植物につく害虫一覧|葉の穴・白いかすれ・新芽の縮れの原因と対策

植物の害虫対策|よく出る虫の種類と家庭でできる駆除・予防法

植物を育てていると、葉に穴があく、葉が白くかすれる、新芽が縮れる、花が傷む、鉢植えが急にしおれるなど、さまざまなトラブルが起こります。原因のひとつが害虫です。害虫は庭木、草花、野菜、果樹、観葉植物など幅広い植物に発生し、放置すると生育不良や枯れ込みにつながることがあります。

害虫対策で大切なのは、虫の名前をすぐに特定することだけではありません。まずは「どの部分に被害が出ているか」「葉を食べられているのか、汁を吸われているのか」「昼に虫が見えるのか、夜に活動しているのか」を観察することが重要です。被害の出方を見れば、ある程度の原因を絞り込めます。

家庭でできる害虫対策には、手で取る、水で洗い流す、剪定する、防虫ネットを使う、株元を清潔にする、風通しをよくする、薬剤を適切に使うなどの方法があります。強い薬剤に頼る前に、発生初期の段階でこまめに対処することで、被害を小さく抑えやすくなります。

この記事では、植物によく出る害虫の種類、被害症状の見分け方、家庭でできる駆除方法、予防の基本、薬剤を使うときの注意点まで詳しく解説します。

植物に害虫が発生する原因

植物に害虫が発生する原因はひとつではありません。気温、湿度、風通し、日当たり、肥料、水やり、株の弱り、周囲の環境などが重なることで害虫が出やすくなります。

風通しが悪い

枝葉が混み合っている場所では、害虫が発生しやすくなります。

風通しが悪いと湿気がこもり、葉裏や新芽に虫が隠れやすくなります。アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、コナジラミ、ナメクジなどは、風通しの悪い環境で見つかることがあります。

庭木では混み合った枝を剪定し、草花や野菜では株間を確保することが大切です。

植物が弱っている

水切れ、根腐れ、根詰まり、肥料不足、日照不足などで植物が弱ると、害虫の被害を受けやすくなります。

弱った株は新芽や葉がやわらかくなり、吸汁性の害虫に狙われやすくなります。根が弱っている鉢植えでは、コガネムシ幼虫やナメクジの被害も大きくなりやすいです。

害虫対策は虫を駆除するだけでなく、植物を健康に育てることも重要です。

肥料が多すぎる

肥料、特に窒素分が多すぎると、やわらかい葉や新芽が増えます。

アブラムシやハダニなどは、やわらかい新芽や若葉に発生しやすい害虫です。葉ばかり茂る、茎が間延びする、花つきが悪い場合は、肥料の与えすぎも見直しましょう。

肥料は「多ければよい」ものではありません。植物の種類や季節に合わせて適量を与えることが大切です。

乾燥しすぎている

乾燥した環境では、ハダニが発生しやすくなります。

特にベランダ、軒下、室内の観葉植物、真夏の鉢植えでは注意が必要です。葉裏が乾いた状態が続くと、ハダニが増えやすくなります。

葉水や葉裏への水かけ、適切な水やり、置き場所の見直しが予防になります。

湿りすぎている

湿気が多すぎる場所では、ナメクジやカタツムリが発生しやすくなります。

落ち葉、枯れ葉、雑草、鉢の下、石の下、ブロックのすき間などは、ナメクジの隠れ場所になります。梅雨や秋雨の時期は特に注意が必要です。

湿気を好む害虫を防ぐには、株元を清潔に保ち、水はけをよくすることが大切です。

周囲に雑草や落ち葉が多い

雑草や落ち葉は、害虫の隠れ場所や発生源になります。

ヨトウムシ、ナメクジ、カメムシ、コガネムシ、アブラムシなどは、周囲の雑草や残さから移動してくることがあります。家庭菜園では、畝の周りやプランター周辺の管理も重要です。

害虫被害の見分け方

害虫対策では、まず被害症状を観察します。虫の姿が見えなくても、被害の出方から原因を絞り込めます。

葉に穴があく

葉に穴があく場合は、葉を食べる害虫が原因です。

考えられる害虫には、ヨトウムシ、アオムシ、ウリハムシ、コガネムシ、ナメクジ、カタツムリなどがあります。穴の形、食べられる時間帯、虫の姿、糞や粘液跡の有無で見分けます。

昼に虫が見える場合はコガネムシやウリハムシ、夜に食べられる場合はヨトウムシやナメクジの可能性があります。

葉が白くかすれる

葉が白くかすれる場合は、葉の汁を吸う害虫が原因のことがあります。

ハダニ、グンバイムシ、アザミウマなどが代表的です。葉裏を見ると、小さな虫、黒い排泄物、細い糸などが見つかる場合があります。

日焼けや栄養不足と間違いやすいため、葉裏の確認が重要です。

新芽が縮れる

新芽が縮れる、葉が丸まる、若葉が変形する場合は、アブラムシやアザミウマなどの吸汁性害虫が原因のことがあります。

新芽、つぼみ、葉裏を確認しましょう。小さな虫が群れている、葉がベタつく、アリが集まっている場合はアブラムシの可能性があります。

葉や茎がベタつく

葉や茎がベタつく場合は、アブラムシ、カイガラムシ、コナジラミなどが発生している可能性があります。

これらの害虫は甘い排泄物を出し、その上にすす病が発生することがあります。葉や枝が黒く汚れる場合は、害虫の排泄物が原因になっていることがあります。

鉢植えが急にしおれる

鉢植えが急にしおれ、水を与えても回復しない場合は、根の被害を疑います。

コガネムシ幼虫が根を食べていることがあります。鉢から抜くと白いC字形の幼虫が見つかる場合があります。根が少なくなっている、株が簡単に抜ける場合は注意が必要です。

幹から木くずが出る

庭木や果樹の幹から木くずが出る場合は、テッポウムシの可能性があります。

テッポウムシはカミキリムシ類の幼虫で、幹や枝の内部を食害します。幹に穴、木くず、樹液、枝枯れがある場合は早めの対処が必要です。

果実や豆が変形する

果実や豆が変形する、へこむ、硬くなる、太らない場合は、カメムシなどの吸汁性害虫が原因のことがあります。

カメムシは果実や莢に口針を刺して汁を吸います。ナシ、カキ、ミカン、トマト、ナス、ピーマン、エダマメ、インゲンなどでは注意が必要です。

よく出る植物の害虫一覧

アブラムシ

アブラムシ

アブラムシは、新芽や若葉、つぼみ、茎に群がる小さな害虫です。

植物の汁を吸い、新芽の縮れ、葉の変形、生育不良、すす病、ウイルス病の媒介などを引き起こします。緑色、黒色、黄色など種類によって色が異なります。

少数なら手で取る、水で洗い流す、粘着テープで取るなどの方法で対処できます。多発する前に早めに見つけることが大切です。

ハダニ

ハダニ

ハダニは、葉裏に発生する小さな害虫です。

葉の汁を吸い、葉を白くかすれさせます。多発すると葉裏に細い糸を張り、葉が黄化して落ちることがあります。高温乾燥を好むため、夏のベランダや室内の観葉植物で発生しやすくなります。

葉裏への水かけ、葉水、風通しの改善が予防になります。多発した場合は、ハダニに対応した薬剤を使います。

カイガラムシ

カイガラムシ

カイガラムシは、枝や葉に張りついて汁を吸う害虫です。

白い綿のように見える種類、茶色い殻のように見える種類などがあります。吸汁によって株が弱り、排泄物によってすす病が発生することがあります。

見つけたら歯ブラシ、綿棒、ヘラなどでこすり落とします。枝葉が混み合っている場所では発生しやすいため、剪定で風通しをよくします。

コナジラミ

コナジラミ

コナジラミは、葉裏に発生する白い小さな虫です。

葉を揺らすと白い虫が飛び立つことがあります。アブラムシと同じく汁を吸い、葉の黄化やすす病の原因になります。トマト、ナス、キュウリ、観葉植物などで発生します。

葉裏の確認、防虫ネット、黄色粘着板、薬剤散布などを組み合わせて対策します。

アザミウマ

アザミウマ

アザミウマは、花や葉に発生する細長い小さな害虫です。

葉に銀白色の傷が出る、花びらが変色する、つぼみが傷むなどの被害を出します。花の中に隠れることもあり、発見が遅れることがあります。

花や新芽をこまめに確認し、被害部分を取り除きます。多発時は対象植物に使える薬剤を選びます。

ヨトウムシ

ヨトウムシ

ヨトウムシは、夜に葉を食べる害虫です。

昼間は土の中や株元に隠れ、夜になると出てきて葉を食べます。キャベツ、ハクサイ、ブロッコリー、レタス、ナス、草花などで被害が出ます。

葉に穴があるのに虫が見つからない場合は、夜に懐中電灯で確認しましょう。株元の土を軽く掘ると幼虫が見つかることもあります。

アオムシ

アオムシは、モンシロチョウなどの幼虫です。

キャベツ、ブロッコリー、ダイコン、コマツナなどのアブラナ科野菜でよく見られます。葉を食べ、穴をあけます。体が緑色で葉に紛れやすいため、葉裏や中心部まで確認しましょう。

防虫ネットで成虫の産卵を防ぐことが効果的です。

コガネムシ

コガネムシ幼虫

コガネムシは、成虫と幼虫で被害が異なります。

成虫は葉や花を食べ、幼虫は土の中で根を食べます。鉢植えが急にしおれる場合、土の中にコガネムシ幼虫がいることがあります。

成虫は捕殺し、幼虫は植え替え時に取り除きます。鉢土の表面をネットで覆うと、産卵予防になります。

ウリハムシ

ウリハムシ

ウリハムシは、キュウリ、カボチャ、スイカ、メロン、ゴーヤなどのウリ科野菜につく害虫です。

成虫はオレンジ色の小さな甲虫で、葉を丸く削るように食べます。苗の時期に被害を受けると生育が遅れます。

植え付け直後から防虫ネットで覆うと、初期被害を防ぎやすくなります。

カメムシ

カメムシ

カメムシは、果実や野菜、豆類の汁を吸う害虫です。

ナシ、カキ、ミカン、トマト、ナス、ピーマン、エダマメ、インゲンなどで被害が出ます。吸汁された果実は変形したり、へこんだり、硬くなったりします。

飛んで移動するため完全防除は難しいですが、防虫ネット、袋かけ、捕殺、雑草管理が有効です。

ナメクジ

ナメクジ

ナメクジは、湿った場所を好む害虫です。

夜間や雨の日に活動し、葉、新芽、花、果実を食べます。食害跡の近くに光る粘液跡が残ることがあります。

落ち葉や雑草、鉢の下、石の下などを整理し、隠れ場所を減らしましょう。夜間の捕殺やナメクジ専用駆除剤も有効です。

テッポウムシ

テッポウムシ

テッポウムシは、カミキリムシ類の幼虫です。

庭木や果樹の幹に入り込み、内部を食害します。幹に穴があく、木くずが出る、樹液が出る、枝が枯れるなどの症状が見られます。

穴を見つけたら、針金で捕殺する、専用薬剤を注入するなどの対処が必要です。被害が進むと木全体が弱るため、早期発見が重要です。

家庭でできる害虫の駆除方法

手で取る

発生が少ない場合は、手で取る方法が最も簡単です。

アブラムシ、コガネムシ、ウリハムシ、ヨトウムシ、ナメクジなどは、見つけた段階で取り除くことで被害を抑えられます。素手で触りたくない場合は、手袋、割り箸、ピンセット、容器を使います。

早朝や夕方は虫の動きが鈍く、捕まえやすいことがあります。

水で洗い流す

アブラムシやハダニは、水で洗い流す方法が有効です。

ホースや霧吹きで葉裏や新芽に水を当て、虫を落とします。鉢植えや観葉植物では、浴室や屋外で葉裏を洗うと対処しやすくなります。

ただし、水圧が強すぎると新芽や花を傷めることがあります。植物の状態を見ながら行いましょう。

被害葉を取り除く

虫が集中している葉や、被害が強い葉は取り除きます。

葉裏に卵や幼虫がついている場合、葉ごと取り除くことで被害の拡大を防げます。取り除いた葉は庭や畑に放置せず、袋に入れて処分しましょう。

剪定する

庭木やバラ、観葉植物では、剪定で風通しをよくすることが害虫対策になります。

混み合った枝、内向き枝、枯れ枝、弱った枝を整理すると、害虫が隠れにくくなります。薬剤を使う場合も、枝葉が混みすぎていると葉裏まで届きにくくなります。

防虫ネットを使う

家庭菜園では、防虫ネットが非常に有効です。

アオムシ、ヨトウムシ、ウリハムシ、カメムシ、アブラムシなどの飛来や産卵を防ぎやすくなります。苗を植え付けた直後からネットをかけると、初期被害を抑えられます。

ネットは隙間があると効果が落ちます。端を土やピンでしっかり固定し、葉がネットに触れないように支柱で浮かせると安心です。

黄色粘着板を使う

アブラムシ、コナジラミ、ハモグリバエなどは黄色に誘引されることがあります。

黄色粘着板を使うと、発生状況の確認や成虫の捕獲に役立ちます。ただし、粘着板だけで完全に防除することは難しいため、ほかの対策と組み合わせます。

鉢植えは植え替える

鉢植えが急にしおれる場合は、土の中に害虫がいる可能性があります。

コガネムシ幼虫、ナメクジ、根腐れなどが疑われる場合は、鉢から抜いて根の状態を確認します。幼虫がいれば取り除き、古い土を落として清潔な用土に植え替えます。

植え替え後は、直射日光を避けた明るい日陰で養生しましょう。

夜に見回る

ヨトウムシやナメクジは夜に活動します。

葉に穴があるのに昼間に虫が見つからない場合は、夜に懐中電灯で確認しましょう。食害中の虫をその場で捕殺できます。

夜間の見回りは、薬剤を使う前に原因を確認する方法としても役立ちます。

薬剤を使う

被害が広がっている場合は、薬剤を使うこともあります。

害虫の種類に合った薬剤を選ぶことが大切です。アブラムシ用、ハダニ用、ナメクジ用、土壌害虫用など、薬剤には対象害虫があります。

野菜や果樹では、対象作物、収穫前日数、使用回数を必ず確認しましょう。

害虫を予防する基本管理

毎日少し観察する

害虫対策で最も大切なのは、早期発見です。

水やりのときに、葉の表、葉裏、新芽、つぼみ、株元を少し見る習慣をつけましょう。虫が少ないうちに見つければ、手で取る、水で流すだけで済むことがあります。

葉裏を見る

多くの害虫は葉裏に隠れます。

アブラムシ、ハダニ、コナジラミ、グンバイムシ、アザミウマ、アオムシの卵などは、葉裏で見つかることがあります。葉の表面だけを見ていると発見が遅れます。

株元を清潔にする

枯れ葉、落ち葉、花がら、雑草は害虫の隠れ場所になります。

ナメクジ、ヨトウムシ、ダンゴムシ、カメムシなどは、株元の環境が悪いと増えやすくなります。花壇や鉢植えの株元は、こまめに整理しましょう。

風通しをよくする

風通しのよい環境では、害虫や病気が発生しにくくなります。

庭木は枝を間引き、草花や野菜は株間を確保します。鉢植えは密集させすぎず、風が通るように配置しましょう。

水やりを適切にする

水切れは植物を弱らせ、過湿は根腐れやナメクジの発生につながります。

植物の種類に合わせて、土の乾き具合を見ながら水やりします。鉢植えでは受け皿の水をためないようにしましょう。

肥料を与えすぎない

肥料過多は、害虫を呼びやすい状態を作ることがあります。

特に窒素分が多いと、やわらかい葉が増え、アブラムシが発生しやすくなります。肥料は適量を守り、植物の状態を見ながら与えます。

雑草を減らす

雑草は害虫の発生源や隠れ場所になります。

畑、花壇、庭木の株元、鉢の周囲を整理しましょう。特に家庭菜園では、畝の周囲の雑草管理が害虫予防につながります。

新しく買った苗を確認する

購入した苗に害虫がついていることがあります。

植え付け前に葉裏、株元、鉢土を確認しましょう。観葉植物では、しばらくほかの鉢から離して様子を見ると安心です。

室内の観葉植物の害虫対策

室内の観葉植物にも害虫は発生します。屋外より虫が少ないと思われがちですが、風通し不足、乾燥、暖房、鉢の密集によって害虫が増えることがあります。

観葉植物に出やすい害虫

観葉植物でよく見られる害虫には、ハダニ、カイガラムシ、アブラムシ、コナジラミ、コバエ類などがあります。

葉裏、葉の付け根、茎、鉢土の表面を確認しましょう。葉がベタつく、白くかすれる、黒い汚れが出る場合は害虫の可能性があります。

葉水をする

ハダニ予防には葉水が有効です。

霧吹きで葉の表裏に水をかけ、乾燥を防ぎます。特に暖房を使う冬や、エアコンで乾燥する室内では葉水が役立ちます。

葉を拭く

葉にほこりがたまると、害虫を見つけにくくなります。

柔らかい布で葉を拭くと、見た目がよくなり、害虫の早期発見にもつながります。葉裏も確認しましょう。

風通しを確保する

室内では空気がこもりやすくなります。

鉢を密集させすぎず、定期的に換気します。エアコンの風を直接当てると乾燥しすぎるため、置き場所にも注意しましょう。

発生株を隔離する

害虫が出た鉢は、ほかの植物から離します。

一鉢から複数の鉢へ広がることがあります。駆除が終わるまで隔離し、周囲の植物も確認しましょう。

家庭菜園の害虫対策

家庭菜園では、害虫被害が収穫量や品質に直結します。特に苗の時期、開花期、実がつく時期は注意が必要です。

苗の時期は防虫ネットを使う

苗はまだ葉や根が少なく、害虫被害に弱い状態です。

植え付け直後から防虫ネットを使うと、アオムシ、ヨトウムシ、ウリハムシ、カメムシ、アブラムシなどの被害を防ぎやすくなります。

葉裏と株元を確認する

野菜の害虫は、葉裏や株元に多く潜んでいます。

アブラムシやアオムシは葉裏、ヨトウムシは株元や土の中、ナメクジは鉢や資材の下に隠れます。葉の表面だけでなく、見えにくい場所も確認しましょう。

収穫残さを片付ける

収穫後の茎葉や傷んだ実を放置すると、害虫の発生源になります。

栽培が終わった株は早めに片付け、次の作付けに備えましょう。落果や腐った実も放置しないことが大切です。

薬剤は作物名を確認する

野菜に薬剤を使う場合は、必ず作物名を確認します。

トマトに使える薬剤がナスやキュウリに使えるとは限りません。収穫前日数、使用回数、希釈倍率を守りましょう。

庭木・果樹の害虫対策

庭木や果樹では、葉を食べる虫、汁を吸う虫、幹に入る虫など、さまざまな害虫が発生します。

幹や枝も確認する

庭木では、葉だけでなく幹や枝も確認します。

テッポウムシは幹の中に入るため、葉の上には見えません。幹の穴、木くず、樹液、枝枯れがないか定期的に確認しましょう。

果実は袋かけで守る

果樹では、カメムシや鳥、病気から果実を守るために袋かけが有効なことがあります。

ナシ、モモ、リンゴなどでは、家庭果樹でも袋かけを取り入れやすいです。果実の数が少ない場合ほど、一つひとつを守る効果が高くなります。

剪定で風通しをよくする

枝葉が混み合った庭木は、害虫が隠れやすくなります。

風通しと日当たりを改善することで、アブラムシ、カイガラムシ、ハダニ、カメムシなどの発生を抑えやすくなります。

落ち葉や落果を片付ける

落ち葉や落果を放置すると、害虫や病気の発生源になります。

果樹の下は清潔に保ちましょう。腐った果実や傷んだ枝は早めに処分します。

薬剤を使うときの注意点

薬剤は害虫対策に役立ちますが、使い方を間違えると植物、人、ペット、周囲の生き物に影響することがあります。必ずラベルの記載を確認して使いましょう。

対象植物を確認する

薬剤は、すべての植物に使えるわけではありません。

同じ害虫でも、植物によって使える薬剤が異なります。野菜、果樹、庭木、草花、観葉植物では登録内容が違うため、必ず対象植物を確認します。

対象害虫を確認する

アブラムシに効く薬剤が、ハダニやナメクジに効くとは限りません。

薬剤を選ぶときは、「アブラムシ類」「ハダニ類」「ヨトウムシ類」「カメムシ類」など、対象害虫の記載を確認しましょう。

収穫前日数を守る

野菜や果樹では、収穫前日数が重要です。

収穫前日数とは、薬剤を使ってから収穫まで空ける必要がある日数です。家庭菜園では収穫直前に薬剤を使わないよう、必ず確認しましょう。

使用回数を守る

薬剤には、使える回数が決まっているものがあります。

使用回数を超えて使わないようにします。同じ薬剤ばかりを使い続けると、効きにくくなることもあります。

高温時や強風時を避ける

真夏の高温時に薬剤を散布すると、薬害が出ることがあります。

強風時は薬剤が周囲に飛び散りやすくなります。散布は、風の弱い朝や夕方など、植物に負担が少ない時間帯に行いましょう。

花に散布するときは注意する

花に薬剤を散布すると、ミツバチなどの訪花昆虫に影響する場合があります。

開花中の散布は慎重に行い、必要な場合はラベルの注意事項を確認します。

子どもやペットに注意する

薬剤を使うときは、子どもやペットが近づかないようにします。

散布後もしばらく触れないようにし、薬剤や容器は安全な場所に保管しましょう。

害虫対策でやってはいけないこと

虫を見ずに薬剤だけ使う

原因がわからないまま薬剤を使うと、効果がない場合があります。

葉の穴、白いかすれ、ベタつき、木くずなど、まずは症状を確認しましょう。害虫の種類に合った対策を選ぶことが大切です。

被害葉を放置する

被害葉には卵や幼虫が残っていることがあります。

取り除いた葉を庭や畑に放置すると、害虫が戻ったり、別の株へ移動したりします。袋に入れて処分しましょう。

水や肥料で無理に回復させようとする

害虫被害で弱った植物に、肥料を多く与えるのは逆効果になることがあります。

まずは害虫を減らし、根や葉の状態を確認しましょう。肥料は株が回復してから適量を与えます。

葉の表面だけ見る

害虫は葉裏や株元に隠れることが多くあります。

葉の表面だけを見て「虫がいない」と判断しないようにしましょう。葉裏、つぼみ、茎、株元、鉢底まで確認します。

同じ場所に鉢を密集させる

鉢を密集させると、風通しが悪くなり、害虫が広がりやすくなります。

一鉢で発生した害虫が、隣の鉢に移ることもあります。鉢同士の間隔を空け、風が通るようにしましょう。

季節ごとの害虫対策

春は新芽が伸び、害虫が活動を始める時期です。

アブラムシ、アオムシ、ヨトウムシ、ハダニ、カイガラムシなどに注意します。新芽、葉裏、つぼみをこまめに確認しましょう。

家庭菜園では、苗を植え付けた直後から防虫ネットを使うと効果的です。

初夏

初夏は植物の生育が旺盛になり、害虫も増えやすくなります。

アブラムシ、ハダニ、ウリハムシ、コガネムシ、カメムシ、ヨトウムシなどが目立ちます。葉の穴や白いかすれ、果実の吸汁被害を確認します。

夏は高温乾燥でハダニが増えやすく、夜間にはナメクジやヨトウムシの被害も出ます。

水切れで植物が弱ると害虫被害が大きくなります。朝や夕方の水やり、葉裏への水かけ、風通しの確保を意識しましょう。

秋はヨトウムシ、カメムシ、ナメクジ、アブラムシなどに注意が必要です。

秋冬野菜の苗、パンジーやビオラ、果樹の収穫期に被害が出やすくなります。秋雨の時期はナメクジの発生も増えます。

冬は害虫の活動が少なくなりますが、室内の観葉植物ではハダニやカイガラムシが発生することがあります。

屋外では、落ち葉や枯れ枝、古い鉢土を整理し、翌年の発生源を減らします。庭木の剪定時には、カイガラムシやテッポウムシの痕跡も確認しましょう。

害虫をゼロにするより、増やさない管理が大切

庭や植物のまわりには、多くの虫が暮らしています。すべての虫を完全にゼロにすることは現実的ではありません。植物に大きな被害を出す害虫を早めに見つけ、増えすぎる前に対処することが大切です。

少数の害虫なら、手で取る、水で流す、被害葉を取り除くなどの方法で十分な場合があります。毎年同じ害虫が出る場合は、置き場所、水やり、肥料、剪定、土、周辺の雑草管理を見直しましょう。

害虫対策は、駆除と予防の組み合わせです。植物を健康に育て、虫が増えにくい環境を作ることが、長く続けやすい防除につながります。

まとめ|害虫対策は早期発見・環境改善・適切な駆除が基本

植物の害虫対策では、まず被害症状を観察することが大切です。葉に穴があく、葉が白くかすれる、新芽が縮れる、葉がベタつく、鉢植えが急にしおれる、幹から木くずが出るなど、症状によって疑う害虫が変わります。

よく出る害虫には、アブラムシ、ハダニ、カイガラムシ、コナジラミ、アザミウマ、ヨトウムシ、アオムシ、コガネムシ、ウリハムシ、カメムシ、ナメクジ、テッポウムシなどがあります。それぞれ被害の出方や活動時間、発生しやすい植物が異なるため、葉裏、株元、幹、土の中まで確認しましょう。

家庭でできる駆除方法には、手で取る、水で洗い流す、被害葉を取り除く、剪定する、防虫ネットを使う、夜に見回る、植え替える、薬剤を使うなどがあります。発生初期なら、薬剤を使わずに対処できることも多くあります。

予防では、風通しをよくすること、株元を清潔にすること、肥料を与えすぎないこと、水やりを適切に行うこと、雑草を減らすことが重要です。害虫を完全にゼロにするより、植物を健康に育て、害虫が増えにくい環境を作ることが大切です。

薬剤を使う場合は、対象植物、対象害虫、使用回数、希釈倍率、収穫前日数を必ず確認します。家庭菜園や果樹では、安全に収穫するためにもラベルの記載を守りましょう。

botanny

「BOTANICA」の編集者です。本記事はAIを活用した記事です。内容に誤りがある場合には、コメント欄、あるいはお問合せよりお知らせください。

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