ダリア(天竺牡丹)の育て方|大輪の花を咲かせる植え付け・摘心・球根保存
ダリアの育て方|大輪の花を長く咲かせる植え付け・摘心・球根管理
ダリアは、夏から秋にかけて豪華な花を咲かせるキク科の多年草です。花形と花色の種類が非常に多く、一重咲き、八重咲き、ポンポン咲き、カクタス咲き、大輪咲きなど、多彩な姿を楽しめます。
草丈も20cm程度の矮性品種から、2m近くまで伸びる高性品種まで幅があります。花壇、鉢植え、切り花、寄せ植えなど、用途に合わせて品種を選べます。
日当たりと水はけのよい場所を好みます。高温には比較的強いものの、日本の蒸し暑さや長雨、強い西日では株が弱る場合があります。草丈の高い品種では、支柱、摘心、芽かきも重要です。
地下には塊根と呼ばれる太い根を作ります。暖地では土中で冬越しできる場合がありますが、寒冷地や水はけの悪い場所では、秋に掘り上げて保存するほうが安全です。
この記事では、ダリアの特徴、種類、植え付け、水やり、肥料、摘心、芽かき、切り戻し、支柱、球根の掘り上げと保存、増やし方、夏越し、冬越し、花が咲かない原因、病害虫まで詳しく解説します。
ダリアの基本情報
和名:ダリア
別名:テンジクボタン(天竺牡丹)
学名:Dahlia spp.
科名:キク科
属名:ダリア属
分類:多年草、球根植物
原産地:メキシコから中央アメリカ
草丈:20cm〜200cm程度。品種により異なる
株幅:20cm〜100cm程度。品種により異なる
開花期:6月〜11月頃
花色:白色、黄色、橙色、桃色、赤色、紫色、黒赤色、緑色、複色
植え付け時期:3月〜5月頃
植え替え時期:3月〜5月頃
摘心時期:5月〜6月頃
挿し木時期:4月〜6月頃
分球時期:植え付け前の春
掘り上げ時期:地上部が枯れた秋から初冬
成長速度:早い
耐寒性:弱い
耐暑性:普通〜やや強い。高温多湿には注意
栽培難易度:初心者〜中級者向き。日当たり、水はけ、支柱、摘心、冬の球根管理がポイント
ダリアとは?
ダリアは、キク科ダリア属に分類される多年草です。
メキシコから中央アメリカの高地を原産とし、地下へサツマイモのような形をした塊根を作ります。春になると塊根の付け根付近から芽を伸ばし、夏から秋に花を咲かせます。
花に見える部分は、多数の小花が集まった頭状花序です。舌状花の形や並び方によって、さまざまな花形が生まれます。
品種改良が盛んで、花径数センチの小輪から30cmを超える超巨大輪まであります。草丈、花色、咲き方も豊富です。
寒さに弱く、霜に当たると地上部が枯れます。塊根が凍結しなければ翌年も芽を出します。
ダリアの特徴
花形の種類が多い
ダリアは、花形の多様さが大きな魅力です。
一重咲き、八重咲き、ポンポン咲き、ボール咲き、カクタス咲き、デコラティブ咲きなどがあります。
同じ花色でも、花形によって印象が大きく変わります。
花色が豊富
青色を除く多くの花色があります。
白色、黄色、橙色、桃色、赤色、紫色、黒赤色、複色などがあり、花びらの先端だけ色が異なる品種もあります。
夏から秋まで咲く
初夏から咲き始め、真夏に花数が減る場合があります。
気温が下がる秋には再び花数が増え、霜が降りる頃まで楽しめます。
草丈の幅が広い
矮性品種は鉢植えや花壇の前方に向いています。
高性品種は花壇の後方や切り花栽培に適しています。
品種を選ぶ際は、最終的な草丈を確認しましょう。
塊根で冬を越す
地下へ養分を蓄えた塊根を作ります。
地上部が枯れた後も塊根が生きていれば、翌春に再び芽を出します。
摘心や芽かきで花の大きさを調整できる
摘心すると枝数が増え、花数を増やせます。
芽かきや摘蕾を行うと、花数を減らして一輪を大きく育てられます。
ダリアの主な花形
シングル咲き
花びらが一列に並び、中心部の筒状花が見える花形です。
自然な印象があり、ミツバチやチョウも訪れやすくなります。
アネモネ咲き
中心部の筒状花が長く伸び、クッションのように盛り上がります。
外側には平たい花びらが並びます。
コラレット咲き
外側の大きな花びらと中心部の間に、小さな副花弁が並びます。
複数の色が入る品種も多く、個性的な花姿です。
ボール咲き
花全体が球状にまとまります。
花びらが規則正しく並び、切り花にも向いています。
ポンポン咲き
ボール咲きより小さく、ほぼ完全な球形になります。
小輪で花もちがよく、花束やアレンジメントに利用されます。
デコラティブ咲き
幅の広い花びらが幾重にも重なります。
大輪品種が多く、豪華で存在感があります。
カクタス咲き
細長い花びらが巻き込み、先端が尖って見えます。
放射状に広がる鋭い花姿が特徴です。
セミカクタス咲き
デコラティブ咲きとカクタス咲きの中間的な花形です。
花びらが細く、先端へ向かって巻き込みます。
ダリアの大きさによる分類
超巨大輪
花径が30cmを超えることがあります。
一輪でも強い存在感があり、支柱、芽かき、摘蕾が重要です。
巨大輪・大輪
花径が20cm以上になる品種です。
花壇の主役や切り花に向いています。
中輪
花径が10cm〜20cm程度です。
花の大きさと花数のバランスがよく、庭植えにも使いやすいタイプです。
小輪
花径が5cm〜10cm程度です。
花数が多く、花壇や切り花で長く楽しめます。
極小輪
花径が5cm以下の品種です。
ポンポン咲きに多く、可愛らしい花を多数咲かせます。
ダリアの主な栽培タイプ
高性ダリア
草丈が100cm〜200cm程度になります。
花壇の後方、切り花、大輪花の栽培に向いています。
支柱が必要です。
中性ダリア
草丈が50cm〜100cm程度です。
花壇の中段や大型鉢で育てられます。
矮性ダリア
草丈が20cm〜50cm程度にまとまります。
鉢植え、寄せ植え、花壇の前方に向いています。
皇帝ダリア
草丈が3m〜5m程度になる大型の近縁種です。
秋から初冬に高い位置で桃色の花を咲かせます。
一般的なダリアとは草丈や開花期、管理方法が異なります。
ダリアの育て方
日当たり
ダリアは、日当たりのよい場所を好みます。
一日6時間以上日が当たる場所が理想です。
日照不足になると茎が細く伸び、花数が減ります。
暖地では、真夏の午後に明るい日陰になる場所が適しています。
風通し
風通しのよい場所で育てます。
葉や茎が密集すると、うどんこ病、灰色かび病、ハダニなどが発生しやすくなります。
株間を確保し、不要な枝や下葉を整理しましょう。
強風対策
茎が中空で折れやすく、花も重いため、強風で倒れる場合があります。
高性品種は風を少し避けられる場所へ植え、早めに支柱を立てましょう。
用土
水はけがよく、適度な保水性と肥沃さのある土を好みます。
庭植えでは、腐葉土や完熟堆肥を混ぜて深く耕します。
粘土質で水がたまる場所では、軽石や川砂を加えましょう。
鉢植えでは、草花用培養土を利用できます。
用土を配合する場合は、次の割合が目安です。
赤玉土小粒:5
腐葉土:3
軽石またはパーライト:2
土壌の酸度
弱酸性から中性付近の土を好みます。
極端な酸性土では生育が悪くなる場合があります。
庭植えでは、必要に応じて植え付けの2週間ほど前に苦土石灰を少量混ぜます。
ダリアの植え付け
植え付け時期
霜の心配が少なくなる3月〜5月頃が適しています。
寒冷地では、地温が十分に上がる4月下旬から5月頃に植えましょう。
早く植えすぎると、低温と過湿で塊根が腐る場合があります。
塊根の選び方
硬く締まり、カビや腐敗がない塊根を選びます。
重要なのは、塊根の付け根に芽がつくクラウン部分が残っていることです。
塊根だけを切り離したものには芽がなく、植えても発芽しない場合があります。
次のような塊根は避けましょう。
全体がやわらかい
黒く腐っている
強い異臭がする
カビが広がっている
首の部分が折れている
クラウン部分がない
苗の選び方
茎が太く、節間が詰まり、葉色のよい苗を選びます。
次のような苗は避けましょう。
茎が細く間延びしている
下葉が広範囲に黄色い
株元が黒くやわらかい
葉にモザイク状の模様がある
アブラムシやハダニが多い
鉢土が常に水浸しになっている
庭植えの方法
日当たりと水はけのよい場所を選びます。
植え穴を30cm程度掘り、腐葉土、完熟堆肥、緩効性肥料を土へ混ぜましょう。
塊根を横向きに置き、芽が出るクラウン部分を上へ向けます。
クラウン部分の上へ5cm〜10cm程度土がかかる深さで植え付けます。
芽が伸び始めた塊根は、芽を折らないように扱いましょう。
植え付け直後は、水を与えすぎないようにします。
鉢植えの方法
矮性品種は6号〜8号鉢、中高性品種は8号〜10号以上の鉢が目安です。
高性品種は、深さと安定感のある大型鉢を使います。
鉢底穴を鉢底ネットで覆い、鉢底石を入れましょう。
塊根を横向きに置き、芽の部分を上へ向けます。
鉢の縁から数センチ下まで土を入れます。
植え付け後の水やり
塊根を植え付けた直後は、土が極端に乾いている場合を除き、大量の水を与えません。
芽が出る前は水を吸う量が少なく、過湿で腐りやすいためです。
芽が地上へ出て葉が開き始めたら、通常の水やりへ移行します。
苗を植え付けた場合は、植え付け後にたっぷりと水を与えましょう。
ダリアの水やり
基本の水やり
鉢植えでは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで与えます。
庭植えでは、根付いた後は自然の雨を基本とします。
長期間雨が降らない場合や、開花中に土が乾燥した場合は株元へ水を与えましょう。
春の水やり
発芽前は控えめにします。
芽が伸び、葉が増えた後は、土の表面が乾いたら水を与えましょう。
梅雨時期の水やり
庭植えでは、基本的に水やりは必要ありません。
鉢植えは長雨の当たらない場所へ移し、土が乾くまで水を与えないようにします。
過湿による塊根の腐敗へ注意しましょう。
夏の水やり
鉢植えでは、朝の涼しい時間帯にたっぷりと与えます。
大型株や小さな鉢では、夕方にも土の状態を確認しましょう。
庭植えでは、強い乾燥が続く場合に株元へ水を与えます。
葉や花へ水をかけ続けず、土へ与えましょう。
秋の水やり
秋は花数が増える時期です。
水切れするとつぼみが小さくなり、花が早くしおれます。
鉢土が乾いたら十分に水を与えましょう。
花後の水やり
花が終わり、葉が黄色くなり始めたら、水やりを徐々に減らします。
地上部が枯れた後は、塊根を掘り上げるか、土中で乾燥気味に管理します。
ダリアの肥料
ダリアは生育が早く、多くの花を咲かせるため、適度な肥料を必要とします。
植え付け時に、完熟堆肥と緩効性肥料を元肥として混ぜます。
芽が伸び始めた後から、月に1回程度緩効性肥料を追肥できます。
液体肥料を使う場合は、薄めたものを10日〜14日に1回程度与えましょう。
窒素肥料が多すぎると、葉や茎ばかりが育ち、花つきが悪くなります。
リン酸とカリウムを含む草花用肥料を適量使いましょう。
真夏に株が弱っている時期、植え付け直後、地上部が枯れ始めた時期は施肥を控えます。
ダリアの摘心
摘心が必要な理由
摘心は、茎の先端を切り取って脇芽を伸ばす作業です。
枝数と花数を増やし、株を低く安定させる効果があります。
矮性品種や花数を重視する栽培に向いています。
摘心の時期
草丈が20cm〜30cm程度になり、本葉が4節〜6節ほど育った頃に行います。
芽が小さすぎる時期や、つぼみが大きくなった後は避けましょう。
摘心の方法
下から2節〜3節程度を残し、茎の先端を切り取ります。
残した葉の付け根から脇芽が伸びます。
脇芽が増えた後、細すぎる枝や内側へ伸びる枝を整理しましょう。
摘心しない育て方
大輪を一輪大きく咲かせたい場合は、主茎を残して摘心しない方法もあります。
代わりに脇芽を取り除き、花へ養分を集中させます。
ダリアの芽かき
芽かきとは?
葉の付け根から伸びる脇芽を取り除く作業です。
枝数を減らし、一輪を大きく育てる目的で行います。
大輪品種の芽かき
主茎や選んだ枝を残し、不要な脇芽を小さいうちに取り除きます。
一度に多く取りすぎず、株の生育を確認しながら行いましょう。
花数を重視する場合
小輪品種や花壇用ダリアでは、芽かきを行わず、枝数を増やして多数の花を楽しめます。
ダリアの摘蕾
花茎の先に複数のつぼみがついた場合、中央のつぼみを残して両側の小さなつぼみを取り除くと、一輪を大きくできます。
大輪品種や切り花用の栽培に向く方法です。
花数を多く楽しみたい場合は、摘蕾を行う必要はありません。
つぼみが小さいうちに、指や清潔なハサミで取り除きましょう。
ダリアの支柱立て
支柱が必要な品種
高性品種、中高性品種、大輪品種では支柱が必要です。
矮性品種でも、風の強い場所や花が多い株では支柱が役立ちます。
支柱を立てる時期
植え付け時または草丈が30cm程度になる前に立てます。
株が大きくなった後に支柱を差すと、塊根を傷つける場合があります。
支柱の立て方
株の近くへ支柱を深く差し込みます。
茎と支柱を、ひもで8の字に緩く結びましょう。
成長に合わせて固定箇所を増やします。
複数の枝がある場合は、株の周囲へ数本の支柱を立て、ひもで囲む方法もあります。
ダリアの花がら摘み
咲き終わった花は、花首だけでなく、花茎を下の葉や枝分かれ部分までたどって切り取ります。
花がらを残すと種を作り、株の養分が使われます。
花がら摘みを続けると、次のつぼみが育ちやすくなります。
咲き終わった花とつぼみは見分けにくい場合があります。
つぼみは丸く硬く、花がらは先端が尖り、やわらかくなります。
ダリアの切り戻し
真夏の切り戻し
暖地では、真夏に花数が減り、株が乱れる場合があります。
7月下旬から8月頃に、茎を全体の3分の1から2分の1程度切り戻すと、秋に新しい枝と花が出やすくなります。
葉や芽が残る節の上で切りましょう。
倒れた枝の切り戻し
折れた枝や大きく傷んだ枝は、健康な節の上で切ります。
中空の茎へ雨水が入り続けると腐る場合があるため、切り口を斜めにすると水がたまりにくくなります。
秋の切り戻し
霜に当たり地上部が枯れたら、株元から10cm〜20cm程度残して切ります。
その後、塊根を掘り上げるか、土中で冬越しさせます。
ダリアの植え替え
鉢植えの植え替え
鉢植えでは、毎年春に新しい土へ植え替えると育てやすくなります。
塊根を取り出し、腐った部分や枯れた根を整理しましょう。
必要に応じて分球し、株に合った鉢へ植え付けます。
庭植えの植え替え
同じ場所で数年育てると、塊根が増えて混み合います。
春に掘り上げ、分球して植え直しましょう。
連作によって病害が増える場合があるため、数年ごとに植え場所を変える方法もあります。
ダリアの増やし方
分球
最も一般的な増やし方です。
春の植え付け前に行います。
分球の重要なポイント
一つの塊根には、クラウン部分と芽が必要です。
太い塊根だけを切り離しても、芽がなければ発芽しません。
塊根の付け根に芽があることを確認しましょう。
分球方法
塊根のまとまりを確認し、それぞれに芽とクラウン部分が残るように清潔なナイフで切り分けます。
腐った塊根、首が折れた塊根、傷んだ部分を取り除きます。
切り口を数時間から1日程度乾かしてから植え付けましょう。
挿し木
春に塊根から出た新芽を使って増やせます。
芽が7cm〜10cm程度に伸びた頃、付け根から切り取ります。
下葉を取り除き、清潔な挿し木用土へ挿しましょう。
明るい日陰で管理し、発根後に鉢上げします。
種まき
一重咲きや矮性品種は、種から育てられるものがあります。
3月〜5月頃にまきましょう。
園芸品種から採取した種では、親株と異なる花色や花形になる場合があります。
ダリアの種まき
種まき時期
暖地では3月〜4月頃、寒冷地では4月〜5月頃が適しています。
室内で加温できる場合は、早めにまけます。
種まき方法
育苗ポットやセルトレーへ種まき用土を入れます。
種を置き、5mm程度薄く土をかけましょう。
発芽するまで乾燥させないように管理します。
発芽後の管理
芽が出たら、明るい場所へ移します。
本葉が2枚〜4枚になったら、ポットへ植え替えましょう。
霜の心配がなくなった後に定植します。
開花までの期間
春に種をまくと、その年の夏から秋に開花する品種もあります。
株が小さい場合は、開花が遅れることがあります。
ダリアが咲かない原因
日照不足
花が咲かない原因として多く見られます。
一日6時間以上日が当たる場所へ移しましょう。
肥料の与えすぎ
窒素肥料が多いと、葉や茎ばかりが育ちます。
葉色が濃く、株が大きいのに花が少ない場合は、肥料を控えましょう。
肥料不足
鉢植えややせた土では、花を咲かせる養分が不足します。
生育期に適量の肥料を与えましょう。
高温
真夏の猛暑では、花芽の生育が止まる場合があります。
株が健康であれば、気温が下がる秋に再び開花します。
水切れ
つぼみが育つ時期に水切れすると、つぼみが落ちたり、小さな花になったりします。
水の与えすぎ
過湿で根や塊根が傷むと、株が弱って花が咲きません。
摘心時期が遅い
遅い時期に強く摘心や切り戻しを行うと、花芽が育つ前に寒くなる場合があります。
病害虫
ウイルス病、うどんこ病、ハダニなどの被害によって、株が弱る場合があります。
ダリアのつぼみが咲かない原因
水切れ
つぼみが大きくなる時期の乾燥で、開かずに枯れる場合があります。
高温
真夏の高温によって、つぼみの成長が止まることがあります。
灰色かび病
つぼみが褐色になり、やわらかく腐る場合があります。
被害部分を取り除き、風通しを改善しましょう。
害虫
アブラムシやアザミウマ類がつぼみを吸汁すると、変形や開花不良が起こります。
肥料不足
株の養分が不足すると、つぼみを十分に育てられません。
ダリアの葉が黄色くなる原因
古い葉の更新
株元に近い古い葉が1枚ずつ黄色くなる場合は、自然な更新です。
水の与えすぎ
土が湿り続けると根が傷み、下葉から黄色くなります。
水切れ
強い乾燥でも下葉が黄色くなり、株全体がしおれます。
肥料不足
葉全体の色が薄く、新芽が小さい場合は、肥料不足が考えられます。
肥料焼け
濃い肥料で根が傷むと、葉先や葉縁から黄色くなる場合があります。
高温多湿
真夏や梅雨に株元が蒸れると、内側の葉から黄色くなります。
病気
葉へ斑点やモザイク模様がある場合は、病気の可能性があります。
ダリアの葉が丸まる原因
アブラムシ
新芽や葉裏へ集まり、葉を縮れさせます。
ハダニ
葉裏から吸汁し、葉がかすれて内側へ巻く場合があります。
水切れ
強い乾燥で葉が巻き、しおれます。
高温
真夏の高温と強い日差しで、一時的に葉が丸まる場合があります。
ウイルス病
葉が縮れ、モザイク模様や生育不良が見られる場合は注意が必要です。
ダリアが倒れる原因
支柱不足
高性品種や大輪品種は、自重で倒れます。
早めに支柱を立てましょう。
強風や大雨
茎が中空で折れやすく、花が水を含むと重くなります。
日照不足
茎が細く間延びし、倒れやすくなります。
肥料の与えすぎ
窒素肥料が多いと、茎が軟弱に伸びます。
摘心不足
枝数が少なく一本だけ高く伸びると、不安定になる場合があります。
花数を重視する栽培では、早めに摘心しましょう。
ダリアが枯れる原因
塊根の腐敗
水はけの悪い土、植え付け直後の過剰な水やり、長雨などで塊根が腐ります。
水切れ
鉢植えや真夏の大型株では、水切れによって急にしおれる場合があります。
強い高温
猛暑と西日、コンクリートの照り返しによって株が弱ります。
茎折れ
茎が根元から折れると、その上の部分が枯れます。
病害虫
ウイルス病、根腐れ、茎腐れ、ハダニなどの被害で株が枯れる場合があります。
霜
霜に当たると、地上部が黒くなって枯れます。
秋の自然な休眠であり、塊根が健康なら翌年も育てられます。
ダリアの鉢植え管理
品種選び
矮性から中性品種が鉢植えに向いています。
高性品種も大型鉢で育てられますが、支柱と転倒対策が必要です。
鉢の大きさ
矮性品種は6号〜8号、中性品種は8号〜10号、高性品種は10号以上が目安です。
大きすぎる鉢では土が乾きにくくなるため、株に合った大きさを選びます。
置き場所
春と秋は日当たりのよい場所へ置きます。
暖地の真夏は、午前中に日が当たり、午後は明るい日陰になる場所が適しています。
水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から流れ出るまで与えます。
真夏は乾きやすく、梅雨は乾きにくいため、季節に合わせて調整しましょう。
肥料
生育期に緩効性肥料と液体肥料を適量与えます。
真夏に株が弱っている場合は施肥を控えます。
支柱
植え付け時に支柱を立てると、塊根を傷つけにくくなります。
ダリアの庭植え
庭植えでは、日当たりと水はけのよい場所を選びます。
矮性品種は花壇の前方、中性品種は中段、高性品種は後方へ配置しましょう。
高性品種は風の影響を受けやすいため、建物や塀から適度に離れた場所へ植えます。
同じ品種を数株まとめると、花色がまとまり見応えが出ます。
株間は矮性品種で20cm〜30cm、高性品種で50cm〜80cm程度が目安です。
ダリアの寄せ植え
矮性ダリアは、大型鉢や寄せ植えに利用できます。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
サルビア
バーベナ
ペチュニア
カリブラコア
ニチニチソウ
コリウス
ヘリクリサム
センニチコウ
ガウラ
グラス類
日当たりと水はけを好む植物を組み合わせましょう。
ダリアの根を圧迫しないよう、密植しすぎないことが大切です。
ダリアを切り花で楽しむ方法
切る時期
花が7割〜8割程度開いた頃に切ります。
ダリアは切った後につぼみが大きく開きにくいため、十分に咲いた花を選びましょう。
切る時間帯
朝の涼しい時間帯が適しています。
清潔なハサミを使い、長めに切りましょう。
水揚げ
水へ浸かる葉を取り除きます。
切り口を新しく切り戻し、深めの水へ入れましょう。
茎が中空で傷みやすいため、清潔な水を使います。
花瓶での管理
毎日またはこまめに水を交換します。
切り口が傷んだら、少しずつ切り戻しましょう。
直射日光、冷暖房の風、高温を避けます。
ダリアの夏越し
ダリアは夏に咲きますが、猛暑と高温多湿で花数が減る場合があります。
暖地では、午後の強い西日を避けましょう。
株元へ腐葉土やバークチップを敷くと、土の温度上昇と乾燥を抑えられます。
鉢植えは、コンクリートへ直接置かず、鉢台やすのこを利用します。
枯れ葉や混み合った枝を取り除き、風通しを確保しましょう。
真夏に株姿が乱れた場合は切り戻し、秋の再開花を促します。
ダリアの冬越し
暖地での冬越し
水はけがよく、土が深く凍結しない地域では、塊根を植えたまま冬越しできる場合があります。
霜で地上部が枯れたら、株元から10cm〜20cm程度残して切りましょう。
株元へ腐葉土、わら、バークチップなどを厚めに敷きます。
冬は雨が多く当たらないようにし、過湿を避けましょう。
寒冷地での冬越し
塊根まで凍結する地域では、秋に掘り上げて保存します。
鉢植えも、鉢土が完全に凍る場所では掘り上げるか、凍結しない場所へ移動しましょう。
掘り上げる時期
霜で地上部が枯れた後、土が凍る前に掘り上げます。
晴天が続く日を選ぶと、塊根を乾かしやすくなります。
ダリアの球根の掘り上げ方
地上部を株元から10cm〜20cm程度残して切ります。
株元から少し離れた場所へスコップを入れ、塊根を傷つけないように広く掘り上げましょう。
茎を強く引っ張ると、塊根の首が折れる場合があります。
土を軽く落とし、腐った塊根や傷んだ部分を取り除きます。
品種名が分からなくならないよう、ラベルをつけましょう。
ダリアの球根の保存方法
乾燥
掘り上げた塊根は、直射日光の当たらない風通しのよい場所で数日乾かします。
完全に乾燥させすぎると、塊根がしぼむ場合があります。
保存温度
凍結せず、高温にならない場所で保存します。
5℃〜10℃程度が一つの目安です。
保存資材
乾燥したピートモス、バーミキュライト、おがくず、新聞紙などで包みます。
塊根同士が直接触れにくい状態で箱へ入れましょう。
保存中の確認
月に1回程度、腐敗と乾燥を確認します。
腐った塊根は早めに取り除きます。
強くしぼんでいる場合は、保存資材の乾燥状態を見直しましょう。
湿らせすぎない
保存資材が湿りすぎると、カビと腐敗の原因になります。
軽く乾燥を防げる程度に保ちましょう。
ダリアに発生しやすい病気
うどんこ病
葉や茎へ白い粉をまぶしたような症状が現れます。
風通しの悪い環境や、昼夜の温度差が大きい時期に発生しやすくなります。
被害葉を取り除き、株の混み合いを改善しましょう。
灰色かび病
花、つぼみ、葉へ褐色の斑点が現れ、灰色のカビが発生します。
長雨、低温多湿、花がらの放置などが原因になります。
被害部分を取り除きましょう。
葉の斑点病
葉へ褐色や黒褐色の斑点が現れます。
葉が長時間ぬれた状態や、風通しの悪い環境で発生しやすくなります。
茎腐病
株元や茎が褐色から黒色になり、やわらかく腐ります。
過湿、傷口、株元の蒸れなどが原因になります。
塊根腐敗
長雨、水はけの悪い土、植え付け前後の過湿によって塊根が腐ります。
腐った部分を健康な組織まで取り除きましょう。
モザイク病
葉へ濃淡のあるモザイク模様、黄色い筋、縮れなどが現れます。
ウイルスが原因で、治療は困難です。
被害株はほかの株から離し、処分を検討します。
使用したハサミやナイフは消毒しましょう。
ダリアにつきやすい害虫
アブラムシ
新芽、つぼみ、茎へ集まり、汁を吸います。
ウイルス病を媒介する場合もあります。
ハダニ
高温で乾燥した時期に葉裏へ発生します。
被害葉は白くかすれ、症状が進むと黄色くなります。
アザミウマ類
花やつぼみへ入り込み、花びらを傷めます。
花の変色、筋状の傷、開花不良が見られます。
ヨトウムシ類
幼虫が夜間に葉やつぼみを食害します。
昼間は株元や土の中へ隠れています。
ナメクジ
新芽、若い葉、花びらを食害します。
雨上がりや夜間に確認しましょう。
コガネムシ類の幼虫
土の中で根や塊根を食害します。
水を与えても株がしおれる場合は、根の状態を確認しましょう。
ハモグリバエ類
幼虫が葉の内部を食べ進み、白い筋状の跡を残します。
農薬を使用する場合は、ダリアまたは花き類への登録、対象病害虫、希釈倍率、使用時期、使用回数を確認します。
ダリアを育てるときの注意点
芽がない塊根は発芽しない
ダリアの芽は、塊根の先端ではなくクラウン部分から出ます。
分球では、芽とクラウン部分を必ず残しましょう。
植え付け直後に水を与えすぎない
発芽前は水を吸う量が少なく、塊根が腐りやすくなります。
日当たりを確保する
日照不足では茎が間延びし、花数が減ります。
支柱を早く設置する
大きくなった後に支柱を差すと、塊根を傷つける場合があります。
肥料を与えすぎない
葉や茎ばかりが育ち、花が少なくなります。
花がらを残さない
次の花を咲かせるため、早めに花がらを切り取りましょう。
ウイルス症状に注意する
葉のモザイク模様、縮れ、不自然な黄斑がある株は隔離します。
冬の凍結と過湿を避ける
塊根は凍結と長期間の過湿で傷みます。
地域と土壌条件に合わせて、掘り上げるか防寒しましょう。
ダリアの育て方に関するよくある質問
ダリアは毎年咲きますか?
多年草のため、塊根を適切に冬越しさせれば毎年花を咲かせます。
ダリアの球根はどちら向きに植えますか?
塊根を横向きにし、芽が出るクラウン部分を上へ向けます。
ダリアを植えた後、すぐに水を与えますか?
苗は植え付け後に水を与えます。
休眠中の塊根は、発芽前の過湿を避けるため、土の状態を見て控えめにします。
ダリアが咲かないのはなぜですか?
日照不足、肥料過多、肥料不足、高温、水切れ、過湿、病害虫などが考えられます。
ダリアの摘心は必要ですか?
花数を増やして株を低く育てたい場合に有効です。
大輪を一輪大きく咲かせたい場合は、摘心せず芽かきと摘蕾を行う方法があります。
ダリアに支柱は必要ですか?
高性品種、中性品種、大輪品種では必要です。
植え付け時か、草丈が低いうちに立てましょう。
花が終わったらどこから切りますか?
花首だけでなく、花茎を下の葉や枝分かれ部分までたどって切り取ります。
ダリアの球根は毎年掘り上げますか?
寒冷地や水はけの悪い場所では掘り上げたほうが安全です。
暖地の排水性がよい場所では、土中で冬越しできる場合があります。
ダリアの球根がしわしわでも植えられますか?
軽いしわで、硬さと芽が残っていれば発芽する可能性があります。
やわらかく腐っている塊根は植えられません。
鉢植えでも育てられますか?
矮性から中性品種は鉢植えに向いています。
高性品種は大型鉢と支柱が必要です。
まとめ
ダリアは、夏から秋に豪華で多彩な花を咲かせるキク科の球根植物です。
花色、花形、花径、草丈の種類が多く、花壇、鉢植え、切り花など幅広い用途で楽しめます。
一日6時間以上日が当たる、水はけと風通しのよい場所で育てましょう。
塊根は横向きに置き、芽がつくクラウン部分を上へ向けて植え付けます。
芽のない塊根だけを植えても発芽しないため、分球時には注意が必要です。
植え付け直後は水を与えすぎず、芽が伸びてから通常の水やりへ移行します。
鉢植えでは、土の表面が乾いたらたっぷりと水を与えましょう。
庭植えでは、根付いた後は自然の雨を基本とします。
花数を増やしたい場合は摘心を行い、大輪を咲かせたい場合は芽かきと摘蕾を行います。
高性品種や大輪品種では、植え付け時から早めに支柱を設置しましょう。
咲き終わった花は花茎ごと切り取り、次のつぼみへ養分を回します。
真夏に花数が減った場合は、株を切り戻すと秋に再び咲きやすくなります。
霜で地上部が枯れた後は、地域と土壌条件に応じて塊根を掘り上げます。
寒冷地では、凍結しない5℃〜10℃程度の場所で保存しましょう。
十分な日照、適切な水やりと肥料、摘心や芽かき、支柱、冬の塊根管理を行えば、毎年華やかな花を長く楽しめます。