ウバメガシ(姥目樫)の育て方|生垣に使える常緑樹の剪定・庭木管理を解説
ウバメガシの育て方|生垣に使える常緑樹の特徴・剪定・備長炭との関係まで解説
ウバメガシは、硬く厚みのある葉を一年中つける常緑樹です。カシ類の一種で、海岸近くの暖かい地域にも自生し、乾燥や潮風に比較的強いことから、生垣、防風樹、目隠し、和風庭園、道路沿いの植栽などに利用されます。
ウバメガシは、備長炭の原木としても知られる木です。材が非常に硬く、炭材として優れているため、紀州備長炭などの高級炭に使われてきました。庭木としては、葉が小さめで密につき、刈り込みに強いため、きれいな生垣や低めの目隠しに向いています。
一方で、ウバメガシは本来高木になる樹木です。住宅の庭で使う場合は、植える場所と将来の大きさを考え、定期的に剪定して高さや幅を管理することが大切です。枝葉が密になりすぎると内部が暗くなり、枯れ込みや害虫の原因になることもあります。
この記事では、ウバメガシの特徴、アラカシ・シラカシとの違い、育て方、水やり、肥料、剪定、生垣管理、備長炭との関係、枯れる原因、庭に植える際の注意点まで詳しく解説します。
ウバメガシの基本情報
和名:ウバメガシ(姥目樫)
別名:バベ、ウマメガシ、ウバメ
学名:Quercus phillyreoides
科名:ブナ科
属名:コナラ属
分類:常緑高木、常緑小高木
原産地:日本、中国、台湾、朝鮮半島など
樹高:5m〜10mほど。庭木では1.5m〜4m程度に管理されることが多い
葉張り:2m〜6mほど。剪定管理により調整可能
開花期:4月〜5月頃
花色:黄褐色、淡緑色。花は目立ちにくい
実の時期:秋頃
実の種類:どんぐり
植え付け時期:3月〜5月、9月〜10月頃
植え替え時期:3月〜5月、9月〜10月頃
成長速度:遅い〜普通
耐寒性:普通
耐暑性:強い
耐潮性:比較的強い
栽培難易度:初心者〜中級者向き
ウバメガシとは?備長炭にも使われる丈夫な常緑樹
ウバメガシは、ブナ科コナラ属に分類される常緑樹です。カシ類の一種で、暖かい地域の海岸近くや山地に見られます。葉は小さめで厚く、光沢があり、硬い質感を持ちます。常緑で葉が密につくため、生垣や防風樹として使いやすい木です。
ウバメガシは、備長炭の原木として有名です。材が非常に緻密で硬く、火持ちのよい良質な炭になります。庭木として植える場合は炭材として利用することは少ないものの、「備長炭の木」として知っておくと、植物としての特徴を理解しやすくなります。
また、ウバメガシは刈り込みに強く、比較的ゆっくり育つため、生垣の形を保ちやすい樹木です。潮風や乾燥にも比較的耐えるため、沿岸部の庭や風の強い場所にも利用されます。
ウバメガシの特徴
葉が小さく硬い
ウバメガシの葉は、アラカシやシラカシに比べて小さめで、厚みがあり硬い質感です。
葉の表面には光沢があり、濃い緑色をしています。小さな葉が密につくため、刈り込んだときにきれいな面を作りやすく、生垣向きの樹木です。
常緑で目隠しに使える
ウバメガシは常緑樹なので、一年中葉を保ちます。
冬でも緑が残るため、目隠しや境界植栽、防風樹として使いやすいです。落葉樹だけの庭では冬に寂しくなりがちですが、ウバメガシを入れると安定感のある緑を確保できます。
刈り込みに強い
ウバメガシは刈り込みに強く、生垣や仕立て木に向いています。
葉が小さく密につくため、四角く整えた生垣や丸く仕立てた庭木にもできます。成長が極端に早すぎないため、形を維持しやすい点も魅力です。
乾燥や潮風に比較的強い
ウバメガシは、海岸近くにも見られる樹木です。
乾燥や潮風に比較的強く、沿岸部の庭や風の強い場所にも向いています。ただし、植え付け直後は根が浅く、乾燥に弱いため、水やり管理が必要です。
どんぐりがなる
ウバメガシはカシ類なので、秋にどんぐりをつけます。
どんぐりは小さめで、庭に自然な季節感を与えてくれます。鳥や小動物が訪れるきっかけにもなり、自然風の庭にも合います。
備長炭の原木になる
ウバメガシは、備長炭の原木として知られています。
材が非常に硬く、密度が高いため、火持ちのよい良質な炭になります。特に紀州備長炭では、ウバメガシが代表的な原木として利用されてきました。
ウバメガシとアラカシ・シラカシの違い
ウバメガシは葉が小さく硬い
ウバメガシは、アラカシやシラカシに比べて葉が小さく、厚く硬いのが特徴です。
刈り込んだときに細かく整いやすく、生垣として使いやすいカシ類です。樹姿はやや締まった印象になります。
アラカシは葉が大きく力強い
アラカシは、葉が比較的大きく、縁に鋸歯があり、やや野趣のある雰囲気を持ちます。
自然風の庭や雑木風の植栽に向いています。生垣にも使えますが、ウバメガシより葉が大きく、力強い印象になります。
シラカシは細長い葉で上品な印象
シラカシは、細長い葉を持つ常緑樹です。
都市部の庭木や生垣としてよく使われ、アラカシよりもすっきりした印象があります。目隠しや高めの生垣に使いやすいカシ類です。
生垣にはウバメガシが扱いやすい
低めから中程度の生垣を細かく整えたい場合は、ウバメガシが扱いやすいです。
葉が小さく、刈り込みに強く、成長もややゆっくりなので、形を維持しやすい利点があります。
ウバメガシの育て方
日当たり
ウバメガシは日当たりのよい場所を好みます。
日当たりがよいほど枝葉が密になり、生垣としても美しく仕上がります。半日陰でも育ちますが、日陰が深すぎると枝が間延びし、葉が少なくなることがあります。
目隠しや生垣として使う場合は、できるだけ明るい場所に植えるのがおすすめです。
温度
ウバメガシは暖かい地域を好む常緑樹です。
暑さには強く、関東以西の平暖地では育てやすい木です。一方で、寒さが厳しい地域では葉が傷んだり、枝先が枯れたりすることがあります。寒冷地では植え場所に注意しましょう。
寒風が強い場所では、冬に葉が褐色になることがあります。建物や塀で風を避けられる場所に植えると安心です。
用土
ウバメガシは、水はけがよく、適度に保水性のある土を好みます。
乾燥には比較的強い木ですが、植え付け直後は水切れに注意が必要です。水がたまるような粘土質の場所では根腐れを起こすことがあるため、植え付け前に土壌改良を行います。
腐葉土や堆肥を混ぜて根が張りやすい土にし、水はけが悪い場合は軽石などを混ぜて排水性を高めましょう。
植え付け時期
ウバメガシの植え付けは、3月〜5月頃、または9月〜10月頃が適しています。
春は気温が上がり、根が動き始める時期です。秋は暑さが落ち着き、植え付けに向きます。真夏や真冬は株への負担が大きいため避けましょう。
常緑樹なので、落葉樹のように真冬の植え付けを積極的に行うより、春や秋の穏やかな時期に植えると安心です。
植え付け方法
植え穴は根鉢より一回り大きく掘ります。
掘り上げた土に腐葉土や堆肥を混ぜ、根が張りやすい土にします。根鉢を崩しすぎないように植え付け、植え付け後はたっぷり水を与えます。
背の高い苗木を植える場合は、風で揺れて根付きが悪くならないよう支柱を立てます。生垣にする場合は、株間を40cm〜70cm程度を目安に植えるとよいでしょう。
水やり
地植えの水やり
地植えのウバメガシは、根付いた後は基本的に雨水で育ちます。
ただし、植え付け直後の1年ほどは根が十分に張っていないため、乾燥が続く時期には水やりが必要です。特に夏の晴天が続く時期は、朝か夕方にたっぷり水を与えます。
鉢植えの水やり
ウバメガシは地植え向きの樹木ですが、若木のうちは鉢植えでも育てられます。
鉢植えでは、土の表面が乾いたら水を与えます。鉢底から水が流れるまでたっぷり与え、受け皿の水は捨てましょう。
夏の水やり
夏は水切れに注意します。
ウバメガシは乾燥に比較的強い木ですが、植え付け直後や鉢植えでは葉先が傷むことがあります。土が乾きすぎている場合は、朝か夕方に水を与えます。
株元に腐葉土やバークチップを敷くと、乾燥防止に役立ちます。
冬の水やり
冬は水やりを控えめにします。
地植えでは基本的に水やりは不要です。鉢植えでは、土が乾いたら暖かい日の午前中に水を与えます。冬に過湿になると根が傷むため、土が湿り続けないようにしましょう。
肥料
ウバメガシは肥料を多く必要としない丈夫な木です。
地植えでは、2月頃に寒肥として緩効性肥料や完熟堆肥を少量与えます。生育がよい場合は、毎年多くの肥料を与える必要はありません。
生垣として剪定回数が多い場合は、剪定後に少量の追肥を行うと新芽の回復を助けます。ただし、肥料を与えすぎると枝が伸びすぎ、剪定の手間が増えることがあります。
鉢植えでは、春と秋に緩効性肥料を少量与えます。
ウバメガシの剪定
剪定が必要な理由
ウバメガシは刈り込みに強い木ですが、放任すると大きく育ちます。
住宅の庭では、高さや幅を抑えるために剪定が必要です。また、枝葉が密になりすぎると内側が暗くなり、枯れ込みや害虫の原因になります。定期的に剪定して、風通しと日当たりを確保しましょう。
剪定時期
ウバメガシの剪定は、5月〜7月頃、または9月〜10月頃が適しています。
春から初夏は新芽が伸びた後で、樹形を整えやすい時期です。秋は夏に伸びた枝を軽く整えるのに向いています。真夏の強剪定や真冬の強剪定は避けると安心です。
刈り込み剪定
ウバメガシは葉が小さく、刈り込みに強いため、生垣や整形式の庭木に向いています。
刈り込みバサミやヘッジトリマーで表面を整えると、きれいな面を作れます。ただし、表面だけを刈り続けると内部に光が入らず、内側が枯れ込みやすくなります。
ときどき内部の枝を透かし、風通しをよくしましょう。
透かし剪定
透かし剪定では、混み合った枝や内向きの枝、交差する枝、枯れ枝を取り除きます。
生垣でも庭木でも、内部に風と光を入れることが大切です。特に古い株では、表面は緑でも内側が枯れていることがあります。刈り込みと透かし剪定を組み合わせると、健康な状態を保ちやすくなります。
高さを抑える剪定
高さを抑えたい場合は、上に伸びる枝を早めに切り戻します。
大きくなってから一気に低くするより、毎年少しずつ管理するほうが樹形を崩しにくいです。住宅の庭では、1.5m〜3m程度で管理すると扱いやすくなります。
強剪定
ウバメガシは比較的強剪定にも耐えます。
大きくなりすぎた株は、春から初夏に強めに切り戻して仕立て直すこともできます。ただし、古い枝や葉の少ない部分まで切り込むと、回復に時間がかかることがあります。
弱っている株では一度に切りすぎず、数年かけて段階的に小さくしましょう。
ウバメガシを生垣にする方法
生垣に向いている理由
ウバメガシは、葉が小さく密につき、刈り込みに強いため、生垣に向いています。
常緑で一年中目隠しになり、乾燥や潮風にも比較的強いため、住宅地や沿岸部でも使いやすい樹木です。落ち着いた濃い緑の生垣を作れます。
植え付け間隔
生垣にする場合は、株間40cm〜70cm程度を目安に植えます。
早く密にしたい場合は40cm〜50cm程度、ゆっくり自然に育てたい場合は60cm〜70cm程度にするとよいでしょう。苗木の大きさや目的の高さに合わせて調整します。
生垣の高さ
住宅の庭では、1m〜2m程度の高さで管理しやすいです。
ウバメガシは高く育てることもできますが、高くしすぎると剪定が大変になります。目隠し目的でも、必要な高さを決めて管理しましょう。
下枝を残す剪定
生垣では、下枝を残すことが重要です。
上部ばかりが茂ると、下部に光が当たらず株元が透けやすくなります。剪定時は、上部をやや狭く、下部を少し広めにする台形を意識すると、全体に光が入りやすくなります。
年1〜2回剪定する
きれいな生垣を保つには、年1〜2回の剪定が目安です。
初夏に形を整え、秋に伸びた枝を軽く整えます。伸びが強い場合は、軽い刈り込みを追加してもよいでしょう。
ウバメガシと備長炭の関係
備長炭の原木として知られる
ウバメガシは、備長炭の原木として有名です。
特に紀州備長炭では、ウバメガシが代表的な原木として使われてきました。材が硬く緻密で、炭にすると火持ちがよく、煙やにおいが少ない炭になります。
材が非常に硬い
ウバメガシの材は非常に硬く、密度があります。
この硬さと密度が、良質な炭材として評価される理由です。庭木として育てる場合でも、枝や幹が硬く、剪定時に切りにくいことがあります。
庭木としては炭材利用より観賞・生垣向き
家庭の庭に植えたウバメガシを備長炭にすることは一般的ではありません。
庭木としては、常緑の葉、刈り込みやすさ、目隠し性、生垣としての使いやすさを楽しむ木です。備長炭との関係は、植物の性質を知る豆知識として紹介するとよいでしょう。
ウバメガシのどんぐり
どんなどんぐりがなる?
ウバメガシは秋にどんぐりをつけます。
アラカシやシラカシと同じカシ類なので、硬い殻を持つ実をつけます。実は小さめで、庭に自然な雰囲気を与えてくれます。
どんぐりがなる時期
どんぐりは秋頃に成熟します。
木が若いうちは実が少ないことがあります。ある程度年数が経った株では、秋にどんぐりが落ちるようになります。
落ちたどんぐりの掃除
通路や駐車場の近くでは、落ちたどんぐりの掃除が必要になることがあります。
踏むと転びやすくなる場合もあるため、人が歩く場所では早めに片付けましょう。自然風の庭では、季節の景色として楽しむこともできます。
実生が出ることがある
落ちたどんぐりから芽が出ることがあります。
不要な場所に実生が出た場合は、早めに抜き取ります。成長すると根が張り、抜きにくくなります。
ウバメガシの植え替え・移植
大きくなった木の移植は難しい
ウバメガシは大きくなると移植が難しくなります。
根を大きく切る必要があり、移植後に葉が落ちたり、枝枯れしたりすることがあります。植える前に、将来の高さや枝張り、剪定スペースを考えて場所を選びましょう。
移植時期
移植する場合は、3月〜5月頃、または9月〜10月頃が適しています。
真夏や真冬は避けます。常緑樹なので、移植時には葉から水分が蒸散しやすく、根を傷めると水切れしやすくなります。
根回しをすると安全
ある程度大きなウバメガシを移植する場合は、事前に根回しをしておくと成功率が上がります。
移植の数か月前から1年前に根を切り、細根を出させてから移植すると回復しやすくなります。大きな木の移植は専門業者に依頼するのが安全です。
ウバメガシの増やし方
種まきで増やす
ウバメガシはどんぐりから増やすことができます。
秋に落ちたどんぐりを拾い、乾燥させすぎないうちにまきます。どんぐりは乾燥すると発芽しにくくなるため、採取後は早めにまくのが基本です。
種まきの方法
どんぐりを清潔な土に横向き、または軽く埋めるようにまきます。
乾燥させないように管理し、春に発芽するのを待ちます。発芽した苗はしばらく鉢で育て、ある程度大きくなってから庭に植え付けます。
挿し木はできる?
ウバメガシは挿し木で増やすことも不可能ではありませんが、一般家庭では種まきや苗木購入のほうが現実的です。
生垣として使う場合は、同じ大きさの苗木を購入して植えると、仕上がりがそろいやすくなります。
ウバメガシの病害虫
カイガラムシ
ウバメガシにはカイガラムシがつくことがあります。
枝や葉の付け根に白っぽいものや茶色い粒が見える場合は確認しましょう。増えるとすす病の原因になることがあります。見つけたら歯ブラシや布でこすり落とします。
すす病
カイガラムシやアブラムシの排泄物が原因で、葉が黒く汚れることがあります。
すす病そのものよりも、原因となる害虫を取り除くことが大切です。葉が黒くなっている場合は、枝葉の混み合いと害虫の有無を確認しましょう。
ハマキムシ
葉が巻かれていたり、食害されていたりする場合は、ハマキムシが発生していることがあります。
巻いた葉の中に幼虫が隠れるため、見つけたら葉ごと取り除きます。生垣では枝葉が密になりやすいため、内側も確認しましょう。
毛虫類
ウバメガシには毛虫類がつくことがあります。
葉が大きく食べられている場合は、葉裏や枝を確認します。大量発生する前に取り除くことが大切です。
うどんこ病
風通しが悪い場所では、うどんこ病が出ることがあります。
葉に白い粉をふいたような症状が出た場合は、混み合った枝を剪定し、風通しを改善します。
根腐れ
水はけの悪い場所では根腐れを起こすことがあります。
葉が黄色くなる、枝先から枯れる、土が湿っているのに元気がない場合は、根のトラブルを疑います。水はけの改善が必要です。
ウバメガシが枯れる原因
水切れ
植え付け直後や鉢植えでは、水切れで弱ることがあります。
葉先が茶色くなる、枝先が枯れる、葉がしおれる場合は乾燥が原因のことがあります。特に夏の晴天が続く時期は注意しましょう。
根腐れ
水はけの悪い場所では根腐れを起こすことがあります。
土が湿っているのに葉が黄色くなる場合は、根が傷んでいる可能性があります。粘土質の土や水がたまりやすい場所では、土壌改良や高植えを行いましょう。
風通し不足
枝葉が密になりすぎると、内部が蒸れて枯れ込みやすくなります。
表面は緑でも、内側の枝が枯れていることがあります。生垣では刈り込みだけでなく、内部の透かし剪定も行うとよいでしょう。
寒風による葉傷み
ウバメガシは暖地向きの常緑樹です。
寒冷地や強い寒風が当たる場所では、葉が茶色く傷むことがあります。冬に毎年傷む場合は、植え場所が合っていない可能性があります。
害虫の発生
カイガラムシやハマキムシ、毛虫類が増えると株が弱ることがあります。
枝葉が密な生垣では害虫を見つけにくいため、定期的に内側を確認しましょう。
強剪定後の弱り
ウバメガシは剪定に耐えますが、弱っている株を一度に強く切ると回復が遅れることがあります。
強剪定は春から初夏に行い、真夏や真冬は避けましょう。大きくなりすぎた木は、数年かけて段階的に小さくすると安全です。
ウバメガシの葉が黄色くなる原因
古い葉の入れ替わり
ウバメガシは常緑樹ですが、古い葉は少しずつ黄色くなって落ちます。
一部の葉だけが黄色くなり、新芽や全体の状態がよければ自然な入れ替わりの可能性があります。
水切れ
夏の乾燥や植え付け直後の水不足で、葉が黄色くなることがあります。
土が乾きすぎている場合は、たっぷり水を与えましょう。株元のマルチングも乾燥対策になります。
根腐れ
土が湿っているのに葉が黄色くなる場合は、根腐れの可能性があります。
水はけの悪い土や、常に湿っている場所では根が傷みます。排水性を見直しましょう。
日照不足
日陰が深すぎる場所では、葉色が悪くなり、枝葉がまばらになることがあります。
生垣として葉を密にしたい場合は、ある程度明るい場所に植えることが大切です。
害虫被害
カイガラムシなどがつくと、葉が黄色くなったり、すす病で黒く汚れたりすることがあります。
葉や枝の付け根、内側の枝を確認しましょう。
ウバメガシを庭に植えるときの注意点
将来の大きさを考える
ウバメガシは生垣として低く管理できますが、本来は高木になる樹木です。
住宅の庭に植える場合は、剪定で管理する前提で植えます。建物や隣地境界の近くに植える場合は、将来の枝張りや剪定スペースを考えましょう。
剪定しやすい場所に植える
ウバメガシは刈り込みや剪定で形を維持する庭木です。
生垣では、表側だけでなく裏側も剪定できるスペースが必要です。境界ぎりぎりに植えると、隣地側の管理が難しくなることがあります。
水はけの悪い場所は避ける
丈夫な木ですが、水がたまる場所は苦手です。
粘土質や排水不良の場所では、根腐れを起こすことがあります。植え付け前に土壌改良を行い、高植えにすると安心です。
寒冷地では注意する
ウバメガシは暖地向きの常緑樹です。
寒さが厳しい地域では、葉が傷んだり枝先が枯れたりすることがあります。寒冷地では、シラカシや別の常緑樹を検討してもよいでしょう。
落ち葉やどんぐりの掃除を想定する
常緑樹ですが、古い葉は落ちます。また、秋にはどんぐりも落ちます。
通路や駐車場の近くでは掃除が必要になることがあります。自然風の庭では魅力になりますが、管理面も考えて植えましょう。
ウバメガシは鉢植えで育てられる?
ウバメガシは若木のうちは鉢植えでも育てられます。
ただし、本来は地植え向きの樹木です。長期間鉢植えで管理する場合は、水切れや根詰まりに注意し、剪定で大きさを抑える必要があります。
鉢植え管理のポイントは次の通りです。
大きめの鉢を使う
日当たりのよい場所で育てる
水はけのよい培養土を使う
土の表面が乾いたら水を与える
夏の水切れに注意する
受け皿の水をためない
春と秋に少量の肥料を与える
2〜3年に1回を目安に植え替える
剪定で樹高を抑える
風通しをよくする
鉢植えでは、樹高1m〜1.5m程度で管理すると扱いやすくなります。
ウバメガシは地植えに向いている?
ウバメガシは地植えに向いている庭木です。
生垣、目隠し、防風、沿岸部の植栽、和風庭園、自然風の庭に使えます。暖地では丈夫で、根付いた後は比較的手間が少ない木です。
地植え管理のポイントは次の通りです。
日当たりのよい場所に植える
水はけのよい土に植える
植え付け直後は水切れに注意する
年1〜2回剪定する
生垣では下枝を残すように整える
内部の枝を透かして風通しをよくする
カイガラムシやハマキムシに注意する
大きくなりすぎる前に管理する
建物や境界から距離を取る
地植えでは、目的の高さや仕立て方を決めてから植えると管理しやすくなります。
ウバメガシと相性のよい庭木・下草
ウバメガシは、和風・自然風・沿岸部の庭に合う植物と相性がよいです。
相性のよい庭木や下草には、次のようなものがあります。
アラカシ
シラカシ
イヌマキ
モッコク
ソヨゴ
ナンテン
トベラ
シャリンバイ
ヤマモモ
オリーブ
ローズマリー
ヤブラン
タマリュウ
フッキソウ
ツワブキ
沿岸部の庭では、トベラ、シャリンバイ、ヤマモモ、ローズマリーなど、潮風や乾燥に比較的強い植物と組み合わせやすいです。和風の庭では、タマリュウやヤブランを足元に合わせると落ち着いた雰囲気になります。
ウバメガシは初心者におすすめ?
ウバメガシは丈夫な庭木ですが、初心者には剪定管理が必要な木です。
暖地では育てやすく、生垣や目隠しとして使いやすい一方、放任すると大きくなります。定期的に剪定できる環境であれば、初心者にも扱いやすい常緑樹です。
初心者が育てる場合は、次の点を意識しましょう。
日当たりのよい場所に植える
水はけのよい土に植える
植え付け直後は水切れに注意する
年1〜2回剪定する
生垣では下枝を残す
表面だけでなく内部も透かす
害虫を早めに見つける
寒冷地では植え場所に注意する
大きくなりすぎる前に管理する
特に「常緑の生垣を作りたい」「乾燥や潮風に比較的強い木を植えたい」という場合に向いています。
まとめ|ウバメガシは生垣や防風に使いやすい丈夫な常緑樹
ウバメガシは、厚く硬い小さな葉を一年中楽しめる常緑樹です。カシ類の一種で、秋にはどんぐりをつけます。刈り込みに強く、葉が密につくため、生垣、目隠し、防風樹、和風庭園、沿岸部の植栽に向いています。
育て方のポイントは、日当たりのよい場所に植えること、水はけのよい土を用意すること、植え付け直後は水切れに注意することです。根付いた後は乾燥や潮風にも比較的強く、暖地では丈夫に育ちます。
剪定は5月〜7月頃、または9月〜10月頃に行います。生垣では年1〜2回刈り込み、下枝を残すように台形気味に整えます。表面を刈るだけでなく、内部の枝を透かして風通しをよくすると、枯れ込みや害虫を防ぎやすくなります。
ウバメガシは備長炭の原木としても知られ、材が非常に硬い木です。庭木としては炭材利用よりも、生垣や常緑樹としての使いやすさが魅力です。将来の大きさと剪定スペースを考えて植えれば、長く庭の骨格を支えてくれる頼もしい庭木になります。