コールラビの育て方|丸く太る茎の特徴と品種、収穫時期や食べ方を紹介
コールラビは、地上で丸く太った茎から葉が伸びる、ユニークな姿の野菜です。見た目はカブに似ていますが、キャベツやブロッコリーと同じ仲間で、食べる部分は主に肥大した茎です。
歯切れのよい食感と穏やかな甘味があり、サラダから炒め物、スープまで幅広く使えます。家庭菜園では、適期に育てて収穫を遅らせないことが、おいしく仕上げるポイントです。
この記事では、コールラビの特徴や代表的な品種、種まきから収穫までの育て方を解説します。
コールラビの基本情報
植物名:コールラビ
和名:カブカンラン
漢字名:蕪甘藍
別名:球茎甘藍(キュウケイカンラン)
学名:Brassica oleracea Gongylodes Group
科・属:アブラナ科アブラナ属
分類:二年草。野菜としては通常、開花前に収穫する
原種の原産地:ヨーロッパの地中海沿岸など
主な利用部位:肥大した茎、葉
茎の表皮の色:淡い緑色、紫色など
種まき時期:温暖地では主に3~4月、8~9月ごろ
収穫時期:春まきでは初夏、夏から秋まきでは秋~初冬
日照:日なた
用途:家庭菜園、プランター栽培
栽培時期や収穫までの日数は、地域と品種によって変わります。種袋に記載された作型を基準にしましょう。
コールラビはどんな野菜?
丸い部分は根ではなく茎
コールラビの丸い部分は、地上にある茎が肥大したものです。カブのように土の中から掘り出す野菜ではありません。
丸くなった茎の周囲から葉柄が伸びる姿が特徴で、生長の様子を目で確認しやすい野菜です。葉を巻いて球を作るキャベツとも、食べる部分の育ち方が異なります。
キャベツに近い風味と、歯切れのよい食感
生ではしゃきっとした歯触りがあり、キャベツの芯やブロッコリーの茎を思わせる、穏やかな風味を楽しめます。
加熱するとやわらかくなり、スープや煮込み料理にもなじみます。皮の内側が筋っぽい場合は、厚めにむくと食べやすくなります。
緑色と紫色のタイプがある
表皮が淡い緑色のタイプと、紫色のタイプがよく知られています。紫色のものも、内部は基本的に白っぽい色をしています。
外側の色だけで味の良しあしが決まるわけではなく、品種や育て方、収穫時期によって食感が変わります。
コールラビの代表的な品種
グランドデューク
淡い緑色の球を作る、早生の代表的な品種です。生育がそろいやすく、家庭菜園でも取り入れられます。直径5cmほどの若い球から利用でき、やわらかさを楽しみたい場合は大きくしすぎずに収穫します。
パープルデューク
紫色の表皮が特徴で、菜園でも目を引く品種です。緑色のタイプと並べて育てると、色の違いも楽しめます。内部は白っぽく、サラダや加熱料理に利用できます。収穫は種袋の目安と球の状態を見て判断しましょう。
コラビグリーン
緑色の球を収穫するタイプで、甘味と歯切れのよい食感を楽しめます。生育を途中で停滞させないよう、水分と養分を管理することが大切です。収穫サイズに達したら順次取り、畑に長く置きすぎないようにします。
コラビレッド
赤紫色の表皮を持つタイプです。コラビグリーンと比べて、収穫までやや時間がかかるとされます。同時に種をまいても収穫日はそろうとは限らないため、一株ずつ肥大の様子を見ながら収穫しましょう。
コールラビを育てる時期と場所
穏やかな気温の時期に育てる
コールラビは、涼しい気候で育てやすい野菜です。温暖地では春まきと夏から秋まきができます。
春まきは、本格的な暑さが来る前の収穫を目指します。秋作では、寒くなるまでに十分に育つよう、種まきが遅れすぎないことが大切です。
秋に向けて育てる作型は、肥大期が涼しくなるため家庭菜園でも取り組みやすい一方、種まき直後の暑さと害虫には注意が必要です。
日当たりを確保する
よく日が当たる場所で育てます。日照が不足したり、株が密集したりすると、葉が細長く伸び、茎が十分に太らない場合があります。
鉢やプランターでも、周囲の植物に遮られず、葉へ光が届く場所を選びましょう。
コールラビの土づくり
水はけと保水性を両立させる
余分な水が抜け、適度に水分を保つ土を用意します。乾燥しすぎても、常に湿り続けても、生育が乱れやすくなります。
畑では完熟堆肥などを土の状態に応じて混ぜ、元肥を施します。水がたまりやすい場合は、畝を高くして排水を改善してください。
石灰資材は土の酸度を確認して使い、毎回同じ量を機械的に加えないようにします。
アブラナ科野菜の連作を避ける
キャベツ、ブロッコリー、カブ、ダイコンなどを続けて育てた場所では、共通する病害虫への注意が必要です。
できるだけ栽培場所を替え、根こぶ病などが出た土は安易に再利用しないようにしましょう。
プランターでも栽培できる
深さ20~30cm程度以上の容器に、野菜用培養土を入れて育てられます。
最終的な株間は20cm程度を目安にし、品種や容器の大きさに合わせて調整します。大きく育つ品種は、さらに余裕を持たせてください。
種まきから植え付けまで
直まきとポット育苗のどちらもできる
畑やプランターへ直接まく方法と、ポットで苗を育ててから植える方法があります。
直まきでは、発芽後に数回に分けて間引き、最終的な株間を確保します。混み合ったまま育てると、茎の肥大が悪くなるため、間引きを遅らせないようにしましょう。
ポット育苗では、次の流れで育てます。
7.5~9cm程度のポットに数粒ずつまく
種が隠れる程度に土をかける
発芽までは乾燥させないようにする
発芽後は十分に日に当てる
生育のよい苗を残して一本立ちにする
本葉4~5枚を目安に植え付ける
ポット苗は、本葉4~5枚になったころを目安に植え付けます。小さなポットで長く育てすぎず、若い苗のうちに定植しましょう。
根鉢を大きく崩さず、元の土の高さを目安に植えます。植え付け後は十分に水を与え、根付くまで乾燥に注意してください。
種まき・植え付け直後から防虫する
アブラナ科の野菜は、幼い苗の段階から害虫に食べられることがあります。
種まきや植え付けと同時に防虫ネットを掛け、裾を閉じると侵入を減らせます。ネットの中にすでに虫がいないか、ときどき確認することも大切です。
水やりと追肥のポイント
水分の極端な変化を避ける
鉢植えでは、土の表面が乾いたら十分に水を与えます。茎が太る時期に水切れを繰り返すと、生育が停滞し、食感が硬くなる場合があります。
畑でも、晴天が続いて土が乾く場合は水やりします。乾燥後に急に大量の水を吸うなど、水分が大きく変化すると裂ける原因になることがあります。
肥料は株の生育を見ながら補う
元肥に加え、植え付け後の生長に合わせて少量ずつ追肥します。肥料の量と間隔は、製品表示や栽培用土の条件を優先してください。
葉色が薄い、葉の伸びが鈍いといった場合も、原因が肥料不足とは限りません。日照不足や根傷み、水分不足も確認しましょう。
肥大する部分を土で埋めない
株がぐらつく場合は、株元へ軽く土を寄せます。ただし、丸く太る部分まで厚く埋める必要はありません。
コールラビは、地上で茎を肥大させる野菜です。カブやダイコンと同じ感覚で、丸い部分全体を土で覆わないようにしましょう。
コールラビの収穫時期と方法
大きくしすぎず、品種に合ったサイズで収穫する
一般的な小~中球の品種では、直径5~8cm程度から収穫を検討します。品種によっては、もう少し大きく育てて利用できるものもあります。
日数だけで判断せず、種袋に記載された大きさと、実際の肥大状態を確認してください。
収穫を遅らせると、表皮の内側が筋っぽくなったり、内部の食感が硬くなったりします。初めて育てる場合は、一株を少し早めに収穫して食感を確かめるとよいでしょう。
球の下で切り取る
肥大した茎の下を、ハサミやナイフで切り取って収穫します。株ごと抜いてから根を切り落とす方法もあります。
基本的には一株から一つの肥大した茎を収穫します。繰り返し取り続ける野菜ではないため、長く楽しみたい場合は種まき時期を少しずつずらしましょう。
健康な葉をむやみに取り除かない
葉は、茎を太らせるための養分を作っています。丸い部分を見やすくするために、健康な葉を大量に切り取らないようにします。
傷んだ葉や地面に触れて汚れた葉を中心に整理し、株の生育に必要な葉を残してください。
病害虫とよくあるトラブル
アオムシ・コナガ・ヨトウムシ類
葉に穴が開いたり、葉裏にふんが見られたりしたら、幼虫を探します。小さい苗は短期間で大きな被害を受けるため、早めの発見が大切です。
防虫ネットを基本に、見つけた幼虫は取り除きます。
アブラムシ
新芽や葉裏に集まり、生育を妨げることがあります。株が混み合わないようにし、葉裏も観察しましょう。
薬剤を使う場合は、コールラビへの適用と収穫前日数、使用回数を確認します。同じアブラナ科だからといって、キャベツ用の薬剤を自己判断で使わないようにしてください。
茎が丸く太らない
次の点を確認します。
株間が狭すぎないか
日照が不足していないか
適期から大きく外れていないか
水切れや根傷みがないか
育苗期間が長すぎなかったか
肥料が不足、または過剰になっていないか
肥大しないからといって、肥料だけを増やすのは避けましょう。
とう立ちして花が咲く
品種や苗の大きさによっては、低温に遭った後に花茎が伸びることがあります。春まきは適期を守り、寒い時期に苗を大きくしすぎないようにします。
食用栽培では、通常は開花前に収穫します。
コールラビの食べ方と保存方法
外側の硬い皮をむく
収穫したコールラビはよく洗い、葉柄と根元を切り落とします。外側が硬い場合は、筋のある部分まで皮をむきましょう。
とくに根元側は硬くなりやすいため、包丁の入り方を確かめながら下処理します。
生食にも加熱料理にも使える
サラダ:薄切りや千切りにして、歯触りを楽しむ
浅漬け・甘酢漬け:薄く切り、味をなじませる
炒め物:拍子木切りにして、肉やほかの野菜と炒める
スープ:角切りにし、やわらかく煮る
シチュー:具材の一つとして煮込む
若くやわらかい葉も、炒め物やスープに利用できます。硬い葉柄などは取り除くと食べやすくなります。
葉を切り離して冷蔵する
保存するときは葉を切り離し、肥大した茎を乾燥させないよう袋などへ入れて冷蔵します。葉は傷みやすいため、先に使いましょう。
切った後は乾燥や傷みが進みやすくなるので、早めに調理してください。
まとめ
コールラビは、カブに似た丸い茎を食べる、キャベツの仲間の野菜です。涼しい時期に育て、日当たりと株間を確保し、水切れを繰り返さないことが、順調な肥大につながります。
おいしく食べるためには、収穫を遅らせないことが大切です。緑色や紫色の品種を選び、特徴的な姿の生長と、収穫したての食感を楽しんでみてください。