梅干しの作り方|基本の白梅干しと赤じそ梅干しを解説
梅干しの作り方|基本の白梅干しと赤じそ梅干しを解説
梅干しは、完熟梅を塩で漬け、梅酢を上げてから天日干しして作る日本の保存食です。基本の材料は、梅と塩だけです。赤じそを加えると、赤く色づいた昔ながらの梅干しになります。
初めて作る場合は、カビを防ぎやすい塩分18%前後がおすすめです。減塩にしすぎると失敗しやすくなるため、慣れるまでは塩をしっかり使うと安心です。
梅干しに向いている梅
梅干しには、黄色く熟した完熟梅が向いています。
青梅でも作れますが、仕上がりが硬くなりやすく、酸味やえぐみも出やすくなります。ふっくらやわらかい梅干しにしたい場合は、香りが出て黄色く色づいた完熟梅を使いましょう。
適した梅の状態は次の通りです。
黄色く熟している
甘い香りがある
果肉に弾力がある
傷や傷みが少ない
黒ずみやカビがない
青い梅を買った場合は、新聞紙などに広げて常温で1〜3日ほど追熟させます。黄色くなり、よい香りが出てきたら漬けどきです。
基本の材料
白梅干しの分量
完熟梅:1kg
粗塩:180g
焼酎または食品用アルコール:少量
塩分18%の基本配合です。
塩分を少し控えたい場合でも、初心者は15%以上がおすすめです。10%以下の減塩梅干しはカビや発酵のリスクが高く、冷蔵管理や殺菌管理が必要になります。
赤じそ梅干しの材料
赤じそを入れる場合は、上記に加えて次を用意します。
赤じそ:梅1kgに対して100〜200g程度
赤じそ用の塩:赤じその重量の15〜20%程度
白梅酢:適量
赤じそを入れると、梅干しが赤く色づき、香りもよくなります。赤じそを入れない場合は、白梅干しとして仕上がります。
必要な道具
保存容器
重石
落としぶた
竹串または爪楊枝
キッチンペーパー
ザル
干しざる
清潔な保存瓶
容器はホーロー、ガラス、食品用プラスチックなど、酸と塩に強いものを使います。金属製の容器は酸や塩で傷むことがあるため避けましょう。
保存容器の消毒
梅干し作りでは、カビ対策が大切です。使う容器や道具は、事前にしっかり消毒します。
耐熱容器なら熱湯消毒します。大きな容器や熱湯が使えない容器は、食品用アルコールや焼酎で内側を拭きます。
消毒後は水分を残さないように乾かします。水気が残るとカビの原因になります。
梅干しの作り方
1. 梅を追熟させる
青みが残る梅は、新聞紙やザルに広げて常温で追熟させます。
黄色くなり、甘い香りが出てきたら使います。追熟中に傷んだ梅が出たら取り除きます。
完熟しすぎてやわらかくなりすぎた梅は、潰れやすいので注意しましょう。
2. 梅を洗う
完熟梅を流水でやさしく洗います。
傷をつけないように、手で軽く洗う程度で十分です。青梅のように長時間アク抜きする必要はありません。完熟梅は水に長く浸けると傷みやすくなります。
3. 水気をしっかり拭く
洗った梅をザルに上げ、水気を切ります。
その後、キッチンペーパーで一粒ずつ丁寧に水分を拭き取ります。ヘタのくぼみに水が残りやすいため、特に注意しましょう。
水気が残るとカビの原因になります。
4. ヘタを取る
竹串や爪楊枝を使って、梅のヘタを取り除きます。
梅の実を傷つけないように、やさしく作業します。傷がつくと、そこから傷みやすくなることがあります。
5. 梅に焼酎をまぶす
清潔なボウルに梅を入れ、焼酎または食品用アルコールを少量まぶします。
これは殺菌と、塩を梅に付きやすくするためです。梅の表面が軽く湿る程度で十分です。
6. 梅と塩を交互に入れる
消毒した保存容器に、梅と塩を交互に入れます。
最初に容器の底に塩を少し振り、梅を並べます。その上から塩を振り、また梅を重ねます。これを繰り返し、最後は残りの塩を上に多めにかけます。
上部はカビが出やすいため、最後に塩で覆うようにすると安心です。
7. 重石をする
梅の上に落としぶたを置き、重石をのせます。
重石は梅の重量と同じくらいから、2倍程度が目安です。梅1kgなら1〜2kgほどの重石を使います。
完熟梅はやわらかいため、重すぎると潰れることがあります。最初は梅と同じ重さ程度から始め、梅酢の上がり具合を見て調整するとよいでしょう。
8. 梅酢が上がるのを待つ
数日すると、梅から水分が出て梅酢が上がってきます。
梅全体が梅酢に浸かる状態になることが大切です。梅酢に浸かっていない部分はカビが出やすくなります。
梅酢が十分に上がったら、重石を少し軽くします。梅が梅酢から出ない程度に調整しましょう。
9. 赤じそを入れる場合
赤じそを入れる場合は、梅酢がしっかり上がってから加えます。
赤じそは葉を摘み、よく洗って水気を切ります。塩をまぶしてよくもみ、黒っぽいアク汁を絞って捨てます。これを1〜2回行います。
その後、白梅酢を少し加えてほぐすと、赤く発色します。発色した赤じそを梅の上に広げ、梅酢に浸かるように戻します。
赤じそを入れた後は、梅全体が赤く染まっていきます。
10. 土用干しまで保存する
赤じそを入れたら、梅雨明けまで冷暗所で保存します。
この間も、梅が梅酢に浸かっているか確認します。表面にカビが出ていないかも時々確認しましょう。
梅雨が明けて、晴天が3日ほど続く時期になったら土用干しを行います。
土用干しのやり方
1. 梅をザルに並べる
晴天が続く日を選び、梅を梅酢から取り出して干しざるに並べます。
梅同士が重ならないように、間隔をあけて並べましょう。赤じそを入れている場合は、赤じそも一緒に干せます。
2. 日中に干す
日当たりと風通しのよい場所で、日中に干します。
途中で梅を裏返すと、全体が均一に乾きます。やわらかい梅は崩れやすいため、箸ではなく清潔な手袋やスプーンで丁寧に扱うとよいです。
3. 夜は取り込む
夜露に当てる作り方もありますが、初心者は夜に室内へ取り込む方が安心です。
湿気が多い夜や雨に当たると、カビや傷みの原因になります。
4. 3日ほど干す
土用干しは、一般的に3日ほど行います。
表面が少し乾き、皮がやわらかくなり、梅干しらしい香りが出てきたら完成です。
干し加減は好みで調整できます。しっとり仕上げたい場合は短めに、昔ながらのしっかりした梅干しにしたい場合は長めに干します。
5. 保存する
干し終わった梅は、清潔な保存瓶に入れます。
保存方法には、干した梅だけを保存する方法と、梅酢に戻して保存する方法があります。
しっとりした梅干しにしたい場合は、梅酢に戻して保存します。やや乾いた梅干しにしたい場合は、梅だけで保存します。
保存瓶は冷暗所または冷蔵庫で管理します。
カビを防ぐポイント
梅干し作りで失敗しやすいのがカビです。カビを防ぐには、次の点を守りましょう。
傷んだ梅を使わない
容器と道具を消毒する
梅の水気をしっかり拭く
塩分を低くしすぎない
梅酢を早く上げる
梅を梅酢にしっかり浸ける
清潔な手や道具で扱う
直射日光や高温多湿を避けて保存する
初心者は、塩分18%前後で作ると失敗しにくくなります。
梅酢が上がらないときの対処法
梅酢がなかなか上がらない場合は、次の原因が考えられます。
梅が未熟だった
塩が梅にうまく回っていない
重石が軽い
気温が低い
梅の水分が少ない
対処法としては、容器を軽く傾けて塩を全体に回す、重石を少し重くする、清潔な手で梅の上下を入れ替えるなどがあります。
それでも梅酢が足りない場合は、市販の白梅酢を少量足す方法もあります。
梅干しがやわらかくならない原因
梅干しが硬くなる原因には、次のようなものがあります。
青い梅を使った
追熟が足りなかった
塩分が高すぎた
重石が強すぎた
干しすぎた
梅の品種が硬めだった
やわらかい梅干しにしたい場合は、黄色く熟した完熟梅を使い、重石を強くしすぎず、干しすぎないようにしましょう。
梅干しの保存期間
塩分18%前後でしっかり作った梅干しは、冷暗所で長期保存しやすい保存食です。
ただし、家庭で作る場合は保存環境によって状態が変わります。清潔な瓶に入れ、直射日光と高温多湿を避けて保存しましょう。
減塩で作った梅干しは傷みやすいため、冷蔵保存して早めに食べ切るのがおすすめです。
梅酢の使い道
梅干し作りでできる梅酢は、料理に使えます。
白梅酢や赤梅酢は、次のように活用できます。
浅漬け
酢の物
ドレッシング
おにぎりの手水
しょうが漬け
みょうが漬け
しば漬け風の漬物
魚や肉の下味
赤じそを入れた梅酢は、色も香りもよく、漬物に使いやすいです。
まとめ|梅干しは完熟梅と塩で作る昔ながらの保存食
梅干しは、完熟梅を塩漬けし、梅酢を上げてから天日干しして作る保存食です。基本の材料は梅と塩だけで、赤じそを加えると赤く香りのよい梅干しになります。
成功のポイントは、傷のない完熟梅を使うこと、容器を消毒すること、梅の水気をしっかり拭くこと、塩分を低くしすぎないことです。
初心者は塩分18%前後で作ると、梅酢が上がりやすく、カビも出にくくなります。梅雨明け後に3日ほど天日干しすれば、昔ながらの梅干しが完成します。