マルバクワモドキとは?オオブタクサとの違い・見分け方と除草方法を解説
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マルバクワモドキは、オオブタクサのうち、成長しても葉が深く切れ込まないタイプを指します。「クワ」という名前が入っていますが、クワ科の樹木ではなく、キク科の一年草です。
大きな葉を広げて人の背丈を超えるほど育つことがあり、河川敷や荒れ地などで見られます。オオブタクサと同様に花粉への注意が必要で、庭や畑に生えた場合は、小さいうちに対処すると管理しやすくなります。
この記事では、マルバクワモドキの特徴や似た植物との違い、除草のポイントを紹介します。
マルバクワモドキの基本情報
植物名:マルバクワモドキ
漢字名:丸葉桑擬
学名:Ambrosia trifida f. integrifolia
科名:キク科
属名:ブタクサ属
分類上の位置づけ:オオブタクサの葉が分裂しない型
原産地:北アメリカ
生活型:一年草
草丈:1〜3m程度を中心に、環境によってさらに高くなる
開花期:夏〜秋
生育場所:河川敷、荒れ地、畑地、道端など
主な繁殖方法:種子
学名は資料によって変種として表記される場合や、オオブタクサに含めて扱われる場合があります。ここでいう「品種」は植物分類上の区分で、観賞用に育成された園芸品種という意味ではありません。
マルバクワモドキの特徴
成長しても葉が深く裂けない
一般的なオオブタクサは、大きな葉が掌状に3〜5裂、ときにそれ以上に分かれます。
これに対し、マルバクワモドキは成長後も葉が深く裂けず、一枚の広い葉の形を保ちます。葉の縁には鋸歯があり、先端はとがります。
「丸葉」という名前でも、葉が必ず円形になるわけではありません。見分ける際は、丸さそのものより、成熟した葉に深い切れ込みがないことがポイントです。
クワに似た葉を持つが、樹木ではない
オオブタクサの別名「クワモドキ」は、葉がクワに似ることに由来します。マルバクワモドキも、大きな葉だけを見るとクワの若木のように見えることがあります。
しかし、クワは何年も幹を残して育つ樹木です。マルバクワモドキは、その年に発芽して成長し、開花・結実後に枯れる一年草です。
茎が太く硬くなっても、木になったわけではありません。
成長が速く、大きな株になる
肥沃で適度に湿り気のある場所では、短期間で大きく育ちます。茎は直立し、枝分かれしながら広い葉をつけます。
小さなうちは目立たなくても、夏には周囲の草花を覆うことがあります。庭や畑では、ほかの植物の日照や作業の妨げになる前に確認しましょう。
枝先に目立たない花の穂をつける
夏から秋にかけて、枝先に雄花の頭花が並ぶ細長い穂をつけます。雌花は、その下の葉の付け根などに目立たない状態でつきます。
同じ株に雄花と雌花がつく「雌雄同株」で、花粉は風によって運ばれます。華やかな花びらはなく、緑色の株の中に花が紛れて見えます。
オオブタクサとの違い
主な違いは葉の切れ込み
マルバクワモドキは、オオブタクサとまったく別の性質を持つ植物ではありません。大きく育つ一年草であることや、花の構造、種子で増えることなどは共通します。
見分ける目安は次のとおりです。
一般的なオオブタクサ:成熟した葉に掌状の深い切れ込みがある
マルバクワモドキ:成熟しても葉が深く切れ込まない
オオブタクサの葉形には変化があるため、一枚だけを見て判断するのは避けましょう。
幼い株だけでは判断しにくい
若い株や、展開したばかりの葉では、特徴が十分に現れていない場合があります。
複数の節についている、よく育った葉を確認し、株全体の姿も合わせて観察します。写真で記録する場合は、葉の拡大だけでなく、茎へのつき方がわかる写真も残すと役立ちます。
似た植物との見分け方
クワとの違い
クワの葉にも、切れ込みがあるものとないものがあります。葉形だけでなく、葉のつき方と茎の性質を確認しましょう。
マルバクワモドキ:葉は基本的に対生し、一年で枯れる草本
クワ:葉は互生し、幹や枝が残る落葉樹
クワの幼木は幹が細いため、木らしさがわかりにくいことがあります。葉が向かい合っているか、交互についているかも手がかりになります。
ブタクサとの違い
ブタクサは、葉が羽状に細かく切れ込み、繊細な見た目になります。
マルバクワモドキは、深く裂けない幅広い葉を持ちます。どちらもブタクサ属ですが、葉の姿は大きく異なります。
セイタカアワダチソウとの違い
セイタカアワダチソウは、細長い葉が互生し、秋に黄色い花を多数咲かせます。地下茎で広がる多年草です。
一方、マルバクワモドキは、幅広い葉を基本的に対生させる一年草で、黄色い花の房はつくりません。
草丈が高いという共通点だけで判断せず、葉と花を確認することが大切です。
花粉への注意
葉が丸くても、花粉への注意は同じ
オオブタクサは、秋の花粉症の原因となる植物の一つです。葉が深く裂けないマルバクワモドキも、葉形の違いだけで花粉の影響がなくなるわけではありません。
開花中の株を観察する際は、花穂に顔を近づけたり、むやみに揺らしたりしないようにしましょう。
除草は開花前に行うと取り組みやすい
庭や畑で管理する場合は、花粉が飛び始める前の若い時期に抜き取ると、株の大きさの面でも作業が楽になります。
すでに開花している株を扱う場合は、手袋や長袖に加え、必要に応じてマスクや保護眼鏡を使います。花粉で症状が出る人は、無理に作業せず、ほかの人や専門業者に依頼する方法もあります。
庭や畑に生えたときの除草方法
小さい株は根ごと抜き取る
発芽後の小さな株は、土が適度に湿っているときに抜き取ります。株元を持ち、根をできるだけ残さないように引き抜きましょう。
地上部だけが切れてしまった場合は、その後の再生を確認します。周囲の草花と根が絡んでいる場所では、無理に引っ張らず、小さな移植ごてなどで補助します。
大きな株は刈り取り後も確認する
大きく育つと茎が太くなり、抜き取りに力が必要になります。無理に一度で引き抜こうとせず、地上部を整理してから株元を処理する方法があります。
ただし、刈り取りを一度行っただけでは、残った部分から枝が伸びる場合があります。 再生した芽を確認し、開花・結実させないように管理を続けます。
種ができる前に対処する
一年草の対策では、その年の株を減らすことに加え、翌年の発生源となる種子を増やさないことが重要です。
すでに実がついている株は、運ぶ途中で種をこぼさないよう、袋やシートを利用して扱います。刈り取った株や土を、ほかの場所へ不用意に移さないようにしましょう。
処分は自治体のルールに従います。
除草後も新しい芽を見つける
地面に残った種子から、あとで別の株が発芽することがあります。除草後の場所を定期的に確認し、小さいうちに抜き取ります。
裸地が長く続く場所では、用途に応じたマルチングや地表の被覆も検討できます。ただし、被覆した場所の縁や隙間から出る芽は、引き続き確認が必要です。
観察するときのポイント
葉・茎・花を組み合わせて見る
マルバクワモドキを見分けるときは、次の特徴を合わせて確認します。
成熟した葉が深く裂けていない
葉の縁に鋸歯がある
葉が基本的に向かい合ってつく
茎や葉にざらつきがある
夏から秋に枝先へ細長い雄花の穂が出る
樹木ではなく、一年草として育つ
葉が裂けないという特徴だけでは、ほかの植物との区別はできません。
一般的なオオブタクサと比べる
同じ場所に、葉が深く裂ける株と裂けない株があれば、並べて写真を撮ると違いがわかりやすくなります。
これは、同じ種の中にも形の変異があることを学べる例です。植物の名前を確かめる際には、一部分の形だけでなく、複数の特徴を見る大切さも実感できます。
まとめ
マルバクワモドキは、オオブタクサのうち、成長後も葉が深く裂けないタイプを指します。名前に「クワ」とありますが、クワ科の樹木ではなく、北アメリカ原産のキク科の一年草です。
見分ける際は、成熟した葉の形に加え、対生する葉や枝先の花穂などを確認しましょう。
庭や畑に生えた場合は、大きくなる前、開花・結実する前に対処すると管理しやすくなります。葉の形が違っても、オオブタクサと同様に、花粉と種子の拡散に気を配ることが大切です。