庭木の成長とは?1年の中で起こる一次成長・二次成長を解説

庭木の成長とは?1年の中で起こる一次成長・二次成長を解説

庭木の成長

庭木は、1年を通して同じように伸び続けているわけではありません。春に新芽を出し、枝葉を伸ばし、夏に生長を調整し、秋に養分を蓄え、冬に休眠するというリズムを持っています。

庭木の成長を理解するうえで重要なのが、一次成長二次成長です。

簡単にいうと、一次成長は「枝や根が長く伸びる成長」、二次成長は「幹や枝が太くなる成長」です。この2つの成長を知ることで、剪定の時期や切り方、肥料の与え方、樹勢の見方がわかりやすくなります。

一次成長とは

一次成長とは、植物の枝や根が長さ方向に伸びる成長のことです。

庭木では、春になると枝先の芽が動き出し、新しい枝や葉が展開します。このときに見られる、枝が上や横に伸びていく成長が一次成長です。

一次成長は、主に枝先や根の先端にある頂端分裂組織という細胞分裂が盛んな部分で起こります。枝先の芽や根の先端には、細胞が活発に増える場所があり、そこで新しい細胞が作られることで枝や根が伸びていきます。

庭木における一次成長の特徴

庭木の一次成長は、主に春から初夏にかけて活発になります。

冬の間、庭木は休眠状態に入り、外見上はほとんど動いていないように見えます。しかし春になって気温が上がり、日が長くなると、休眠していた芽が動き出します。

芽がふくらみ、葉が開き、新梢と呼ばれる新しい枝が伸びます。この時期の庭木は、前年までに蓄えた養分を使いながら、一気に葉を展開して光合成の体制を整えます。

特に落葉樹では、春の芽吹きから新梢の伸長までがはっきり見られます。イロハモミジ、サルスベリ、ハナミズキ、アオダモ、ヒメシャラなどは、春に新しい葉と枝を伸ばして樹形を広げていきます。

常緑樹でも一次成長は起こります。シマトネリコ、カシ類、モチノキ、キンモクセイ、マキ類などは、春から初夏にかけて新芽を出し、やわらかい新梢を伸ばします。

一次成長で起こること

一次成長では、庭木に次のような変化が起こります。

枝先から新しい枝が伸びる、葉が展開する、根が土の中で伸びる、花芽や葉芽が動き出す、樹冠が広がるといった変化です。

つまり、一次成長は庭木の「大きさ」や「形」をつくる成長です。枝が伸びることで木は高くなり、横にも広がります。根が伸びることで、水分や養分を吸収できる範囲も広がります。

剪定をしない庭木が年々大きくなるのは、この一次成長によって枝先が伸び続けるためです。

二次成長とは

二次成長とは、植物の幹や枝、根が太さ方向に成長することです。

枝が長く伸びるだけでは、木は自分の体を支えることができません。伸びた枝や幹を支えるためには、内部に木材をつくり、幹や枝を太くしていく必要があります。この太くなる成長が二次成長です。

二次成長は、主に形成層という組織で起こります。形成層は、樹皮と木材部分の間にある薄い層です。この形成層が細胞分裂を行い、内側に木部、外側に師部を作ります。

内側に作られる木部は、水を運ぶ通路であり、幹や枝を支える木材になります。外側に作られる師部は、葉で作られた養分を枝や根へ運ぶ通路です。

年輪は二次成長の記録

庭木の幹を切ると、輪のような模様が見えることがあります。これが年輪です。

年輪は、二次成長によって作られた木部の層です。春から初夏にかけて作られる木部は細胞が大きく、色が淡く見えます。一方、夏から秋にかけて作られる木部は細胞が小さく詰まり、色が濃く見えます。

この淡い部分と濃い部分の違いが、1年ごとの成長の跡として年輪になります。

ただし、すべての庭木で年輪がはっきり見えるわけではありません。寒暖差や季節変化がはっきりした地域では年輪が出やすく、熱帯性の植物や生育条件によっては年輪が不明瞭になることもあります。

一次成長と二次成長の違い

一次成長と二次成長の違いを整理すると、次のようになります。

成長比較

一次成長は「枝葉を伸ばす成長」、二次成長は「幹や枝を太くして支える成長」と考えるとわかりやすいです。

1年の中で見る庭木の成長サイクル

春:一次成長が最も目立つ時期

春は、庭木の一次成長が最もわかりやすい季節です。

気温の上昇とともに芽が動き出し、新しい枝や葉が展開します。落葉樹では、冬芽から一気に葉が開き、短期間で新梢が伸びます。常緑樹でも、春の新芽が柔らかく伸び、葉色の明るい部分が見られます。

この時期は、木が前年に蓄えた養分を使って枝葉を伸ばすため、強い剪定をすると樹勢を乱す場合があります。特に芽吹き直後の強剪定は、木に負担をかけやすいので注意が必要です。

初夏:枝葉が充実する時期

初夏になると、春に伸びた新梢が少しずつ硬くなっていきます。これを枝が「充実する」といいます。

新しく展開した葉は光合成を行い、養分を作ります。この養分は、枝や幹、根の成長に使われます。一次成長が落ち着き始める一方で、二次成長も進み、枝や幹が太くなっていきます。

常緑樹の刈り込みや軽い整枝剪定は、この時期に行われることが多いです。ただし、樹種によって適期は異なります。

夏:成長が緩やかになる時期

真夏は、気温が高く乾燥しやすいため、庭木の成長は一時的に緩やかになることがあります。

水分が不足すると、木は葉からの蒸散を抑えようとします。そのため、新しい枝を伸ばすよりも、今ある葉や枝を維持する方向に働きます。

ただし、サルスベリやシマトネリコなど、夏に比較的よく伸びる樹種もあります。樹種や水分条件によって、夏の成長の強さは大きく変わります。

秋:養分を蓄える時期

秋になると、枝の伸長は落ち着きます。庭木は冬に備えて、光合成で作った養分を幹や枝、根に蓄えます。

落葉樹では、葉の色が変わり、やがて落葉します。落葉は単なる老化ではなく、冬の乾燥や寒さから身を守るための生理的な仕組みです。

この時期にしっかり養分を蓄えられると、翌春の芽吹きがよくなります。秋の管理は、翌年の一次成長に大きく関わります。

冬:休眠期

冬は、多くの庭木が休眠状態に入ります。地上部の成長はほとんど止まり、落葉樹では葉を落とした状態になります。

ただし、完全に生命活動が止まっているわけではありません。根は地温が保たれていればゆっくり活動することもあり、内部では春に向けた準備が進んでいます。

落葉樹の剪定は、冬の休眠期に行われることが多いです。葉がないため枝の構造を確認しやすく、木への負担も比較的少ないためです。

剪定と一次成長の関係

剪定は、庭木の一次成長に大きく影響します。

枝先を切ると、その枝の先端にあった成長の支配が弱まり、下の芽が動きやすくなります。これを利用して、枝数を増やしたり、樹形を整えたりします。

たとえば、生垣や玉仕立てのように枝を密にしたい場合は、枝先を切ることで側芽を動かし、細かい枝を増やします。これにより、葉の密度が上がり、形を整えやすくなります。

一方で、強く切り戻すと、木は失った枝葉を補おうとして強い徒長枝を出すことがあります。徒長枝は勢いよく伸びますが、樹形を乱しやすく、花芽がつきにくいこともあります。

そのため、庭木の剪定では「どこで切るか」「どの程度切るか」が重要です。

剪定と二次成長の関係

二次成長は、剪定後の切り口の回復にも関係します。

枝を切ると、木は切り口の周囲から癒合組織を作り、傷をふさごうとします。この働きには形成層の活動が関わっています。

形成層が活発に動く時期であれば、切り口の巻き込みが進みやすくなります。逆に、形成層の活動が弱い時期や、切り口が大きすぎる場合は、傷がふさがるまでに時間がかかり、腐朽菌が入りやすくなることがあります。

太い枝を切るときは、枝の付け根にある枝 collar、つまり枝の基部のふくらみを残して切ることが大切です。幹に近すぎる位置で切ると、幹側の形成層まで傷つけてしまい、癒合が悪くなります。

庭木の樹勢を見るポイント

庭木の成長を観察するときは、一次成長と二次成長の両方を見ることが大切です。

新梢がよく伸び、葉の色がよく、枝数が増えている場合は、一次成長が活発です。ただし、伸びすぎている場合は、肥料過多や日照不足、強剪定後の反動で徒長している可能性もあります。

幹や枝がしっかり太り、枝の付け根が安定している場合は、二次成長も順調です。反対に、枝は伸びているのに幹が細く弱い場合は、支える力が不足していることがあります。

また、葉が小さい、新梢が短い、枝先が枯れる、幹の太りが悪いといった症状がある場合は、根の不調、土壌環境の悪化、水不足、病害虫、過度な剪定などが考えられます。

樹種による成長の違い

庭木の成長の仕方は、樹種によって大きく異なります。

シマトネリコやプリペット、レッドロビンなどは成長が早く、一次成長が強い庭木です。放置すると枝が伸びすぎやすいため、定期的な剪定が必要です。

一方で、マキ、モッコク、ソヨゴ、ツバキ、サザンカなどは比較的ゆっくり成長します。急激に大きくなりにくい反面、強剪定をすると回復に時間がかかることがあります。

イロハモミジやアオダモ、ヒメシャラのような自然樹形を楽しむ庭木は、一次成長で伸びた枝の流れを活かしながら、不要枝を間引くように剪定するのが基本です。

庭木管理に活かす考え方

一次成長と二次成長を理解すると、庭木管理の考え方が変わります。

枝を伸ばしたいときは、春の芽吹き前後の状態を見て、必要以上に切りすぎないことが大切です。枝数を増やしたいときは、適度な切り戻しで側芽を動かします。

幹や枝を太らせたいときは、葉を十分に残して光合成させることが重要です。葉を取りすぎると、養分を作る力が落ち、二次成長も弱くなります。

また、大きな切り口を作る剪定は、形成層の働きや癒合を考えて行う必要があります。特に古木や樹勢の弱い木では、強剪定を避け、数年かけて段階的に整えるほうが安全です。

まとめ

庭木の成長には、枝や根が長く伸びる一次成長と、幹や枝が太くなる二次成長があります。

一次成長は、春から初夏にかけて特に活発になり、新芽、新梢、葉、根の伸長として現れます。庭木の高さや枝張り、樹形をつくる成長です。

二次成長は、形成層の働きによって幹や枝を太くする成長です。木を支える力を高め、年輪を形成し、剪定後の切り口の癒合にも関わります。

庭木を健全に育てるには、ただ枝を切るだけでなく、木が今どの成長段階にあるのかを理解することが大切です。春は芽吹きと新梢の伸び、夏は枝葉の充実、秋は養分の蓄積、冬は休眠と剪定適期というように、1年の成長サイクルに合わせて管理することで、庭木は無理なく美しい姿を保つことができます。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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