スズメバチ・アシナガバチが集まりやすい花とは?訪れる理由と庭での対策を解説

スズメバチ・アシナガバチが集まりやすい花とは?訪れる理由と庭での対策を解説

スズメバチとヤブガラシ

花の周りをスズメバチやアシナガバチが飛んでいると、「近くに巣があるのでは」と心配になることがあります。しかし、花を訪れる目的は、巣作りとは限りません。

これらのハチも、成虫は花の蜜などから糖分を得ます。また、花に集まる昆虫や、植物についた幼虫を捕まえに来る場合もあります。

この記事では、スズメバチやアシナガバチが訪れる花の具体例、集まる理由、庭で接触を減らす管理方法を解説します。

スズメバチやアシナガバチは、なぜ花に集まる?

成虫が活動するための糖分を得る

スズメバチやアシナガバチは、昆虫を捕まえる印象が強いハチですが、成虫は花蜜などの糖分も利用します。

そのため、蜜をなめやすい花がまとまって咲いていると、繰り返し訪れることがあります。花が小さく目立たなくても、ハチにとっては有用な餌場になります。

幼虫に与える餌を探す

スズメバチは種類に応じてさまざまな昆虫を捕らえ、アシナガバチは主にチョウやガの幼虫などを捕らえます。

花に来ている昆虫を狙う場合もあれば、花の近くの葉や茎にいる幼虫を探している場合もあります。

植物にハチがいることと、その花の蜜を好んでいることは、必ずしも同じではありません。

巣を作るために集まっているとは限らない

花から花へ移動しているハチは、採餌中の可能性があります。一方、同じ穴や枝葉の奥へ繰り返し出入りする場合は、近くに巣がある可能性を考えます。

花への訪問と営巣は、分けて確認することが大切です。

集まりやすい花に見られる特徴

蜜が露出し、口が届きやすい

スズメバチやアシナガバチは、長い花筒の奥にある蜜より、表面に近い蜜を利用しやすい傾向があります。

花の中央に蜜を出す部分が露出している花や、小花が集まった花序などが、訪花先の候補になります。ただし、花の形だけで来るハチの種類を断定することはできません。

多くの花がまとまって咲く

一度に多くの花が咲く場所では、ハチが効率よく餌を得られます。同じ植物でも、一株だけの場合と、大きな群落になっている場合では、訪れる数が変わることがあります。

開花時期とハチの活動時期が重なる

訪花の多さは、植物の種類だけでなく、季節や気温にも左右されます。

夏から秋に花が多い場所では、活動中のスズメバチを見かける機会が増えることがあります。一方、晩秋の花については、地域やハチの種類によって訪問状況が大きく異なります。

スズメバチ・アシナガバチが訪れる花の具体例

以下は訪花の例であり、誘引力の強さを順位付けしたものではありません。スズメバチとアシナガバチが、すべての花に同じように集まるわけでもありません。

ヤブガラシ|両方のハチが吸蜜する代表例

ヤブガラシは、夏から秋に小さな花を咲かせる、ブドウ科のつる植物です。花の中央には橙色などに見える花盤があり、蜜を利用する昆虫が訪れます。

スズメバチ類に加え、セグロアシナガバチの吸蜜も観察されています。今回のテーマでは、特に分かりやすい代表例です。

  • 花の特徴: 小さな花が集まり、花盤が目立つ。

  • 見られる場所: 生垣、フェンス、空き地、庭木に絡んだつる。

  • 管理のポイント: 通路や作業場所に伸びたつるは、開花前から整理する。

生垣にハチが集まっていても、生垣の木そのものではなく、絡みついたヤブガラシの花が目的という場合があります。

ノブドウ|小さな花にスズメバチが訪れることがある

ノブドウもブドウ科のつる植物で、夏に小さな花を咲かせます。果実が目立つ植物ですが、花へのスズメバチの訪問も記録されています。

ヤブガラシと同じ場所に生えていることもありますが、葉や花の形は異なります。

  • 花の特徴: 淡緑色の小さな花が集まる。

  • 見られる場所: 林縁、フェンス、庭の周辺。

  • 管理のポイント: 色づいた実だけでなく、開花中のつるの位置にも注意する。

すべての株に多数のハチが集まるとは限りません。実際の訪問状況を見て、通路との距離や管理方法を判断しましょう。

キヅタ・セイヨウキヅタ|秋の花を訪れるハチに注意

キヅタ類は、成熟した枝に黄緑色の小さな花を咲かせます。秋の蜜源として、さまざまな昆虫が利用します。

日本のキヅタではスズメバチの訪問が観察され、セイヨウキヅタでも、海外でスズメバチ科のハチ類が花蜜を利用することが知られています。ただし、海外の記録をそのまま日本の特定種に当てはめることはできません。

  • 花の特徴: 小花が球状に集まる。

  • 見られる場所: 壁、フェンス、樹木を覆う成熟したつる。

  • 管理のポイント: 人が触れる位置や窓の近くに、開花枝を密集させない。

鉢植えの若いアイビーが、すぐに同じように開花するわけではありません。成熟して花をつける段階かどうかで条件が変わります。

フェンネル|アシナガバチの訪花が見られるハーブ

フェンネルは、夏に黄色い小花を傘状に広げるセリ科のハーブです。花にはさまざまな昆虫が訪れ、アシナガバチの訪花例もあります。

また、葉にはキアゲハの幼虫がつくことがあるため、ハチが花蜜ではなく、餌となる幼虫を探している可能性もあります。

  • 花の特徴: 小さな黄色い花が平たく広がる。

  • 見られる場所: ハーブガーデン、菜園、花壇。

  • 管理のポイント: 背が高くなることを考え、通路へ花が張り出さない位置に植える。

花をなめているのか、葉の間を探しているのかで、訪問の目的が異なる場合があります。

「昆虫が集まる花」と「スズメバチが集まりやすい花」は区別する

ヤツデなどの花には、ハエやアブも多い

ヤツデは秋から初冬に花を咲かせ、蜜を求めるハエやアブなどが訪れます。しかし、昆虫が多いことだけを理由に、スズメバチやアシナガバチが特に集まりやすいと断定することはできません。

ハチに似た模様のハナアブもいるため、遠目には種類を間違えることがあります。

ミツバチに人気の花が、そのまま当てはまるわけではない

ラベンダーや果樹の花などにミツバチが多くても、スズメバチやアシナガバチが同じ程度に集まるとは限りません。

利用できる蜜の位置や、花粉を集める必要性などが異なるため、「ハチが来る花」という情報では、どの仲間を指しているか確認しましょう。

花が咲いていないのに集まる理由

樹液をなめている

クヌギやコナラなどの樹液に、スズメバチが集まることがあります。この場合は花を減らしても原因の解消にはなりません。

樹液の出ている場所に近づいて追い払うのではなく、生活動線との距離を確保します。

熟した果実や落果を利用している

傷んだ果実や落果の果汁も、餌になります。庭のハチ対策では、開花植物だけでなく、果樹の収穫や落果の回収も重要です。

アブラムシなどの甘露をなめている

葉や枝にアブラムシ、カイガラムシなどがつくと、その排泄物である甘露を利用する昆虫が集まることがあります。

葉がべたつく、すす状の汚れがある場合は、吸汁害虫の発生も確認しましょう。

庭でハチとの接触を減らす方法

玄関や通路から開花部分を離す

花をすべてなくすよりも、人が頻繁に通る場所と、昆虫が訪れる場所を分ける方法が現実的です。

  • 通路に張り出すつるや花茎を、必要に応じて整理する。

  • 鉢植えは、玄関や物干し場から離れた位置に配置する。

  • 子どもの顔の高さに花が密集しないよう、植える場所を考える。

  • 手を伸ばして作業する位置に、開花枝を重ねない。

移動や剪定は、ハチが集まっている最中には行わず、巣の有無も確認してから判断します。

不要なヤブガラシは開花前から管理する

庭木や生垣に絡んだヤブガラシは、花が増える前から整理すると管理しやすくなります。

ただし、多年草のため、地上部を一度切っただけでは再生することがあります。ハチが来たときだけ急いで引き抜くのではなく、継続して管理しましょう。

花に一律に殺虫剤を散布しない

花には、ミツバチやハナアブなどの訪花昆虫も来ます。ハチが一匹いたことだけを理由に花全体へ薬剤を散布すると、ほかの昆虫にも影響します。

薬剤が必要な場合は、対象害虫や植物、使用条件を確認します。巣が原因であれば、花への散布だけで解決しようとしないことが大切です。

誘引トラップを生活動線の近くに置かない

甘い液を使うトラップは、周辺のハチを呼び寄せる可能性があります。

花に来るハチを減らそうとして、玄関や通路のすぐそばに設置すると、かえって接触の機会を増やすことがあります。使用する場合は、製品の対象種、設置時期、設置場所の説明に従ってください。

花にハチが来ているときの対応

手で払わず、花や枝を揺らさない

採餌中のハチは、巣を守っているときとは行動が異なりますが、刺されない保証はありません。

手で払う、捕まえる、花ごと握るなどの行為を避け、落ち着いて距離を取ります。ハチがいる場所の剪定や草取りは中断しましょう。

同じ場所への出入りが続く場合は巣を疑う

花を移動しながら訪れるのではなく、同じ枝葉の奥や穴へ出入りする場合は、営巣の可能性があります。

確認しようとして茂みをかき分けたり、穴をふさいだりせず、必要に応じて自治体や専門業者へ相談してください。

まとめ

スズメバチやアシナガバチは、花蜜を利用するほか、植物や花の周辺にいる昆虫を捕まえるためにも訪れます。

両方の吸蜜が確認される代表例はヤブガラシです。ノブドウや成熟したキヅタ類ではスズメバチの訪問が見られ、フェンネルにもアシナガバチが訪れることがあります。ただし、訪問の多さは地域、季節、ハチの種類によって変わります。

花に来ていることだけで巣があると決めつけず、行動を離れて確認しましょう。庭では、花と生活動線の距離を確保し、不要なつるや落果を管理することが接触を減らす助けになります。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

前へ
前へ

蜂が巣を作りやすい木とは?庭木の特徴と剪定・点検の注意点を解説

次へ
次へ

スズメバチに刺されたらどうする?応急処置と救急車を呼ぶ症状を解説