ミツマタとは？特徴・育て方・和紙の原料になる魅力的な花木
ミツマタの基本情報と特徴
基本情報
和名：ミツマタ（三椏）
学名：Edgeworthia chrysantha
科名：ジンチョウゲ科（Thymelaeaceae）
属名：ミツマタ属（Edgeworthia）
原産地：中国（日本には古くから導入）
分類：落葉低木
成長速度：中程度（年間20〜40cm）
耐寒性：強い
耐暑性：やや弱い（西日・乾燥に注意）
日照条件：半日陰〜日なた
用途：庭木・花木・切り花・和紙原料
特徴
① 樹形と葉の特徴
ミツマタは高さ1〜2mほどの落葉低木で、枝が三つに分かれて成長する独特の樹形が名前の由来です。葉は細長い楕円形で、やや柔らかい質感を持ち、夏に茂り、秋には黄葉して落葉します。
② 花の特徴と開花期
開花期は2〜3月で、葉が展開する前に丸く房状になった黄色の花が枝先に多数咲きます。花には芳香があり、冬の終わりから早春にかけて庭に彩りと香りを添える存在として人気です。
③ 生育環境
明るい半日陰を好み、直射日光や強い乾燥、西日を避けるのが理想的です。適度な湿り気のある肥沃な土壌が適し、落葉樹の下や建物の東側などの植栽に向いています。風通しと排水性を確保するとよく育ちます。
④ 病害虫
基本的に病害虫には強いですが、風通しが悪く湿気が多いとカビ系の病気が発生することがあります。まれにアブラムシがつくこともあるため、見つけたら早めに対処します。
⑤ 剪定・管理のポイント
剪定は花後（4〜5月）が適期です。枝が三つに分かれる特徴を活かしながら、込み合った枝や弱い枝を間引き、全体の形を整えます。自然樹形を活かすような軽剪定が基本です。
⑥ 用途
冬〜早春の花木として庭や玄関先に植えられることが多く、花の美しさと香りを楽しめます。また、ミツマタの樹皮は和紙（特に奉書紙や紙幣）の原料としても知られ、文化的な価値も高い植物です。
まとめ
ミツマタは、冬から早春にかけて芳香のある黄色い花を咲かせる落葉低木で、特徴的な枝ぶりと香り高さが魅力です。比較的育てやすく、剪定もシンプルなので初心者にもおすすめです。美しさと実用性を兼ね備えた、和の庭に映える花木です。
