食べて楽しむ庭づくり|ミツバアケビの基本情報と活用法
ミツバアケビの基本情報と特徴
基本情報
和名:ミツバアケビ(三葉通草)
学名:Akebia trifoliata
科名:アケビ科(Lardizabalaceae)
属名:アケビ属(Akebia)
原産地:日本、中国、朝鮮半島
分類:落葉つる性低木
成長速度:速い(つるが年間2〜5m伸びる)
耐寒性:強い
耐暑性:強い
日照条件:日なた〜半日陰
用途:フェンス・パーゴラ・棚仕立て・果樹・観賞用
特徴
① 樹形と葉の特徴
ミツバアケビは、三枚の小葉からなる複葉を持つつる性植物です。自然にフェンスやアーチなどに絡みつきながら伸びていきます。葉は楕円形で柔らかく、春から秋まで緑が美しく、秋には黄色く紅葉します。
② 花と実の特徴
春(4〜5月)に紫がかった花を咲かせ、雄花と雌花を同じ株に持つ雌雄同株です。秋になると紫色の果実(アケビ)が裂け、中には白い果肉が現れます。果肉は甘く、食用にもなります。また、種子や皮も工夫すれば料理に使えます。
③ 生育環境
日当たりと風通しの良い場所を好みますが、半日陰にも耐え、幅広い環境に適応します。乾燥にやや弱いため、水切れに注意が必要です。地植えの場合は、しっかりした支柱やフェンスなど、つるを絡ませる構造が必要です。
④ 病害虫
比較的病害虫には強いですが、まれにアブラムシやうどんこ病が発生することがあります。風通しの確保と混み合った枝の整理で予防できます。
⑤ 剪定・管理のポイント
剪定の適期は落葉後の冬(12〜2月)または花後の初夏です。伸びすぎたつるを切り戻し、棚やアーチに沿って整枝します。果実を目的とする場合は、人工授粉を行うと実付きが良くなります。
⑥ 用途
つる性を活かして、フェンスやパーゴラに仕立てるのが一般的です。春は花、夏は緑の葉、秋は果実と紅葉を楽しめるため、季節の移ろいを感じられる庭木として人気があります。果実は食用として楽しめるのも大きな魅力です。
まとめ
ミツバアケビは、美しい葉・花・実を楽しめる落葉つる性植物です。フェンスや棚を彩るグリーンカーテンとしても活躍し、栽培も比較的やさしいため、実用性と観賞性を兼ね備えた魅力的な植物です。