ハチク(淡竹)の育て方|アクが少ないタケノコを楽しめる竹の特徴・竹林管理を解説
ハチクの育て方|アクが少ないタケノコを楽しめる竹の特徴・竹林管理を解説
ハチクは、細めでまっすぐ伸びる稈と、食用にされるタケノコで知られる竹です。モウソウチクやマダケと同じく大型の竹に分類されますが、稈はやや細めで、竹林としては軽やかな印象があります。和風の景観、竹林管理、タケノコ収穫、竹材利用などに関わる植物です。
ハチクのタケノコは、モウソウチクより遅い時期に出ることが多く、アクが少ないタケノコとして扱われることがあります。地域によっては、春の終わりから初夏にかけて収穫され、煮物や炒め物などに利用されます。
ただし、ハチクも地下茎で広がる竹です。庭に安易に植えると、隣地、建物まわり、配管、舗装下などへ地下茎が伸びることがあります。美しい竹林やタケノコ収穫を楽しむには、根止め、タケノコ整理、古い稈の伐採、竹林の本数管理が欠かせません。
この記事では、ハチクの特徴、育て方、水やり、肥料、タケノコ管理、伐採、地下茎対策、増えすぎ対策、病害虫、枯れる原因、庭に植える注意点まで詳しく解説します。
ハチクの基本情報
和名:ハチク(淡竹)
別名:呉竹、唐竹
学名:Phyllostachys nigra var. henonis
科名:イネ科
属名:マダケ属
分類:常緑多年草、木本状多年草、大型竹
原産地:中国原産とされ、日本でも古くから植栽・利用される
稈の高さ:8m〜15mほど
稈の太さ:3cm〜10cmほど
葉張り:竹林として大きく広がる
観賞期:一年中
タケノコの時期:5月〜6月頃
植え付け時期:3月〜5月頃、または9月〜10月頃
植え替え時期:若い株は3月〜5月頃、または9月〜10月頃
成長速度:非常に早い
耐寒性:普通〜強い
耐暑性:強い
栽培難易度:中級者〜上級者向き。地下茎管理と竹林管理が重要
ハチクとは?初夏にタケノコを楽しめる竹
ハチクは、イネ科マダケ属に分類される竹です。モウソウチクやマダケと同じく地下茎で広がり、毎年新しいタケノコを出します。竹林として育つと、細めの稈がまっすぐ並び、軽やかな竹の景観を作ります。
ハチクのタケノコは、モウソウチクより遅めに出ることが多く、春の終わりから初夏にかけて収穫されます。アクが少ないタケノコとして知られ、地域によっては身近な山菜として親しまれています。
庭や敷地で育てる場合は、竹林として管理する植物と考える必要があります。地下茎の広がり、毎年のタケノコ、古い稈の更新を放任すると、竹林が密になりすぎたり、管理範囲を越えて広がったりします。
ハチクの特徴
細めの稈がまっすぐ伸びる
ハチクは、モウソウチクより細めの稈を持つ竹です。
すっきりとした印象があり、竹林として育つと軽やかな景観になります。稈はまっすぐ伸び、和風の庭や里山の雰囲気によく合います。
タケノコが食用にされる
ハチクのタケノコは食用にされます。
モウソウチクより出る時期が遅く、5月〜6月頃に収穫されることが多いです。アクが少ないとされますが、食用にする場合は適切に下処理して利用します。
地下茎で広がる
ハチクは地下茎を横に伸ばして広がります。
地上に見えている稈から離れた場所にもタケノコを出すため、庭植えでは根止めや定期点検が必要です。地下茎の広がりを放置すると、隣地や通路に出ることがあります。
成長が早い
ハチクは成長が非常に早い植物です。
タケノコが地上に出ると、短期間で稈の高さまで伸びます。不要なタケノコは早めに処理し、残す稈を選びながら管理します。
竹林管理が必要
ハチクは放任すると、古い稈や細い稈が増えて竹林が混み合います。
美しい竹林にするには、古い稈の伐採、タケノコの整理、倒れた竹の片付け、地下茎の確認が欠かせません。
庭植えでは慎重な判断が必要
ハチクはマダケやモウソウチクより軽やかな印象がありますが、大型の竹であることに変わりはありません。
一般家庭の小さな庭では管理が難しくなることがあります。竹の雰囲気を楽しみたい場合は、クロチクや小型の竹、ササ類のほうが扱いやすい場合があります。
ハチクとモウソウチク・マダケの違い
ハチク、モウソウチク、マダケは、日本でよく知られる大型の竹です。どれも地下茎で広がるため、庭植えでは注意が必要ですが、稈やタケノコの特徴に違いがあります。
ハチク
ハチクは、比較的細めで軽やかな竹です。
タケノコは5月〜6月頃に出ることが多く、アクが少ないとされます。モウソウチクより細く、マダケに近い姿ですが、竹林として広がる力は強い植物です。
モウソウチク
モウソウチクは、太い稈と大きなタケノコが特徴です。
食用タケノコの代表的な竹で、3月〜5月頃に太いタケノコを出します。大型化しやすく、一般家庭の庭には不向きなことが多い竹です。
マダケ
マダケは、竹材として利用価値が高い竹です。
稈はまっすぐで節間が長く、竹垣や竹細工などに利用されます。タケノコも食用にされますが、竹材利用の印象が強い竹です。
庭での扱いやすさ
ハチクはモウソウチクより細めですが、地下茎管理が必要な点は同じです。
住宅の庭で竹を楽しむなら、ハチクを地植えするより、鉢植えや根止めをした小型竹を選ぶほうが管理しやすいでしょう。
ハチクの育て方
日当たり
ハチクは日当たりのよい場所を好みます。
十分な日光が当たる場所では稈がしっかり育ち、葉もよく茂ります。半日陰でも育つことはありますが、暗すぎる場所では稈が細くなり、竹林全体の勢いが弱くなります。
竹林として管理する場合は、明るく広い場所が向いています。
風通し
ハチクは、風通しのよい竹林に管理することが大切です。
稈が密になりすぎると、内部に光が入らず、古い稈や細い稈が増えます。風通しが悪いと病害虫も発生しやすくなります。古い稈や不要な稈を間引き、竹林の中まで風が通るようにしましょう。
温度
ハチクは暑さに強く、日本の多くの地域で育てられます。
寒さにも比較的強い竹ですが、寒冷地では葉が傷むことがあります。鉢植えでは根が冷えやすいため、寒い地域では防寒を意識します。
用土
ハチクは、肥沃で水はけと保水性のある土を好みます。
乾燥しすぎる土では葉先が傷みやすく、タケノコの出も悪くなります。水がたまり続ける場所では根が傷むことがあります。
庭植えでは、腐葉土や堆肥を混ぜて根が張りやすい土に整えます。竹林では、落ち葉が自然に積もって土を豊かにします。落ち葉をすべて取り除きすぎず、土づくりに活かすとよいでしょう。
植え付け時期
ハチクの植え付けは、3月〜5月頃、または9月〜10月頃が適しています。
春は根が動きやすく、植え付け後に活着しやすい時期です。秋は暑さが落ち着き、株への負担が少なくなります。
真夏や真冬の植え付けは避けましょう。植え付け直後は水切れに注意します。
植え付け方法
植え穴は根鉢より一回り大きく掘ります。
腐葉土や堆肥を混ぜて土を整え、根鉢を崩しすぎないように植え付けます。植え付け後はたっぷり水を与えます。
庭植えする場合は、植え付けと同時に根止めを行うことが重要です。地下茎が広がってから対策するより、植える前に対策するほうが確実です。
水やり
地植えの水やり
地植えのハチクは、根付いた後は基本的に雨水で育ちます。
ただし、植え付け直後や乾燥が続く時期は水やりが必要です。春から初夏のタケノコ時期、真夏の乾燥期は土の乾きすぎに注意します。
竹林の水分管理
ハチクは適度な湿り気のある土を好みます。
竹林では、落ち葉が土を覆うことで乾燥を防ぎます。落ち葉を完全に取り除きすぎると、土が乾きやすくなることがあります。
鉢植えの水やり
ハチクは大型のため、鉢植えにはあまり向きません。
若い株を一時的に鉢で管理する場合は、土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。鉢植えでは水切れと根詰まりが起こりやすくなります。
夏の水やり
夏は水切れに注意します。
鉢植えや植え付け直後の株では、朝に水を与え、暑い日は夕方にも土の乾き具合を確認します。水切れすると葉が丸まったり、葉先が茶色くなったりします。
冬の水やり
冬は生育がゆるやかになります。
地植えでは基本的に水やりは不要です。鉢植えでは、土が乾いたら暖かい日の午前中に水を与えます。冬でも完全に乾かしすぎないようにします。
肥料
ハチクは生育旺盛な竹です。
竹林としてよい稈やタケノコを育てたい場合は、2月〜3月頃に完熟堆肥や有機質肥料を施します。落ち葉や刈草を利用して、竹林の土を肥沃に保つ方法もあります。
庭や限られた敷地で広がりを抑えたい場合は、肥料を控えめにします。肥料を多く与えると地下茎やタケノコの勢いが増し、管理が大変になることがあります。
鉢植えでは、春と秋に緩効性肥料を少量与えます。肥料過多にならないよう注意しましょう。
ハチクのタケノコ管理
タケノコの時期
ハチクのタケノコは、5月〜6月頃に出ることが多いです。
モウソウチクより遅めに出る傾向があります。地域や気候によって前後します。
タケノコの収穫
ハチクのタケノコは食用にされることがあります。
地上に出てから硬くなりすぎる前に収穫します。細めで扱いやすく、地域によっては初夏の味覚として親しまれます。
アク抜きについて
ハチクのタケノコはアクが少ないといわれます。
ただし、食用にする場合は種類や鮮度、調理方法に応じて下処理します。必要に応じてゆでる、皮をむく、加熱するなど、適切な調理を行いましょう。
農薬を使用した場所、道路沿い、種類が不明な竹、管理状態がわからない竹のタケノコは食用にしないよう注意します。
残すタケノコを選ぶ
竹林を更新するには、すべてのタケノコを取らず、必要な本数を残します。
太く、位置がよく、まっすぐ伸びそうなタケノコを残し、不要な場所に出たものや細いものは早めに取り除きます。
不要なタケノコは早めに処理する
増えすぎを防ぐには、タケノコの段階で処理することが大切です。
伸びて竹になってから伐採するより、タケノコのうちに折り取るほうが管理しやすくなります。
ハチクの竹林管理
竹林は放任しない
ハチクの竹林は、放任すると密になりすぎます。
古い稈、細い稈、倒れた稈が増えると、竹林が暗く荒れていきます。見た目が悪くなるだけでなく、作業もしにくくなります。
稈の本数を調整する
竹林では、毎年出る新しい稈の本数を調整します。
すべてのタケノコを残すと密になりすぎます。必要な本数だけ残し、不要なタケノコを取り除きます。形のよい稈を残すことで、竹林の景観が整います。
古い稈を伐採する
3年〜5年以上経った古い稈は、徐々に伐採して更新します。
古い稈は色がくすみ、葉も少なくなります。根元から切り取り、若い稈を残すことで、竹林が明るくなります。
細い稈を整理する
細く弱い稈が多いと、竹林全体の見た目が乱れます。
太くまっすぐな稈を残し、細い稈、曲がった稈、混み合った稈を間引きます。竹林の中に光と風を入れることで、健全な状態を保ちやすくなります。
倒れた竹を片付ける
強風や雪で倒れた竹は早めに片付けます。
倒竹を放置すると作業の妨げになり、竹林が荒れた印象になります。倒れた竹同士が絡むと危険なため、無理をせず安全に処理しましょう。
ハチクの伐採
伐採時期
ハチクの伐採は、秋から冬にかけて行いやすいです。
春から初夏はタケノコの発生時期です。秋冬は新しい成長が落ち着き、作業もしやすくなります。
伐採する竹
伐採する竹は、次のようなものを優先します。
古い稈
枯れた稈
細く弱い稈
曲がった稈
倒れた稈
混み合った稈
通路をふさぐ稈
隣地や建物に近すぎる稈
根元近くから切ると、竹林内を歩きやすくなります。
切り株に注意する
伐採後の切り株は、つまずきやけがの原因になります。
できるだけ低く切り、通路付近では特に注意します。竹の切り口は鋭くなりやすいため、作業後の安全確認も大切です。
伐採した竹の処理
伐採した竹は長く、量も多くなりやすいです。
短く切って処分する、竹材や園芸支柱として利用する、チップ化するなどの方法があります。自治体や処分場によって扱いが異なるため、処分方法は事前に確認しましょう。
安全対策
ハチクは高さがあるため、伐採には注意が必要です。
倒す方向、周囲の建物、電線、隣地、作業スペースを確認しましょう。高い竹、傾いた竹、密集した竹林の伐採は危険が伴うため、専門業者に依頼する選択も必要です。
ハチクの地下茎対策
地下茎が広がる性質
ハチクは地下茎を横に伸ばして広がります。
地上の稈から離れた場所にタケノコが出ることがあります。竹林の範囲を決めておかないと、思わぬ場所に広がります。
根止めを設置する
庭や敷地内でハチクを育てる場合は、根止めが必要です。
樹脂製の根止めシート、コンクリート、厚い板状資材などを使い、地下茎が外へ出ないようにします。簡易的な囲いでは地下茎を止められないことがあります。
根止めの深さ
根止めは、少なくとも深さ60cm以上を目安にします。
地下茎は浅い場所を横に伸びることが多いですが、浅い根止めでは下をくぐることがあります。大型竹では、より深い対策が必要になる場合もあります。
上端を地表に少し出す
根止めの上端を地表より少し出しておくと、地下茎が越えようとしたときに発見しやすくなります。
完全に埋めてしまうと点検しにくくなります。根止めをした後も、定期的な確認が必要です。
継ぎ目をしっかり処理する
根止め材の継ぎ目から地下茎が出ることがあります。
シートを使う場合は、継ぎ目を十分に重ね、隙間を作らないようにします。地下茎は小さな隙間から外へ伸びることがあるため、施工は丁寧に行いましょう。
毎年点検する
根止めを設置しても、完全に安心はできません。
春から初夏のタケノコ時期、秋の管理時期に、想定外の場所からタケノコが出ていないか確認します。早期発見すれば、掘り取り作業も小さく済みます。
ハチクが増えすぎたときの対策
タケノコの段階で処理する
増えすぎを防ぐには、タケノコの段階で処理することが効果的です。
不要な場所に出たタケノコは早めに折り取ります。竹として伸びてから伐採するより、作業が楽になります。
稈の本数を減らす
密になった竹林では、古い稈や細い稈を伐採して本数を減らします。
一度にすべて切るのではなく、残す稈を選びながら整理します。急に全伐すると地面が乾きやすくなったり、斜面では土が動きやすくなったりすることがあります。
地下茎を掘り取る
広がりを根本的に止めたい場合は、地下茎を掘り取ります。
地上部を切っても、地下茎が生きていれば再びタケノコが出ます。特に境界付近や建物まわりでは、地下茎の除去が必要になることがあります。
繰り返し切って弱らせる
広範囲に広がったハチクをすぐに減らすのは大変です。
新しいタケノコや稈を繰り返し切ることで、地下茎に蓄えた養分を減らし、徐々に弱らせます。数年単位での管理が必要です。
専門業者に相談する
隣地、建物、配管、斜面に関わる場合は、専門業者に相談したほうが安全です。
ハチクの伐採や地下茎処理は重労働です。状況によっては重機作業、伐採、抜根、根止め施工が必要になります。
ハチクを庭に植えるときの注意点
一般家庭の庭には不向きなことがある
ハチクはモウソウチクより細めですが、大型の竹です。
一般的な住宅の庭では、大きくなりすぎたり、地下茎が広がりすぎたりすることがあります。庭木として気軽に植える植物ではありません。
地下茎対策なしで植えない
ハチクを地植えする場合、地下茎対策は必須です。
根止めをしないまま植えると、数年後に広範囲へ広がる可能性があります。隣地トラブルを避けるためにも、植え付け前の対策が重要です。
隣地境界の近くに植えない
ハチクの地下茎は、隣地へ伸びることがあります。
境界、道路、駐車場、建物の基礎付近には植えないほうが安心です。植える場合は、十分な距離と根止めを確保します。
配管や舗装の近くを避ける
地下茎が配管や舗装下に伸びると、管理が難しくなります。
雨水マス、排水管、浄化槽、建物基礎、コンクリート舗装の近くには植えないようにしましょう。
落ち葉と竹材の処分を考える
ハチクは常緑ですが、古い葉は落ちます。
竹林では落ち葉がたまり、伐採した竹の処分も必要になります。植える前に、維持管理と処分方法まで考えておきましょう。
管理し続ける前提で植える
ハチクは、植えた後の管理が重要です。
毎年のタケノコ整理、古い稈の伐採、地下茎の点検を続ける必要があります。管理できない場所には植えないことが大切です。
ハチクは鉢植えで育てられる?
ハチクは大型の竹のため、鉢植えにはあまり向きません。
若い株を一時的に鉢で管理することはできますが、本来は高く大きく育つ竹です。鉢の中では根詰まりしやすく、水切れも起こりやすくなります。
鉢植えで管理する場合のポイントは次の通りです。
大きく深い鉢を使う
水はけと保水性のある土を使う
日当たりから明るい半日陰で育てる
夏の水切れに注意する
受け皿の水をためない
春と秋に少量の肥料を与える
古い稈を根元から切る
1〜2年に1回を目安に植え替える
根詰まりしたら株分けする
長期管理には小型竹を検討する
鉢植えで竹の雰囲気を楽しみたい場合は、ハチクよりクロチクや小型の竹、ササ類のほうが扱いやすいでしょう。
ハチクは地植えに向いている?
ハチクは地植え向きの竹ですが、広い土地と管理体制が必要です。
竹林、里山、広い敷地、タケノコ利用を目的とする場所では魅力を発揮します。住宅地の小さな庭では、地下茎と大きさの問題が出やすいため慎重に判断しましょう。
地植え管理のポイントは次の通りです。
広い場所に植える
地下茎対策を行う
隣地境界から十分に離す
建物や配管の近くを避ける
毎年タケノコを整理する
古い稈を伐採する
竹林の本数を管理する
落ち葉と伐採材の処分を考える
肥料を与えすぎない
管理できない場所には植えない
ハチクは、竹林として管理する植物と考えると扱いやすくなります。
ハチクが枯れる原因
水切れ
ハチクは丈夫な竹ですが、植え付け直後や鉢植えでは水切れで弱ることがあります。
葉が丸まる、葉先が茶色くなる、葉が落ちる場合は水切れの可能性があります。根付くまでは土の乾き具合を確認しましょう。
根詰まり
鉢植えでは根詰まりが起こりやすくなります。
根が鉢いっぱいに回ると、水や養分を吸いにくくなります。葉色が悪い、新しい稈が細い、水を与えてもすぐ乾く場合は植え替えを検討します。
根腐れ
水はけの悪い場所では根腐れを起こすことがあります。
土が湿っているのに葉がしおれる場合は、根が傷んでいる可能性があります。水がたまる場所では土壌改良が必要です。
日照不足
暗すぎる場所では、稈が細くなり、葉も少なくなります。
竹林内部が密になりすぎた場合も、光不足で弱い稈が増えます。古い稈や混み合った稈を間引きましょう。
古い稈の自然な枯れ
ハチクの稈は永遠に生き続けるわけではありません。
数年経った古い稈は、葉が少なくなり、やがて枯れます。古い稈だけが枯れる場合は自然な更新です。根元から伐採して整理しましょう。
病害虫の被害
環境が悪いと、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、すす病などが出ることがあります。
葉や稈の状態を確認し、風通しを改善しましょう。
ハチクの葉が黄色くなる原因
古葉の入れ替わり
ハチクは常緑ですが、古い葉は入れ替わります。
春から初夏に古い葉が黄色くなって落ちることがあります。一部の葉だけであれば自然な変化の場合があります。
水切れ
乾燥が続くと、葉が黄色くなったり、葉先が茶色くなったりします。
植え付け直後、鉢植え、夏の乾燥期では水切れに注意します。
根詰まり
鉢植えでは、根詰まりによって葉色が悪くなることがあります。
ハチクは大型の竹なので、鉢植え管理では特に根詰まりしやすくなります。
肥料不足
痩せた土では、葉色が薄くなることがあります。
竹林を健全に育てる場合は、冬から早春に堆肥や有機質肥料を少量施すとよいでしょう。
根腐れ
土が湿っているのに葉が黄色くなる場合は、根腐れの可能性があります。
水はけの悪い土、水の与えすぎ、受け皿の水の放置を見直します。
ハチクの病害虫
アブラムシ
新芽や若い葉にアブラムシがつくことがあります。
発生が少ないうちに水で洗い流すか、手で取り除きます。
ハダニ
乾燥した環境ではハダニが発生することがあります。
葉がかすれたように見える場合は注意します。葉裏を確認し、乾燥しすぎないように管理しましょう。
カイガラムシ
稈や葉の付け根にカイガラムシがつくことがあります。
吸汁によって株が弱り、すす病の原因にもなります。見つけたらブラシや布でこすり落とします。
すす病
アブラムシやカイガラムシの排泄物をもとに、葉や稈が黒く汚れることがあります。
原因となる害虫を取り除き、風通しを改善します。
斑点病
葉に褐色や黒っぽい斑点が出ることがあります。
風通しが悪い竹林や湿気がこもる場所で発生しやすくなります。病葉を取り除き、混み合った稈を整理しましょう。
ハチクと相性のよい植物
ハチクは大型の竹なので、広い竹林や和風の庭、里山風の景観として考えると、半日陰に強い植物と相性がよいです。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
イロハモミジ
アオキ
ナンテン
ヤツデ
センリョウ
マンリョウ
ヤブコウジ
ツワブキ
ヤブラン
フッキソウ
タマリュウ
ギボウシ
シダ類
シャガ
ホトトギス
クリスマスローズ
アジュガ
カンスゲ
リュウノヒゲ
ハチクの足元は日陰になりやすいため、強い日差しを好む草花より、半日陰に強い下草が向いています。ただし、地下茎や落ち葉の管理を考え、下草を植える場所は作業しやすい範囲にしましょう。
ハチクは初心者におすすめ?
ハチクは、植物としては丈夫ですが、初心者が庭に植えるには注意が必要な竹です。
理由は、大きく育つこと、地下茎で広がること、継続的な竹林管理が必要なことです。植える場所を間違えると、数年後に撤去や根止め工事が必要になることがあります。
初心者がハチクを扱う場合は、庭木として植えるより、既存の竹林を管理する、広い土地でタケノコ利用を目的に育てる、専門業者と相談して根止めを行う、という考え方が向いています。
初心者が管理する場合は、次の点を意識しましょう。
一般家庭の庭には安易に植えない
地植えするなら広い場所を選ぶ
必ず地下茎対策を行う
隣地境界や建物の近くに植えない
毎年タケノコを整理する
古い稈を伐採する
竹林の本数を管理する
伐採材の処分方法を考える
肥料を与えすぎない
管理できない場合は専門業者に相談する
タケノコを楽しみたい方、竹林景観を整えたい方、広い土地を管理している方には魅力的な植物です。住宅の庭で竹の雰囲気を楽しみたい場合は、クロチクや小型の竹を選ぶほうが管理しやすくなります。
まとめ|ハチクはタケノコ利用と竹林景観に向く大型竹
ハチクは、細めの稈と初夏のタケノコを楽しめる大型竹です。モウソウチクより軽やかな印象があり、マダケに近いすっきりとした竹林景観を作ります。タケノコはアクが少ないとされ、地域によっては初夏の味覚として親しまれます。
育て方のポイントは、日当たりのよい広い場所で育てること、水はけと保水性のある土を整えること、乾燥しすぎないようにすることです。竹林を健全に保つには、冬から早春に堆肥や有機質肥料を少量施し、土づくりを行います。
最も重要なのは、地下茎対策と竹林管理です。ハチクは地下茎で広がる力が強く、放任すると隣地や建物まわりへ広がることがあります。地植えする場合は根止めを設置し、毎年タケノコの整理と古い稈の伐採を行いましょう。
ハチクは、一般家庭の小さな庭には不向きなことが多い植物です。広い土地や竹林として管理できる場所で、計画的に育てることが大切です。竹の雰囲気だけを楽しみたい場合は、クロチクや小型の竹、ササ類を選ぶと管理しやすくなります。