マダケの育て方|竹材に使われる竹の特徴・竹林管理・地下茎対策を解説
マダケの育て方|竹材に使われる竹の特徴・竹林管理・地下茎対策を解説
マダケは、まっすぐ伸びる美しい稈と、しなやかで強い竹材として知られる大型の竹です。古くから竹垣、竹細工、籠、建材、支柱、生活道具などに利用され、日本の暮らしや庭園文化と深く関わってきました。竹らしい端正な姿があり、和風の景観や竹林づくりにも使われます。
モウソウチクより稈がやや細く、節間が長く、竹材として扱いやすい点が特徴です。竹林として育てると、すっきりとした縦のラインが生まれ、風にそよぐ葉が落ち着いた雰囲気を作ります。タケノコも食用にされることがありますが、一般的にはモウソウチクほど太くはありません。
一方で、マダケも地下茎で広がる力が強い植物です。家庭の庭に安易に植えると、地下茎が隣地、建物まわり、配管、舗装下へ伸びることがあります。美しい竹林を維持するには、植える場所の広さ、根止め、タケノコ整理、古い稈の伐採、定期的な竹林管理が欠かせません。
この記事では、マダケの特徴、育て方、水やり、肥料、タケノコ管理、伐採、竹林整備、地下茎対策、増えすぎ対策、病害虫、枯れる原因、庭に植える注意点まで詳しく解説します。
マダケの基本情報
和名:マダケ(真竹)
別名:ニガタケ、苦竹
学名:Phyllostachys bambusoides
科名:イネ科
属名:マダケ属
分類:常緑多年草、木本状多年草、大型竹
原産地:中国原産とされ、日本でも古くから植栽・利用される
稈の高さ:10m〜20mほど
稈の太さ:5cm〜15cmほど
葉張り:竹林として大きく広がる
観賞期:一年中
タケノコの時期:5月〜6月頃
植え付け時期:3月〜5月頃、または9月〜10月頃
植え替え時期:若い株は3月〜5月頃、または9月〜10月頃
成長速度:非常に早い
耐寒性:普通〜強い
耐暑性:強い
栽培難易度:中級者〜上級者向き。地下茎管理と竹林管理が重要
マダケとは?竹材として利用されてきた代表的な竹
マダケは、イネ科マダケ属に分類される大型の竹です。日本では古くから利用され、竹材として重要な植物とされてきました。稈はまっすぐ伸び、節間が長く、割りやすく、しなやかで加工しやすい性質があります。
竹垣、竹細工、農業用支柱、建築資材、籠、笊、楽器、釣り竿など、さまざまな用途に使われてきました。庭園では、竹林景観や和風の植栽としても利用されます。
マダケは常緑性で、青々とした葉を一年中楽しめます。竹林になると、まっすぐ伸びる稈が整然と並び、モウソウチクとは違ったすっきりした印象になります。ただし、地下茎で広がるため、庭植えでは十分な注意が必要です。
マダケの特徴
まっすぐ伸びる稈が美しい
マダケは、まっすぐで整った稈が魅力です。
竹林として育てると、縦のラインが美しく、和風の落ち着いた景観を作ります。モウソウチクより細身で、すっきりした印象があります。
竹材として利用価値が高い
マダケは、竹材として古くから利用されてきました。
稈が割りやすく、しなやかで、加工しやすい性質があります。竹垣や竹細工、支柱、日用品などに使われ、日本の生活文化に深く関わってきた竹です。
常緑で一年中緑を楽しめる
マダケは常緑性の植物です。
冬でも葉を残し、竹林に緑を保ちます。細い葉が風に揺れる姿は涼しげで、和風の庭や里山の景観によく合います。
地下茎で広がる
マダケは地下茎を横に伸ばして広がります。
地上に見える稈から離れた場所にもタケノコを出すため、植える範囲を決めて管理しないと広がりすぎます。庭植えでは根止め対策が必須です。
タケノコも食用にされる
マダケのタケノコは食用にされることがあります。
モウソウチクより出る時期がやや遅く、一般的には初夏に近い時期に収穫されます。アク抜きが必要で、収穫のタイミングも大切です。
竹林管理が必要
マダケは放任すると、古い稈や細い稈が増えて竹林が荒れます。
美しい竹林にするには、毎年のタケノコ整理、古い稈の伐採、倒竹の片付け、地下茎の確認が必要です。
マダケとモウソウチクの違い
マダケとモウソウチクは、どちらも大型の竹ですが、見た目や利用方法に違いがあります。
マダケ
マダケは、竹材として利用されることが多い竹です。
稈は比較的まっすぐで、節間が長く、割りやすい性質があります。竹垣、竹細工、支柱、籠、建材などに使われてきました。タケノコも食用にされますが、モウソウチクほど太くはありません。
モウソウチク
モウソウチクは、タケノコの代表的な竹です。
稈が太く、大きなタケノコを出します。竹林として非常に大きく育ち、食用タケノコ栽培でよく利用されます。竹材としても使われますが、食用タケノコの印象が強い竹です。
庭での扱いやすさ
どちらも大型竹で、一般家庭の庭には不向きなことが多い植物です。
マダケはモウソウチクよりやや細い印象ですが、地下茎で広がる力は強く、十分なスペースと管理が必要です。竹の雰囲気だけを楽しみたい場合は、クロチク、ホテイチク、オカメザサなど小型の種類を選ぶほうが管理しやすくなります。
マダケとハチクの違い
マダケとハチクは、見た目が似ていることがあります。
マダケ
マダケは稈が太めで、竹材としての利用価値が高い竹です。
節間が長く、まっすぐ伸びやすく、しなやかで加工しやすい性質があります。大型の竹林を作ります。
ハチク
ハチクは、マダケよりやや細い印象の竹です。
タケノコはアクが少ないとされ、食用にされることがあります。マダケより軽やかな竹林になることもありますが、地下茎管理は同じように必要です。
管理面での共通点
マダケもハチクも地下茎で広がります。
どちらを庭に植える場合でも、根止め、タケノコ管理、古い稈の伐採を前提にする必要があります。
マダケの育て方
日当たり
マダケは日当たりのよい場所を好みます。
十分な日光が当たる場所では、稈がしっかり育ち、葉もよく茂ります。半日陰でも育つことはありますが、暗すぎる場所では稈が細くなり、竹林の勢いが弱くなることがあります。
竹林として健全に育てるには、明るく広い場所が向いています。
風通し
マダケは、風通しのよい竹林に管理することが大切です。
稈が密になりすぎると、内部に光が入らず、古い稈や細い稈が増えます。風通しが悪いと病害虫も発生しやすくなります。古い稈や不要な稈を間引き、竹林の中まで風が通るようにしましょう。
温度
マダケは暑さに強く、日本の多くの地域で育てられます。
寒さにも比較的強い竹ですが、寒冷地では葉が傷むことがあります。鉢植えでは根が冷えやすいため、寒い地域では防寒を意識します。
用土
マダケは、肥沃で水はけと保水性のある土を好みます。
乾燥しすぎる土では葉先が傷みやすく、タケノコの出も悪くなります。水がたまり続ける場所では根が傷むことがあります。庭植えでは、腐葉土や堆肥を混ぜて、根が張りやすい土に整えます。
竹林では、落ち葉が自然に積もって土を豊かにします。落ち葉をすべて取り除きすぎず、土づくりに活かすとよいでしょう。
植え付け時期
マダケの植え付けは、3月〜5月頃、または9月〜10月頃が適しています。
春は根が動きやすく、植え付け後に活着しやすい時期です。秋は暑さが落ち着き、株への負担が少なくなります。
真夏や真冬の植え付けは避けましょう。植え付け直後は水切れに注意します。
植え付け方法
植え穴は根鉢より一回り大きく掘ります。
腐葉土や堆肥を混ぜて土を整え、根鉢を崩しすぎないように植え付けます。植え付け後はたっぷり水を与えます。
庭植えする場合は、植え付けと同時に根止めを行うことが重要です。地下茎が広がってから対策するより、植える前に対策するほうが確実です。
水やり
地植えの水やり
地植えのマダケは、根付いた後は基本的に雨水で育ちます。
ただし、植え付け直後や乾燥が続く時期は水やりが必要です。特に春から初夏のタケノコ時期、真夏の乾燥期は土の乾きすぎに注意します。
竹林の水分管理
マダケは適度な湿り気のある土を好みます。
竹林では、落ち葉が土を覆うことで乾燥を防ぎます。落ち葉を完全に取り除きすぎると、土が乾きやすくなることがあります。
鉢植えの水やり
マダケは大型のため、鉢植えにはあまり向きません。
若い株を一時的に鉢で管理する場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。鉢植えでは水切れと根詰まりが起こりやすくなります。
夏の水やり
夏は水切れに注意します。
鉢植えや植え付け直後の株では、朝に水を与え、暑い日は夕方にも土の乾き具合を確認します。水切れすると葉が丸まったり、葉先が茶色くなったりします。
冬の水やり
冬は生育がゆるやかになります。
地植えでは基本的に水やりは不要です。鉢植えでは、土が乾いたら暖かい日の午前中に水を与えます。冬でも完全に乾かしすぎないようにします。
肥料
マダケは生育旺盛な竹です。
竹林として良い稈やタケノコを育てたい場合は、2月〜3月頃に完熟堆肥や有機質肥料を施します。落ち葉や刈草を利用して、竹林の土を肥沃に保つことも有効です。
庭や限られた敷地で広がりを抑えたい場合は、肥料を控えめにします。肥料を多く与えると地下茎やタケノコの勢いが増し、管理が大変になることがあります。
鉢植えでは、春と秋に緩効性肥料を少量与えます。肥料過多にならないよう注意しましょう。
マダケのタケノコ管理
タケノコの時期
マダケのタケノコは、5月〜6月頃に出ることが多いです。
モウソウチクより遅めに出る傾向があります。地域や気候によって前後します。
タケノコの収穫
マダケのタケノコは食用にされることがあります。
収穫する場合は、地上に出てから硬くなりすぎる前に掘り取ります。モウソウチクのタケノコより細めで、種類や収穫時期によって味や食感が異なります。
アク抜きが必要
マダケのタケノコを食用にする場合は、アク抜きが必要です。
米ぬかなどを使って下処理を行います。観賞用として植えた竹や、農薬を使用した場所、不明な種類のタケノコは安易に食べないようにしましょう。
残すタケノコを選ぶ
竹林を更新するには、すべてのタケノコを取らず、必要な本数を残します。
太く、位置がよく、まっすぐ伸びそうなタケノコを残し、不要な場所に出たものや細いものは早めに取り除きます。
不要なタケノコは早めに処理する
増えすぎを防ぐには、タケノコの段階で処理することが大切です。
伸びて竹になってから伐採するより、タケノコのうちに折り取るほうが管理しやすくなります。
マダケの竹林管理
竹林は放任しない
マダケの竹林は、放任すると密になりすぎます。
古い稈、細い稈、倒れた稈が増えると、竹林が暗く荒れていきます。見た目が悪くなるだけでなく、作業もしにくくなります。
稈の本数を調整する
竹林では、毎年出る新しい稈の本数を調整します。
すべてのタケノコを残すと密になりすぎます。必要な本数だけ残し、不要なタケノコを取り除きます。太く美しい稈を残すことで、竹林の景観が整います。
古い稈を伐採する
3年〜5年以上経った古い稈は、徐々に伐採して更新します。
古い稈は色がくすみ、葉も少なくなります。根元から切り取り、若い稈を残すことで、竹林が明るくなります。
細い稈を整理する
細く弱い稈が多いと、竹林全体の見た目が乱れます。
太くまっすぐな稈を残し、細い稈、曲がった稈、込み合った稈を間引きます。竹材として使う場合も、形のよい稈を育てることが重要です。
倒れた竹を片付ける
強風や雪で倒れた竹は早めに片付けます。
倒竹を放置すると作業の妨げになり、竹林が荒れた印象になります。倒れた竹同士が絡むと危険なため、無理をせず安全に処理しましょう。
マダケの伐採
伐採時期
マダケの伐採は、秋から冬にかけて行いやすいです。
春から初夏はタケノコの発生時期です。秋冬は新しい成長が落ち着き、作業もしやすくなります。
竹材として利用する場合も、用途に合わせて伐採時期を選びます。
伐採する竹
伐採する竹は、次のようなものを優先します。
古い稈
枯れた稈
細く弱い稈
曲がった稈
倒れた稈
混み合った稈
通路をふさぐ稈
隣地や建物に近すぎる稈
根元近くから切ると、竹林内を歩きやすくなります。
切り株に注意する
伐採後の切り株は、つまずきやけがの原因になります。
できるだけ低く切り、通路付近では特に注意します。竹の切り口は鋭くなりやすいため、作業後の安全確認も大切です。
伐採した竹の利用
マダケは竹材として利用しやすい竹です。
竹垣、支柱、工作材、園芸資材などに使えます。利用しない場合は、短く切って処分します。自治体や処分場によって扱いが異なるため、処分方法は事前に確認しましょう。
安全対策
マダケは高さがあるため、伐採には注意が必要です。
倒す方向、周囲の建物、電線、隣地、作業スペースを確認しましょう。高い竹、傾いた竹、密集した竹林の伐採は危険が伴うため、専門業者に依頼する選択も必要です。
マダケの地下茎対策
地下茎が広がる性質
マダケは地下茎を横に伸ばして広がります。
地上の稈から離れた場所にタケノコが出ることがあります。竹林の範囲を決めておかないと、思わぬ場所に広がります。
根止めを設置する
庭や敷地内でマダケを育てる場合は、根止めが必要です。
樹脂製の根止めシート、コンクリート、厚い板状資材などを使い、地下茎が外へ出ないようにします。簡易的な囲いでは地下茎を止められないことがあります。
根止めの深さ
根止めは、少なくとも深さ60cm以上を目安にします。
地下茎は浅い場所を横に伸びることが多いですが、浅い根止めでは下をくぐることがあります。大型竹では、より深い対策が必要になる場合もあります。
上端を地表に少し出す
根止めの上端を地表より少し出しておくと、地下茎が越えようとしたときに発見しやすくなります。
完全に埋めてしまうと点検しにくくなります。根止めをした後も、定期的な確認が必要です。
継ぎ目をしっかり処理する
根止め材の継ぎ目から地下茎が出ることがあります。
シートを使う場合は、継ぎ目を十分に重ね、隙間を作らないようにします。地下茎は小さな隙間から外へ伸びることがあるため、施工は丁寧に行いましょう。
毎年点検する
根止めを設置しても、完全に安心はできません。
春から初夏のタケノコ時期、秋の管理時期に、想定外の場所からタケノコが出ていないか確認します。早期発見すれば、掘り取り作業も小さく済みます。
マダケが増えすぎたときの対策
タケノコの段階で処理する
増えすぎを防ぐには、タケノコの段階で処理することが効果的です。
不要な場所に出たタケノコは早めに折り取ります。竹として伸びてから伐採するより、作業が楽になります。
稈の本数を減らす
密になった竹林では、古い稈や細い稈を伐採して本数を減らします。
一度にすべて切るのではなく、残す稈を選びながら整理します。急に全伐すると地面が乾きやすくなったり、斜面では土が動きやすくなったりすることがあります。
地下茎を掘り取る
広がりを根本的に止めたい場合は、地下茎を掘り取ります。
地上部を切っても、地下茎が生きていれば再びタケノコが出ます。特に境界付近や建物まわりでは、地下茎の除去が必要になることがあります。
繰り返し切って弱らせる
広範囲に広がったマダケをすぐに減らすのは大変です。
新しいタケノコや稈を繰り返し切ることで、地下茎に蓄えた養分を減らし、徐々に弱らせます。数年単位での管理が必要です。
専門業者に相談する
隣地、建物、配管、斜面に関わる場合は、専門業者に相談したほうが安全です。
マダケの伐採や地下茎処理は重労働です。状況によっては重機作業、伐採、抜根、根止め施工が必要になります。
マダケを庭に植えるときの注意点
一般家庭の庭には不向きなことが多い
マダケは大型の竹です。
一般的な住宅の庭では、大きくなりすぎたり、地下茎が広がりすぎたりすることがあります。庭木として気軽に植える植物ではありません。
地下茎対策なしで植えない
マダケを地植えする場合、地下茎対策は必須です。
根止めをしないまま植えると、数年後に広範囲へ広がる可能性があります。隣地トラブルを避けるためにも、植え付け前の対策が重要です。
隣地境界の近くに植えない
マダケの地下茎は、隣地へ伸びることがあります。
境界、道路、駐車場、建物の基礎付近には植えないほうが安心です。植える場合は、十分な距離と根止めを確保します。
配管や舗装の近くを避ける
地下茎が配管や舗装下に伸びると、管理が難しくなります。
雨水マス、排水管、浄化槽、建物基礎、コンクリート舗装の近くには植えないようにしましょう。
落ち葉と竹材の処分を考える
マダケは常緑ですが、古い葉は落ちます。
竹林では落ち葉がたまり、伐採した竹の処分も必要になります。植える前に、維持管理と処分方法まで考えておきましょう。
管理し続ける前提で植える
マダケは、植えた後の管理が重要です。
毎年のタケノコ整理、古い稈の伐採、地下茎の点検を続ける必要があります。管理できない場所には植えないことが大切です。
マダケは鉢植えで育てられる?
マダケは大型の竹のため、鉢植えにはあまり向きません。
若い株を一時的に鉢で管理することはできますが、本来は高く大きく育つ竹です。鉢の中では根詰まりしやすく、水切れも起こりやすくなります。
鉢植えで管理する場合のポイントは次の通りです。
大きく深い鉢を使う
水はけと保水性のある土を使う
日当たりから明るい半日陰で育てる
夏の水切れに注意する
受け皿の水をためない
春と秋に少量の肥料を与える
古い稈を根元から切る
1〜2年に1回を目安に植え替える
根詰まりしたら株分けする
長期管理には小型竹を検討する
鉢植えで竹の雰囲気を楽しみたい場合は、マダケよりクロチクや小型の竹、ササ類のほうが扱いやすいでしょう。
マダケは地植えに向いている?
マダケは地植え向きの竹ですが、広い土地と管理体制が必要です。
竹林、里山、広い敷地、竹材利用を目的とする場所では魅力を発揮します。住宅地の小さな庭では、地下茎と大きさの問題が出やすいため慎重に判断しましょう。
地植え管理のポイントは次の通りです。
広い場所に植える
地下茎対策を行う
隣地境界から十分に離す
建物や配管の近くを避ける
毎年タケノコを整理する
古い稈を伐採する
竹林の本数を管理する
落ち葉と伐採材の処分を考える
肥料を与えすぎない
管理できない場所には植えない
マダケは、竹林として管理する植物と考えると扱いやすくなります。
マダケが枯れる原因
水切れ
マダケは丈夫な竹ですが、植え付け直後や鉢植えでは水切れで弱ることがあります。
葉が丸まる、葉先が茶色くなる、葉が落ちる場合は水切れの可能性があります。根付くまでは土の乾き具合を確認しましょう。
根詰まり
鉢植えでは根詰まりが起こりやすくなります。
根が鉢いっぱいに回ると、水や養分を吸いにくくなります。葉色が悪い、新しい稈が細い、水を与えてもすぐ乾く場合は植え替えを検討します。
根腐れ
水はけの悪い場所では根腐れを起こすことがあります。
土が湿っているのに葉がしおれる場合は、根が傷んでいる可能性があります。水がたまる場所では土壌改良が必要です。
日照不足
暗すぎる場所では、稈が細くなり、葉も少なくなります。
竹林内部が密になりすぎた場合も、光不足で弱い稈が増えます。古い稈や混み合った稈を間引きましょう。
古い稈の自然な枯れ
マダケの稈は永遠に生き続けるわけではありません。
数年経った古い稈は、葉が少なくなり、やがて枯れます。古い稈だけが枯れる場合は自然な更新です。根元から伐採して整理しましょう。
病害虫の被害
環境が悪いと、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、すす病などが出ることがあります。
葉や稈の状態を確認し、風通しを改善しましょう。
マダケの葉が黄色くなる原因
古葉の入れ替わり
マダケは常緑ですが、古い葉は入れ替わります。
春から初夏に古い葉が黄色くなって落ちることがあります。一部の葉だけであれば自然な変化の場合があります。
水切れ
乾燥が続くと、葉が黄色くなったり、葉先が茶色くなったりします。
植え付け直後、鉢植え、夏の乾燥期では水切れに注意します。
根詰まり
鉢植えでは、根詰まりによって葉色が悪くなることがあります。
マダケは大型の竹なので、鉢植え管理では特に根詰まりしやすくなります。
肥料不足
痩せた土では、葉色が薄くなることがあります。
竹林を健全に育てる場合は、冬から早春に堆肥や有機質肥料を少量施すとよいでしょう。
根腐れ
土が湿っているのに葉が黄色くなる場合は、根腐れの可能性があります。
水はけの悪い土、水の与えすぎ、受け皿の水の放置を見直します。
マダケの病害虫
アブラムシ
新芽や若い葉にアブラムシがつくことがあります。
発生が少ないうちに水で洗い流すか、手で取り除きます。
ハダニ
乾燥した環境ではハダニが発生することがあります。
葉がかすれたように見える場合は注意します。葉裏を確認し、乾燥しすぎないように管理しましょう。
カイガラムシ
稈や葉の付け根にカイガラムシがつくことがあります。
吸汁によって株が弱り、すす病の原因にもなります。見つけたらブラシや布でこすり落とします。
すす病
アブラムシやカイガラムシの排泄物をもとに、葉や稈が黒く汚れることがあります。
原因となる害虫を取り除き、風通しを改善します。
斑点病
葉に褐色や黒っぽい斑点が出ることがあります。
風通しが悪い竹林や湿気がこもる場所で発生しやすくなります。病葉を取り除き、混み合った稈を整理しましょう。
マダケと相性のよい植物
マダケは大型の竹なので、広い竹林や和風の庭、里山風の景観として考えると、半日陰に強い植物と相性がよいです。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
イロハモミジ
アオキ
ナンテン
ヤツデ
センリョウ
マンリョウ
ヤブコウジ
ツワブキ
ヤブラン
フッキソウ
タマリュウ
ギボウシ
シダ類
シャガ
ホトトギス
クリスマスローズ
アジュガ
カンスゲ
リュウノヒゲ
マダケの足元は日陰になりやすいため、強い日差しを好む草花より、半日陰に強い下草が向いています。ただし、地下茎や落ち葉の管理を考え、下草を植える場所は作業しやすい範囲にしましょう。
マダケは初心者におすすめ?
マダケは、植物としては丈夫ですが、初心者が庭に植えるには注意が必要な竹です。
理由は、大きく育つこと、地下茎で広がること、継続的な竹林管理が必要なことです。植える場所を間違えると、数年後に撤去や根止め工事が必要になることがあります。
初心者がマダケを扱う場合は、庭木として植えるより、既存の竹林を管理する、広い土地で竹材やタケノコ利用を目的に育てる、専門業者と相談して根止めを行う、という考え方が向いています。
初心者が管理する場合は、次の点を意識しましょう。
一般家庭の庭には安易に植えない
地植えするなら広い場所を選ぶ
必ず地下茎対策を行う
隣地境界や建物の近くに植えない
毎年タケノコを整理する
古い稈を伐採する
竹林の本数を管理する
伐採材の処分方法を考える
肥料を与えすぎない
管理できない場合は専門業者に相談する
竹材として利用したい方、竹林景観を整えたい方、広い土地を管理している方には魅力的な植物です。住宅の庭で竹の雰囲気を楽しみたい場合は、クロチクや小型の竹を選ぶほうが管理しやすくなります。
まとめ|マダケは竹材利用と竹林景観に向く大型竹
マダケは、まっすぐ伸びる稈と竹材としての利用価値が魅力の大型竹です。竹垣、竹細工、支柱、建材などに古くから使われ、日本の庭園文化や暮らしに深く関わってきました。竹林として育てると、すっきりとした縦のラインが美しく、和風の景観を作れます。
育て方のポイントは、日当たりのよい広い場所で育てること、水はけと保水性のある土を整えること、乾燥しすぎないようにすることです。竹材やタケノコを目的にする場合は、冬から早春に堆肥や有機質肥料を少量施し、土づくりを行います。
最も重要なのは、地下茎対策と竹林管理です。マダケは地下茎で広がる力が強く、放任すると隣地や建物まわりへ広がることがあります。地植えする場合は根止めを設置し、毎年タケノコの整理と古い稈の伐採を行いましょう。
マダケは、一般家庭の小さな庭には不向きなことが多い植物です。広い土地や竹林として管理できる場所で、計画的に育てることが大切です。竹の雰囲気だけを楽しみたい場合は、クロチクや小型の竹、ササ類を選ぶと管理しやすくなります。