ザクロ(石榴)の育て方|赤い花と宝石のような果実を楽しむ剪定・収穫方法

ザクロの育て方|赤い花と宝石のような果実を楽しむ剪定・収穫方法

ザクロ

ザクロは、初夏に鮮やかな朱赤色の花を咲かせ、秋に赤く熟した果実をつける落葉果樹です。果実の中には、透明感のある赤色の果肉に包まれた種が多数入っています。

花、果実、秋の黄葉を楽しめるため、家庭果樹だけでなく庭木や観賞樹としても利用できます。樹齢を重ねると幹に独特の風合いが現れ、株立ち状の樹形も楽しめます。

暑さと乾燥に強く、日当たりと水はけのよい場所で丈夫に育ちます。湿度の高い環境や日照不足では、花が咲いても果実が成熟しにくい場合があります。暖かく乾燥した気候に適応し、日なたと排水性のよい土壌を好む果樹です。 

この記事では、ザクロの特徴、品種、植え付け、水やり、肥料、剪定、受粉、摘果、収穫、実がならない原因、鉢植え管理、病害虫、増やし方まで詳しく解説します。

ザクロの基本情報

  • 和名:ザクロ(石榴・柘榴)

  • 英名:ポメグラネート

  • 学名:Punica granatum

  • 科名:ミソハギ科

  • 属名:ザクロ属

  • 分類:落葉低木、落葉小高木、果樹

  • 原産地:西アジアから中央アジア周辺

  • 樹高:3m〜7m程度

  • 開花期:5月〜7月頃

  • 花色:朱赤色、橙赤色、白色、桃色、複色

  • 収穫期:9月〜11月頃

  • 実の色:黄褐色、橙色、赤色、赤紫色など

  • 植え付け時期:11月〜3月頃

  • 植え替え時期:11月〜3月頃

  • 剪定時期:12月〜2月頃、収穫後

  • 成長速度:普通〜やや早い

  • 耐寒性:普通〜強い

  • 耐暑性:強い

  • 栽培難易度:初心者〜中級者向き。日当たり、水はけ、剪定、果実の裂果対策がポイント

ザクロとは?

ザクロは、ミソハギ科ザクロ属に分類される落葉果樹です。

春になると新しい葉を伸ばし、初夏から夏にかけて朱赤色の花を咲かせます。花びらは薄く、しわのある質感を持ち、硬い筒状の萼が目立ちます。

受粉した花の基部がふくらみ、先端に王冠のような萼を残した果実へ成長します。

秋に成熟した果実を割ると、赤色や淡い桃色の果肉に包まれた種が多数現れます。果肉部分には甘味と酸味があり、生食、ジュース、シロップ、ジャム、ソースなどに利用できます。

ザクロは古くから栽培されてきた果樹で、現在では食用だけでなく、花や樹形を楽しむ観賞用の品種も栽培されています。 

ザクロの特徴

鮮やかな朱赤色の花を咲かせる

ザクロは、5月〜7月頃に朱赤色や橙赤色の花を咲かせます。

緑色の葉と鮮やかな花色のコントラストが美しく、初夏の庭を明るく彩ります。

一般的な食用品種の花は一重咲きです。観賞用品種には、八重咲きや白色、桃色、絞り模様の花を咲かせるものもあります。

宝石のような果肉を持つ

ザクロの果実には、赤く透明感のある果肉に包まれた種が多数入っています。

果肉に含まれる果汁には、甘味と酸味があります。品種によって、甘味の強いもの、酸味の強いもの、種が硬いもの、比較的種がやわらかいものがあります。

果皮は厚く硬いため、切れ目を入れてから手で割ると果粒を取り出しやすくなります。

暑さと乾燥に強い

ザクロは、夏の暑さと乾燥に比較的強い果樹です。

根付いた庭植えの成木は、雨が少ない時期にも耐えられます。

乾燥には強い一方、果実が大きくなる時期に強い水切れを起こすと、実の肥大が止まる場合があります。

水はけのよい場所を好む

ザクロは幅広い土質へ適応しますが、水が長期間たまる場所を苦手とします。

過湿な土壌では根が傷み、枝枯れや根腐れが起こる場合があります。

粘土質の土へ植える場合は、腐葉土や軽石を混ぜ、周囲より少し高く植えましょう。日なたと水はけのよい土壌が、花つきや果実の成熟に適しています。 

株元から枝が出やすい

ザクロは株元や根元から、ひこばえと呼ばれる枝を出しやすい果樹です。

ひこばえを残すと株立ち状の樹形になります。一本立ちに仕立てたい場合は、不要なひこばえを付け根から取り除きましょう。

放置すると枝が密集し、樹冠内部の日当たりと風通しが悪くなります。

一株でも実をつけやすい

ザクロは基本的に一株でも実をつけられます。

花には結実できる両性花と、実をつけずに落ちる雄花があります。咲いた花のすべてが果実になるわけではありません。

自然受粉でも結実しますが、開花期の長雨や低温、訪花昆虫の少なさによって実つきが悪くなる場合があります。

果実が裂けることがある

成熟したザクロは、果皮が割れる裂果を起こすことがあります。

乾燥した状態が続いた後に大雨が降ると、果実内部が急速にふくらみ、果皮が耐えられず裂ける場合があります。

収穫期が近づいたら土を極端に乾燥させず、水分量を安定させることが大切です。

ザクロの主な種類・品種

水晶ザクロ

水晶ザクロは、淡い黄白色や桃色の果粒を持つ品種です。

一般的な赤いザクロと異なる明るい果肉色が特徴です。

甘味があり、観賞価値も高い品種として流通しています。

カリフォルニアザクロ

カリフォルニアザクロは、大きな赤い果実をつける食用品種として流通しています。

果汁が多く、生食やジュース、加工に利用できます。

果実を大きく育てるには、日当たり、摘果、水分管理が重要です。

ワンダフル

ワンダフルは、海外で広く栽培される代表的な食用品種です。

赤い果皮と濃い赤色の果粒を持ち、甘味と酸味があります。

果実が大きくなるため、枝の強さに合わせて着果数を調整しましょう。

ペルシャブラック

ペルシャブラックは、成熟すると果皮が濃い赤紫色から黒紫色になる品種です。

一般的なザクロとは異なる深い果皮色を楽しめます。

十分な日照と高い気温が、果実の着色や成熟に必要です。

ヒメザクロ

ヒメザクロは、樹高が低く、コンパクトに育つ観賞用のザクロです。

小さな葉と花、ミニチュアのような果実をつけます。

鉢植えや盆栽にも向きますが、一般的な食用品種より果実が小さく、食用にはあまり利用されません。ヒメザクロは、日なたと水はけのよい土壌で育てられます。 

ハナザクロ

ハナザクロは、花を観賞するために育てられるザクロの総称です。

八重咲き、白花、桃花、絞り咲きなど、さまざまな花色と花形があります。

八重咲き品種は雄しべや雌しべが花びらへ変化しているため、実をつけにくい場合があります。

ザクロの育て方

日当たり

ザクロは、日当たりのよい場所を好みます。

一日6時間以上日が当たる場所が理想です。

日照不足になると、枝葉は伸びても花が少なくなります。果実がついても、十分に大きくならない、赤く色づかない、甘味が弱いなどの原因になります。

果実の収穫を目的とする場合は、建物や樹木の陰にならない場所へ植えましょう。

風通し

風通しのよい場所で育てます。

株元から出るひこばえや、樹冠内部へ伸びる枝を放置すると、枝葉が密集します。

風通しが悪いと、カイガラムシ、アブラムシ、すす病などが発生しやすくなります。

強風が直接当たる場所では、花や幼果が落ちる場合があります。若木には支柱を設置しましょう。

用土

ザクロは土質への適応力がありますが、水はけのよい土でよく育ちます。

庭植えでは、植え付け場所を深く耕し、腐葉土や完熟堆肥を混ぜます。

粘土質で雨後に水がたまる場所では、軽石や腐葉土を混ぜ、周囲より少し高く植えましょう。

鉢植えでは、果樹用培養土や草花用培養土を利用できます。赤玉土、腐葉土、軽石などを混ぜた用土も適しています。

植え付け時期

ザクロの植え付けは、落葉期の11月〜3月頃が適しています。

寒さの厳しい地域では、厳寒期を避け、春先に植え付けましょう。

ポット苗は真夏や厳冬期を避ければ植えられますが、根への負担が少ない休眠期が向いています。

植え付け場所の選び方

日当たり、水はけ、風通しのよい場所を選びます。

ザクロは成長すると、樹高だけでなく横幅も広がります。建物、通路、隣地、駐車場などから十分な距離を確保しましょう。

株元からひこばえが出るため、狭い花壇やほかの植物が密集する場所では管理しにくくなります。

枝先が硬く尖る場合もあるため、人が頻繁に通る場所の近くは避けましょう。

庭植えの方法

苗木の根鉢よりもひと回り大きな植え穴を掘ります。

掘り上げた土へ腐葉土や完熟堆肥を混ぜます。肥料が根へ直接触れないようにしましょう。

接ぎ木苗の場合は、接ぎ木部分が土へ埋まらない高さで植え付けます。

土を戻して軽く押さえ、たっぷりと水を与えます。

風で苗木が動かないように支柱を立て、ひもでゆるく固定しましょう。

鉢植えの方法

ザクロは鉢植えでも育てられます。

小さな苗木には、8号〜10号程度の深鉢を用意します。成長に合わせて、10号以上の大型鉢へ植え替えましょう。

鉢底穴を鉢底ネットで覆い、鉢底石と培養土を入れます。

根鉢を大きく崩さずに植え付け、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えます。

果実を収穫したい場合は、ヒメザクロではなく、食用品種の苗木を選びましょう。

水やり

基本の水やり

庭植えでは、植え付け後に根付くまで土を乾燥させないように水を与えます。

根付いた後は通常の降雨だけでも育ちます。夏に高温と乾燥が長く続く場合は、株元へたっぷりと水を与えましょう。

鉢植えでは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで与えます。

春の水やり

春は新芽と枝が伸びる時期です。

土が乾燥しすぎると、新しい枝の伸びが弱くなります。

鉢植えでは、土の表面を確認しながら水を与えましょう。

気温が低い時期は土が乾きにくいため、過湿にも注意します。

開花期の水やり

開花期に水切れすると、花や幼い実が落ちることがあります。

極端に乾燥させず、土の水分を安定させましょう。

花へ直接水をかけると、花粉が流れたり花が傷んだりする場合があります。株元へ水を与えます。

夏の水やり

夏は枝葉がよく茂り、果実も大きくなるため、水を多く必要とします。

鉢植えでは、朝に土の状態を確認します。真夏は夕方にも確認が必要になる場合があります。

高温の日中を避け、朝か夕方の涼しい時間帯に水を与えましょう。

果実肥大期の水やり

果実が大きくなる時期に水切れすると、実の肥大が止まる場合があります。

乾燥した後に大量の雨や水を受けると、果実が裂けやすくなります。

株元へ敷きわらやバークチップを敷くと、土の急激な乾燥を抑えられます。

秋の水やり

秋は果実が成熟する時期です。

土を極端に乾燥させないようにしながら、水の与えすぎも避けましょう。

気温が下がるにつれて、鉢植えの水やり回数を減らします。

冬の水やり

冬は落葉して休眠期に入ります。

庭植えでは、雨が長期間降らず、土が乾燥している場合を除き、水やりは必要ありません。

鉢植えでは、土が乾いてから暖かい日の午前中に水を与えます。

肥料

ザクロは丈夫で、肥料が少ない環境でも育ちます。

毎年花や果実を楽しむ場合は、樹勢に合わせて肥料を与えましょう。

庭植えでは、冬から早春に寒肥として、完熟堆肥や緩効性肥料を施します。

春の芽出し前や、収穫後に追肥する方法もあります。

鉢植えでは、春から初夏に緩効性肥料を与え、収穫後に少量追肥します。

窒素肥料を与えすぎると、枝葉やひこばえばかりが伸び、花つきが悪くなることがあります。

新しい枝が長く伸び、葉色が濃すぎる場合は、肥料を控えましょう。

ザクロの花

ザクロは、5月〜7月頃に朱赤色や橙赤色の花を咲かせます。

花には、果実になる両性花と、実をつけずに落ちる雄花があります。

両性花は基部がふくらみ、花の段階から小さな果実のような形をしています。

雄花は基部が細く、開花後に自然に落ちます。花が多数落ちても、すべてが異常とは限りません。

観賞用の八重咲き品種は、花を楽しむ性質が強く、果実がつきにくい場合があります。

ザクロの受粉

ザクロは一株でも結実できます。

屋外では、ハチなどの昆虫が花粉を運びます。

開花期に長雨が続くと、花粉が流れ、訪花昆虫の活動も少なくなるため、結実率が低下する場合があります。

鉢植えや昆虫の少ない環境では、人工授粉を行いましょう。

花粉が出ている花を筆や綿棒でなで、基部がふくらんだ両性花の中心へ花粉をつけます。

開花期間中に数回行うと、結実を助けられます。

ザクロの摘果

摘果が必要な理由

ザクロは、樹の大きさに対して多くの果実をつける場合があります。

すべて残すと実が小さくなり、枝が果実の重みで垂れ下がります。

若木や鉢植えでは、樹が消耗して翌年の生育が悪くなることもあります。

摘果の時期

自然に落ちる幼果が減った後、6月〜8月頃に摘果します。

小さい実、形の悪い実、傷のある実、病害虫の被害がある実を取り除きましょう。

果実同士が接触している場合は、片方を摘果して間隔を確保します。

若木の摘果

植え付けたばかりの若木は、根と枝を育てる時期です。

実を多く残すと樹の成長が遅れるため、最初の年はすべて摘果するか、数個だけ残しましょう。

幹や主枝が充実してから、少しずつ収穫量を増やします。

ザクロの剪定

剪定が必要な理由

ザクロは株元からひこばえを出し、樹冠内部にも多くの枝を伸ばします。

放置すると枝葉が密集し、日当たりと風通しが悪くなります。

花や果実は枝先付近につくため、枝先を毎年強く切ると実つきが悪くなる場合があります。

不要な枝を付け根から切る間引き剪定を中心に行いましょう。

剪定時期

基本的な剪定は、落葉後の12月〜2月頃に行います。

厳しい寒さが続く地域では、寒さが和らぐ春先に行うと安全です。

収穫後にも、混み合う枝やひこばえを軽く整理できます。

若木の剪定

若木では、一本立ちと株立ちのどちらに仕立てるかを決めます。

一本立ちにする場合は、主幹を一本残し、株元から出るひこばえを取り除きます。

株立ちにする場合は、太く位置のよい幹を3本〜5本程度残し、細い枝を整理しましょう。

外側へバランスよく伸びる主枝を残すと、樹冠内部へ光が入りやすくなります。

成木の剪定

成木では、枯れ枝、交差枝、内向枝、徒長枝、ひこばえなどを取り除きます。

樹冠内部まで日光が入る程度に枝を間引きましょう。

枝先を一律に短くすると、花芽を切り落とし、徒長枝が増える場合があります。

樹高を下げる場合は、枝の途中で切り詰めるのではなく、横方向へ伸びる枝の分岐まで戻して切ります。

ひこばえの剪定

株元や根元から伸びるひこばえは、見つけたら早めに取り除きます。

地上部だけを残して切ると、再び伸びやすくなります。できるだけ付け根から切りましょう。

株立ち仕立てでは、更新用として太く位置のよいひこばえを残す場合があります。

剪定で取り除く枝

剪定では、次のような枝を取り除きます。

  • 枯れた枝

  • 病害虫の被害を受けた枝

  • 内側へ向かって伸びる枝

  • ほかの枝と交差する枝

  • 真上へ強く伸びる徒長枝

  • 下向きに伸びる枝

  • 細く弱い枝

  • 樹冠内部を暗くする枝

  • 株元から増えすぎたひこばえ

  • 通路や隣地へ伸びる枝

一度に多くの太枝を切ると、樹勢が乱れる場合があります。毎年少しずつ整えましょう。

ザクロの果実

ザクロの果実は、受粉後に緑色の小さな実として成長します。

夏の間に大きくなり、秋になると黄褐色、橙色、赤色、赤紫色などへ変化します。

果実の先端には、花の萼が王冠のような形で残ります。

果皮は厚く、成熟してもやわらかくなりません。内部には薄い膜で区切られた部屋があり、多数の果粒が入っています。

果粒の色、甘味、酸味、種の硬さは品種によって異なります。

ザクロの裂果

裂果が起こる原因

ザクロの裂果は、果皮と内部の成長速度に差が生じることで起こります。

土が乾燥した後に大雨が降ると、根が急に水を吸収し、果実内部がふくらみます。

成熟が進み、果皮が硬くなった果実ほど裂けやすくなります。

収穫の遅れ、果実の過熟、強い日差しによる果皮の傷みなども原因になります。

裂果を防ぐ方法

果実が大きくなる夏から秋に、土を極端に乾燥させないようにします。

株元へ敷きわらやバークチップを敷き、土壌水分の急変を抑えましょう。

鉢植えでは、乾燥後に一度に大量の水を与える管理を避けます。

収穫期を迎えた果実は、樹上へ長く残しすぎず、適期に収穫しましょう。

裂けた果実は食べられるか

裂けた直後で、内部に腐敗やカビ、虫の侵入がなければ利用できる場合があります。

裂けた部分から雨水や虫が入ると、短期間で傷みます。

果実が裂れたら早めに収穫し、内部の状態を確認しましょう。

異臭、変色、カビが見られる場合は食用にしません。

ザクロの収穫

収穫時期

ザクロの収穫時期は、9月〜11月頃です。

品種、地域、開花時期によって成熟時期が異なります。

果実は開花から数か月かけて成熟します。十分な日照と暖かい気温が必要です。

収穫の目安

果実が品種本来の色になり、角張った形へ変化した頃が目安です。

未熟な果実は丸みがありますが、内部の果粒がふくらむと果皮に稜が現れます。

果実を軽くたたいたときに、金属的な高い音がする状態も成熟の目安とされます。

果皮に裂け目が入り始めた場合は、早めに収穫しましょう。日本では秋が深まる頃に果実が成熟し、果皮が裂け始めることがあります。 

収穫方法

果実を手で引っ張らず、果梗を剪定ばさみで切ります。

果実を片手で支え、枝や果皮を傷つけないように収穫しましょう。

枝先が硬く尖っている場合があるため、厚手の手袋と長袖を着用します。

収穫後の追熟

ザクロは、収穫後に甘味が大きく増える果実ではありません。

十分に成熟してから収穫することが大切です。

未熟な果実を早く収穫すると、酸味が強く、果粒の色も薄い場合があります。

保存方法

果皮に傷のない果実は、涼しい場所や冷蔵庫で保存できます。

乾燥を防ぐため、保存袋へ入れて冷蔵庫の野菜室で保管しましょう。

果粒を取り出して密閉容器へ入れ、冷蔵または冷凍する方法もあります。

冷凍した果粒は、ジュース、スムージー、ソースなどに利用できます。

ザクロの食べ方

ザクロは、果皮へ浅く切れ目を入れ、手で割って果粒を取り出します。

水を張ったボウルの中で果実をほぐすと、果粒と白い薄皮を分けやすくなります。

果肉に包まれた種は、そのまま食べられます。硬さが気になる場合は、果汁だけを搾って利用しましょう。

次のような利用方法があります。

  • 生食

  • ジュース

  • スムージー

  • シロップ

  • ジャム

  • ゼリー

  • シャーベット

  • ソース

  • サラダ

  • ヨーグルトのトッピング

  • 菓子の飾り

  • 果実酒

赤い果粒は彩りがよく、料理やデザートのトッピングにも向いています。

ザクロが実をつけない原因

樹が若い

植え付けたばかりの苗木は、根や枝を育てることを優先します。

接ぎ木苗や挿し木苗でも、植え付けから数年は花や果実が少ない場合があります。

若木のうちは、樹形づくりを優先しましょう。

観賞用品種を育てている

八重咲きのハナザクロやヒメザクロは、花を楽しむ性質が強い品種です。

花が咲いても、正常な雄しべや雌しべが少なく、果実がつかない場合があります。

食用果実を収穫したい場合は、品種名の明確な食用品種を選びましょう。

日当たりが悪い

日照不足になると、花芽が少なくなります。

花が咲いても受粉後の幼果が育たず、落果する場合があります。

一日6時間以上日が当たる場所で育てましょう。

肥料が多すぎる

窒素肥料を与えすぎると、枝葉やひこばえばかりが伸びます。

花が少なくなり、果実がつきにくくなる場合があります。

新梢が長く伸び、葉色が濃い場合は、肥料を控えましょう。

剪定が強すぎる

ザクロは枝先付近へ花をつけます。

枝先を毎年短く切ると、花芽を切り落とす可能性があります。

間引き剪定を中心にし、結果枝を残しましょう。

開花期の天候が悪い

開花期に低温や長雨が続くと、受粉を助ける昆虫が活動しにくくなります。

花粉が雨で流れ、結実率が低下することもあります。

必要に応じて人工授粉を行いましょう。

雄花だけが落ちている

ザクロには、果実になる両性花と、実をつけない雄花があります。

細い形の花が多数落ちても、雄花が自然に落ちている可能性があります。

基部がふくらんだ花が残っているか確認しましょう。

枝葉が混み合っている

株元から出るひこばえや、樹冠内部の枝が多いと、日光と養分が分散します。

ひこばえ、内向枝、交差枝などを整理しましょう。

ザクロの実が落ちる原因

ザクロは、開花後に花や幼果の一部を自然に落とします。

雄花は結実しないため、開花後に落ちることが正常です。

幼果が落ちる主な原因には、次のようなものがあります。

  • 受粉不良

  • 樹が若い

  • 日照不足

  • 水切れ

  • 水の与えすぎ

  • 肥料不足

  • 肥料の与えすぎ

  • 果実のつけすぎ

  • 強風

  • 病害虫

小さな実が多数落ちる場合は、日当たり、水分管理、肥料、樹勢を確認しましょう。

ザクロの実が小さい原因

果実を残しすぎている

着果数が多すぎると、養分が分散します。

小さい実、傷のある実、密集している実を摘果しましょう。

日照不足

葉へ十分な日光が当たらないと、果実を育てる養分が不足します。

枝葉を間引き、樹冠内部へ光を入れます。

水切れ

果実が大きくなる夏に強く乾燥すると、肥大が止まる場合があります。

庭植えでも乾燥が長く続く場合は、株元へたっぷり水を与えましょう。

肥料不足

肥料不足では、枝葉と果実の成長が弱くなります。

葉色や新梢の伸びを確認し、必要に応じて適量を追肥しましょう。

樹勢が弱い

根腐れ、根詰まり、病害虫、強剪定などによって樹が弱ると、果実が大きくなりません。

土の状態、枝の伸び、葉色を確認しましょう。

ザクロの鉢植え管理

ザクロは鉢植えでも花と果実を楽しめます。

樹高を抑えやすく、ひこばえによる広がりも管理できます。

鉢の選び方

深さと安定感のある鉢を選びます。

小さな苗木には8号〜10号程度の鉢を使い、成長に合わせて大型鉢へ植え替えましょう。

果実と枝葉が増えると重くなるため、倒れにくい鉢が適しています。

置き場所

春から秋は、屋外の日当たりと風通しのよい場所へ置きます。

果実を成熟させるには、十分な日照と暖かさが必要です。

梅雨時期に土が乾きにくい場合は、雨が当たり続けない場所へ移動しましょう。

植え替え

鉢植えは、2年〜3年に1回を目安に植え替えます。

鉢底から根が出る、水切れが早い、水が染み込みにくい場合は根詰まりが考えられます。

植え替えは落葉期の11月〜3月頃に行いましょう。

古い土を一部落とし、傷んだ根を取り除いて、ひと回り大きな鉢へ植え替えます。

鉢植えで実をならせるコツ

食用品種を選び、一日を通して日が当たる場所へ置きます。

枝先を切りすぎず、ひこばえや混み合う枝を間引きましょう。

花が咲いたら、昆虫が少ない環境では人工授粉を行います。

果実が多くついた場合は摘果し、土を極端に乾燥させないことが大切です。

ザクロの冬越し

ザクロは冬に葉を落として休眠します。

成木は比較的寒さに強く、日本の多くの地域で屋外越冬できます。

植え付けたばかりの若木や寒冷地では、株元へ腐葉土、わら、バークチップなどを敷きましょう。

鉢植えでは、鉢土が凍結し続けないように、風の当たりにくい軒下や建物の南側へ移動します。

冬に暖かい室内へ入れる必要はありません。休眠できる涼しい場所で管理しましょう。

水やりは控えますが、鉢土を完全に乾燥させないようにします。

ザクロの増やし方

挿し木

ザクロは挿し木で増やせます。

春から初夏に伸びた枝を使う方法と、冬に剪定した枝を使う方法があります。

枝を15cm〜20cm程度に切り、下葉を取り除いて清潔な挿し木用土へ挿します。

発根するまで乾燥させず、明るい日陰で管理しましょう。

挿し木は、親株と同じ性質を持つ株を増やせる方法です。ザクロは種のほか、半熟枝を使った挿し木でも増やせます。 

種まき

果実から取り出した種を洗い、果肉を落としてからまきます。

春に種まき用土へまき、乾燥させないように管理しましょう。

種から育てた株は、親株と同じ果実になるとは限りません。

開花や結実まで長い年月がかかる場合があります。

株分け

株元から出たひこばえに十分な根がついている場合は、親株から切り離して植え付けられます。

落葉期に株元を掘り、根がついた状態で分けましょう。

根が少ないひこばえは活着しにくいため、無理に分けないようにします。

取り木

低い位置の枝を地面へ曲げ、一部へ土をかぶせて発根させます。

発根後に親株から切り離し、別の場所へ植え付けましょう。

枝を切り離す前に、十分な根が出ていることを確認します。

ザクロに発生しやすい病気

すす病

すす病は、葉や枝が黒いすすで覆われたようになる病気です。

アブラムシ、カイガラムシ、コナジラミなどの排せつ物を原因として発生します。

原因となる害虫を取り除き、枝葉の風通しを改善しましょう。

うどんこ病

うどんこ病は、葉に白い粉をまぶしたような症状が現れる病気です。

枝葉が密集し、風通しが悪い環境で発生しやすくなります。

被害葉を取り除き、ひこばえや混み合う枝を剪定しましょう。

炭疽病

炭疽病は、葉や果実に褐色から黒褐色の病斑が現れる病気です。

高温多湿な時期や長雨の後に発生しやすくなります。

被害を受けた葉や果実は早めに取り除き、落果も放置しないようにしましょう。

果実腐敗

果実が傷ついた部分や裂けた部分から、カビや細菌が入り、腐敗することがあります。

裂果した果実や害虫被害のある果実は、早めに収穫または処分しましょう。

根腐れ

水はけの悪い土や水の与えすぎによって、根腐れを起こすことがあります。

葉が黄色くなる、新芽が伸びない、枝先が枯れるなどの症状が現れます。

水がたまる場所を避け、鉢植えでは受け皿の水を捨てましょう。

ザクロにつきやすい害虫

アブラムシ

アブラムシは、新芽、若い葉、つぼみへ集まり、樹液を吸います。

被害を受けた葉は縮れ、新しい枝の生育が悪くなる場合があります。

数が少ないうちに、水で洗い流すか手で取り除きましょう。

カイガラムシ

カイガラムシは、枝や幹へ付着して樹液を吸います。

数が増えると樹勢が低下し、すす病の原因になります。

少数であれば、ブラシや布でこすり落としましょう。

ハダニ

ハダニは葉裏に発生し、葉の汁を吸います。

被害を受けた葉は、白くかすれたようになります。

高温で乾燥した時期に増えやすいため、夏は葉裏を確認しましょう。

カメムシ類

カメムシ類は、幼果や成熟した果実へ口を刺して汁を吸います。

被害を受けた果実は変形し、内部が変色する場合があります。

見つけたら捕殺し、ほかの果実も確認しましょう。

コナジラミ

コナジラミは葉裏へ寄生し、樹液を吸います。

株へ触れたときに、小さな白い虫が飛ぶことがあります。

排せつ物によってすす病が発生する場合もあります。

シンクイムシ類

幼虫が果実へ入り込み、内部を食害する場合があります。

果実に穴や虫ふんが見られる場合は、被害が疑われます。

傷んだ果実を放置せず、早めに取り除きましょう。

熟した果実が裂けると、鳥が果粒を食べることがあります。

被害が多い場合は、防鳥ネットを利用しましょう。

ネットは鳥が入り込んだり絡まったりしないように、隙間なく設置します。

農薬を使用する場合は、ザクロへの登録、対象病害虫、希釈倍率、使用時期、使用回数、収穫前日数を確認します。

ザクロを育てるときの注意点

日陰へ植えない

ザクロは日照不足になると、花と果実が少なくなります。

果実がついても成熟しにくいため、収穫を目的とする場合は日なたへ植えましょう。

水はけの悪い場所を避ける

ザクロは乾燥には強い一方、長期間水がたまる場所を苦手とします。

高植えや土壌改良によって、排水性を確保しましょう。

ひこばえを放置しない

ひこばえを放置すると枝が密集し、養分が分散します。

一本立ちに仕立てる場合は、株元から出た枝を早めに取り除きましょう。

枝先を切りすぎない

ザクロは枝先付近に花をつけます。

毎年すべての枝先を短くすると、花芽を切り落とす場合があります。

枯れ枝、内向枝、交差枝、ひこばえを取り除く間引き剪定を中心にしましょう。

土を極端に乾燥させない

ザクロは乾燥に強い植物ですが、果実肥大期の強い乾燥は裂果の原因になります。

乾燥後に急激に水分を吸収させないように、土壌水分を安定させましょう。

裂けた果実を放置しない

裂果した実を樹上へ残すと、雨水や虫が入り、腐敗しやすくなります。

裂けた果実は早めに収穫し、内部の状態を確認しましょう。

観賞用品種と食用品種を確認する

ザクロには、花を楽しむ品種と果実を収穫する品種があります。

八重咲きのハナザクロやヒメザクロでは、食用に適した大きな果実がつかない場合があります。

苗木を購入するときは、品種の用途を確認しましょう。

ザクロの育て方に関するよくある質問

ザクロは一本だけでも実がなりますか?

ザクロは基本的に一株でも結実できます。

開花期に長雨が続く場合や、昆虫が少ない環境では、人工授粉を行うと結実を助けられます。

ザクロは植えてから何年で実がなりますか?

挿し木苗や接ぎ木苗では、植え付けから3年〜5年程度で実をつけ始める場合があります。

苗木の大きさ、品種、日当たり、栽培環境によって異なります。

種から育てた株は、さらに長い年月が必要です。

ザクロは鉢植えでも育てられますか?

大型の鉢と日当たりのよい場所を用意すれば、鉢植えでも育てられます。

水切れ、根詰まり、果実のつけすぎに注意しましょう。

食用果実を収穫したい場合は、食用品種を選びます。

ザクロの剪定はいつ行いますか?

基本的な剪定は、落葉後の12月〜2月頃に行います。

枯れ枝、交差枝、内向枝、徒長枝、ひこばえを整理しましょう。

枝先を切りすぎると花が減るため、間引き剪定を中心にします。

ザクロの花は咲くのに実がならないのはなぜですか?

雄花だけが咲いている、観賞用品種である、受粉不良、日照不足、肥料過多などが考えられます。

基部がふくらんだ両性花があるか確認しましょう。

ザクロの花が落ちるのはなぜですか?

ザクロの雄花は、開花後に自然に落ちます。

両性花や幼果まで多数落ちる場合は、水切れ、日照不足、受粉不良、樹勢低下などが考えられます。

ザクロの実が割れるのはなぜですか?

乾燥後の大雨や水やり、果実の過熟などが主な原因です。

果実肥大期は土を極端に乾燥させず、成熟した実は早めに収穫しましょう。

割れたザクロは食べられますか?

割れた直後で、内部にカビ、腐敗、虫の侵入がなければ利用できる場合があります。

裂けた部分が黒い、異臭がする、果粒が変色している場合は食用にしません。

ザクロの実が赤くならないのはなぜですか?

日照不足、気温不足、収穫時期が早い、品種特性などが考えられます。

品種によっては、完熟しても果皮が黄色や黄褐色になるものがあります。

果皮だけでなく、果実の大きさや形、収穫時期を確認しましょう。

ザクロのひこばえは切っても大丈夫ですか?

一本立ちに仕立てる場合は、不要なひこばえを切って問題ありません。

株立ちに更新したい場合は、太く位置のよい枝を数本残しましょう。

まとめ

ザクロは、初夏に鮮やかな朱赤色の花を咲かせ、秋に宝石のような赤い果粒を持つ果実をつける落葉果樹です。

花、果実、黄葉、樹形を楽しめるため、家庭果樹だけでなく庭木や観賞樹としても利用できます。

暑さと乾燥に強く、日当たりと水はけのよい場所で丈夫に育ちます。果実を収穫したい場合は、一日6時間以上日が当たる場所へ植えましょう。

ザクロは株元からひこばえを出しやすい性質があります。一本立ちに仕立てる場合は不要なひこばえを取り除き、株立ちにする場合も幹の本数を整理しましょう。

剪定は落葉期に行い、枯れ枝、交差枝、内向枝、徒長枝などを付け根から切ります。枝先付近に花をつけるため、すべての枝を短く切り詰めないことが大切です。

一株でも結実できますが、花には実をつける両性花と、開花後に落ちる雄花があります。花が落ちても、すべてが異常とは限りません。

果実が多くついた場合は摘果し、樹の大きさに合った数へ調整しましょう。

果実肥大期に土が強く乾燥し、その後に大雨や大量の水を受けると裂果しやすくなります。株元をマルチングし、土壌水分の急激な変化を抑えましょう。

食用品種と観賞用品種では、果実の大きさや結実性が異なります。赤い果粒を収穫したい場合は、品種名の明確な食用ザクロを選ぶことが大切です。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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