ヤマボウシ(山法師)の育て方|初夏の花・秋の紅葉・冬の落葉まで楽しめる
ヤマボウシの育て方|白い花と赤い実を楽しめる落葉庭木の特徴・剪定・管理方法を解説
ヤマボウシは、初夏に白い花のような総苞片を広げ、秋には赤い実や紅葉も楽しめる落葉高木です。自然な枝ぶりが美しく、雑木の庭、和風庭園、ナチュラルガーデン、シンボルツリーとして人気があります。春から初夏の花、夏の緑陰、秋の実と紅葉、冬の枝姿まで、季節ごとの変化を楽しめる庭木です。
白く見える部分は花びらではなく、総苞片と呼ばれる葉が変化した部分です。中心に小さな花が集まり、その周囲に白い総苞片が4枚広がります。花のように見える姿が清楚で、落ち着いた庭によく合います。
ヤマボウシは丈夫で育てやすい庭木ですが、乾燥や強い西日、根詰まりには注意が必要です。自然樹形が美しいため、強く刈り込むより、混み合った枝や不要な枝を軽く整理する剪定が向いています。植える場所と剪定時期を間違えなければ、長く楽しめる庭木になります。
この記事では、ヤマボウシの特徴、育て方、水やり、肥料、剪定、花が咲かない原因、実、ハナミズキとの違い、鉢植え・地植え管理、枯れる原因、病害虫、庭に植えるときの注意点まで詳しく解説します。
ヤマボウシの基本情報
和名:ヤマボウシ(山法師)
別名:ヤマグワ
学名:Cornus kousa
科名:ミズキ科
属名:ミズキ属
分類:落葉高木
原産地:日本、中国、朝鮮半島など
日本での分布:本州、四国、九州など
樹高:5m〜10mほど
葉張り:3m〜8mほど
開花期:5月〜6月頃
花色:白色、淡いピンク色、赤みを帯びる品種もある
花の特徴:白い花びらのように見える部分は総苞片
実の時期:9月〜10月頃
実の色:赤色、橙赤色
葉色:緑色
紅葉:秋に赤色、橙色、紫紅色に色づくことがある
植え付け時期:落葉期の11月〜3月頃、または3月〜4月頃
植え替え時期:若木は落葉期。大株の移植は難しい
成長速度:普通
耐寒性:強い
耐暑性:普通〜強い。強い西日と乾燥に注意
栽培難易度:初心者〜中級者向き。植え場所と乾燥対策がポイント
ヤマボウシとは?初夏の白花と秋の実を楽しむ落葉庭木
ヤマボウシは、ミズキ科ミズキ属に分類される落葉高木です。日本の山地にも自生し、自然な樹形と季節感のある姿が魅力です。庭木としては、初夏の白い花、秋の赤い実、紅葉、冬の枝姿を楽しめます。
初夏に白く広がる部分は、正確には花びらではなく総苞片です。中心に小さな花が集まり、その周囲を4枚の総苞片が囲むように開きます。遠くから見ると、枝の上に白い花が点々と咲いているように見えます。
ヤマボウシは自然樹形が美しい庭木です。枝を横に広げながら、落ち着いた姿に育ちます。強く刈り込んで形を作るより、枝の流れを活かして育てると、ヤマボウシらしい品のある姿になります。
ヤマボウシの特徴
初夏に白い花のような総苞片を広げる
ヤマボウシは、5月〜6月頃に白い花のような姿を見せます。
白く目立つ部分は総苞片で、中心の小さな花を囲むように広がります。ハナミズキよりやや遅れて咲くことが多く、新緑の中に白い花が浮かぶように見えます。
自然樹形が美しい
ヤマボウシは、自然に枝を広げる樹形が美しい庭木です。
幹や枝の流れがやわらかく、雑木の庭や自然風の庭によく合います。強い刈り込みより、不要な枝を間引く剪定が向いています。
秋に赤い実がなる
ヤマボウシは、秋に赤い実をつけます。
実は丸く、表面に小さな粒が集まったような形をしています。熟すと赤くなり、庭のアクセントになります。実は食べられることもありますが、庭で利用する場合は安全確認が必要です。
紅葉も楽しめる
ヤマボウシは、秋に葉が色づくことがあります。
紅葉の色は環境によって異なり、赤、橙、紫紅色などに変化します。日当たりがよく、昼夜の寒暖差がある場所では紅葉が美しくなりやすいです。
丈夫で庭木にしやすい
ヤマボウシは、比較的丈夫で育てやすい庭木です。
日本の気候に合いやすく、庭のシンボルツリーとしてよく使われます。ただし、強い西日や乾燥が続く場所では葉が傷むことがあります。
ハナミズキより日本の庭になじみやすい
ヤマボウシは日本にも自生する植物です。
ハナミズキに似た花姿を持ちますが、より自然な雰囲気があり、雑木の庭や和風の庭にもなじみやすい庭木です。
ヤマボウシの名前の由来
ヤマボウシは、漢字で「山法師」と書きます。
白い総苞片を白い頭巾に、中心の丸い花の集まりを僧侶の頭に見立てたことが名前の由来とされます。山に生える法師のように見えることから、「山法師」と呼ばれるようになりました。
別名の「ヤマグワ」は、実がクワの実に似ていることに由来します。ただし、ヤマボウシはミズキ科、クワはクワ科で、分類上は別の植物です。
ヤマボウシとハナミズキの違い
ヤマボウシとハナミズキは、どちらもミズキ科ミズキ属の落葉庭木です。花姿が似ているため混同されやすいですが、開花時期や総苞片の形、実のつき方に違いがあります。
ヤマボウシ
ヤマボウシは、日本にも自生する落葉高木です。
開花期は5月〜6月頃で、葉が出た後に白い総苞片を広げます。総苞片の先端はやや尖り、自然な雰囲気があります。秋には赤い丸い実をつけます。
ハナミズキ
ハナミズキは、北アメリカ原産の落葉花木です。
開花期は4月〜5月頃で、葉が出る前から咲くことが多く、花がよく目立ちます。総苞片の先端はくぼむものが多く、園芸品種も豊富です。秋には赤い小さな実を複数つけます。
庭での使い分け
自然風の庭や和風の庭に合わせたい場合は、ヤマボウシが向いています。
春に華やかな花を目立たせたい場合は、ハナミズキが向いています。ヤマボウシは新緑の中で咲く落ち着いた雰囲気、ハナミズキは春先に花が目立つ華やかな雰囲気があります。
ヤマボウシと常緑ヤマボウシの違い
ヤマボウシには、一般的な落葉性のヤマボウシと、常緑ヤマボウシと呼ばれる種類があります。
ヤマボウシ
一般的なヤマボウシは落葉樹です。
冬は葉を落とし、春に新芽を出します。秋の紅葉や冬の枝姿も楽しめるため、季節感のある庭木として向いています。
常緑ヤマボウシ
常緑ヤマボウシは、冬も葉を残しやすい種類です。
常緑の目隠しやシンボルツリーとして使われることがあります。白い花のような総苞片をつけ、落葉ヤマボウシとは少し異なる雰囲気があります。寒冷地では葉を落としたり、寒さで傷んだりすることがあります。
庭での使い分け
季節感、紅葉、自然な枝姿を楽しみたい場合は、落葉性のヤマボウシが向いています。
冬も緑を残したい場合や、常緑のシンボルツリーを探している場合は、常緑ヤマボウシが候補になります。植える地域の寒さに合わせて選びましょう。
ヤマボウシの主な種類・品種
一般的な白花のヤマボウシ
白い総苞片を広げる基本的なタイプです。
自然な雰囲気があり、雑木の庭やシンボルツリーに向いています。初夏の白花、秋の実、紅葉を楽しめます。
ベニバナヤマボウシ
淡いピンク色や赤みを帯びた総苞片をつけるタイプです。
白花より華やかな印象があり、庭のアクセントになります。品種によって花色の濃さに違いがあります。
ミルキーウェイ
花つきがよい品種として知られるヤマボウシです。
白い総苞片が多く、満開時には明るい印象になります。シンボルツリーとして人気があります。
ウルフアイ
斑入り葉が美しい品種です。
葉に白い縁取りが入り、花のない時期もカラーリーフとして楽しめます。強い日差しでは葉焼けすることがあるため、植え場所に注意します。
ビッグアップル
大きな実をつける品種として知られます。
実を楽しみたい場合に候補になります。ただし、実つきは環境や株の充実具合によって変わります。
ヤマボウシの育て方
日当たり
ヤマボウシは、日なたから明るい半日陰で育ちます。
花つきや紅葉をよくしたい場合は、日当たりのよい場所が向いています。ただし、真夏の強い西日が当たる場所では葉焼けを起こすことがあります。暖地では、午前中に日が当たり、午後は少し日差しが和らぐ場所も育てやすいです。
半日陰でも育ちますが、暗すぎる場所では花が少なくなり、枝が間延びしやすくなります。
風通し
ヤマボウシは風通しのよい場所で育てます。
枝葉が混み合うと病害虫が出やすくなります。自然樹形を活かしながら、混み合った枝を整理し、株の内側に光と風が入るようにしましょう。
温度
ヤマボウシは寒さに強く、日本の多くの地域で育てやすい庭木です。
暑さにもある程度耐えますが、真夏の強い西日、乾燥、照り返しの強い場所では葉が傷むことがあります。植え付け直後の若木は、夏の水切れにも注意が必要です。
用土
ヤマボウシは、水はけと保水性のある土を好みます。
乾燥しすぎる土や、水がたまりやすい土は避けます。庭植えでは、腐葉土や完熟堆肥を混ぜて、根が張りやすく、適度に湿り気を保てる土に整えます。
粘土質で水はけが悪い場所では、軽石や川砂を混ぜて排水性を改善します。乾燥しやすい場所では、腐葉土を混ぜて保水性を高めると育てやすくなります。
植え付け時期
ヤマボウシの植え付けは、落葉期の11月〜3月頃、または春の3月〜4月頃が適しています。
落葉期は枝葉の負担が少なく、植え付け後に根がなじみやすい時期です。寒冷地では厳寒期を避け、春に植えると安心です。真夏の植え付けは避けましょう。
植え付け方法
植え穴は、根鉢より一回りから二回り大きく掘ります。
掘り上げた土に腐葉土や完熟堆肥を混ぜ、根鉢を崩しすぎないように植え付けます。深植えにせず、株元が地面と同じ高さになるようにしましょう。
植え付け後はたっぷり水を与えます。背の高い苗木は風で揺れやすいため、支柱を立てると安心です。将来の樹高と枝張りを考え、建物や境界から余裕を持って植えます。
水やり
地植えの水やり
地植えのヤマボウシは、根付いた後は基本的に雨水で育ちます。
ただし、植え付け直後や夏に乾燥が続く時期は水やりが必要です。乾燥しすぎると葉がしおれたり、葉先が茶色く傷んだりします。
植え付け直後の水やり
植え付け後1年ほどは、土の乾き具合を確認します。
土の表面が乾いたら、根の周囲まで水が届くようにたっぷり与えます。根付くまでは乾燥させすぎないことが大切です。
春の水やり
春は新芽が伸び、花を咲かせる時期です。
雨が少なく乾燥が続く場合は、水を与えます。植え付け直後の株では特に注意しましょう。
夏の水やり
夏は水切れに注意します。
特に若木、鉢植え、強い西日が当たる場所では乾きやすくなります。朝か夕方にたっぷり水を与えます。株元に腐葉土やバークチップを敷くと、乾燥を防ぎやすくなります。
冬の水やり
冬は落葉して休眠します。
地植えでは基本的に水やりは不要です。鉢植えでは、土が乾いたら暖かい日の午前中に水を与えます。冬でも完全に乾かしすぎると根が傷むことがあります。
鉢植えの水やり
鉢植えでは、土の表面が乾いたら水を与えます。
鉢底から水が流れるまでたっぷり与え、受け皿の水は捨てます。鉢植えは地植えより乾きやすいため、夏は特に注意しましょう。
肥料
ヤマボウシは、肥料を多く必要としない庭木です。
地植えでは、2月頃に寒肥として完熟堆肥や緩効性肥料を少量与えます。花後や秋に株の勢いが弱い場合は、少量の追肥をしてもよいでしょう。
肥料を与えすぎると枝葉ばかり伸び、花つきが悪くなることがあります。特に窒素分の多い肥料を多用しないようにします。
鉢植えでは、春と秋に緩効性肥料を少量与えます。真夏や冬、弱っている株には肥料を与えません。
ヤマボウシの剪定
剪定は軽めが基本
ヤマボウシの剪定は、軽めに行うのが基本です。
自然樹形が美しい庭木なので、強く刈り込むより、不要な枝を間引く剪定が向いています。枝の流れを残すことで、ヤマボウシらしい落ち着いた姿になります。
剪定時期
剪定は、落葉期の12月〜2月頃が適しています。
葉が落ちて枝ぶりが見やすく、不要な枝を判断しやすい時期です。花後に軽く整えることもできますが、強い剪定は避けます。真夏や厳寒期の強剪定は株に負担がかかります。
切る枝
剪定では、次のような枝を整理します。
枯れ枝
折れた枝
混み合った枝
内向きに伸びる枝
交差する枝
下向きの枝
幹に向かって戻る枝
樹形を乱す徒長枝
病害虫の被害がある枝
通路や建物に当たる枝
株の内側を暗くしている枝
枝先を細かく切るより、不要な枝を付け根から間引くと自然な樹形を保ちやすくなります。
強剪定は避ける
ヤマボウシは強剪定を繰り返すと樹形が乱れやすくなります。
太い枝を一度に多く切ると、切り口が目立ち、株への負担も大きくなります。大きくなった株を小さくしたい場合は、数年かけて少しずつ整えましょう。
花を楽しむ剪定
ヤマボウシは、枝先や充実した枝に花をつけます。
花を楽しみたい場合は、枝先を切りすぎないようにします。全体を丸く刈り込むより、枝を間引いて光と風を通す剪定が向いています。
ヤマボウシの花
花が咲く時期
ヤマボウシは、5月〜6月頃に花を咲かせます。
ハナミズキより少し遅れて咲くことが多く、新緑の時期に白い総苞片が目立ちます。品種によっては淡いピンク色や赤みを帯びるものもあります。
花の特徴
白く見える部分は花びらではなく、総苞片です。
中心に小さな花が集まり、その周囲を4枚の総苞片が囲みます。総苞片の先端は尖り気味で、自然な雰囲気があります。
花後の管理
花後は、必要に応じて軽く枝を整理します。
ただし、花後に強く切りすぎると樹形が乱れます。実を楽しみたい場合は、花後に実になる部分を切りすぎないようにしましょう。
ヤマボウシの花が咲かない原因
株が若い
植え付けて間もないヤマボウシは、花が咲かないことがあります。
根や枝が十分に育つまでは、花数が安定しない場合があります。まずは株を充実させる管理を行いましょう。
日照不足
日当たりが悪いと花つきが悪くなります。
半日陰でも育ちますが、暗すぎる場所では枝葉は伸びても花が少なくなることがあります。花を楽しみたい場合は、明るい場所に植えます。
剪定で花芽を切っている
枝先を毎年強く切っていると、花が少なくなることがあります。
花を楽しみたい場合は、枝先を切りそろえる剪定より、不要枝を間引く剪定を行いましょう。
肥料の与えすぎ
肥料が多すぎると、枝葉ばかり伸びることがあります。
特に窒素分が多い肥料を与えすぎると、花つきが悪くなる場合があります。肥料は控えめにし、日当たりと根の状態を整えます。
夏の水切れ
夏に強く水切れを起こすと、翌年の花芽づくりに影響することがあります。
乾燥が続く時期は、必要に応じて水やりし、株元をマルチングします。
根詰まり
鉢植えでは根詰まりで花つきが悪くなることがあります。
水を与えてもすぐ乾く、葉が小さくなる、枝の伸びが悪い場合は植え替えを検討しましょう。
ヤマボウシの実
実がなる時期
ヤマボウシは、9月〜10月頃に赤い実をつけます。
実は丸く、表面に小さな粒が集まったような独特の形をしています。熟すと赤色や橙赤色になり、庭の秋のアクセントになります。
実の特徴
ヤマボウシの実は、やわらかく、甘みがあります。
見た目は小さな集合果のようで、熟すと落ちやすくなります。野鳥が食べることもあり、自然な庭づくりにも向いています。
実は食べられる?
ヤマボウシの実は食べられることがあります。
ただし、庭で食用利用する場合は、農薬、除草剤、道路沿いの排気ガス、犬猫の排泄物などに注意します。体質に合わない場合もあるため、初めて食べる場合は少量にしましょう。食用に不安がある場合は、観賞用として楽しむのが安心です。
実がならない原因
実がならない原因には、花が咲いていない、株が若い、剪定で花後の部分を切っている、受粉環境が少ない、夏の水切れなどが考えられます。
実を楽しみたい場合は、花後に強く剪定しすぎないようにしましょう。
ヤマボウシは鉢植えで育てられる?
ヤマボウシは鉢植えでも育てられます。
ただし、本来は地植え向きの落葉高木です。鉢植えでは根詰まりと水切れが起きやすいため、大きめの鉢で管理し、定期的に植え替える必要があります。コンパクトな品種や若木を選ぶと管理しやすくなります。
鉢植え管理のポイントは次の通りです。
日なたから明るい半日陰で育てる
真夏の強い西日を避ける
大きめの鉢を使う
水はけと保水性のある土を使う
土の表面が乾いたら水を与える
受け皿に水をためない
肥料は春と秋に控えめに与える
剪定は落葉期に軽く行う
2〜3年に1回を目安に植え替える
夏の水切れに注意する
鉢植えでは、夏の乾燥が不調の原因になりやすくなります。葉がしおれる、葉先が茶色くなる場合は、水やりと置き場所を見直しましょう。
ヤマボウシは地植えに向いている?
ヤマボウシは地植えに向いている庭木です。
地植えでは根が安定し、自然な樹形を楽しみやすくなります。シンボルツリー、雑木の庭、玄関まわり、庭の中心、落葉樹のある庭づくりに向いています。
地植え管理のポイントは次の通りです。
日なたから明るい半日陰に植える
真夏の強い西日を避ける
水はけと保水性のある土に植える
植え付け直後は水やりを丁寧にする
将来の樹高と枝張りを考えて植える
建物や隣地境界から距離を取る
肥料は控えめにする
剪定は落葉期に軽く行う
強剪定を避ける
株元をマルチングして乾燥を防ぐ
地植えでは、植え付け後に移植しにくくなります。最初の植え場所選びが大切です。
ヤマボウシを庭に植えるときの注意点
大きく育つ
ヤマボウシは落葉高木です。
小さな苗木でも、長年育つと大きくなります。建物、塀、隣地境界、電線の近くに植える場合は、成長後の大きさを考えましょう。
強い西日と乾燥に注意する
ヤマボウシは乾燥が続く場所で葉が傷むことがあります。
真夏の強い西日、照り返し、乾きやすい砂質土では葉先が茶色くなることがあります。株元をマルチングし、必要に応じて水やりしましょう。
強剪定を避ける
ヤマボウシは自然樹形が美しい庭木です。
強く刈り込むと枝ぶりが不自然になり、花つきも悪くなることがあります。不要枝を間引く剪定を基本にしましょう。
冬は葉を落とす
ヤマボウシは落葉樹です。
冬は葉を落とし、枝だけの姿になります。一年中目隠しにしたい場所には向きません。冬も緑が必要な場合は、常緑樹と組み合わせるとよいでしょう。
実が落ちることがある
秋に実が熟すと、地面に落ちることがあります。
玄関アプローチ、駐車場、タイル、ウッドデッキの近くでは、落果の汚れに注意します。実を楽しむ場合は、掃除しやすい場所に植えると管理しやすくなります。
ヤマボウシが枯れる原因
水切れ
植え付け直後や鉢植えでは、水切れで弱ることがあります。
葉がしおれる、葉先が茶色くなる、枝先が枯れる場合は、土の乾き具合を確認しましょう。
乾燥と強い西日
真夏の強い西日や照り返しで葉焼けすることがあります。
葉の縁や先端が茶色くなる場合は、乾燥と日差しの影響が考えられます。植え場所や株元の乾燥対策を見直しましょう。
根腐れ
水はけの悪い場所では根腐れを起こすことがあります。
土が湿っているのに葉色が悪い、株が弱る場合は、根が傷んでいる可能性があります。排水性を改善しましょう。
移植後の弱り
ヤマボウシは大株の移植で弱ることがあります。
根を大きく切ると水を吸いにくくなり、枝枯れする場合があります。地植えの大株は、できるだけ移植を避けましょう。
強剪定
一度に強く切りすぎると、株が弱ることがあります。
太い枝を多く切ると切り口から傷みやすく、樹形も乱れます。剪定は軽めに行いましょう。
根詰まり
鉢植えでは根詰まりで株が弱ります。
水を与えてもすぐ乾く、葉が小さくなる、枝の伸びが悪い場合は植え替えを検討します。
ヤマボウシの病害虫
比較的丈夫な庭木
ヤマボウシは比較的丈夫な庭木です。
ただし、風通しが悪い場所や株が弱っている場合は、害虫や病気が発生することがあります。枝葉を混ませすぎず、株元を清潔に保ちましょう。
うどんこ病
風通しが悪い場所では、うどんこ病が出ることがあります。
葉に白い粉をふいたような症状が出たら、混み合った枝を整理し、風通しを改善します。
斑点性の病気
葉に褐色の斑点が出ることがあります。
湿気が多い環境や、株が弱っている場合に発生しやすくなります。落ち葉を放置せず、株元を清潔に保ちましょう。
アブラムシ
春の新芽にアブラムシがつくことがあります。
発生初期なら水で洗い流すか、手で取り除きます。新芽が縮れる場合は確認しましょう。
カイガラムシ
枝にカイガラムシがつくことがあります。
吸汁によって株が弱り、すす病の原因にもなります。見つけたらブラシや布でこすり落とします。
テッポウムシ
幹や枝にカミキリムシの幼虫が入ることがあります。
株元や幹から木くずのようなものが出ている場合は注意します。被害が進むと枝枯れや株の衰弱につながることがあります。
ヤマボウシと相性のよい植物
ヤマボウシは、初夏の白花、秋の実、紅葉を楽しめる落葉高木です。足元には半日陰に強い下草や、雑木の庭に合う低木を合わせると、自然で落ち着いた庭になります。
相性のよい植物には、次のようなものがあります。
アオダモ
イロハモミジ
コハウチワカエデ
クロモジ
シロモジ
ジューンベリー
ナツハゼ
ソヨゴ
アセビ
ドウダンツツジ
ミツバツツジ
ミツマタ
ガマズミ
ヤブデマリ
アジサイ
ヤマアジサイ
クリスマスローズ
ギボウシ
ヤブラン
フッキソウ
ツワブキ
シダ類
ホトトギス
ユキノシタ
シャガ
アジュガ
ヤマボウシの足元には、ギボウシやヤブラン、フッキソウ、シダ類などがよく合います。落葉して冬に光が入るため、春咲きの宿根草や球根植物を合わせるのもおすすめです。
ヤマボウシは初心者におすすめ?
ヤマボウシは、植え場所が合えば初心者にも育てやすい庭木です。
丈夫で季節感があり、花、実、紅葉を楽しめます。ただし、乾燥しやすい場所や強い西日が当たる場所では葉が傷むことがあります。自然樹形を活かす庭木なので、強く刈り込まず、軽い剪定で整えることが大切です。
初心者が育てる場合は、次の点を意識しましょう。
日なたから明るい半日陰に植える
真夏の強い西日を避ける
水はけと保水性のある土に植える
植え付け直後は水切れに注意する
株元をマルチングして乾燥を防ぐ
肥料は控えめにする
剪定は落葉期に軽く行う
強剪定を避ける
将来の樹高と枝張りを考える
落果の掃除を考えて植える
自然風の庭を作りたい方、花だけでなく実や紅葉も楽しみたい方、長く育てられるシンボルツリーを探している方に向いています。
まとめ|ヤマボウシは花・実・紅葉を楽しめる自然樹形の美しい庭木
ヤマボウシは、初夏に白い花のような総苞片を広げ、秋には赤い実や紅葉も楽しめる落葉庭木です。日本にも自生する植物で、自然な枝ぶりが美しく、雑木の庭や和風庭園、シンボルツリーに向いています。
育て方のポイントは、日なたから明るい半日陰に植えること、水はけと保水性のある土で育てること、夏の乾燥を防ぐことです。真夏の強い西日や乾燥が続く場所では葉が傷みやすいため、株元をマルチングすると安心です。
剪定は軽めに行います。ヤマボウシは自然樹形が美しい庭木なので、強く刈り込むより、枯れ枝、混み合った枝、交差枝、内向き枝を間引く剪定が向いています。枝先を切りすぎると花が少なくなることがあります。
ヤマボウシは、初夏の白花、秋の実、紅葉、冬の枝姿まで楽しめる魅力的な庭木です。植え場所と乾燥対策を意識して育てれば、庭に季節感と落ち着きを与えてくれる一本になります。