トケイソウ(時計草)の育て方|時計のような花が美しいつる植物の特徴・剪定・管理方法を解説
トケイソウの育て方|時計のような花が美しいつる植物の特徴・剪定・管理方法を解説
トケイソウは、時計の文字盤のように見える個性的な花を咲かせるつる植物です。花の中心に複雑な模様があり、長い針のような部分が目立つため、一度見ると印象に残りやすい植物です。フェンス、トレリス、アーチ、グリーンカーテン、鉢植えなどで楽しめます。
品種によって花色や耐寒性が異なり、紫色、白色、青紫色、赤色などの花を咲かせるものがあります。パッションフルーツとして知られるクダモノトケイソウもトケイソウの仲間です。観賞用として花を楽しむ種類と、果実を楽しむ種類があるため、目的に合わせて選ぶことが大切です。
トケイソウは日当たりを好み、つるをよく伸ばします。支柱やネット、フェンスなどに誘引して育てると、花つきがよく、見た目も整いやすくなります。寒さに弱い種類もあるため、地域や品種に合わせた冬越し管理が必要です。
この記事では、トケイソウの特徴、育て方、水やり、肥料、誘引、剪定、花が咲かない原因、実の楽しみ方、鉢植え管理、病害虫、枯れる原因まで詳しく解説します。
トケイソウの基本情報
和名:トケイソウ(時計草)
別名:パッションフラワー、パッシフローラ
学名:Passiflora spp.
科名:トケイソウ科
属名:トケイソウ属
分類:多年草、つる性植物、常緑または半常緑
原産地:熱帯アメリカ、南アメリカなど
草丈・つるの長さ:2m〜5m以上。品種により異なる
葉張り:誘引する範囲により大きく異なる
開花期:5月〜10月頃。品種や地域により異なる
花色:白色、紫色、青紫色、ピンク色、赤色、複色など
実の時期:夏〜秋頃。実をつける種類の場合
実の色:緑色、黄色、紫色、橙色など。種類により異なる
植え付け時期:4月〜6月頃
植え替え時期:4月〜6月頃
成長速度:早い
耐寒性:弱い〜普通。品種により異なる
耐暑性:強い
栽培難易度:初心者〜中級者向き。冬越しと誘引管理が重要
トケイソウとは?時計のような花を咲かせる個性的なつる植物
トケイソウは、トケイソウ科トケイソウ属に分類されるつる植物です。花の形が時計の文字盤や針に見えることから、時計草と呼ばれます。英名ではパッションフラワー、学名に由来してパッシフローラとも呼ばれます。
花は非常に個性的で、花びら、萼片、副花冠、雄しべ、雌しべが複雑に重なります。特に中心部の造形が美しく、観賞価値の高い植物です。花の寿命は短いものが多いですが、開花期には次々に花を咲かせます。
つるはよく伸び、フェンスやネットに絡ませるように育てられます。夏のグリーンカーテンや目隠しにも利用できます。熱帯性の雰囲気があり、庭やベランダにエキゾチックな印象を加えてくれます。
トケイソウの特徴
時計のような花が咲く
トケイソウの最大の特徴は、時計のように見える花です。
花の中心から伸びる雄しべや雌しべが時計の針のように見え、周囲の副花冠が文字盤のような模様を作ります。ほかの草花にはない独特の造形が魅力です。
つるを長く伸ばす
トケイソウはつる性の植物です。
支柱、ネット、フェンス、トレリス、アーチなどに誘引して育てます。放任するとつるが絡み合いやすいため、伸びる方向を整えながら管理すると美しく仕立てられます。
開花期が長い
トケイソウは、初夏から秋にかけて花を咲かせます。
品種や環境によって差はありますが、暖かい時期に次々と花を咲かせるため、長期間楽しめます。日当たりがよく、株が充実すると花数が増えやすくなります。
グリーンカーテンにも使える
トケイソウは成長が早く、葉もよく茂るため、グリーンカーテンに使えます。
夏の日差しをやわらげながら、個性的な花も楽しめます。ネットに誘引すれば、ベランダや窓辺でも育てやすい植物です。
実を楽しめる種類もある
トケイソウの仲間には、実を楽しめる種類があります。
代表的なものがクダモノトケイソウで、パッションフルーツとして知られます。ただし、観賞用のトケイソウは実がつきにくい種類や、食用に向かない種類もあるため、実を食べたい場合は食用品種を選ぶ必要があります。
品種によって耐寒性が違う
トケイソウは種類によって寒さへの強さが異なります。
比較的寒さに強い種類もありますが、熱帯性の種類は冬の寒さで枯れることがあります。寒冷地では鉢植えにして冬は室内へ取り込むと安心です。
トケイソウの主な種類・品種
カエルレア
カエルレアは、観賞用トケイソウとしてよく知られる種類です。
白と青紫色の花が美しく、比較的育てやすい種類です。トケイソウらしい花姿を楽しみたい場合に向いています。暖地では地植えできることもあります。
クダモノトケイソウ
クダモノトケイソウは、パッションフルーツとして知られる種類です。
花だけでなく果実を楽しめます。実を収穫したい場合は、日当たりのよい場所で育て、受粉管理を行うと実つきがよくなります。寒さには弱いため、冬越しに注意が必要です。
ベニバナトケイソウ
ベニバナトケイソウは、赤系の花を咲かせる華やかな種類です。
熱帯的な雰囲気が強く、庭や鉢植えのアクセントになります。寒さに弱いものが多いため、鉢植えで管理すると安心です。
インカルナタ
インカルナタは、比較的耐寒性があるトケイソウの仲間です。
淡い紫色やピンク色を帯びた花を咲かせます。地域によっては屋外で冬越しできることがありますが、寒冷地では防寒対策が必要です。
園芸品種
トケイソウには、花色や花形が異なる園芸品種があります。
白花、青紫花、赤花、濃紫花、複色花などがあり、品種によって雰囲気が大きく変わります。購入時には、耐寒性、最終的なつるの長さ、実の有無を確認しましょう。
トケイソウとパッションフルーツの違い
トケイソウとパッションフルーツは、同じトケイソウ属の植物です。ただし、園芸での扱いには違いがあります。
トケイソウ
トケイソウは、主に花を観賞する目的で育てられる種類を指すことが多いです。
時計のような花姿を楽しむ植物で、フェンスや鉢植え、グリーンカーテンに利用されます。品種によっては実がつくこともありますが、必ず食用にできるとは限りません。
パッションフルーツ
パッションフルーツは、果実を食用にするクダモノトケイソウの仲間です。
果実を収穫する目的で育てる場合は、食用品種を選びます。花も美しいため、観賞と収穫の両方を楽しめます。
選び方のポイント
花を楽しみたい場合は観賞用のトケイソウ、実を食べたい場合はパッションフルーツとして流通する食用品種を選びましょう。
観賞用のトケイソウは、実がついても食用にしないほうが安全です。購入時のラベルや品種名を確認することが大切です。
トケイソウの育て方
日当たり
トケイソウは、日当たりのよい場所を好みます。
日光がよく当たる場所ではつるがよく伸び、花つきもよくなります。日照不足では葉ばかり茂り、花が少なくなることがあります。
鉢植えでも地植えでも、1日を通して明るい場所で育てましょう。夏の強い日差しにも比較的強いですが、鉢植えでは土が乾きやすくなるため水切れに注意します。
風通し
トケイソウは風通しのよい場所で育てると健康に育ちます。
つるや葉が混み合うと、蒸れや病害虫の原因になります。ネットやフェンスに誘引し、葉が密になりすぎた部分は軽く整理しましょう。
温度
トケイソウは暖かい気候を好みます。
暑さには強い一方、寒さには弱い種類が多いです。冬に霜が降りる地域では、地上部が傷んだり枯れたりすることがあります。寒冷地では鉢植えで育て、冬は室内や軒下へ移動すると安心です。
用土
トケイソウは、水はけと保水性のある肥沃な土を好みます。
乾きすぎる土では水切れしやすく、水がたまり続ける土では根腐れを起こします。庭植えでは、腐葉土や完熟堆肥を混ぜて土を整えます。
鉢植えでは、市販の草花用培養土や野菜用培養土を使えます。水はけをよくするため、鉢底には鉢底石を入れましょう。
植え付け時期
トケイソウの植え付けは、4月〜6月頃が適しています。
気温が十分に上がってから植えると、根が張りやすくなります。寒さが残る時期に植えると生育が遅れたり、根が傷んだりすることがあります。
秋植えもできますが、寒さに弱い種類では冬越し前に十分な根張りができないことがあります。初心者は春から初夏の植え付けが安心です。
植え付け方法
植え穴は、根鉢より一回り大きく掘ります。
腐葉土や完熟堆肥を混ぜて土を整え、根鉢を崩しすぎないように植え付けます。植え付け後はたっぷり水を与えます。
つる植物なので、植え付け時に支柱やネット、フェンスなどの誘引先を用意しておきます。つるが伸び始めてから誘引先を用意すると、絡み合って作業しにくくなります。
水やり
地植えの水やり
地植えのトケイソウは、根付いた後は基本的に雨水で育ちます。
ただし、植え付け直後の1年ほどは根が十分に張っていないため、乾燥が続く時期には水やりが必要です。真夏に雨が少ない場合は、朝か夕方にたっぷり水を与えます。
鉢植えの水やり
鉢植えのトケイソウは、土の表面が乾いたら水を与えます。
鉢底から水が流れるまでたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。つるが伸びて葉が多くなると水をよく使うため、春から秋は水切れに注意しましょう。
夏の水やり
夏は特に水切れに注意します。
水切れすると葉がしおれたり、つぼみが落ちたり、花が咲きにくくなったりします。鉢植えでは朝に水を与え、暑い日は夕方にも土の乾き具合を確認します。
冬の水やり
冬は生育がゆるやかになります。
鉢植えで冬越しする場合は、土が乾いてから水を与えます。寒い時期に水を与えすぎると根腐れしやすくなるため、やや乾かし気味に管理します。
肥料
トケイソウは生育期につるをよく伸ばすため、適度な肥料が必要です。
植え付け時に元肥として緩効性肥料を混ぜます。生育期の5月〜9月頃は、緩効性肥料を定期的に与えるか、液体肥料を薄めて与えます。
ただし、肥料を与えすぎると葉やつるばかり伸び、花が少なくなることがあります。特に窒素分が多い肥料を与えすぎないようにしましょう。
花つきをよくしたい場合は、日当たりを確保し、リン酸やカリ分も含む草花用肥料を適量使います。
トケイソウの誘引
誘引が必要な理由
トケイソウはつるを伸ばす植物なので、誘引が必要です。
つるを放任すると、枝同士が絡み合い、風通しが悪くなります。フェンスやネットに沿って誘引すると、見た目が整い、花も見えやすくなります。
誘引する場所
トケイソウは、次のような場所に誘引できます。
フェンス
トレリス
アーチ
オベリスク
支柱
ネット
ベランダの手すり
グリーンカーテン用ネット
植え付け時から誘引先を用意しておくと、つるを無理なく伸ばせます。
誘引のコツ
伸びたつるを、支柱やネットに沿わせて軽く固定します。
つるは巻きひげで絡みますが、最初は方向を整えると仕立てやすくなります。麻ひもや園芸用タイでゆるく結び、つるを傷つけないようにします。
つるを重ねすぎない
つるが密になりすぎると、葉が混み合い、花が見えにくくなります。
風通しも悪くなるため、不要なつるは剪定して整理します。グリーンカーテンにする場合も、全体に均等につるを広げましょう。
トケイソウの剪定
剪定が必要な理由
トケイソウは成長が早く、つるをよく伸ばします。
放任すると絡み合い、花つきが悪くなったり、管理しにくくなったりします。剪定によってつるの量を調整し、風通しをよくすることが大切です。
剪定時期
トケイソウの剪定は、春の生育前と、開花期の途中に行います。
本格的な整理は4月〜5月頃が向いています。伸びすぎたつるは、生育期にも随時切り戻せます。寒さに弱い種類では、冬前に強く切りすぎないようにしましょう。
春の剪定
春は、枯れたつるや弱いつるを取り除きます。
冬越し後に傷んだ部分を切り戻し、元気な芽を残します。地植えで地上部が枯れた場合も、株元が生きていれば春に新芽が出ることがあります。
生育期の剪定
つるが伸びすぎた場合は、必要に応じて切り戻します。
混み合ったつる、内側に絡むつる、誘引しにくいつるを整理します。切りすぎると花が減る場合があるため、花を楽しみたい時期は軽めに行います。
花後の剪定
花が終わった後は、伸びすぎたつるを整えます。
実を楽しみたい場合は、花後すぐに花がらを切らず、実になる部分を残します。観賞用で実を重視しない場合は、花後に軽く整えてもよいでしょう。
トケイソウの花
花が咲く時期
トケイソウの開花期は、5月〜10月頃です。
品種や地域によって前後します。暖かい環境では長く咲き続けることがあります。
花の特徴
花は時計のような形をしています。
花びらと萼片が広がり、中心部に細い副花冠が並びます。雄しべと雌しべが突き出し、時計の針のように見える点が名前の由来です。
花の寿命
トケイソウの花は、1日程度でしぼむものが多いです。
ただし、株が充実すると次々に新しい花を咲かせます。ひとつの花の寿命は短くても、開花期全体では長く楽しめます。
トケイソウの花が咲かない原因
日照不足
トケイソウの花が咲かない原因で多いのが日照不足です。
日当たりが悪いと、つるや葉は伸びても花が少なくなります。花を楽しみたい場合は、できるだけ日当たりのよい場所で育てましょう。
肥料の与えすぎ
窒素分の多い肥料を与えすぎると、葉やつるばかり茂ることがあります。
花が少ない場合は、肥料の量や種類を見直します。生育がよすぎるのに花が少ない場合は、多肥の可能性があります。
株が若い
植え付けて間もない株は、花が少ないことがあります。
根が張り、つるが充実すると花が咲きやすくなります。最初の年は株づくりを優先しましょう。
つるを切りすぎている
剪定で花芽がつく枝を切りすぎると、花が少なくなります。
つるが伸びる時期に強く切り戻しすぎると、開花が遅れることがあります。開花期は軽い整理にとどめましょう。
根詰まり
鉢植えで長く植え替えていない場合、根詰まりで花つきが悪くなることがあります。
水を与えてもすぐ乾く、葉色が悪い、つるの伸びが弱い場合は植え替えを検討しましょう。
低温
トケイソウは暖かい環境を好みます。
気温が低い時期や、冷涼すぎる場所では花が咲きにくくなることがあります。十分に気温が上がってから生育が本格化します。
トケイソウの実
実がなる種類がある
トケイソウの仲間には、花後に実をつける種類があります。
代表的なものがパッションフルーツです。観賞用のトケイソウでも実がつくことがありますが、食用にできるとは限りません。
実がなる時期
実がなる種類では、夏から秋にかけて果実が育ちます。
開花後に受粉がうまくいくと、丸い実が膨らみます。実の色や大きさは種類によって異なります。
実を食べたい場合
実を食べたい場合は、クダモノトケイソウなどの食用品種を選びます。
観賞用として販売されているトケイソウの実は、食用にしないほうが安全です。購入時に食用として流通している品種か確認しましょう。
実がならない原因
実がならない原因には、受粉不足、日照不足、株の若さ、肥料の偏り、剪定のしすぎなどがあります。
パッションフルーツを収穫したい場合は、人工受粉を行うと実つきがよくなります。花粉を筆などで雌しべにつけると、受粉を助けられます。
トケイソウは鉢植えで育てられる?
トケイソウは鉢植えでも育てられます。
鉢植えなら、寒冷地でも冬に室内へ移動しやすく、ベランダや玄関まわりでも楽しめます。支柱やオベリスク、トレリスを使えば、限られたスペースでも育てられます。
鉢植え管理のポイントは次の通りです。
日当たりのよい場所で育てる
支柱やトレリスを用意する
水はけと保水性のある土を使う
深さと安定感のある鉢を選ぶ
土の表面が乾いたら水を与える
夏は水切れに注意する
生育期に肥料を与える
伸びすぎたつるを整理する
1〜2年に1回を目安に植え替える
冬は品種に応じて室内や軒下へ移動する
鉢植えでは根詰まりしやすいため、毎年または隔年で植え替えると花つきが安定しやすくなります。
トケイソウは地植えに向いている?
トケイソウは、暖地では地植えに向いています。
フェンスやネットに誘引すれば、夏のグリーンカーテンや目隠しとして楽しめます。地植えでは根がよく張り、つるも力強く伸びます。
地植え管理のポイントは次の通りです。
日当たりのよい場所に植える
水はけと保水性のある土に植える
フェンスやネットなど誘引先を用意する
植え付け直後は水切れに注意する
生育期に肥料を与える
つるが混み合ったら整理する
寒さに弱い品種は冬越し対策をする
強い霜が当たる場所を避ける
地下部が広がりすぎないよう管理する
周囲の植物に絡みすぎないよう誘引する
寒冷地では地植えで冬越しできない種類もあります。冬の寒さが厳しい地域では、鉢植え管理が安心です。
トケイソウをグリーンカーテンにする方法
ネットを設置する
トケイソウをグリーンカーテンにする場合は、植え付け前にネットを設置します。
窓辺やベランダに園芸ネットを張り、つるが上へ伸びられるようにします。ネットは強風で倒れないよう、しっかり固定しましょう。
つるを均等に広げる
つるが伸び始めたら、ネット全体に広がるように誘引します。
一か所に集中すると葉が重なり、風通しが悪くなります。横方向にもつるを誘引すると、すき間の少ないグリーンカーテンになります。
水切れに注意する
グリーンカーテンは葉が多くなり、水をよく使います。
鉢植えで育てる場合は特に水切れしやすいため、夏は朝夕の確認が必要です。水切れすると葉がしおれ、花も咲きにくくなります。
花も楽しめる
トケイソウのグリーンカーテンは、葉だけでなく花も楽しめる点が魅力です。
個性的な花が咲くため、窓辺やベランダの雰囲気が華やかになります。
トケイソウの冬越し
品種によって耐寒性が異なる
トケイソウは、種類によって寒さへの強さが大きく違います。
比較的寒さに耐える品種もありますが、熱帯性の品種は冬の寒さで枯れやすくなります。購入時に耐寒性を確認しましょう。
地植えの冬越し
暖地では、地植えで冬越しできる種類があります。
冬に地上部が傷む場合は、株元を腐葉土やワラでマルチングします。地上部が枯れても、根が生きていれば春に芽吹くことがあります。
鉢植えの冬越し
鉢植えでは、寒さが強くなる前に室内や軒下へ移動します。
室内では、日当たりのよい窓辺で管理します。冬は生育がゆるやかになるため、水やりは控えめにします。
冬の剪定
冬越し前に、長く伸びすぎたつるを軽く整理します。
ただし、寒さに弱い品種では強く切りすぎると株が弱ることがあります。春に新芽が動き始めてから本格的に整えると安心です。
トケイソウを庭に植えるときの注意点
誘引先を用意する
トケイソウはつる植物なので、誘引先が必要です。
フェンス、ネット、支柱、トレリスなどを用意してから植え付けましょう。誘引先がないと、周囲の植物に絡んだり、つるが地面を這ったりします。
寒さに注意する
トケイソウは寒さに弱い種類が多い植物です。
暖地では地植えできる場合がありますが、寒冷地では鉢植え管理が安心です。霜が当たる場所では、冬越し対策を行いましょう。
つるが伸びすぎる
トケイソウは成長が早く、つるをよく伸ばします。
狭い場所では絡み合いやすく、周囲の植物を覆うことがあります。定期的に誘引し、不要なつるを整理しましょう。
食用か観賞用か確認する
トケイソウの仲間には、食用の果実をつける種類と観賞用の種類があります。
実を食べたい場合は、パッションフルーツとして流通する食用品種を選びます。観賞用のトケイソウの実は食用にしないほうが安全です。
鉢植えでは根詰まりに注意する
鉢植えのトケイソウは根がよく伸びます。
根詰まりすると水切れしやすくなり、花つきも悪くなります。定期的に植え替えましょう。
トケイソウが枯れる原因
寒さ
トケイソウが枯れる原因で多いのが寒さです。
霜や凍結で葉やつるが傷み、寒さに弱い品種では株ごと枯れることがあります。寒冷地では鉢植えにして冬は室内へ取り込みます。
水切れ
生育期の水切れも枯れる原因になります。
つると葉が多いため、水分をよく使います。夏に水切れすると葉がしおれ、つぼみが落ち、枝先が枯れることがあります。
根腐れ
水はけの悪い土や水の与えすぎで根腐れを起こすことがあります。
土が湿っているのに葉がしおれる場合は、根が傷んでいる可能性があります。鉢植えでは受け皿の水をためないようにしましょう。
根詰まり
鉢植えでは根詰まりによって株が弱ることがあります。
水を与えてもすぐ乾く、葉が小さい、花が少ない場合は植え替えを検討します。
日照不足
日当たりが悪いと株が弱り、花が少なくなります。
暗い場所ではつるが間延びし、病害虫も出やすくなります。できるだけ明るい場所で育てましょう。
病害虫の被害
アブラムシ、ハダニ、カイガラムシなどが発生すると株が弱ります。
葉や新芽を定期的に確認し、早めに対処しましょう。
トケイソウの葉が黄色くなる原因
水切れ
水切れすると、葉が黄色くなって落ちることがあります。
鉢植えや夏のグリーンカーテンでは特に注意します。
根腐れ
土が湿っているのに葉が黄色くなる場合は、根腐れの可能性があります。
水はけの悪い土、水の与えすぎ、受け皿の水の放置を見直します。
肥料不足
生育期に肥料が不足すると、葉色が薄くなることがあります。
つるの伸びが弱い場合は、薄めの液体肥料や緩効性肥料を適量与えます。
根詰まり
鉢植えで根詰まりすると、葉が黄色くなりやすくなります。
水切れもしやすくなるため、植え替えを検討しましょう。
寒さ
寒さに当たると葉が黄色くなったり、落葉したりすることがあります。
品種によっては冬に地上部が傷むことがあります。寒さが強い地域では防寒しましょう。
トケイソウの病害虫
比較的丈夫なつる植物
トケイソウは、環境が合えば比較的丈夫に育つ植物です。
ただし、葉が混み合うと風通しが悪くなり、病害虫が発生しやすくなります。誘引と剪定で風通しを確保しましょう。
アブラムシ
春から初夏にかけて、新芽やつぼみにアブラムシがつくことがあります。
発生が少ないうちに水で洗い流すか、手で取り除きます。多発すると新芽が縮れたり、すす病の原因になったりします。
ハダニ
乾燥した環境ではハダニが発生しやすくなります。
葉がかすれたように見える場合は注意します。夏の乾燥期や鉢植えでは、葉裏を確認しましょう。
カイガラムシ
つるや葉の付け根にカイガラムシがつくことがあります。
吸汁によって株が弱り、すす病の原因にもなります。見つけたらブラシや布でこすり落とします。
すす病
アブラムシやカイガラムシの排泄物をもとに、葉が黒く汚れることがあります。
原因となる害虫を取り除き、風通しを改善します。
ナメクジ
湿った場所では、若い葉や新芽をナメクジに食べられることがあります。
鉢の下や株元を確認し、見つけたら取り除きます。
トケイソウと相性のよい植物
トケイソウはつる植物なので、足元には低めの草花や下草を合わせるとバランスが取りやすくなります。日当たりと水はけを好む植物と相性がよいです。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
クレマチス
ハゴロモジャスミン
つるバラ
ローズマリー
ラベンダー
セージ
タイム
オレガノ
エリゲロン
ガウラ
アガパンサス
サルビア
ルドベキア
エキナセア
ヒューケラ
カレックス
クリーピングタイム
タマリュウ
つる植物同士を同じ場所に植える場合は、絡み合いすぎに注意します。トケイソウの花を目立たせたい場合は、足元に低い植物を合わせると管理しやすくなります。
トケイソウは初心者におすすめ?
トケイソウは、日当たりのよい場所と誘引先があれば、初心者にも育てやすいつる植物です。
ただし、寒さに弱い種類があるため、地域に合う品種を選ぶことが大切です。鉢植えなら冬に移動できるため、初心者でも管理しやすくなります。
初心者が育てる場合は、次の点を意識しましょう。
日当たりのよい場所で育てる
支柱やネットを用意する
つるを定期的に誘引する
水切れに注意する
肥料を与えすぎない
伸びすぎたつるを整理する
鉢植えでは根詰まりに注意する
冬は品種に合わせて防寒する
実を食べたい場合は食用品種を選ぶ
観賞用の実は食用にしない
個性的な花を楽しみたい方、夏のグリーンカーテンを作りたい方、ベランダでつる植物を育てたい方に向いています。
まとめ|トケイソウは個性的な花を楽しめるつる植物
トケイソウは、時計のような形の花を咲かせる個性的なつる植物です。フェンス、トレリス、アーチ、グリーンカーテン、鉢植えで楽しめます。花の造形が美しく、庭やベランダにエキゾチックな雰囲気を加えてくれます。
育て方のポイントは、日当たりのよい場所で育てること、水はけと保水性のある土に植えること、つるを誘引する支柱やネットを用意することです。日照不足では花が少なくなるため、できるだけ明るい場所を選びましょう。
剪定は、春の生育前や生育期に行います。伸びすぎたつるや混み合ったつるを整理し、風通しをよくすると健康に育ちます。開花期に切りすぎると花が減ることがあるため、花を楽しみたい時期は軽めの剪定にとどめます。
トケイソウの仲間には、実を楽しめるパッションフルーツもあります。観賞用と食用品種では扱いが異なるため、実を食べたい場合は食用として流通する品種を選びましょう。地域に合う品種を選び、冬越しに注意すれば、個性的な花を毎年楽しめる植物です。