダチソウは、花粉症の原因として誤解されてきた植物です。

しかし、主に昆虫に花粉を運んでもらう虫媒花で、ブタクサのように大量の花粉を風で広く運ぶ植物ではありません。一般的な秋の花粉症の主要な原因植物としては扱われていません。

近くに生える別の植物にも目を向ける

セイタカアワダチソウの群落の周辺には、ブタクサ、ヨモギ、イネ科植物などが混在していることがあります。

黄色い花が目立つため、その植物だけを原因だと思い込みやすいものの、実際に何へ反応しているかは外見だけでは判断できません。

また、花粉症の原因かどうかと、庭で広がりすぎるため管理が必要かどうかは、別の問題です。

花粉の飛散時期は地域で変わる

北海道と本州以南では傾向が異なる

北海道ではシラカンバなど、本州以南の多くの地域ではスギやヒノキが重要な原因になります。イネ科植物やヨモギなどは、地域ごとの植生によって影響が変わります。

記事に示した月は目安です。開花や飛散の開始・終了は、地域の気候、標高、その年の天候などで前後します。

複数の植物の飛散時期が重なる

春にはスギ、ヒノキ、カバノキ科の樹木など、秋にはイネ科、ブタクサ、ヨモギなどの飛散時期が重なります。

症状が出た月だけで、原因を一つに絞ることはできません。症状の記録と、地域の花粉観測情報を組み合わせると、受診時の手がかりになります。

庭や周辺の植物を管理するときのポイント

草花の対策は開花前に行う

庭や管理地の雑草は、小さいうちに種類を確認し、花や穂が出る前に対処します。

  • ブタクサやオオブタクサは、苗のうちに抜き取る。

  • イネ科の草は、出穂・開花前の刈り取りを検討する。

  • ヨモギは、刈り取り後の再生も確認する。

  • カナムグラは、つるが広がる前に取り除く。

花粉への対策では「開花前」、翌年の雑草を増やさない対策では「種が成熟する前」が目安です。 種ができる前でも、すでに花粉を飛ばしている場合があります。

開花中の草を揺らす作業に注意する

草刈りや抜き取りによって、花粉やほこりが舞い上がることがあります。

作業時は顔に合うマスクや保護眼鏡を使い、花粉の多い日や風の強い日の作業を避けるなど調整します。症状が強い人は、原因となる植物の開花中の作業をほかの人や業者へ任せることも検討しましょう。

近くの植物を除けば、すべて解決するとは限らない

草本の花粉は、スギやヒノキに比べて発生源の近くで影響を受けやすい傾向があります。そのため、身近な草地の管理や、開花中の群落を避けることが役立ちます。

一方、遠くから飛来する花粉もあるため、庭の植物を取り除くだけで症状を完全に防げるとは限りません。

庭木の伐採や植え替えを考える場合は、先に原因の確認を行いましょう。

植物を知ることと、原因を診断することは別

症状が続く場合は医療機関へ相談する

くしゃみや鼻水、目のかゆみは、花粉以外の原因でも起こります。花粉症かどうか、どの花粉が関わるかは、症状の経過や検査などを踏まえて判断します。

毎年同じ時期に症状が出る場合や、睡眠・仕事・園芸作業に支障がある場合は、耳鼻咽喉科やアレルギー科などへ相談しましょう。

症状の出た時期と場所を記録する

受診の際には、次の情報が役立ちます。

  • いつから、どのような症状が出たか。

  • 草地や河川敷へ行くと強くなるか。

  • 草刈りや庭仕事のあとに悪化するか。

  • 自宅、職場、外出先で違いがあるか。

  • 毎年同じ時期に繰り返しているか。

原因を確かめるために、疑わしい花へ顔を近づけたり、意図的に花粉を吸い込んだりすることは避けてください。

まとめ

花粉症の原因となる植物は、春のスギやヒノキだけではありません。樹木、牧草、身近な雑草など、さまざまな植物が季節ごとに花粉を飛ばします。

  • 春:スギ、ヒノキ、ハンノキ、シラカンバなど。

  • 初夏を中心とした時期:カモガヤ、オオアワガエリなどのイネ科植物。

  • 夏の終わり〜秋:ブタクサ、オオブタクサ、ヨモギ、カナムグラなど。

  • セイタカアワダチソウは、一般的な秋の花粉症の主要な原因植物とは考えられていない。

  • 飛散時期は地域や年によって変わり、複数の植物が重なることもある。

  • 庭の管理では開花前の対処を心がけ、症状の原因は医療機関で確認する。

植物の名前と開花時期を知ることは、花粉に接する機会を減らすための手がかりになります。地域の花粉情報と自分の症状を照らし合わせ、無理のない対策につなげましょう。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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