【庭用語】立木・単幹・株立ちの違いとは?庭木の選び方を解説

立木・単幹・株立ちの違いとは?庭木の選び方を解説

株立ちと一本立ち(単幹)

画像:AI作成

庭木を選ぶときに見かける「立木」や「株立ち」という言葉。一本の幹が伸びる木と、根元から複数の幹が伸びる木の違いとして理解している方もいるかもしれません。

ただし、厳密には「立木」と「株立ち」は対になる言葉ではありません。立木は地面に生えている木を指し、株立ちは幹の立ち方を表します。株立ちと比較する際は、一本の主な幹を持つ「単幹(たんかん)」という言葉を使うと分かりやすくなります。

この記事では、それぞれの意味を整理しながら、単幹と株立ちの特徴、庭づくりでの選び方、管理のポイントを解説します。

立木とは

地面に生えて立っている木のこと

立木は「たちき」、林業などでは「りゅうぼく」とも読み、地面に根を張って生えている木を指します。

一本の幹を持つ木だけでなく、根元から複数の幹が伸びる木も、地面に生えていれば立木に含まれます。

つまり、立木という言葉だけでは、幹の本数や樹形は分かりません。

一本立ちを指して使われる場合もある

庭木の説明や日常会話では、一本の幹が立つ姿をイメージして「立木」と呼ぶ場合があります。

しかし、庭木の形を正確に比較するなら、「単幹」「一本立ち」と「株立ち」を使い分けるほうが、意思の行き違いを防げます。

苗木を購入したり植栽を依頼したりするときは、名前だけでなく、根元から幹がどのように伸びているかを確認しましょう。

単幹と株立ちの違い

単幹は一本の主な幹を持つ樹形

単幹は「たんかん」と読み、中心となる一本の幹から枝が分かれる樹形です。「一本立ち」とも呼ばれます。

幹の線がはっきり見え、木の骨格や枝の広がりを楽しめます。幹が一本でも、その上で多くの枝が分かれるため、枝数が少ないという意味ではありません。

株立ちは株元から複数の幹が伸びる樹形

株立ちは「かぶだち」と読み、株元や地際近くから複数の幹が立ち上がる姿を指します。「株立」と表記されることもあります。

幹ごとに高さや傾きが異なり、重なり合う線が奥行きを生み出します。細い幹の間に空間がある株は、軽やかな印象になります。

幹の途中で枝分かれしていても株立ちとは限らない

一本の幹が地面から立ち上がり、高い位置で枝分かれしている場合は、一般に単幹として扱います。

見分けるときは葉の部分だけでなく、株元を確認してください。どこから分岐しているかを見ると、樹形を理解しやすくなります。

株立ちにはどのような成り立ちがある?

自然に複数の幹が育つもの

樹種によっては、株元から新しい幹を出しながら育ちます。枝折れなどをきっかけに、根元付近から芽が伸びる場合もあります。

複数の幹を持つことが、その木の成長の性質に合っているタイプです。

切り戻しによって仕立てたもの

苗木の段階で幹を切り戻し、株元付近から出る芽を育てて、株立ちに仕立てる方法があります。

ただし、切ればどの木でも美しい株立ちになるわけではありません。芽を出す力や樹齢、根の状態によって結果は変わります。

複数の苗を寄せて育てたもの

複数の苗を近くに植え、株立ちのような姿に仕立てた商品もあります。「寄せ株」「寄せ植え株立ち」などと説明される場合があります。

一つの株から幹が分かれたものとは成り立ちが異なりますが、観賞価値の優劣が一律に決まるわけではありません。

見た目だけでは区別しにくい場合もあるため、成り立ちを知りたいときは販売者へ確認しましょう。根が絡み合った株を、購入後に無理に分けることは避けます。

単幹の特徴と魅力

幹の線と木の骨格を楽しめる

単幹は、地面から立ち上がる幹の存在感が特徴です。幹の太さや曲がり、枝が分かれる位置によって、端正な印象にも自然な印象にもなります。

成長に伴って幹が太くなり、一本の木としての風格が増す過程も楽しめます。

下枝の位置によって足元を使いやすくできる

枝がある程度高い位置から広がる木では、幹の周囲に空間を確保しやすくなります。

通路のそばや、足元に低木・草花を組み合わせたい場所で、この特徴を生かせます。ただし、植え付け直後から下枝を大量に取り除くことは避けましょう。

横幅が小さいとは限らない

幹が一本でも、枝を大きく横へ広げる木はあります。

「単幹なら狭い場所に植えられる」とは限りません。成長後の樹高と枝張りを確認することが必要です。

株立ちの特徴と魅力

複数の幹が奥行きをつくる

幹の高さや傾きに変化があることで、一株でも複数の木があるような景観をつくれます。

前後に重なる幹や、その間に見える背景が、庭に立体感を与えます。雑木の雰囲気を取り入れたい場合にも利用されます。

枝葉の配置によって視線を和らげられる

複数の幹に枝葉が付くため、植える位置や向きによって、窓や通路からの視線を緩やかに遮れます。

ただし、株立ちだから必ず目隠しになるわけではありません。下枝を整理した株や落葉樹では、視線が通りやすい時期や高さがあります。

幹が混み合うと管理が必要になる

成長すると幹同士が接近したり、内側の枝が擦れ合ったりすることがあります。

購入時の軽やかさを保つには、枝や幹の混み具合を観察し、必要な整理を行います。株立ちは、剪定せずに小さな姿を維持できる仕立てではありません。

単幹と株立ちについて多い誤解

株立ちは必ず成長が遅い?

幹ごとの太り方や伸び方に差が出ることはありますが、株立ちだから必ず成長が遅いとはいえません。

成長速度は、樹種、品種、樹齢、日照、土壌、水分、剪定履歴などにも左右されます。成長の速い木を株立ちにしても、管理が不要になるわけではありません。

株立ちは大きくならない?

株立ちの木も、高さや枝張りが大きくなります。複数の幹がそれぞれ枝を伸ばすことで、広い空間を必要とする場合もあります。

大きさを抑えたい場合は、幹の本数よりも、樹種や品種の性質を重視しましょう。

単幹は倒れやすく、株立ちは倒れにくい?

倒れにくさは、根張り、土壌、幹や枝の構造、腐朽の有無、風の受け方などで変わります。

幹の本数だけで安全性を判断することはできません。株立ちでも、付け根の状態によっては幹の裂けなどに注意が必要です。

株立ちのほうが必ず自然樹形?

単幹が自然な姿の木も、複数の幹を出しやすい木もあります。

人工的に仕立てた株立ちもあるため、「単幹は人工的、株立ちは自然」と分けることはできません。樹種本来の性質と、これまでの仕立て方を合わせて考えます。

庭木として選ぶときのポイント

まず樹種と成長後の大きさを決める

最初に、植える場所の広さ、日照、気温などに合う樹種を選びます。そのうえで、単幹と株立ちのどちらが希望する景観に合うかを考えましょう。

樹形だけで選ぶと、数年後に大きくなりすぎたり、環境が合わず弱ったりする場合があります。

庭で何を楽しみたいか考える

選ぶ際は、次のような視点が役立ちます。

  • 一本の幹や樹冠を見せたい:単幹の骨格を生かす

  • 幹の重なりや奥行きを楽しみたい:株立ちの配置を生かす

  • 足元に空間を確保したい:枝の出る高さを確認する

  • 視線を和らげたい:葉が茂る位置と落葉の有無を確認する

  • 狭い庭に植えたい:幹数より成長後の高さと横幅を優先する

同じ樹種でも個体によって姿が違うため、実物や複数方向からの写真を確認すると選びやすくなります。

株元と幹の状態を見る

葉の美しさだけでなく、木の骨格も確認します。

  • 幹に大きな傷や腐朽がないか

  • 幹同士が強く擦れていないか

  • 株元が不自然に深く埋まっていないか

  • 枝葉が極端に一方向へ偏っていないか

  • 支柱やひもが幹に食い込んでいないか

株立ちでは、幹の本数が多いほどよいとは限りません。幹の間に適度な空間があり、成長後も整理しやすい配置かを見ましょう。

植え付けと管理のポイント

植える前に正面を決める

単幹は幹の線や枝の広がり、株立ちは幹の重なり方によって、見る方向で印象が変わります。

植え穴へ入れる前に、室内、玄関、通路など、主に眺める位置から確認しましょう。見た目とともに、枝が建物や通路へ伸びる方向も考慮します。

深植えを避ける

幹を安定させようとして、株元を深く埋めないようにします。根元の位置を確認し、適切な深さで植え付けます。

必要に応じて支柱を使いますが、幹を強く締め付けず、固定部分を定期的に点検してください。

単幹は主な幹と枝のつながりを生かす

単幹では、中心となる幹と主枝の配置を確認し、木の骨格を崩さないように剪定します。

高さだけを理由に幹の途中で切ると、その後の枝が混み合う場合があります。樹高調整が必要なら、樹種と枝の構造に合った方法を選びましょう。

株立ちは幹ごとの役割を考えて整理する

株立ちでは、すべての幹を同じ高さに切りそろえると、自然な高低差が失われることがあります。

枯れ枝や擦れ合う枝を確認し、必要な部分から整理します。幹そのものを減らす場合は、切った後の樹形と残る幹への影響を考えて判断してください。

太い幹を一度に何本も切ると、株への負担や大きな傷が生じます。強い整理が必要な場合は、専門家に相談しましょう。

立木・単幹・株立ちについてよくある質問

単幹を株立ちにできますか?

若木の段階で、切り戻し後の芽を育てて仕立てられる樹種はあります。ただし、どの木でも成功するわけではありません。

すでに大きくなった木を、株立ちにするためだけに地際近くで切ることは、枯れ込みや大きな傷につながる場合があります。

株立ちを一本立ちにできますか?

状態によっては可能ですが、幹を一本残すだけできれいな単幹になるとは限りません。

残した幹が片側に傾いていたり、枝葉が偏っていたりする場合があります。細い若木のうちから計画的に仕立てるほうが対応しやすくなります。

株立ちは何本がよいですか?

一律に適した本数はありません。樹種、幹の太さ、樹高、植える空間によって変わります。

本数より、幹同士の間隔、傾き、高さの差、将来の混み具合を確認しましょう。

株立ちのほうが価格は高いですか?

仕立てに時間をかけた株や、姿の整った株は高価になる場合があります。ただし、価格は樹種、大きさ、育成年数、流通量などでも変わります。

単幹か株立ちかだけで価格差は決まりません。

まとめ

立木は地面に生えている木を指し、株立ちは株元から複数の幹が伸びる姿を表します。庭木の樹形を比較する場合は、「単幹」と「株立ち」を使い分けると分かりやすくなります。

単幹は一本の幹と枝の骨格を、株立ちは複数の幹がつくる奥行きを楽しめます。どちらも成長後の大きさと管理を考え、植える場所に合った樹種と個体を選びましょう。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

前へ
前へ

【庭用語】不要枝とは?種類と見分け方、庭木の剪定で切る枝・残す枝を解説

次へ
次へ

【庭用語】剪定適期とは?庭木を切る時期の基本と、花を減らさない判断方法