アキレアの育て方|乾燥に強く花色豊富な宿根草の植え付け・株分け
アキレアの育て方|丈夫で乾燥に強い多年草の植え付け・株分けを解説
アキレアは、細かな花が集まった平らな花房を、初夏から秋にかけて咲かせる多年草です。白色、黄色、桃色、赤色、橙色など花色が豊富で、ナチュラルガーデンやドライガーデンによく似合います。
細かく切れ込んだ葉も美しく、花が咲いていない時期には繊細な葉姿を楽しめます。花茎がまっすぐに伸び、平らな花房をつけるため、穂状の花や丸い花と組み合わせると、庭に変化が生まれます。
日当たりと水はけのよい場所を好み、乾燥や寒さに強い植物です。肥料や水を与えすぎると株が倒れやすくなるため、やや乾燥気味に育てることがポイントです。日なたと排水性のよい土壌が適し、花後に切り戻すと新しい葉や二番花が出る場合があります。
この記事では、アキレアの特徴、種類、植え付け、水やり、肥料、切り戻し、株分け、増やし方、花が咲かない原因、病害虫まで詳しく解説します。
アキレアの基本情報
和名:セイヨウノコギリソウ(西洋鋸草)、キバナノコギリソウ(黄花鋸草)など
流通名:アキレア、ヤロウ
学名:Achillea spp.
科名:キク科
属名:ノコギリソウ属
分類:多年草、宿根草
原産地:ヨーロッパ、アジア、北アメリカなど
草丈:20cm〜120cm程度。品種により異なる
開花期:5月〜10月頃
花色:白色、黄色、桃色、赤色、橙色、クリーム色、複色
植え付け時期:3月〜5月頃、9月〜10月頃
植え替え時期:3月〜5月頃、9月〜10月頃
株分け時期:3月〜4月頃、9月〜10月頃
成長速度:早い
耐寒性:強い
耐暑性:強い
栽培難易度:初心者向き。日当たり、水はけ、過湿を避けることがポイント
アキレアとは?
アキレアは、キク科ノコギリソウ属に分類される多年草です。
園芸では、セイヨウノコギリソウを中心とした園芸品種や、黄色い花を咲かせるキバナノコギリソウなどがアキレアの名前で流通しています。
細かな花が多数集まり、傘のように平らな花房を作ります。一本の花茎に大きな花が咲いているように見えますが、花房は多数の小花によって構成されています。
葉は細かく切れ込み、ノコギリの歯や羽毛を思わせる形をしています。セイヨウノコギリソウは地下茎で広がり、条件が合うと株が大きくなる性質があります。
花壇、ロックガーデン、グラベルガーデン、ワイルドフラワーガーデンなどに利用されます。切り花やドライフラワーにも向いています。
アキレアの特徴
小花が集まった平らな花房をつける
アキレアは、小さな花を密集させた平らな花房をつけます。
花房は横方向へ広がるため、庭の中に水平のラインを作ります。細長い花穂を持つ植物や、丸い花を咲かせる植物と組み合わせると、花姿の違いが引き立ちます。
一つの花房が長く咲き、花色が少しずつ変化する品種もあります。
花色が豊富
アキレアには、白色、黄色、桃色、赤色、橙色、クリーム色などの園芸品種があります。
咲き始めと咲き終わりで色が変化する品種もあり、一株の中に複数の色が混じって見える場合があります。
黄色や橙色の品種は明るい花壇に向き、白色や淡い桃色の品種はナチュラルな植栽に合わせやすくなります。
乾燥に強い
アキレアは、根付いた後は乾燥に比較的強い植物です。
水はけのよい日なたを好み、乾燥しやすい花壇、傾斜地、ロックガーデンなどでも育てられます。やせた土壌にも耐え、過度に肥沃な環境では茎が軟弱になりやすい性質があります。
乾燥には強い一方、植え付け直後や鉢植えでは水切れに注意が必要です。
寒さに強い
アキレアは耐寒性が強く、多くの地域で屋外越冬できます。
冬は地上部が枯れるか、株元に葉を残した状態で休眠します。春になると新しい芽を伸ばします。
寒冷地では株元を腐葉土などで覆うと、凍結と乾燥を防ぎやすくなります。
地下茎で広がる
セイヨウノコギリソウなどは、地下茎を伸ばして株を広げます。
生育環境が合うと周囲へ広がり、ほかの植物の場所まで入り込むことがあります。芝生や整った花壇では、広がりすぎる場合があるため注意が必要です。
広がりを抑えたい場合は、不要な芽を掘り取るか、鉢植えで育てましょう。
切り花やドライフラワーに向く
花茎が長く、花房の形が崩れにくいため、切り花として利用できます。
花房が十分に開いた状態で切り取り、風通しのよい日陰へ逆さにつるすと、ドライフラワーとして楽しめます。
乾燥後も平らな花房の形が残りやすく、リースやスワッグにも利用できます。
アキレアの主な種類・品種
セイヨウノコギリソウ
セイヨウノコギリソウは、アキレアを代表する種類です。
白色の小花を平らに集めて咲かせ、細かく切れ込んだ葉を持ちます。
園芸品種には、赤色、桃色、橙色、黄色などの花を咲かせるものがあります。
地下茎で広がりやすいため、庭植えでは栽培範囲を管理しましょう。
キバナノコギリソウ
キバナノコギリソウは、鮮やかな黄色の花を咲かせる種類です。
セイヨウノコギリソウより草丈が高くなり、しっかりした花茎を伸ばします。
葉はシダのように細かく切れ込み、灰緑色を帯びます。暑さや乾燥にも比較的強い種類です。
テラコッタ
テラコッタは、橙色や黄褐色を帯びた花を咲かせる園芸品種です。
咲き進むにつれて花色が淡く変化し、複数の色が混じったように見えます。
暖色系の花壇や、グラス類を使ったナチュラルな植栽に向いています。
ムーンシャイン
ムーンシャインは、鮮やかな黄色い花と灰緑色の葉を持つ品種です。
花色と葉色のコントラストが美しく、明るい印象を与えます。
比較的まとまりやすく、花壇や鉢植えにも利用できます。
サマーワイン
サマーワインは、赤色から赤紫色の花を咲かせる品種です。
咲き進むにつれて色が淡くなり、落ち着いた花色へ変化します。
白色や青紫色の花と組み合わせると、深みのある花壇を作れます。
ピーチセダクション
ピーチセダクションは、桃色からアプリコット色の花を咲かせる品種です。
やわらかな暖色系の花色で、ナチュラルガーデンや宿根草花壇に向いています。
花が咲き進むにつれて、淡い色へ変化する場合があります。
アキレアの育て方
日当たり
アキレアは、日当たりのよい場所を好みます。
一日6時間以上日が当たる場所が理想です。
日照不足になると花茎が細長く伸び、株が倒れやすくなります。花数や花色にも影響します。
日陰では葉は育っても、花つきが悪くなる場合があります。
風通し
風通しのよい場所で育てます。
株が密集すると湿気がこもり、うどんこ病や根腐れが発生しやすくなります。
複数の株を植える場合は、品種の大きさに合わせて間隔を確保しましょう。
大型品種は花茎が倒れることがあるため、強風の当たりすぎない場所が適しています。
用土
アキレアは、水はけのよい土を好みます。
庭植えでは、植え付け場所をよく耕し、粘土質の土には軽石、腐葉土、川砂などを混ぜます。
肥沃すぎる土では葉や茎が大きく育ち、倒れやすくなることがあります。
鉢植えでは草花用培養土を利用できます。排水性を高めたい場合は、軽石やパーライトを混ぜましょう。
植え付け時期
植え付けは、3月〜5月頃または9月〜10月頃が適しています。
春に植えると、梅雨や夏を迎える前に根を伸ばせます。
秋に植える場合は、強い寒さが来る前に根付く期間を確保しましょう。
真夏や厳冬期の植え付けは、株への負担が大きくなるため避けます。
庭植えの方法
日当たりと水はけのよい場所を選びます。
苗の根鉢よりひと回り大きな植え穴を掘り、必要に応じて土壌改良を行います。
根鉢の表面が地面と同じ高さになるように植え付けます。
深植えにすると株元が蒸れやすくなるため注意しましょう。
土を戻して軽く押さえ、植え付け後はたっぷりと水を与えます。
複数の株を植える場合は、30cm〜50cm程度の間隔を確保します。
鉢植えの方法
鉢植えでは、苗よりひと回り大きな鉢を選びます。
株が横へ広がるため、深さだけでなく幅のある鉢が適しています。
鉢底穴を鉢底ネットで覆い、鉢底石と培養土を入れます。
苗を植え付けた後は、鉢底から水が流れ出るまでたっぷり与えましょう。
最初から大きすぎる鉢を使うと土が乾きにくくなります。苗の大きさに合った鉢を選びます。
水やり
基本の水やり
庭植えでは、植え付け後に根付くまで土を乾燥させないように水を与えます。
根付いた後は、長期間雨が降らない場合を除き、頻繁な水やりは必要ありません。
鉢植えでは、土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで与えます。
常に土が湿っている状態は避けましょう。
春の水やり
春は新芽と花茎が伸びる時期です。
鉢植えは土の表面が乾いたら水を与えます。
庭植えでも、植え付けたばかりの株は乾燥させないように管理しましょう。
夏の水やり
アキレアは乾燥に強い植物ですが、真夏の鉢植えは水切れしやすくなります。
朝に土の状態を確認し、乾いていればたっぷりと水を与えます。
高温の日中を避け、朝か夕方の涼しい時間帯に行いましょう。
庭植えでは、葉がしおれるほど乾燥している場合に水を与えます。
秋の水やり
気温が下がるにつれて、土の乾き方が遅くなります。
鉢植えでは土の表面が乾いてから水を与え、水やりの回数を少しずつ減らします。
秋植えした株は、根付くまで乾燥させないようにしましょう。
冬の水やり
冬は地上部が枯れるか、生育が止まります。
庭植えでは、基本的に水やりは必要ありません。
鉢植えでは、土が十分に乾いてから、暖かい日の午前中に少量の水を与えます。
過湿になると根腐れしやすいため、冬は乾燥気味に管理しましょう。
肥料
アキレアは、肥料が少ない環境でも育ちます。
庭植えでは、植え付け時に元肥を少量混ぜれば、その後は多くの肥料を必要としません。
春に生育が弱い場合は、緩効性肥料を少量与えます。
鉢植えでは、春と花後に緩効性肥料を少量施します。
肥料を与えすぎると葉や茎が軟弱に伸び、花茎が倒れやすくなります。花より葉が多くなる場合もあります。
窒素肥料の多用は避けましょう。
アキレアの花
アキレアは、5月〜10月頃に花を咲かせます。
開花時期は品種や地域によって異なり、初夏を中心に咲く品種と、夏から秋まで繰り返し咲く品種があります。
花茎の先へ平らな花房をつけ、花房の外側から少しずつ咲き進みます。
花が咲き進むと色が淡くなる品種もあり、同じ株の中で花色の変化を楽しめます。
花がら摘み
花色が薄くなり、花房が茶色くなり始めたら、花がらを切り取ります。
花茎を葉のある位置まで切り戻しましょう。
花がらを早めに取り除くと、種を作るために使われる養分を抑えられます。
株の状態や気候によっては、新しい花茎が伸びて二番花を楽しめる場合があります。花後の切り戻しは、新しい葉と再開花を促す管理として利用されます。
アキレアの切り戻し
花後の切り戻し
花が一通り終わったら、花茎を株元から10cm〜20cm程度残して切り戻します。
傷んだ葉、倒れた茎、混み合う茎も整理しましょう。
切り戻すと株元へ光と風が入り、新しい葉が伸びやすくなります。
温度や株の状態によっては、秋に再び花を咲かせる場合があります。
秋から冬の切り戻し
秋に葉や茎が枯れたら、地際から切り取れます。
寒冷地では枯れた茎を冬の間残し、株元の防寒に利用する方法もあります。
春に新芽が動く前に、古い茎を取り除きましょう。
倒れた茎の処理
肥料過多、日照不足、長雨、強風などによって茎が倒れることがあります。
倒れた茎は元へ戻りにくいため、花を切り花として利用し、株を切り戻す方法があります。
新しく伸びる茎へ十分な日光が当たるようにしましょう。
アキレアの植え替え
植え替えが必要な理由
アキレアは地下茎で広がり、鉢の中で根が詰まりやすい植物です。
根詰まりすると水が染み込みにくくなり、新芽や花茎の伸びが悪くなります。
庭植えでも株の中心部が古くなり、花数が減る場合があります。
植え替え時期
植え替えは、3月〜5月頃または9月〜10月頃が適しています。
寒冷地では春に行うと、冬までに株が充実します。
開花中、真夏、厳冬期の植え替えは避けましょう。
鉢植えの植え替え方法
鉢から株を抜き、古い土を軽く落とします。
傷んだ根、枯れた根、黒く変色した根を取り除きます。
ひと回り大きな鉢へ植えるか、株分けして同じ大きさの鉢へ植え直しましょう。
植え替え後はたっぷりと水を与え、数日間は強い直射日光を避けます。
植え替えの頻度
鉢植えは、1年〜2年に1回を目安に植え替えます。
鉢底から根が出る、水切れが早い、水が染み込みにくい場合は、根詰まりが考えられます。
庭植えは、3年〜4年に1回程度を目安に株を掘り上げ、古い部分を整理すると株を更新できます。
アキレアの株分け
株分けの時期
株分けは、春の芽出し前から新芽が伸び始める時期が適しています。
秋にも株分けできますが、寒冷地では春のほうが安全です。
春の株分けは、アキレアの一般的な増やし方として利用されています。
株分けの方法
株を掘り上げ、根についた土を軽く落とします。
新芽と根が残るように、手や清潔なナイフで株を分けます。
株の中心に枯れた根や古い部分がある場合は取り除き、外側の若く元気な部分を植え直しましょう。
分けた株は元と同じ深さで植え付け、根付くまで乾燥させないように管理します。
株分けの効果
株分けには、アキレアを増やすだけでなく、古くなった株を若返らせる効果があります。
花数が減った株や、中心部から芽が出なくなった株は、株分けによって生育が回復する場合があります。
アキレアの増やし方
株分け
アキレアを増やす最も簡単な方法です。
親株と同じ花色や性質を維持できます。
大きくなった株を春か秋に分け、新しい場所へ植え付けましょう。
種まき
アキレアは種からも増やせます。
春または秋に、種まき用土へ種をまきます。
種が細かいため、土を厚くかけすぎないようにしましょう。
園芸品種から採取した種は、親株と異なる花色や草姿になる場合があります。
挿し木
春に伸びた新しい芽を利用して、挿し木で増やすこともできます。
茎を数節残して切り、下葉を取り除いて清潔な挿し木用土へ挿します。
発根するまで乾燥させず、明るい日陰で管理しましょう。
アキレアが咲かない原因
日照不足
アキレアは日光を好む植物です。
日陰では茎や葉が伸びても、花芽がつきにくくなります。
半日以上日が当たる場所へ移植するか、鉢植えは日当たりのよい場所へ移動しましょう。
肥料が多すぎる
窒素肥料を与えすぎると、葉や茎ばかりが成長します。
葉色が濃く、茎が長く軟弱に伸びている場合は、肥料を控えましょう。
アキレアは肥沃すぎない土でも十分に育ちます。
株が若い
種から育てた苗や、小さく株分けした苗は、開花まで時間がかかることがあります。
根と葉が十分に充実してから花茎を伸ばします。
株が古くなっている
長期間植えたままにすると、株の中心部が古くなり、花数が減る場合があります。
春か秋に掘り上げ、外側の若い部分を株分けして植え直しましょう。
水の与えすぎ
土が常に湿っていると根が弱り、花茎を伸ばす力が低下します。
水はけを確認し、土が乾いてから水を与えましょう。
切り戻し時期が遅い
花芽ができている時期に強く切り戻すと、開花が遅れたり、花が咲かなくなったりすることがあります。
春に伸び始めた花茎を切らないように注意しましょう。
アキレアの茎が倒れる原因
日照不足
日照不足では茎が細長く伸び、花房の重さを支えられなくなります。
日当たりのよい場所へ移しましょう。
肥料過多
肥料を与えすぎると、茎がやわらかく伸びます。
肥沃すぎる土では施肥を控え、必要に応じて植え替えます。
水の与えすぎ
水分が多すぎる環境でも、茎が軟弱になる場合があります。
乾燥気味に管理し、水はけを改善しましょう。
強風や大雨
花房が大きくなると、強風や雨の重みで茎が倒れることがあります。
大型品種では、花茎が伸び始めた時期に支柱を設置しましょう。
複数の茎をまとめて囲むように支えると、自然な姿を保ちやすくなります。
アキレアの鉢植え管理
アキレアは鉢植えでも育てられます。
地下茎による広がりを抑えられ、日当たりや雨の状況に合わせて移動できる利点があります。
鉢の選び方
株が横へ広がるため、幅のある鉢を選びます。
小さな苗には6号〜7号程度の鉢を使い、成長に合わせて大きな鉢へ植え替えましょう。
草丈の高い品種は倒れやすいため、重さと安定感のある鉢が適しています。
置き場所
春から秋は、日当たりと風通しのよい屋外へ置きます。
梅雨時期に雨が当たり続ける場合は、軒下へ移動すると根腐れを防ぎやすくなります。
真夏も日当たりを好みますが、鉢土の乾燥には注意しましょう。
鉢植えの水やり
土の表面が乾いたら、鉢底から水が流れ出るまで与えます。
受け皿へ水をためると根腐れの原因になります。
庭植えよりも土が乾きやすいため、夏は毎日状態を確認しましょう。
鉢植えの肥料
春と花後に、緩効性肥料を少量与えます。
液体肥料を利用する場合は、薄めたものを控えめに施します。
肥料を与えすぎると茎が倒れやすくなるため、葉色と生育を確認しましょう。
アキレアの夏越し
アキレアは暑さに強く、日当たりのよい場所で夏越しできます。
高温そのものよりも、梅雨から夏の過湿に注意が必要です。
庭植えでは、水がたまらないように排水性を確保しましょう。
鉢植えでは、長雨の際に軒下へ移動し、受け皿へ水をためないようにします。
花後に切り戻すと、株元の蒸れを防ぎ、新しい葉が伸びやすくなります。
アキレアの冬越し
アキレアは耐寒性が強く、多くの地域で屋外越冬できます。
冬は地上部が枯れるか、株元へ葉を残して休眠します。
枯れた茎や葉は、秋から冬または春の芽出し前に取り除きましょう。
寒冷地では、株元へ腐葉土、わら、バークチップなどを敷くと、凍結と乾燥を防げます。
鉢植えは、冷たい風が強く当たらない場所へ移します。暖かい室内へ入れる必要はありません。
冬は水やりを控え、鉢土を乾燥気味に管理しましょう。
アキレアに発生しやすい病気
うどんこ病
うどんこ病は、葉や茎に白い粉をまぶしたような症状が現れる病気です。
枝葉が密集し、風通しが悪い環境で発生しやすくなります。
被害葉を取り除き、株の間隔と風通しを確保しましょう。
灰色かび病
灰色かび病は、花、葉、茎に灰色のカビが発生する病気です。
長雨や低温多湿な環境で発生しやすくなります。
花がらや枯れ葉を放置せず、早めに取り除きましょう。
根腐れ
水はけの悪い土や水の与えすぎによって、根腐れが起こることがあります。
葉が黄色くなる、茎がしおれる、株元がやわらかくなるなどの症状が現れます。
水やりを控え、土壌や鉢の排水性を確認しましょう。
葉枯病
葉に褐色の斑点が現れ、先端から枯れる場合があります。
被害葉を取り除き、株元へ水を与えるようにして、葉が長時間ぬれないようにしましょう。
アキレアにつきやすい害虫
アブラムシ
アブラムシは、新芽、花茎、つぼみへ集まり、汁を吸います。
数が増えると、花茎が変形したり、花つきが悪くなったりすることがあります。
少数であれば、水で洗い流すか手で取り除きましょう。
ハダニ
ハダニは葉裏に発生し、葉の汁を吸います。
被害を受けた葉は、白くかすれたようになります。
高温で乾燥した時期に増えやすいため、夏は葉裏を確認しましょう。
ナメクジ
ナメクジは、春の新芽や若い葉を食害することがあります。
鉢の下、落ち葉の下、湿った株元などへ隠れます。
食害跡や粘液の跡を見つけたら、夜間や雨上がりに確認しましょう。
ヨトウムシ類
ヨトウムシ類の幼虫が、葉やつぼみを食べる場合があります。
昼間は土の中や株元へ隠れ、夜に活動します。
葉の食害が見られる場合は、株元や葉裏を確認しましょう。
農薬を使用する場合は、アキレアや花き類への登録、対象病害虫、希釈倍率、使用時期、使用回数を確認します。
アキレアを育てるときの注意点
水はけの悪い場所へ植えない
アキレアは乾燥には強い一方、過湿を苦手とします。
雨の後に水がたまる場所では、根腐れや株の消失が起こる場合があります。
高植えや土壌改良によって排水性を確保しましょう。
肥料を与えすぎない
肥料が多いと葉や茎が軟弱に伸び、倒れやすくなります。
花数が減る場合もあるため、施肥は控えめにしましょう。
広がりすぎに注意する
セイヨウノコギリソウなどは、地下茎で周囲へ広がります。
不要な芽は根ごと掘り取ります。
狭い花壇やほかの植物への影響を抑えたい場合は、鉢植えや根域制限を利用しましょう。
株を混み合わせない
株が密集すると、風通しが悪くなり、病気が発生しやすくなります。
春か秋に株分けし、古い部分と不要な芽を取り除きましょう。
花がらを放置しない
種を採取しない場合は、花が終わった花茎を切り取ります。
花がらを残すと株の養分が種へ使われ、二番花が出にくくなることがあります。
倒れる前に支柱を立てる
草丈の高い品種は、花が咲いてから支柱を立てると茎を傷つける場合があります。
花茎が伸び始めた段階で支柱を設置し、ゆるく固定しましょう。
アキレアの育て方に関するよくある質問
アキレアは植えっぱなしでも育ちますか?
日当たりと水はけのよい場所であれば、数年間植えっぱなしでも育ちます。
株が広がりすぎた場合や花数が減った場合は、春か秋に株分けしましょう。
アキレアは鉢植えでも育てられますか?
日当たりのよい場所と水はけのよい用土を用意すれば、鉢植えでも育てられます。
根詰まりしやすいため、1年〜2年に1回を目安に植え替えましょう。
アキレアの花が咲かないのはなぜですか?
日照不足、肥料過多、過湿、株が若い、株が古くなっているなどの原因が考えられます。
日当たりと水はけを確認し、古い株は株分けして更新しましょう。
アキレアの花が終わったらどうしますか?
花が終わった花茎を、葉のある位置まで切り戻します。
花が一通り終わった場合は、株元から10cm〜20cm程度の高さまで切り戻せます。
株の状態によっては、新しい葉や二番花が出ます。
アキレアの茎が倒れるのはなぜですか?
日照不足、肥料過多、水の与えすぎ、強風、大雨などが考えられます。
日当たりのよい場所で肥料を控えめにし、大型品種には支柱を設置しましょう。
アキレアは日陰でも育ちますか?
明るい半日陰でも生育する場合がありますが、花数が減り、茎が倒れやすくなります。
花を多く咲かせたい場合は、半日以上日が当たる場所へ植えましょう。
アキレアは乾燥に強いですか?
根付いた庭植えの株は、乾燥に比較的強い植物です。
植え付け直後や鉢植えは水切れしやすいため、土の状態を確認して水を与えましょう。
アキレアは広がりますか?
セイヨウノコギリソウなどは、地下茎によって広がります。
不要な芽は掘り取り、広がりを抑えたい場合は鉢植えで育てましょう。
アキレアの株分けはいつ行いますか?
3月〜5月頃または9月〜10月頃が適しています。
寒冷地では春に株分けすると、冬までに根が充実しやすくなります。
アキレアはドライフラワーにできますか?
花房が十分に開いた時期に切り、風通しのよい日陰へ逆さにつるすとドライフラワーにできます。
花色を残したい場合は、花が茶色くなる前に収穫しましょう。
まとめ
アキレアは、細かな花が集まった平らな花房を、初夏から秋にかけて咲かせる多年草です。
白色、黄色、桃色、赤色、橙色など花色が豊富で、ナチュラルガーデン、宿根草花壇、ロックガーデン、ドライガーデンなどに利用できます。
日当たりと水はけのよい場所を好み、暑さ、寒さ、乾燥に強い植物です。土が常に湿る環境では根腐れしやすいため、過湿を避けましょう。
肥料を与えすぎると、葉や茎が軟弱に伸び、花茎が倒れやすくなります。庭植えでは肥料を控えめにし、鉢植えでも春と花後に少量を与える程度にします。
花が終わったら花茎を切り戻しましょう。株の状態によっては新しい葉が伸び、二番花を楽しめる場合があります。
セイヨウノコギリソウなどは地下茎で広がります。庭植えでは不要な芽を掘り取り、広がりを抑えたい場合は鉢植えで管理しましょう。
株が古くなった場合や花数が減った場合は、春か秋に株分けします。外側の若く元気な部分を植え直すと、株を更新できます。
丈夫で手がかからず、切り花やドライフラワーにも利用できるため、長く花を楽しめる宿根草を探している場合に向いています。