スイレン(睡蓮)の育て方|睡蓮鉢で花を咲かせる水深・肥料・植え替え
スイレンの育て方|水鉢やビオトープで美しい花を咲かせる方法
スイレンは、水面へ丸い葉を浮かべ、白色、桃色、黄色、赤色、青紫色などの美しい花を咲かせる水生植物です。静かな水面に浮かぶ花姿は涼しげで、水鉢、睡蓮鉢、池、ビオトープなどに利用されます。
園芸で育てられるスイレンは、大きく温帯性スイレンと熱帯性スイレンに分けられます。温帯性スイレンは寒さに比較的強く、屋外で冬越ししやすい種類です。熱帯性スイレンは花色が豊富で、青色や紫色の花もありますが、寒さに弱いため冬越しには注意が必要です。
花を咲かせるには、十分な日照、適切な水深、肥料、植え替えが重要です。水だけに浮かべて育てる植物ではなく、鉢へ植えた根茎を水中へ沈めて管理します。
この記事では、スイレンの特徴、種類、植え付け、水深、水やり、水換え、肥料、植え替え、株分け、夏越し、冬越し、花が咲かない原因、葉が傷む原因、病害虫まで詳しく解説します。
スイレンの基本情報
和名:スイレン(睡蓮)
学名:Nymphaea spp.
科名:スイレン科
属名:スイレン属
分類:多年草、水生植物
原産地:世界各地の温帯から熱帯地域
草丈:水面から花茎が10cm〜50cm程度立ち上がる
葉の直径:10cm〜40cm程度。品種により異なる
開花期:5月〜10月頃。種類や地域により異なる
花色:白色、桃色、黄色、赤色、橙色、青色、青紫色、紫色、複色
植え付け時期:3月〜6月頃
植え替え時期:3月〜5月頃
株分け時期:3月〜5月頃
成長速度:普通〜やや早い
耐寒性:温帯性は強い。熱帯性は弱い
耐暑性:強い
栽培難易度:初心者〜中級者向き。日照、水深、肥料、植え替えがポイント
スイレンとは?
スイレンは、スイレン科スイレン属に分類される多年性の水生植物です。
地下には太い根茎や球根状の塊茎があり、泥土へ根を張ります。そこから長い葉柄を伸ばし、水面へ丸い葉を浮かべます。
花も長い花柄を伸ばして水面へ現れます。温帯性スイレンの花は水面近くで咲くことが多く、熱帯性スイレンは水面より高く花茎を立ち上げる傾向があります。
花は日中に開き、夕方に閉じる種類が多くあります。数日間、開閉を繰り返しながら咲きます。
スイレンの特徴
水面へ葉と花を浮かべる
スイレンは、水中の土へ根を張り、水面へ葉と花を伸ばします。
葉は丸く、中心から縁へ切れ込みが入ることが特徴です。
水面を覆う葉が増えると、涼しげな景観を作れます。
花色が豊富
白色、桃色、黄色、赤色、橙色などがあります。
熱帯性スイレンには青色や青紫色の品種もあります。
花の中心から外側へ色が変化する品種や、花びらの先端だけ色づく品種もあります。
日光を好む
スイレンは日当たりを好む植物です。
十分な日光が当たらないと、葉は育っても花が咲きにくくなります。
一日5時間〜6時間以上、直射日光が当たる場所が理想です。
水深によって生育が変わる
水が深すぎると、新芽や葉が水面まで届かず、生育が遅れます。
浅すぎると、水温が上がりすぎたり、鉢土が露出したりする場合があります。
株の大きさと品種に合った水深へ調整することが重要です。
植え替えが花つきに影響する
根茎が伸びて鉢の中が混み合うと、花が咲きにくくなります。
定期的に植え替えや株分けを行うと、株が若返り、花つきがよくなります。
スイレンとハスの違い
スイレンとハスは、どちらも水辺で育つ植物ですが、姿や育ち方が異なります。
スイレン
葉は水面へ浮かぶものが多い
葉に切れ込みがある
花は水面近くで咲くことが多い
比較的小さな容器でも育てやすい
根茎は水中の泥土へ張る
ハス
葉が水面より高く立ち上がる
葉に切れ込みがない
花茎が高く伸びる
大型の容器や池が必要
地下茎はレンコン状に伸びる
小型の水鉢やベランダでは、スイレンのほうが育てやすい傾向があります。
スイレンの主な種類
温帯性スイレン
寒さに比較的強く、日本の屋外で育てやすいタイプです。
冬は葉を枯らして休眠し、水中の根茎で越冬します。
花色は白色、桃色、黄色、赤色などがあります。
水面近くで花を咲かせる品種が多くあります。
熱帯性スイレン
熱帯地域を原産とし、寒さに弱いタイプです。
青色、青紫色、紫色など、温帯性には少ない花色があります。
花茎を水面より高く伸ばして咲く品種が多く、香りを持つものもあります。
冬は加温して管理するか、塊茎を掘り上げて保存します。
昼咲きスイレン
日中に花を開き、夕方に閉じます。
園芸で流通する多くの温帯性スイレンが昼咲きです。
観賞しやすく、家庭栽培に向いています。
夜咲きスイレン
夕方から夜に花を開く種類です。
熱帯性スイレンに多く見られます。
赤色、桃色、白色などの花を咲かせます。
姫スイレン
小型の品種群です。
葉や花が小さく、比較的小さな睡蓮鉢や水鉢で育てられます。
ベランダや限られた場所に向いています。
スイレンの育て方
日当たり
スイレンは、日当たりのよい場所を好みます。
一日5時間〜6時間以上の直射日光が理想です。
午前中だけ短時間しか日が当たらない場所では、花数が少なくなる場合があります。
建物や樹木の影が長時間かからない場所へ置きましょう。
風通し
風通しのよい場所で育てます。
ただし、強風が直接当たる場所では、葉や花が傷み、水がこぼれる場合があります。
鉢を安定した場所へ置き、台風や強風時には必要に応じて移動しましょう。
水温
春から夏に水温が上がると、生育が活発になります。
温帯性スイレンは、気温と水温の上昇に合わせて葉と花を伸ばします。
熱帯性スイレンは、より高い水温を好みます。
真夏に小さな容器の水温が極端に上がる場合は、容器の外側を遮熱する方法があります。
スイレンに適した容器
睡蓮鉢
底穴のない水鉢や睡蓮鉢を使います。
直径40cm以上あると、水温と水質が安定しやすくなります。
姫スイレンは、直径30cm程度の容器でも育てられる場合があります。
水鉢
陶器、樹脂、プラスチックなどの水鉢を利用できます。
黒色や濃色の容器は水温が上がりやすいため、真夏の置き場所に注意しましょう。
プランター
底穴を完全にふさげる大型プランターも利用できます。
水漏れしないことを確認してから使用しましょう。
池
池へ直接植える場合は、根茎が広がりすぎないよう、鉢へ植えた状態で沈める方法が管理しやすくなります。
スイレンを植える鉢
スイレンは、水鉢へ直接土を入れるより、別の植え付け鉢へ植えてから水中へ沈める方法が一般的です。
浅く広い鉢が適しています。
根茎が横へ伸びる温帯性スイレンでは、深鉢より平鉢が向いています。
底穴のある鉢を使う場合は、土が流れ出ないように鉢底ネットを敷きましょう。
スイレンに適した土
スイレンは、粘りがあり、水中で崩れにくい土を好みます。
市販の水生植物用土やスイレン用土を利用できます。
用土の例は次のとおりです。
荒木田土
田土
赤玉土小粒を練った土
水生植物用培養土
腐葉土や一般的な草花用培養土は、水へ浮きやすく、水を汚す原因になります。
軽石やパーライトを多く含む用土も、スイレンには向きません。
スイレンの植え付け
植え付け時期
温帯性スイレンは、3月〜5月頃が適しています。
新芽が動き始める前から、生育初期に植え付けましょう。
熱帯性スイレンは、気温と水温が十分に上がる5月〜6月頃が適しています。
寒い時期に植えると、生育が遅れたり腐ったりする場合があります。
苗の選び方
根茎や塊茎が硬く、新芽がしっかりしている苗を選びます。
次のような苗は避けましょう。
根茎がやわらかい
黒く腐っている
異臭がする
新芽が褐色に傷んでいる
葉へ広範囲の病斑がある
害虫が多数ついている
温帯性スイレンの植え方
温帯性スイレンの根茎は、横へ伸びます。
根茎の切り口や古い側を鉢の端へ向け、成長点を鉢の中央へ向けて斜めに置きます。
成長点を土へ深く埋めないようにしましょう。
根茎の上部が少し見える程度に浅く植えます。
深植えすると新芽が腐りやすくなります。
熱帯性スイレンの植え方
熱帯性スイレンは、球状または塊状の根を持つものが多くあります。
鉢の中央へ置き、成長点を土の表面へ出すように植えましょう。
成長点を埋めると腐る場合があります。
土の表面を覆う
植え付け後、土の表面へ赤玉土や小粒の砂利を薄く敷きます。
水へ沈めたときに土が舞い上がるのを防げます。
成長点を砂利で覆わないように注意しましょう。
水深
植え付け直後の水深
植え付け直後や小さな苗では、成長点から水面まで5cm〜10cm程度にします。
葉が水面へ届きやすい浅い位置から始めましょう。
成長後の水深
葉が増えて株が充実したら、成長点から水面まで10cm〜30cm程度へ調整できます。
小型品種は浅め、大型品種は深めに管理します。
水深が深すぎる場合
新芽が水面へ届かず、葉柄が細長く伸びます。
小さな苗では成長が止まる場合もあります。
鉢の下へ台やレンガを置き、浅い位置へ上げましょう。
水深が浅すぎる場合
水温が急激に上がり、葉や根が傷む場合があります。
水が蒸発すると土が露出しやすくなります。
水位をこまめに確認しましょう。
スイレンの水の管理
水やりではなく足し水が基本
スイレンでは、容器内の水が蒸発した分を補う足し水が基本です。
水位が下がったら、静かに水を追加しましょう。
勢いよく注ぐと土が舞い上がります。
水道水は使える?
水道水を利用できます。
大量に全換水する場合は、急な水温変化に注意しましょう。
メダカやエビを一緒に飼育している場合は、カルキ抜きを行います。
水換え
水が透明で異臭がなければ、頻繁な全換水は必要ありません。
濁り、悪臭、油膜がひどい場合は、一部の水を交換します。
一度にすべて交換すると、水温や水質が急変します。
全体の3分の1程度ずつ換えると安全です。
水が濁った場合
植え付け直後は、土の細かい粒によって水が濁ることがあります。
数日置くと沈殿する場合があります。
頻繁に水を入れ替えると、土が再び舞い上がります。
強い悪臭がある場合は、腐った葉、過剰な肥料、傷んだ根茎を確認しましょう。
スイレンの肥料
スイレンは、花を咲かせるために肥料を必要とします。
水へ溶け出す肥料を使うと、水が濁り、藻が増える原因になります。
水生植物用の固形肥料や緩効性肥料を、土の中へ埋め込みましょう。
肥料を与える時期
春に新芽が動き始めた頃から、夏にかけて与えます。
月に1回程度が目安ですが、肥料の種類と品種に合わせて調整しましょう。
秋に気温が下がったら、施肥を止めます。
肥料の埋め方
株元や成長点へ直接触れない位置へ埋めます。
鉢の縁近くへ、土の中深く押し込みましょう。
水中へ肥料が露出すると、水が濁りやすくなります。
肥料の与えすぎ
葉ばかりが増え、花が咲きにくくなる場合があります。
水が緑色になり、藻が急増する原因にもなります。
規定量を守り、少量ずつ与えましょう。
スイレンの花
スイレンの花は、晴れた日の日中に開く種類が多くあります。
朝から午前中に開き、午後から夕方に閉じます。
一つの花は、3日〜5日程度開閉を繰り返す場合があります。
雨天や低温の日には、十分に開かないことがあります。
熱帯性スイレンには、夜に咲く種類もあります。
花がら摘み
花がしおれたら、花茎を株元近くから切り取ります。
水面近くで切るだけでは、茎が水中で腐る場合があります。
できるだけ根元に近い位置から取り除きましょう。
種を採取しない場合は、早めに花がらを取り除きます。
古い葉の整理
黄色くなった葉、傷んだ葉、水中へ沈んだ葉は、葉柄の付け根から切り取ります。
古い葉を残すと、水中で腐り、水質悪化の原因になります。
健康な緑色の葉は、光合成に必要なため残しましょう。
葉が水面を覆いすぎた場合は、古い葉から少しずつ整理します。
一度に多く取り除くと、株が弱る場合があります。
スイレンの植え替え
植え替えが必要な理由
根茎や根が鉢いっぱいに広がると、花が咲きにくくなります。
土の養分も減り、葉が小さくなります。
根茎が鉢の縁へ達した場合は、植え替えや株分けが必要です。
植え替え時期
温帯性スイレンは、3月〜5月頃が適しています。
新芽が大きく伸びる前に行いましょう。
熱帯性スイレンは、5月〜6月頃が適しています。
植え替え方法
水鉢から植え付け鉢を取り出します。
古い土を落とし、根茎と根の状態を確認しましょう。
黒く腐った部分、古い根、傷んだ部分を取り除きます。
健康な成長点を残し、新しい土へ植え付けましょう。
植え替え後は浅い水深から管理します。
植え替えの頻度
温帯性スイレンは、1年〜2年に1回が目安です。
小さな鉢や成長の早い品種では、毎年必要になる場合があります。
熱帯性スイレンも、根詰まりや土の劣化に応じて植え替えましょう。
スイレンの株分け
株分けの時期
植え替えと同じく、春の生育開始前から初期に行います。
温帯性は3月〜5月頃、熱帯性は5月〜6月頃が適しています。
温帯性スイレンの株分け
根茎を確認し、成長点がついた部分を10cm前後で切り分けます。
清潔なナイフを使用しましょう。
それぞれに健康な芽と根が残るようにします。
切り口が大きい場合は、少し乾かしてから植え付けると腐敗を防ぎやすくなります。
熱帯性スイレンの株分け
親株の周囲にできた子株や小さな塊茎を分けます。
十分な芽と根がついたものを選びましょう。
小さすぎる子株は、親株につけたまま育てたほうが安全です。
スイレンの増やし方
株分け
最も一般的な増やし方です。
親株と同じ花色や花形を維持できます。
子株の分離
熱帯性スイレンでは、親株の周囲や葉に子株ができる種類があります。
根が十分に伸びてから分けましょう。
むかご
品種によっては、葉の中央付近に小さなむかご状の芽を作ります。
新芽と根が出た後に分けて植えられます。
種まき
種から育てることもできますが、開花まで時間がかかります。
園芸品種では、親株と異なる花色や性質になる場合があります。
一般家庭では、株分けのほうが簡単です。
スイレンが咲かない原因
日照不足
最も多い原因の一つです。
葉は増えても花が咲かない場合は、日照時間を確認しましょう。
一日5時間〜6時間以上の直射日光が理想です。
肥料不足
長期間肥料を与えていないと、花芽を作る養分が不足します。
生育期に水生植物用肥料を土の中へ埋めましょう。
肥料の与えすぎ
窒素肥料が多いと、葉ばかりが増えます。
葉が大きく茂っているのに花が少ない場合は、施肥量を見直しましょう。
鉢が小さい
根茎が鉢いっぱいになると、花が咲きにくくなります。
春に植え替えや株分けを行いましょう。
水深が深すぎる
小さな株を深い水へ沈めると、葉を伸ばすことへ力を使い、花がつきにくくなります。
鉢を台へ載せ、成長点を水面へ近づけましょう。
水温が低い
春先や冷涼な場所では、水温が上がらず開花が遅れる場合があります。
日当たりのよい場所で管理しましょう。
株が若い
小さな株や株分け直後は、花を咲かせるまで時間がかかります。
葉を育てて株を充実させましょう。
植え付け方が悪い
成長点を深く埋めると、新芽が伸びにくくなります。
成長点が土の表面へ出ているか確認しましょう。
葉が多すぎる
水面を葉が覆いすぎると、新しい葉や花芽へ光が届きにくくなります。
古い葉を少しずつ整理しましょう。
スイレンの葉ばかり増える原因
窒素肥料が多い
窒素分が多い肥料を与えすぎると、葉の成長が優先されます。
水生植物用肥料を規定量だけ使いましょう。
日照不足
光が弱いと、株は葉を増やして光を得ようとします。
より日当たりのよい場所へ移動しましょう。
根茎の混み合い
鉢の中で株が増えすぎると、葉ばかりになり花が減る場合があります。
春に株分けしましょう。
若い株
若い株は、最初に葉と根を育てます。
株が充実すると花をつけるようになります。
スイレンの花が水中で咲く原因
水深が深すぎる
花茎が水面まで伸びきれず、水中でつぼみが開く場合があります。
鉢の下へ台を置き、水深を浅くしましょう。
急に水位を上げた
つぼみが育っている途中で水位を上げると、花が水中に残る場合があります。
つぼみがある時期は、急激な水深変更を避けましょう。
花茎の生育不良
日照不足、低温、肥料不足などで花茎が十分に伸びない場合があります。
栽培環境を見直しましょう。
スイレンの葉が黄色くなる原因
古い葉の更新
外側の古い葉が1枚ずつ黄色くなる場合は、自然な葉の更新です。
葉柄の付け根から取り除きましょう。
肥料不足
新しい葉まで色が薄く、小さい場合は肥料不足が考えられます。
生育期に適量の肥料を土へ埋めましょう。
根詰まり
根茎が鉢いっぱいになると、葉が小さくなり、古い葉が早く黄色くなる場合があります。
春に植え替えましょう。
日照不足
暗い場所では、葉色が薄くなります。
日当たりのよい場所へ移動しましょう。
低温
春先や秋に水温が下がると、葉が黄色くなる場合があります。
温帯性では休眠へ向かう自然な変化の場合もあります。
根茎の腐敗
新しい葉まで急に黄色くなり、悪臭がある場合は、根茎が腐っている可能性があります。
鉢を取り出し、根茎の状態を確認しましょう。
スイレンの葉が茶色くなる原因
葉の老化
古い葉は、黄色から茶色へ変わって枯れます。
水中で腐る前に取り除きましょう。
強い高温
小さな容器で水温が極端に上がると、葉の縁が茶色く傷む場合があります。
水量を増やすか、容器の外側へ日よけを設置しましょう。
水質悪化
腐った葉や過剰な肥料によって水質が悪化すると、葉が傷みます。
古い葉を取り除き、一部の水を交換しましょう。
害虫
アブラムシやメイガ類の幼虫などの被害で、葉が変色する場合があります。
葉の表面と裏側を確認しましょう。
スイレンの葉が水面へ出ない原因
水深が深すぎる
新芽が水面まで届きにくくなっています。
植え付け鉢を台へ載せ、水深を浅くしましょう。
気温と水温が低い
春先は生育が遅く、葉が伸びない場合があります。
気温の上昇を待ちましょう。
日照不足
日光が不足すると、葉柄が弱くなります。
日当たりのよい場所で管理しましょう。
根茎が傷んでいる
根茎がやわらかい、黒い、異臭がする場合は腐敗が考えられます。
健康な部分を残して植え直しましょう。
植え付けが深すぎる
成長点を土へ埋めると、新芽が出にくくなります。
成長点を土の表面へ出しましょう。
スイレンが枯れる原因
日照不足
長期間日が当たらないと、株が弱ります。
一日5時間〜6時間以上の日照を確保しましょう。
根茎の腐敗
深植え、過剰な肥料、傷、低温などによって根茎が腐る場合があります。
腐った部分を切り取り、新しい土へ植え直しましょう。
肥料の与えすぎ
根が肥料焼けを起こし、水も汚れます。
肥料は成長点から離して、規定量だけ埋めましょう。
水深が不適切
小さな株を深く沈めると弱ります。
株の成長に合わせて水深を調整しましょう。
水温の急変
大量の冷水を一度に入れると、根や葉が傷む場合があります。
足し水と水換えは、急激な温度変化を避けましょう。
冬の凍結
温帯性スイレンでも、根茎まで完全に凍結すると傷む場合があります。
浅い容器や寒冷地では、防寒対策が必要です。
熱帯性スイレンの低温障害
熱帯性は寒さに弱く、水温が下がると生育が止まります。
秋になったら早めに冬越し準備を行いましょう。
スイレンの鉢植え管理
スイレンは、植え付け鉢を睡蓮鉢や水鉢へ沈めて育てます。
鉢の選び方
根茎が横へ伸びるため、浅く広い鉢が向いています。
大型品種では、直径30cm以上の植え付け鉢を使うと管理しやすくなります。
置き場所
一日5時間〜6時間以上、直射日光が当たる屋外へ置きます。
日照不足になるベランダの奥や北側は避けましょう。
水位
水の蒸発に合わせて足し水を行います。
夏は水位が下がりやすいため、毎日確認しましょう。
肥料
春から夏に、水生植物用肥料を土の中へ埋めます。
水へ直接入れないようにしましょう。
葉の整理
黄色い葉、傷んだ葉、沈んだ葉を根元から取り除きます。
水面を葉が覆いすぎた場合は、古い葉を少しずつ整理しましょう。
スイレンのビオトープ利用
スイレンは、メダカや水生植物と組み合わせたビオトープに利用できます。
浮葉が水面へ日陰を作り、メダカが隠れる場所にもなります。
ただし、葉が水面全体を覆うと、水中へ光が入りにくくなり、酸素量が低下する場合があります。
水面の3分の1程度は開けておきましょう。
肥料を多く与えると、水質悪化や藻の増加につながります。
メダカを飼育する場合は、農薬や薬剤の使用にも注意しましょう。
スイレンとメダカを一緒に育てる方法
メダカと一緒に育てる場合は、十分な大きさと水量のある容器を使います。
直径40cm以上の睡蓮鉢が管理しやすい目安です。
植え付け鉢の土が舞わないように、表面を砂利で覆いましょう。
足し水に水道水を使う場合は、一度に大量に入れず、カルキ抜きを行うと安全です。
肥料は土の奥へ埋め、メダカが触れないようにします。
水面を葉で覆いすぎないようにしましょう。
藻やアオミドロが増えた場合
日光と肥料が多すぎる
強い日照と水中へ溶け出した肥料によって藻が増えます。
肥料を減らし、水へ露出している肥料を取り除きましょう。
手で取り除く
アオミドロは、棒や網へ絡めて取り除けます。
スイレンの新芽や根を傷つけないようにしましょう。
水を一部交換する
水質が悪化している場合は、全体の3分の1程度を交換します。
一度に全換水する必要はありません。
葉で適度な日陰を作る
スイレンの葉が適度に水面を覆うと、水中への強い光を抑えられます。
ただし、水面全体を覆わないようにしましょう。
ボウフラ対策
水鉢には蚊が産卵し、ボウフラが発生する場合があります。
メダカはボウフラを食べるため、ビオトープでは有効な対策になります。
水面を定期的に確認し、落ち葉やゴミを取り除きましょう。
水を完全に動かさない小さな容器では、発生しやすくなります。
薬剤を使用する場合は、スイレンやメダカへの影響を確認する必要があります。
スイレンの夏越し
スイレンは暑さに強く、夏に生育と開花の最盛期を迎えます。
水位が下がりやすいため、毎日確認して足し水を行いましょう。
小さな容器では水温が上がりすぎることがあります。
容器の外側をすだれで覆う、二重鉢にする、地面へ一部埋めるなどの方法で温度上昇を抑えられます。
古い葉や花がらを取り除き、水質を保ちましょう。
強風や台風が予想される場合は、倒れない場所へ移動します。
温帯性スイレンの冬越し
温帯性スイレンは、冬に葉を枯らして休眠します。
根茎が水中で凍結しなければ、屋外で冬越しできます。
水を抜かず、根茎が常に水中にある状態を保ちましょう。
暖地では、そのまま屋外で管理できます。
寒冷地では、容器を凍結しにくい場所へ移すか、深い水へ沈めます。
小さな鉢は完全凍結しやすいため注意が必要です。
冬は肥料を与えず、水位だけを維持しましょう。
熱帯性スイレンの冬越し
熱帯性スイレンは寒さに弱く、日本の多くの地域では屋外越冬が困難です。
加温して越冬させる方法
水槽や温室を利用し、水温を15℃以上に保ちます。
十分な光を確保し、葉を残して育てます。
設備と管理が必要な方法です。
塊茎を保存する方法
秋に株を掘り上げ、塊茎を確認します。
葉と古い根を整理し、腐敗のない塊茎を湿らせた砂や水苔などで保存します。
低温になりすぎず、乾燥しすぎない場所で管理しましょう。
品種によって適した保存方法が異なるため、購入時の情報も確認します。
一年草として楽しむ方法
熱帯性スイレンを毎年新しく購入し、一年草のように楽しむ方法もあります。
青色や紫色の花を手軽に楽しみたい場合に向いています。
スイレンに発生しやすい病気
根茎腐敗
根茎が黒くなり、やわらかく腐ります。
深植え、傷口、低温、肥料焼けなどが原因になります。
腐った部分を健康な組織まで切り取り、新しい土へ植え直しましょう。
葉腐れ
葉へ褐色や黒色の斑点が広がり、水中へ沈んで腐ります。
傷んだ葉を根元から取り除き、水質と風通しを改善しましょう。
斑点病
葉へ褐色や黒褐色の斑点が現れる場合があります。
被害葉を取り除き、腐った植物片を水中へ残さないようにしましょう。
スイレンにつきやすい害虫
アブラムシ
葉や花茎へ集まり、汁を吸います。
数が増えると、葉や花が変形する場合があります。
水面へ落とすと魚が食べる場合があります。
メダカを飼育している場合は、薬剤使用を避けるか十分に注意しましょう。
スイレンヒメハムシ類
成虫や幼虫が葉を食害し、細かな穴や傷を作ります。
被害葉を取り除き、葉の表裏を確認しましょう。
メイガ類の幼虫
葉を切り取って巣を作ったり、葉を食害したりします。
巻かれた葉や切れた葉がある場合は、中を確認しましょう。
ヨトウムシ類
夜間に葉を食害する場合があります。
葉が大きく欠けている場合は、容器周辺や葉裏を確認しましょう。
貝類
水中の小さな巻貝が増え、柔らかな葉や藻を食べることがあります。
数が多い場合は、手で取り除きましょう。
農薬を使用する場合は、スイレンまたは水生植物への登録を確認します。メダカ、エビ、カエルなどがいる容器では、薬剤の影響に十分注意しましょう。
スイレンを育てるときの注意点
日当たりを確保する
花を咲かせるには、十分な直射日光が必要です。
一日5時間〜6時間以上日が当たる場所へ置きましょう。
水へ直接肥料を入れない
水が濁り、藻が増え、根を傷める場合があります。
肥料は土の中へ深く埋めましょう。
成長点を埋めない
成長点を土や砂利で覆うと、新芽が腐る場合があります。
水深を株に合わせる
小さな株は浅め、大きく育った株はやや深めに管理します。
古い葉を水中へ残さない
腐敗して水質を悪化させます。
黄色い葉や傷んだ葉は、葉柄の付け根から取り除きましょう。
水をすべて交換しすぎない
水質と水温が急変します。
汚れた場合は、一部ずつ交換しましょう。
鉢を大きくしすぎない
大型品種では広い鉢が必要ですが、植え付け鉢が大きすぎると扱いにくくなります。
品種の大きさに合った鉢を選びましょう。
温帯性と熱帯性を確認する
冬越し方法が大きく異なります。
購入時に種類を確認しましょう。
メダカとの同居では薬剤に注意する
水生昆虫用や園芸用の薬剤が、魚やエビへ影響する場合があります。
使用前に対象植物と水生生物への安全性を確認しましょう。
スイレンの育て方に関するよくある質問
スイレンは毎年咲きますか?
多年草のため、適切に冬越しさせれば毎年花を咲かせます。
温帯性は屋外越冬しやすく、熱帯性は加温や塊茎保存が必要です。
スイレンは水だけで育ちますか?
水だけでは長期間育てられません。
根茎を泥土へ植え、植え付け鉢ごと水中へ沈めて育てます。
スイレンにはどれくらいの日光が必要ですか?
一日5時間〜6時間以上の直射日光が理想です。
日照不足では、葉は出ても花が咲きにくくなります。
スイレンの水は毎日交換しますか?
毎日の水換えは必要ありません。
蒸発した分を足し、水質が悪化した場合だけ一部を交換します。
水道水をそのまま使えますか?
スイレンだけを育てる場合は利用できます。
メダカやエビがいる場合は、カルキ抜きを行いましょう。
スイレンが咲かないのはなぜですか?
日照不足、肥料不足、肥料過多、根詰まり、水深が深すぎる、株が若いなどが考えられます。
葉ばかり増えるのはなぜですか?
窒素肥料の与えすぎ、日照不足、根茎の混み合い、株が若いことなどが考えられます。
スイレンはメダカと一緒に育てられますか?
一緒に育てられます。
十分な水量を確保し、水面を葉で覆いすぎないようにしましょう。
スイレンの植え替えは毎年必要ですか?
1年〜2年に1回が目安です。
根茎の成長が早い品種や小さな鉢では、毎年必要になる場合があります。
温帯性スイレンは冬も水へ沈めますか?
冬も根茎を水中へ沈めた状態で管理します。
根茎まで完全に凍結しないようにしましょう。
まとめ
スイレンは、水面へ丸い葉を浮かべ、白色、桃色、黄色、赤色、青紫色などの美しい花を咲かせる水生植物です。
睡蓮鉢、水鉢、池、ビオトープなどで育てられます。
花を咲かせるには、一日5時間〜6時間以上の直射日光が必要です。
日照不足では葉ばかりが増え、花が咲きにくくなります。
スイレンは水へ浮かべるだけでは育ちません。
根茎を荒木田土や水生植物用土へ植え、植え付け鉢ごと水中へ沈めます。
植え付け直後は浅い水深で管理し、葉が増えたら少しずつ深くしましょう。
水の管理は、蒸発した分を補う足し水が基本です。
水が汚れた場合も、すべて交換せず、3分の1程度ずつ入れ替えます。
肥料は水中へ直接入れず、土の中へ深く埋めましょう。
春から夏に適量の肥料を与えると、花つきがよくなります。
根茎が鉢いっぱいになると、花数が減ります。
1年〜2年に1回を目安に、春に植え替えや株分けを行いましょう。
温帯性スイレンは、根茎を水中へ沈めたまま屋外越冬できます。
熱帯性スイレンは寒さに弱いため、加温管理や塊茎の保存が必要です。
十分な日照、適切な水深、肥料、植え替えを意識すれば、水面に美しい花を毎年咲かせられます。