ポインセチア(猩々木)の育て方|色づかせる短日処理のコツ
ポインセチアの育て方|赤い苞を色づかせる短日処理・剪定・冬越し
ポインセチアは、赤色や桃色、白色、クリーム色などに色づく苞を楽しむ観葉植物です。クリスマスを象徴する植物として知られ、冬になると鉢花として多く流通します。
花びらのように見える部分は花ではなく、葉が変化した苞です。本当の花は、苞の中央に集まる小さな黄色い部分です。
寒い季節に販売されますが、原産地はメキシコを中心とする暖かい地域です。寒さと霜に弱く、日本では冬に室内で管理する必要があります。
適切に育てれば一季限りではなく、毎年楽しめます。春に剪定と植え替えを行い、夏までに枝数を増やし、秋に短日処理を行うと、冬に再び苞を色づかせられます。
この記事では、ポインセチアの特徴、植え付け、水やり、肥料、剪定、摘心、植え替え、挿し木、夏越し、冬越し、短日処理、苞が赤くならない原因、葉が落ちる原因、病害虫まで詳しく解説します。
ポインセチアの基本情報
和名:ショウジョウボク(猩々木)
流通名:ポインセチア
別名:クリスマスフラワー
学名:Euphorbia pulcherrima
科名:トウダイグサ科
属名:トウダイグサ属
分類:常緑低木、観葉植物
原産地:メキシコ、中米
草丈・樹高:30cm〜300cm程度。鉢植えでは30cm〜100cm程度
株幅:30cm〜150cm程度
開花期:11月〜3月頃
苞の観賞期:11月〜3月頃
花色:黄色
苞の色:赤色、濃赤色、桃色、白色、クリーム色、複色
植え付け時期:5月〜6月頃
植え替え時期:5月〜6月頃
剪定時期:3月〜5月頃
摘心時期:5月〜8月頃
挿し木時期:5月〜7月頃
短日処理時期:9月中旬〜11月頃
成長速度:普通〜やや早い
耐寒性:弱い
耐暑性:強い。真夏の強光と蒸れには注意
栽培難易度:初心者〜中級者向き。冬の温度管理、水やり、短日処理がポイント
ポインセチアとは?
ポインセチアは、トウダイグサ科トウダイグサ属に分類される常緑低木です。
原産地では数メートルの高さに育りますが、日本では鉢植えの観葉植物としてコンパクトに仕立てられています。
赤く色づいた部分は花びらではなく、苞と呼ばれる葉の一部です。本来の花は、苞の中心部にある黄色く小さな部分です。
秋になり日照時間が短くなると花芽が形成され、それに合わせて苞が赤色や桃色、白色などへ色づきます。
日が短くなることで開花する性質を持つため、ポインセチアは短日植物に分類されます。
ポインセチアの名前の由来
ポインセチアという名前は、アメリカへこの植物を紹介した人物の名前に由来するとされています。
和名のショウジョウボクは、赤く色づいた苞を、赤い顔や髪を持つ空想上の生き物「猩々」に見立てた名前です。
ポインセチアの特徴
赤い部分は花ではない
花びらのように見える赤い部分は苞です。
苞の中央にある黄色や黄緑色の小さな部分が本来の花です。
短日植物
夜が一定時間以上長くなることで、花芽が形成され、苞が色づきます。
夜間に照明が当たると、苞が赤くならない場合があります。
寒さに弱い
冬の鉢花として流通しますが、寒さに強い植物ではありません。
最低気温が10℃を下回る頃から、生育が弱くなります。
霜や凍結へ当たると枯れる場合があります。
日当たりを好む
十分な光へ当てると、葉色がよくなり、株も丈夫に育ちます。
室内の暗い場所では、葉が黄色くなったり落ちたりします。
乾燥には比較的強い
常に湿った土を嫌います。
土の表面が乾いてから水を与えることが基本です。
剪定で枝数を増やせる
春に切り戻し、夏までに摘心すると、枝分かれの多い株へ育ちます。
枝数が増えると、色づく苞の数も増やせます。
ポインセチアの主な種類・品種
赤色系
最も一般的なタイプです。
鮮やかな赤色から濃赤色まで、さまざまな色合いがあります。
緑色の葉とのコントラストが強く、クリスマスらしい印象があります。
桃色系
淡桃色や濃桃色の苞を持ちます。
赤色系より柔らかく、明るい印象があります。
白色系
白色からクリーム色の苞を持ちます。
純白ではなく、黄白色や淡緑色を帯びる品種もあります。
複色系
苞へ白色、桃色、赤色などの斑や模様が入ります。
一株ごとに模様の出方が異なる場合があります。
縮れ葉系
苞や葉が縮れたり、波打ったりする品種です。
立体感があり、一般的なポインセチアとは異なる華やかさがあります。
八重咲き風の品種
苞が幾重にも重なり、花のように見える品種があります。
ボリュームのある株姿を楽しめます。
コンパクト品種
小型の鉢植え向けに育成された品種です。
窓辺、テーブル、寄せ鉢などに向いています。
ポインセチアの育て方
日当たり
日当たりのよい場所を好みます。
春から秋は、屋外の日当たりと風通しのよい場所で育てられます。
冬は、室内の南向きや東向きの窓辺が適しています。
日照不足になると、葉色が薄くなり、茎が間延びします。
夏の日差し
強い日差しにも比較的耐えますが、室内で育てていた株を急に真夏の直射日光へ出すと葉焼けします。
屋外へ移す場合は、明るい日陰から始め、1週間〜2週間かけて日差しへ慣らしましょう。
真夏の強い西日で葉が傷む場合は、午前中に日が当たる場所へ移します。
風通し
風通しのよい場所で育てます。
枝葉が密集すると、ハダニ、カイガラムシ、灰色かび病などが発生しやすくなります。
ただし、冬の冷たいすきま風や暖房の風を直接当てないようにしましょう。
室温
冬は最低でも10℃以上を目安に管理します。
美しい葉を保つには、15℃以上が理想です。
夜間の窓辺は急激に冷えるため、夕方以降は窓から少し離しましょう。
用土
水はけと通気性のよい土を好みます。
市販の観葉植物用培養土を利用できます。
用土を配合する場合は、次の割合が目安です。
赤玉土小粒:5
腐葉土:3
軽石またはパーライト:2
水もちがよすぎる土や、粒が崩れた古い土は避けましょう。
土壌の酸度
弱酸性から中性付近の土を好みます。
極端な酸性土やアルカリ性土では、生育が悪くなる場合があります。
ポインセチアの購入後の管理
冬に購入したポインセチアは、寒さへ当てないことが重要です。
園芸店から自宅へ運ぶ際も、冷たい風へ長時間さらさないようにしましょう。
購入後は、日当たりのよい暖かな室内へ置きます。
ラッピングされた鉢は、水がたまりやすくなります。水やりの際はラッピングを外し、鉢底から流れた水を十分に切りましょう。
受け皿へ水をためないことも大切です。
ポインセチアの植え付け
植え付け時期
5月〜6月頃が適しています。
気温が安定し、新芽が伸び始める時期に植え付けましょう。
冬に購入した株をすぐに植え替えると、寒さと根の傷みが重なって弱る場合があります。
苗の選び方
葉が多く、株元から枝がしっかり出ている苗を選びます。
次のような株は避けましょう。
葉が大量に落ちている
下葉が広範囲に黄色い
茎が黒くやわらかい
土が常に湿っている
葉裏にハダニやコナジラミが多い
カイガラムシがついている
苞や葉へ灰色のカビがある
鉢の選び方
現在の鉢より、ひと回り大きな鉢を選びます。
大きすぎる鉢は土が乾きにくく、根腐れの原因になります。
鉢底穴があり、水が抜けやすい鉢を使いましょう。
鉢植えの方法
鉢底穴を鉢底ネットで覆い、鉢底石を入れます。
鉢から株を抜き、根鉢の外側を軽くほぐしましょう。
黒く腐った根や長く回った根を整理します。
元と同じ深さで植え付け、植え付け後は鉢底から水が流れ出るまで与えます。
ポインセチアの水やり
基本の水やり
鉢土の表面が乾いてから、鉢底から水が流れ出るまで与えます。
土が湿っている間は、水を追加しません。
毎日決まった時間に与えるのではなく、土の乾き具合を確認しましょう。
春の水やり
新芽が伸び始める時期です。
土の表面が乾いたら、たっぷりと水を与えます。
植え替え直後は、過湿にならないように注意しましょう。
夏の水やり
生育が活発になり、土が乾きやすくなります。
朝の涼しい時間帯に確認し、乾いていれば十分に水を与えましょう。
小さな鉢では、真夏に毎日必要になる場合があります。
秋の水やり
気温の低下に合わせて、土の乾き方が遅くなります。
夏と同じ頻度で与えず、土が乾いてから水やりしましょう。
冬の水やり
冬は生育が緩やかになります。
土の表面だけでなく、鉢土の内部も少し乾いてから、暖かい日の午前中に水を与えましょう。
夜間まで土が湿っていると、根が冷えて傷みやすくなります。
葉が垂れた場合
土が乾いている場合は水切れが考えられます。
鉢底から流れ出るまで水を与え、暖かい明るい場所で様子を見ましょう。
土が湿っているのに葉が垂れる場合は、根腐れや低温障害の可能性があります。
ポインセチアの肥料
春から秋の生育期に肥料を与えます。
植え替え時に、緩効性肥料を少量混ぜましょう。
5月〜8月頃は、緩効性肥料を定期的に与えるか、薄めた液体肥料を10日〜14日に1回程度施します。
9月以降は、窒素肥料を控えめにします。
窒素肥料が多いと葉や枝ばかりが伸び、苞が色づきにくくなる場合があります。
冬の観賞期と、株が弱っている時期は施肥を控えましょう。
ポインセチアの花と苞
ポインセチアの赤い部分は苞です。
中央にある黄色い粒状の部分が本当の花です。
本来の花には目立つ花びらがありません。
苞は花を目立たせ、昆虫を引き寄せる役割を持つと考えられます。
苞の観賞期間は長く、適切な温度と日照を保てば数か月楽しめます。
苞を長く楽しむ方法
日当たりのよい室内へ置きます。
最低気温10℃以上を保ち、暖房の風を直接当てないようにしましょう。
水やりは土が乾いてから行います。
寒い夜の窓辺や、玄関のように気温が大きく下がる場所は避けます。
本来の花が終わると、苞も徐々に色あせて落ちます。
ポインセチアの短日処理
短日処理とは?
ポインセチアは、夜が長くなると花芽を作り、苞を色づかせます。
秋に一定時間、完全な暗闇へ置く作業を短日処理と呼びます。
短日処理を行う時期
9月中旬頃から始めます。
品種や地域によっては、9月上旬から始める場合もあります。
11月頃まで続けると、冬に苞が色づきやすくなります。
暗くする時間
毎日、夕方から翌朝まで13時間〜14時間程度、完全な暗闇へ置きます。
一例として、午後5時から翌朝7時まで暗くします。
短日処理の方法
夕方になったら、段ボール箱や遮光性のある箱を株へかぶせます。
翌朝に箱を外し、日当たりのよい場所へ戻しましょう。
箱の中が高温多湿にならないように注意します。
黒いビニール袋は、葉へ密着して蒸れやすいため慎重に使いましょう。
完全な暗闇が必要
室内照明、街灯、廊下の明かりなどが当たると、短日処理が妨げられる場合があります。
短時間の明かりでも、毎日繰り返されると色づきが遅れることがあります。
短日処理の期間
40日〜60日程度続けます。
苞が十分に色づき始めたら、通常の管理へ戻せます。
日中の管理
日中は、十分な日光へ当てます。
暗い場所へ置き続けるのではなく、昼は明るく、夜は完全に暗くすることが重要です。
ポインセチアが赤くならない原因
夜間に光が当たっている
最も多い原因です。
室内照明、街灯、テレビ、廊下の明かりなどでも、短日条件が崩れる場合があります。
短日処理の期間が短い
数日だけ暗くしても、十分に色づきません。
40日〜60日程度継続しましょう。
日中の日照不足
昼間に光合成できないと、株が弱り、苞の発色も悪くなります。
気温が高すぎる
秋になっても高温が続くと、色づきが遅れる場合があります。
気温が低すぎる
強い低温へ当たると、株が弱り、正常に色づかない場合があります。
肥料の与えすぎ
窒素肥料が多いと、緑色の葉や枝の成長が優先されます。
剪定時期が遅い
秋になってから強く剪定すると、色づく枝が育つ前に短日処理の時期を迎えます。
ポインセチアの剪定
剪定が必要な理由
冬の観賞後は枝が伸び、株姿が乱れます。
春に切り戻すと、株をコンパクトに整え、新しい枝を伸ばせます。
剪定時期
3月〜5月頃が適しています。
寒さが残る地域では、最低気温が安定してから行いましょう。
剪定方法
各枝を株元から10cm〜20cm程度残して切ります。
枝へ2節〜3節程度残すことを目安にしましょう。
細い枝、枯れ枝、内側へ伸びる枝も取り除きます。
白い樹液への注意
枝を切ると、白い乳液状の樹液が出ます。
皮膚へ付着すると刺激を感じる場合があります。
手袋を着用し、樹液が目や口へ入らないようにしましょう。
ハサミについた樹液も洗い流します。
ポインセチアの摘心
摘心が必要な理由
枝の先端を摘むと、脇芽が増え、株がこんもりと育ちます。
枝数が増えるほど、色づく苞の数も増やしやすくなります。
摘心の時期
5月〜8月頃に行います。
伸びた枝に葉が5枚〜6枚ついた頃が目安です。
摘心の方法
枝の先端を1節〜2節程度切り取ります。
葉の付け根から新しい枝が伸びます。
摘心を終える時期
8月上旬から中旬頃までに最後の摘心を終えます。
遅くまで摘心すると、秋に花芽をつける枝が十分に育ちません。
ポインセチアの植え替え
植え替えが必要な理由
購入時の鉢は小さく、根詰まりしている場合があります。
古い土は排水性が低下し、水が染み込みにくくなります。
植え替え時期
5月〜6月頃が適しています。
春の剪定後、新芽が動き始めた頃に行いましょう。
植え替え方法
株を鉢から抜き、根鉢の外側を軽くほぐします。
黒く腐った根、枯れた根、長く回った根を整理します。
ひと回り大きな鉢へ、新しい水はけのよい土を使って植え付けましょう。
植え替え後は水を与え、数日は明るい日陰で管理します。
植え替えの頻度
1年〜2年に1回が目安です。
若く生育のよい株は、毎年植え替えてもよいでしょう。
ポインセチアの増やし方
挿し木
ポインセチアは挿し木で増やせます。
5月〜7月頃が適しています。
挿し穂の作り方
健康な新しい枝を選び、先端から7cm〜10cm程度で切ります。
下側の葉を取り除き、上部の葉を2枚〜3枚残します。
大きな葉は、蒸散を抑えるため半分程度に切れます。
樹液を洗う
切り口から白い樹液が出ます。
切り口を水で洗い流すか、水へしばらく浸して樹液を止めましょう。
挿し木の方法
清潔な赤玉土小粒、バーミキュライト、挿し木用土などを使います。
茎を2cm〜3cm程度挿し、明るい日陰へ置きましょう。
発根するまで、用土を乾燥させないようにします。
過湿では茎が腐るため、水浸しにしないことも大切です。
発根後の管理
新しい葉が伸び始めたら、発根している可能性があります。
根が十分に伸びた後、小さな鉢へ植え替えましょう。
ポインセチアの葉が落ちる原因
寒さ
最も多い原因の一つです。
10℃以下の低温や冷たい風へ当たると、葉が落ちる場合があります。
急激な温度変化
暖かい店内から寒い屋外へ出すなど、急激な環境変化で葉が落ちます。
日照不足
暗い室内では、下葉から黄色くなって落ちます。
水の与えすぎ
土が湿り続けると根が傷み、葉が落ちます。
水切れ
強い乾燥でも葉が垂れ、その後落ちることがあります。
暖房の風
温風が直接当たると、葉が乾燥して落ちます。
根詰まり
根が鉢の中で詰まると、水分を正常に吸収できなくなります。
害虫
ハダニ、コナジラミ、カイガラムシなどの被害でも葉が落ちます。
ポインセチアの葉が黄色くなる原因
水の与えすぎ
下葉から黄色くなる場合は、過湿が考えられます。
日照不足
暗い場所では、葉色が薄くなり落葉します。
寒さ
低温へ当たると、葉が黄色や褐色になります。
肥料不足
生育期に新しい葉まで薄くなる場合は、肥料不足が考えられます。
肥料焼け
濃い肥料で根が傷むと、葉先や葉縁から黄色くなります。
自然な老化
古い下葉が少しずつ黄色くなって落ちることは、自然な更新です。
ポインセチアの葉が丸まる原因
水切れ
土が乾燥すると、葉が内側へ巻く場合があります。
ハダニ
葉裏へハダニが発生すると、葉が変形したり丸まったりします。
寒さ
低温障害で葉が縮れたり変形したりします。
強い日差し
急に直射日光へ当てると、葉が傷んで丸まる場合があります。
肥料の与えすぎ
根が傷むと、葉の形が乱れることがあります。
ポインセチアの葉がしおれる原因
水切れ
土が乾いている場合は、水切れの可能性が高くなります。
根腐れ
土が湿っているのにしおれる場合は、根が水を吸収できていない可能性があります。
低温障害
寒い窓辺や玄関では、葉や茎がしおれる場合があります。
強い高温
真夏の強い日差しで、一時的に葉が垂れることがあります。
植え替え直後
根を傷めた後は、一時的にしおれる場合があります。
ポインセチアが枯れる原因
冬の寒さ
霜、凍結、冷たい風へ当たると枯れます。
根腐れ
水の与えすぎ、排水性の悪い土、受け皿の水などが原因になります。
強い水切れ
長期間乾燥すると、葉だけでなく枝も枯れ込みます。
日照不足
長期間暗い場所へ置くと、株が弱ります。
春の芽吹き前に捨ててしまう
冬の終わりに葉が落ちても、茎が緑色であれば生きている可能性があります。
春に暖かくなると、新芽が出る場合があります。
病害虫
根腐れ、灰色かび病、ハダニ、カイガラムシなどの被害が広がると枯れることがあります。
ポインセチアの鉢植え管理
ポインセチアは、季節に合わせて移動できる鉢植えに向いています。
春
剪定と植え替えを行います。
新芽が伸び始めたら、日当たりのよい屋外へ徐々に移しましょう。
夏
屋外の日当たりと風通しのよい場所で育てます。
必要に応じて摘心し、枝数を増やします。
秋
9月中旬頃から短日処理を始めます。
気温が下がる前に室内へ取り込みましょう。
冬
日当たりのよい暖かな室内へ置きます。
最低気温10℃以上を保ち、水やりを控えめにします。
ポインセチアの庭植え
日本では寒さのため、一般的に鉢植えで育てます。
霜がほとんど降りない非常に温暖な地域では、庭植えで越冬できる場合があります。
日当たりと水はけのよい場所を選びましょう。
冬に10℃を大きく下回る地域では、庭植えには向きません。
一季だけ花壇へ植え、寒くなる前に鉢上げする方法もあります。
ポインセチアの寄せ植え
ポインセチアは、冬の室内用寄せ植えや寄せ鉢に利用できます。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
シクラメン
プリムラ
アイビー
コニファー類
ヘデラ
葉ボタン
シロタエギク
ただし、植物ごとに必要な温度と水分量が異なります。
同じ鉢へ直接植えるより、複数の鉢をカバーへ入れる寄せ鉢のほうが管理しやすくなります。
ポインセチアは寒さに弱いため、屋外用の冬の寄せ植えとしては注意が必要です。
ポインセチアの夏越し
ポインセチアは暑さに比較的強く、夏は生育が活発になります。
春から徐々に屋外の光へ慣らしましょう。
真夏に葉焼けする場合は、午前中に日が当たり、午後は明るい日陰になる場所へ移します。
鉢をコンクリートへ直接置くと、根が高温で傷む場合があります。
鉢台やすのこを利用しましょう。
水切れへ注意しながら、土が湿っているときは水を与えません。
風通しを確保し、ハダニやコナジラミの発生を確認します。
ポインセチアの冬越し
室内へ取り込む時期
最低気温が15℃を下回り始めたら、取り込みを検討します。
遅くとも10℃を下回る前に室内へ移しましょう。
置き場所
日当たりのよい南向きや東向きの窓辺が適しています。
夜間は窓際が冷えるため、部屋の内側へ移動します。
暖房
暖房の温風を直接当てないようにします。
乾燥した温風は、葉の乾燥と落葉を引き起こします。
水やり
冬は乾燥気味に管理します。
土が十分に乾いてから、暖かい日の午前中に水を与えましょう。
冬越し後
春になり最低気温が安定したら、剪定と植え替えを行います。
急に屋外へ出さず、明るい日陰から少しずつ慣らしましょう。
ポインセチアに発生しやすい病気
灰色かび病
葉や苞へ褐色の斑点が現れ、灰色のカビが発生します。
低温多湿、風通しの悪さ、傷んだ葉や苞の放置が原因になります。
根腐れ
水の与えすぎ、受け皿の水、排水性の悪い土によって発生します。
土が湿っているのに葉がしおれる場合は注意しましょう。
茎腐病
株元や茎が黒くなり、やわらかく腐ります。
低温時の過湿や、傷口からの感染が原因になります。
斑点病
葉へ褐色や黒褐色の斑点が現れます。
被害葉を取り除き、葉が長時間ぬれないようにしましょう。
ポインセチアにつきやすい害虫
ハダニ
高温で乾燥した時期に葉裏へ発生します。
被害葉は白くかすれ、症状が進むと黄色くなります。
オンシツコナジラミ
葉裏へ白い小さな虫がつき、株へ触れると飛び立ちます。
吸汁によって株を弱らせ、すす病の原因にもなります。
カイガラムシ
茎や葉の付け根へ付着し、汁を吸います。
白色、茶色、褐色の小さな突起のように見えます。
アブラムシ
新芽や苞、花の周辺へ集まり、汁を吸います。
新しい葉が変形する場合があります。
アザミウマ類
苞や新芽を吸汁し、色むらや変形を引き起こします。
農薬を使用する場合は、ポインセチア、観葉植物または花き類への登録、対象病害虫、希釈倍率、使用時期、使用回数を確認します。
ポインセチアを育てるときの注意点
冬の寒さを避ける
寒い玄関、屋外、夜間の窓辺へ置かないようにしましょう。
水を与えすぎない
冬は土が乾きにくく、根腐れしやすくなります。
日照を確保する
室内でも、できるだけ明るい場所へ置きましょう。
暖房の風を避ける
葉が乾燥し、落葉やハダニの原因になります。
秋に短日処理を行う
翌年も苞を色づかせたい場合は、夜間の完全な暗闇が必要です。
摘心を遅くまで続けない
8月中旬頃までに最後の摘心を終えましょう。
白い樹液へ触れない
剪定や挿し木で出る白い樹液は、皮膚や目を刺激する場合があります。
手袋を着用し、作業後は手を洗いましょう。
誤食を避ける
観賞用植物として管理し、人やペットが口にしないようにします。
大量に食べると、口内の刺激や胃腸症状を起こす可能性があります。
ポインセチアの育て方に関するよくある質問
ポインセチアは毎年育てられますか?
適切に冬越しし、春に剪定と植え替えを行えば毎年育てられます。
赤い部分は花ですか?
赤い部分は苞です。
中央にある黄色い小さな部分が本来の花です。
ポインセチアを赤くするにはどうしますか?
9月中旬頃から、毎日13時間〜14時間程度、完全な暗闇へ置く短日処理を行います。
短日処理はいつまで続けますか?
40日〜60日程度が目安です。
苞が十分に色づき始めたら通常の管理へ戻せます。
葉が落ちるのはなぜですか?
寒さ、日照不足、水の与えすぎ、水切れ、暖房の風、急激な温度変化などが考えられます。
水やりは毎日必要ですか?
毎日は必要ありません。
土の表面が乾いてから、たっぷりと与えましょう。
冬に屋外へ置けますか?
寒さに弱いため、一般的な地域では室内管理が必要です。
剪定はいつ行いますか?
3月〜5月頃が適しています。
各枝を10cm〜20cm程度残して切り戻しましょう。
植え替えはいつ行いますか?
5月〜6月頃が適しています。
冬の観賞中は避けましょう。
挿し木で増やせますか?
5月〜7月頃に増やせます。
切り口から出る白い樹液を洗い流してから挿しましょう。
葉が全部落ちても生きていますか?
茎が緑色で硬ければ、生きている可能性があります。
暖かい場所で乾燥気味に管理し、春の芽吹きを待ちましょう。
まとめ
ポインセチアは、赤色や桃色、白色などに色づく苞を楽しむトウダイグサ科の常緑低木です。クリスマスを象徴する植物として知られますが、寒さに強いわけではありません。冬は日当たりのよい暖かな室内へ置き、最低気温10℃以上を目安に管理しましょう。夜間の窓辺、寒い玄関、暖房の風が直接当たる場所は避けます。
水やりは、鉢土の表面が乾いてからたっぷりと行います。特に冬は土が乾きにくいため、水の与えすぎへ注意しましょう。
春になったら、各枝を10cm〜20cm程度残して剪定します。5月〜6月頃に植え替え、新芽が伸びた後は摘心して枝数を増やしましょう。最後の摘心は8月中旬頃までに終えます。翌年も苞を赤くしたい場合は、9月中旬頃から短日処理を行います。毎日夕方から翌朝まで13時間〜14時間程度、照明や街灯の当たらない完全な暗闇へ置きましょう。短日処理は40日〜60日程度続けます。
日中は日当たりのよい場所へ戻し、十分に光へ当てることが大切です。ポインセチアは一季限りの植物ではありません。冬の保温、適切な水やり、春の剪定と植え替え、夏の摘心、秋の短日処理を行えば、毎年色鮮やかな苞を楽しめます。