植物に空気清浄効果はある?観葉植物の働きと室内で期待できる効果を解説

植物に空気清浄効果はある?観葉植物の働きと室内で期待できる効果を解説

インテリアグリーン

「観葉植物を置くと空気がきれいになる」という話を聞いたことはありませんか。植物には、二酸化炭素を取り込んだり、一部の化学物質の除去に関わったりする働きがあります。

ただし、一般的な部屋に観葉植物を数鉢置くだけで、換気や空気清浄機の代わりになるほど空気を浄化できるとは考えられていません。

植物の働きを理解するには、実験で確認された能力と、実際の住まいで期待できる効果を分けて考えることが大切です。

この記事では、植物が空気に与える影響や研究の背景、室内での上手な取り入れ方を解説します。

植物の「空気清浄」とは何を指す?

空気をきれいにするという表現には、異なる働きが含まれています。

  • 二酸化炭素の吸収:光合成によって二酸化炭素を取り込む。

  • ガス状物質の除去:一部の揮発性有機化合物などの吸収・分解に関わる。

  • 粒子の付着:葉の表面にほこりなどが付く。

  • 湿度への影響:蒸散や用土からの蒸発によって水蒸気が増える。

これらは別々の現象です。例えば、湿度が上がったことを、そのまま「有害物質が減った」と解釈することはできません。

また、植物の香りで空気が爽やかに感じられても、汚染物質が取り除かれた証拠にはなりません。

植物が空気に働きかける仕組み

光合成で二酸化炭素を取り込む

植物は光のエネルギーを利用し、水と二酸化炭素から糖などを作ります。この光合成に伴って、酸素が放出されます。

一方で、植物は昼夜を通して呼吸も行い、酸素を使って二酸化炭素を放出しています。周囲の空気に対する正味の影響は、光の強さ、葉の量、温度、生育状態などによって変わります。

暗い部屋では光合成が十分に進まないため、植物を置けば必ず室内の二酸化炭素が減るとは限りません。

葉や根の周辺が化学物質の除去に関わる

実験では、植物を含む鉢植えが、空気中の一部の揮発性有機化合物を減らすことが確認されています。

揮発性有機化合物は「VOC」と呼ばれ、塗料、接着剤、建材、日用品など、さまざまなものから発生することがあります。

除去には葉だけでなく、用土への吸着や、根の周囲にいる微生物による分解なども関わります。つまり、観察された効果をすべて植物の葉だけの働きと考えることはできません。

葉の表面にほこりが付く

葉には、空気中のほこりなどが付着します。屋外の樹木や生垣でも、葉の表面が粒子を捉える働きがあります。

ただし、室内の鉢植えは、空気清浄機のように大量の空気を吸い込んでフィルターへ通すわけではありません。葉にほこりが付いたことだけで、部屋全体の微粒子を十分に除去できているとは判断できません。

蒸散によって水蒸気を放出する

植物は、根から吸い上げた水の一部を葉から水蒸気として放出します。これを「蒸散」といいます。鉢土からも水が蒸発します。

そのため、植物の量や環境によっては周囲の湿度に影響しますが、湿度を一定に制御することはできません。乾燥対策として加湿器の代わりになるかどうかも、鉢数や部屋の広さなどに左右されます。

NASAの研究で分かったこと

密閉した実験空間で化学物質の減少を確認した

植物の空気清浄が広く知られるきっかけの一つに、NASAなどによる1980年代の研究があります。

この研究では、密閉した実験空間で、植物を含む鉢植えによってベンゼン、ホルムアルデヒド、トリクロロエチレンなどが減少することが調べられました。

植物や根の周辺を利用する空気浄化の可能性を示した研究ですが、結果をそのまま一般家庭へ当てはめることはできません。

実験容器と実際の部屋では条件が異なる

実験では、限られた容積の空間に一定の物質を入れ、その濃度変化を追います。一方、実際の部屋には次のような違いがあります。

  • 部屋の容積が大きい。

  • 窓や換気設備などによって空気が入れ替わる。

  • 家具や日用品などから物質が継続して発生する。

  • 光、温度、空気の流れが一定ではない。

  • 複数の汚染物質が同時に存在する。

密閉容器の中で濃度が下がることと、生活空間で十分な除去能力があることは、分けて評価する必要があります。

観葉植物を数鉢置いた場合の効果は?

通常の室内ではVOC除去への寄与は小さい

鉢植えによるVOC除去の研究をまとめ、換気と比較できる指標で分析したレビューでは、通常の室内に置く鉢植えの効果は、空気の入れ替わりによる除去に比べて小さいと評価されています。

その分析では、想定した一般的な換気と同程度のVOC除去速度を得るには、床面積1㎡当たり約10〜1,000鉢が必要という推計が示されました。

これは必要な鉢数を勧める数字ではありません。一般家庭で現実的に置ける数の鉢植えと、換気の処理能力には大きな差があることを示したものです。

室内での健康効果まで保証するものではない

実験で化学物質が減ったとしても、それだけでシックハウス症候群やアレルギーなどを予防できるとはいえません。

におい、刺激、体調の変化が気になる場合は、植物を増やすだけで対処せず、発生源、換気、湿気などを確認することが大切です。

「空気清浄植物」として紹介される種類の考え方

サンスベリア

乾燥に比較的強く、直立した葉を楽しめる観葉植物です。空気清浄をうたって紹介されることがありますが、一般家庭で換気を代替する能力が確認されたという意味ではありません。置き場所の明るさや冬の温度で選びましょう。

ポトス

つるを伸ばして育つ、室内で親しまれる観葉植物です。化学物質の除去を調べた研究でも扱われていますが、実験での結果をそのまま部屋全体の効果とみなすことはできません。葉姿や育てやすさを軸に選ぶとよいでしょう。

スパティフィラム

緑の葉と白い仏炎苞を楽しめる植物です。空気浄化に関する研究で紹介される一方、実際の栽培では水やりや温度の管理が必要です。清浄能力のランキングよりも、置き場所で健全に育てられるかを重視してください。

オリヅルラン

細長い葉を広げ、ランナーの先に子株を付ける植物です。吊り鉢などで楽しめますが、鉢数を増やせば室内の汚染物質を確実に解消できるわけではありません。管理できる量を育てることが大切です。

これらの植物に、家庭の室内で通用する一律の「空気清浄力順位」を付けることは困難です。対象物質や実験条件によって結果が変わるためです。

植物と空気清浄機の違い

空気清浄機は空気を機械的に処理する

空気清浄機は、ファンで空気を取り込み、フィルターなどへ通します。処理できる風量と除去性能に応じて、室内の粒子などを減らします。

ただし、空気清浄機も万能ではありません。

  • 集じんフィルター:主にほこり、花粉、微粒子などを対象にする。

  • 活性炭などの吸着材:一部のガス状物質を対象にするが、性能や容量に差がある。

  • 一般的な家庭用空気清浄機:二酸化炭素を十分に除去する装置ではない。

対処したい物質に合った機器を選び、換気と組み合わせる必要があります。

送風式の植物浄化装置は、普通の鉢植えとは別

植物の根や培地へ空気を強制的に通す、バイオフィルターの研究や製品もあります。

こうした装置は、送風量、培地、微生物、保守管理などを含めたシステムとして評価します。装置で得られた結果を、置くだけの鉢植えの効果として説明することはできません。

室内の空気を改善するために優先したいこと

汚染物質の発生源を減らす

まず、何が空気を汚しているのかを確認します。

室内での喫煙を避ける、塗料や接着剤を表示どおりに扱う、においの強い製品を必要以上に使わないなど、発生そのものを減らす対策が基本です。

芳香剤や植物の香りでにおいを覆っても、原因物質を取り除いたことにはなりません。

換気設備を適切に使う

住宅の換気設備を適切に運転し、給気口やフィルターを清掃します。調理時にはレンジフードなどの局所換気も活用しましょう。

窓を開ける場合は、屋外の花粉や大気汚染、気象条件にも配慮します。室内外の状況に合わせて空気を入れ替えることが大切です。

湿気とほこりを管理する

結露やカビを放置せず、掃除や換気、必要に応じた除湿を行います。

植物を置いたことによる印象の変化と、温湿度や汚染物質の変化は区別しましょう。湿度計などで状態を確認すると、管理の判断に役立ちます。

観葉植物を清潔に楽しむ管理方法

水の与え過ぎを避ける

用土を常に湿らせたり、受け皿の水を放置したりすると、カビや臭い、コバエなどの問題につながることがあります。

植物ごとの水分の好みに合わせ、土の乾き具合を見て水やりしましょう。

枯れ葉と葉のほこりを取り除く

落ちた葉や傷んだ葉は適宜取り除きます。拭き取りに適した葉では、柔らかい布などでほこりを優しく落としてください。

ただし、毛の多い葉や傷みやすい葉は、強くこすらないようにします。

換気口を塞がず、管理できる数にする

鉢を増やし過ぎると、掃除や水やりが難しくなります。換気口や通路を塞がず、鉢の周囲を清掃できる配置にしましょう。

小さな子どもやペットがいる場合は、誤食への注意が必要な植物かどうかも確認して選びます。

よくある疑問

寝室に植物を置くと酸素が足りなくなる?

植物も夜間に呼吸しますが、一般的な寝室に通常の数の鉢植えを置くことで、酸素不足を心配する必要は通常ありません。

一方で、植物を置いたから換気が不要になるわけでもありません。寝室でも換気と湿度管理を続けましょう。

サンスベリアは夜に二酸化炭素を吸収するから特別?

サンスベリアには、夜間に二酸化炭素を取り込むCAM型の光合成の仕組みがあります。

ただし、夜に二酸化炭素を取り込むことと、夜に大量の酸素を放出することは同じではありません。一般的な鉢数で、睡眠中の室内空気を十分に浄化できるという根拠にもなりません。

植物を置く意味はないの?

植物を選ぶ価値は、空気中の物質を減らす能力だけではありません。

葉や花の色を楽しみ、生長を観察し、手入れをする時間を持つことも園芸の魅力です。空気清浄への過大な期待を切り離すことで、好みや暮らしに合った植物を選びやすくなります。

まとめ

植物には、光合成や蒸散、一部の化学物質の吸収・分解に関わる働きがあります。しかし、一般的な部屋に数鉢の観葉植物を置くだけでは、換気や空気清浄機に代わる効果は期待できません。

室内の空気を改善するには、発生源を減らし、換気を行い、必要に応じて適切な空気清浄機を使うことが基本です。

観葉植物は、置き場所に合った種類を選び、清潔に管理しながら、緑のある暮らしを楽しみましょう。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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